No.907032

真・恋姫この双子に爆焔を!Ⅰ 第零話

アサシンさん

紅銀の義賊

2017-05-24 13:16:06 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:1112   閲覧ユーザー数:1033

 

 

 

 

 

ウィズ魔道具店、かずぴーの部屋(工房)

 

 

かずぴー「一応一通り作って見た、不具合や相性が悪くないか確かめてくれ」

 

クリス「りょ~かい、へぇ~君ってかなり器用だね?」

 

かずぴー「頭に貧乏が付くがな、それにコレから本気で義賊として活動するなら最低限これくらいの準備しなきゃダメだろ?」

 

クリス「まぁねぇ~、一応私として教会と王族の一部にだけ神託として伝えといたけどそれ以外の人達には」

 

かずぴー「まぁ義賊を語る賊以外の何物でもないからな」

 

 

昨夜から明けてすぐ、ウィズにはしばらく店に顔を出さないと伝えてとにかく用意した商品を売って売り上げは貯金箱(かずぴー作鍵が無いと盗賊の開錠スキルも爆裂魔法を撃ち込んでも開かない黒い招き猫、モデルはちょむすけ)に入れろと拝み倒して、食費は残さず作り置き出来る料理に変えて仕入れる事自体を何とか封じてから自室に戻った所にクリスがまたもや窓から入って来た

用件は先ほど言ったようにコレから義賊として活動するための準備、そのための道具を現在進行形で作っているのだ

 

 

かずぴー「というかクリス、口調が安定しないと言うか地上に居て良いのか?」

 

クリス「ふっふ~ん♪アタシが私としている時ってモンスターに殺されちゃったりしちゃった普通ではない死に方をした人達を担当してるの、しかも最近は意外と暇!つまり平和!暇!」

 

かずぴー「それで地上に冒険者しに降りてくるとか、やんちゃだなオイ」

 

クリス「いや~それほどでも」

 

かずぴー「褒めてねぇ褒めてねぇ、それで?付け心地はどうだ?」

 

 

銀細工に紫色の宝石が嵌っているアクセサリーを首にかけている。髪と瞳が紫銀色に輝く『少年』に感想を聞く

 

 

クリス「特に違和感はないかな」

 

かずぴー「見た目を弄ってるだけだし、まぁ身体的には殆ど変える必要は無かったからな」

 

クリス「それはどういう意味かな?カナ?」

 

かずぴー「一応男性っぽく見える様にしてあるが・・・・・うん、何所からどう見てもクソイケメン系だな」

 

クリス「カズ、鏡見て見なよ」

 

かずぴー「まぁそれは置いといて。装備はどうする?」

 

クリス「そうね~。逆に聞くけどどんなのが良いかな?」

 

かずぴー「まずは俺達が全員銀髪である事が大前提だな、クリスはエリスでもあるから紫を入れて。俺は紅魔だから紅が入っている銀髪。瞳も同じくだ。幸い俺達は男女どちらでも違和感が無い容姿をしているから逆の性別に見えるようにして身元がバレないようにする」

 

クリス「自分で女顔って認めっちゃった上にアタシを男っぽいって言ったね?よしその喧嘩買ったぁ!」

 

かずぴー「オイコラ落ち着け女神(笑)これは必要な事だ、それに俺妹と本当に瓜二つで性別以外に違いが無いんだ・・・・・・もう男らしさを求めるのは諦めた」

 

クリス「その年で悟っちゃうのか~」

 

かずぴー「見た目と身長が成長期なのに妹と全く変わらないからなマジで。話しを戻すがクリスが盗賊団の頭に成るならエリスである事も考慮して外見から装備、盗賊団の名前に至るまで銀で統一しようと思うんだが如何だ?」

 

クリス「何ソレ最高!ああ、ついに部下兼仲間が出来たんだなぁ~♪」

 

かずぴー「それで装備なんだが基本大体のモノは作れるぞ?得物も含めて調整と時間が必要になるが」

 

クリス「うんうん♪コレから本格的に始めるなら入念に準備をしてからだね♪」

 

 

