No.103451

俺 =①=

夜叉閃空さん


皆で作ったリレー小説です

2009-10-27 14:45:45 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:847   閲覧ユーザー数:844

 

俺は一人寂しく、

車のヘッドライトの流れる夜の道を、

傘もささずに、

吹き付ける雨混じりの風に耐えながら歩いている。

寒さと寂しさが徐々に増してくる。

 

俺は立ち止まる…

(何故こんな事になってしまったんだ?家は追い出され宛もない所を行くなんてな…)

 

「…あの…風邪…ひきますよ?」

 

「…俺の事?」

 

「あなたしかいませんよ?」

 

「…俺の事はほっといてくれ」

 

(はいと応えろ…胸くそわりぃ)

 

「…じゃ勝手にします」

 

そう彼女は言って勝手に腕を引っ張りどこかへ連れて行かれた

 

所々鉄骨が赤く錆ている、二階建てのアパートの階段をのぼり、

彼女の部屋に俺は濡れた体のまま入らされ、

風呂場にぶちこまれた。

仕方ないので、暑いシャワーだけを浴びる。

火傷しそうな程熱いのだが、今の俺には逆に心地よい。

 

 

 

「あの少女はなんなんだ?」

 

俺は呟くように言う

 

(彼女の年齢は約16歳前後設定)

 

俺は体を洗い終え扉を開けるが誰もいない

 

あるのは服と紙

 

【これをきてまっていてください】

 

紙にはそうかかれていた

 

俺はその服をきて座って待っていた

 

(俺も16歳前後設定)

 

 

 

 

 

 

 

数分後、彼女が戻って来た。

両手にはコンビニのビニール袋。

中身はレジの近くで売られているおでん、肉まん、フランクフルトとか色々大量に入っている。

 

 

 

「はいこれ」

 

「…え?」

 

「え?じゃなくて…お腹空いてるでしょ?だから一緒に食べようと」

 

俺は唖然とした…なぜ見ず知らずの俺にこんな事をしてくれるのだろうか

 

「なぁ…なぜお前は俺にこんな事を?」

 

「いや…風邪ひいたら駄目じゃん?だから」

 

「…で、俺にどうしろと?」

 

「…私さ…妹がいて今日は私休みなんだけど…二人暮らしで夜帰るの遅くなるからしばらくいてもらおうかと…駄目?」

 

「…俺のメリットは?」

 

「この部屋に住んでいいと1日2食は私がだす。あなたがバイトしても自分の金にしていい…どう?」

 

「…いきなりだな…まずは数日だけよろしく頼む……あと…ありがとう…」

 

「こちらこそありがとう!良かった…そう言えば名前は?私は美波(ミナミ)」

 

「…純(ジュン)」

 

 

 

 

「そっか…純…くん。」

 

 

彼女、美波はそう言って肉まんにかじりついた。

 

俺はそれをただ見ている。

 

「ねぇ、純くんって学校は?」

 

美波はそう言って同じく肉まんを俺に突き出す。

 

「……行ってない。」

 

俺は肉まんを取って小さく呟いた。

 

 

 

「どうして?」

 

俺は言うか言うまいか悩んだ

 

「…どうでもいいだろ…」

 

結局言わなかった

 

「…分かった。じゃそろそろ妹がくるから」

 

それから俺達は黙々と食べていた

 

トントントン

 

階段を上る足音が聞こえる

 

 
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