この女神様(盗賊っ娘)嬉しいのか滅茶苦茶上機嫌で御機嫌な御様子であらせられる。あっおはようウォルバクさん。みゃぁん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな装備が良いかを聞き手元にある昔作った得物や本人が持っているモノを見せてもらったりして要望を一通り聞いて創る物を決めて今日はこの後クリスと一緒にギルドに向かった・・・・・・のだが

 

ギルドの裏路地

 

 

カズマ「当たりも当たり、大当たりだぁああああああああああ!!!」

 

クリス「イッヤァアアアアアアアア!パンツ返してぇええええええ!?」

 

カズマ「ヒャッハー♪」

 

金髪のクルセイダー「やはり・・・やはり私の目に狂いは無かった!///」

 

かずぴー「見ちゃいけませんウォルバクさん」

 

ちょむすけ「みゃぁ?」

 

 

 

何だこの混沌過ぎる光景は?

・・・・ああそうだ、思い出した。クリスと一緒に盗賊稼業を始める前に普通にギルドで依頼を受けて連携というか互いを知ろうと思ってギルドで何時もの様に受付のルナさんに手招きされていい仕事を紹介してもらった・・・・・まではいつも通りだった

問題は知り合いを見つけたと言ってギルド内にある食堂兼酒場のカウンターに行ったクリス。そこからが問題だったのだ

この国で貴族の証である金髪碧眼の女騎士と同席しているメッチャヤヴァイ奴と会っちゃったと言う顔をしているカズマ、そしてその隣りでなんか凄く落ち込んでいる我が双子の妹君、そんな中自己紹介からスキルお言えてあげると言って一杯奢られているクリス

其処からめぐみんを置いて三人が裏へ向かうのを見て、何とも言えない予感にしたがい付いて行ったんだ、そこで盗賊系のスキルを覚えたカズマがクリスからパンツをスティールした・・・・・・何故だ!?

窃盗スキルであるスティールで盗めるモノはランダムだった筈、しかもクリスは腰にあるマジックダガーの他に両手いっぱいに石ころを握りしめていた、それだけでマジックダガーは元より俺との契約の為に軽くなった財布すら手に入れるのが難しいのに一発で文字通り手中に現れた下着をヤバい顔でヤヴァイ感じに叫びながら頭上で振り回している・・・・・そんなカズマに泣きながら脚をさらけ出しているズボンを抑えつつ手を伸ばして返してと涙目で訴えるクリス・・・・・そんな二人を見て自分の目に狂いは無かったと顔を真っ赤にしながら驚愕した顔で叫んだクリスの友人

 

 

かずぴー「あぁ、今までとは別の意味で胃が痛い・・・・!」

 

ちょむすけ「なぁなぁ~」フミフミ♪ペロペロ♪

 

 

御猫様に癒され無かったら・・・・確実に胃に風穴が三つは空いていた

しかもこのままでは話しがマズイ方向に行く気配が、流れが見える。これ以上の混沌が生まれる前に何とかせねば!

 

 

かずぴー「あぁ~カズマさんや、そのくらいにしてくれないか?」

 

カズマ「あっ?かずぴーじゃんか、どうしたんだこんな所で」

 

かずぴー「それはコッチのセリフなんだが。俺の仕事仲間の下着剥ぎ取ってヒャッハーとか通報モノだぞ?」

 

カズマ「おっおぅ。だがタダじゃぁ返せないな」

 

かずぴー「なんだって?」

 

カズマ「俺クリスさんに授業料って理由でなけなしの銭入った財布スティールされちまってな。取り返そうとしたら我が家の家宝がコノ手に!」

 

かずぴー「好きにしても良いよ」

 

クリス「イヤァアアアアアアアアアアア!?パンツ返して~!!?て言うかカズ!取り返すの手伝ってよ!?」

 

かずぴー「いや~いかにも冒険者っぽいやり方したクリスが悪いだろ。やって(スティール)いいのはやられる(スティール)覚悟があるヤツだけだ」

 

カズマ「おお!良い事言うじゃん。かずぴー!」

 

クリス「いやぁああああああああああ!?ダクネス!ダクネスは助けてくれるよね?ねぇ?!」

 

ダクネス「あの男のクリスに対する言動・・・・・イイ////」

 

クリス「ダメだこの娘。早く何とかしないと」

 

 

場所は変わりギルドにて

 

 

かずぴー「なぁなぁ今どんな気持ち?公衆の面前で少女の下着窃盗(スティール)して大変な変態に目を付けられた今どんな気持ち?NDK?NDK?」

 

かずま「すいませ~ん!本当っにすいませんでしたぁあああああ!!!」土下座♪

 

 

カズマはかずぴーに弄られてた

あの後、自分のパンツの値段は自分で決めろといい納得がいかなかったら即家宝にすると言うある意味下手な犯罪よりも恐ろしい事を言い放ったカズマ相手に、つい最近と言うより昨夜。契約と装備の為に懐が冷たくなったクリスにカズマが納得する値段なんか出せる筈も無く

カズマからスティールした財布は勿論、主武装であり当たりの品として腰に下げていたマジックダガー推定三十万エリスも含めて衣服(防具)以外は文字通り毟り取られたクリスと満足げにホクホク顔の変態(ダクネスと呼ばれていた女聖騎士(クルセイダー))と俺はカズマの後ろに続いてギルドに入った

 

中にいた冒険者やギルド職員、そしてカズマのパーティーメンバーに成っていた妹と女神達の前で。変態がカズマの所業を嬉々として大暴露からの涙を使ったクリスの反撃を喰らったカズマは女性陣に白い目で、男衆にはグッジョブb!と良い笑顔を

そこで何を思ったのか習得したスキルを披露した・・・めぐみんにスティールを使い、少女の下着を手中に収めた

流石に妹の下着が目の前で、意図してでは無いとは言え剥ぎ取られた事にちょっとO☆HA☆NA☆SHI☆モードに成った俺と謝罪と同時に土下座をしているカズマの状況の出来上がりだ

その後和解して妹をパーティーに入れてくれた事に感謝と・・・・成人前の少女に同意なしで手を出そうもんおならどうなるか解かっているよな?とくぎを刺してクリスと共にギルドを後にした

クリスのやった事は変態とカズマから聞いた限り自業自得なので巻き上げた物を返せとは言わないのだが、さすがに不憫にだったのでカズマのパーティーに入ると言う大変な変態を置いて俺はクリスと共にクエストに出かけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクセルの城門から外に出た二人はと言うと

 

 

クリス「むぅ~・・・」

 

かずぴー「アレは完全にクリスの自業自得だろ?何時までフグみたいに頬を膨らませてんだよ」

 

クリス「ねぇカズ、何を如何すれば幸運値に左右されるスティールで。あんなピンポイントに盗られると誰が思う?」

 

かずぴー「あぁ~俺は兎も角クリスとカズマは商人やった方が成功しそうなくらい幸運値がバカ高かいからなぁ」

 

クリス「まぁアタシよりは低いけどね♪」

 

かずぴー「幸運の女神だからってそれアリ?だが幸運値依存とは言えあそこまでピンポイントに、ついでに互いの幸運値は干渉しないっぽいな。面白い発見だ」

 

クリス「まぁね~。ところでカズ、何所に向かっているのかな?と言うか何のクエスト受けたの?」

 

 

そう言えば話していなかったとかずぴーは依頼書を取り出した

 

 

かずぴー「正確には俺当てに来た指名依頼だ。依頼人はダスティネス家当主様、依頼内容はアクセルの街近くの山にある湖の水底に眠っているモンスター『クーロンズヒュドラ』及び周辺地域の調査。報酬は基本調査で五十万エリス、協力者一人に付き二十五万エリス。なるべく詳細に書類にまとめて提出しないといけないからか俺に回って来た」

 

クリス「あちゃ~あそこの調査か。丁度よかったかもね」

 

かずぴー「どういう事だ?」

 

クリス「あそこには回収して封印処理した神器の一部を隠しているの」

 

かずぴー「虎穴にどころか竜の巣に神器か、王国騎士団がどの程度か知らんが高レベル・ステータスな連中でなんとか弱らせて眠らせる事に成功か・・・・・はぁ、暴れすぎた俺自身の所為とは言えこんな面倒な仕事とは」

 

クリス「まぁ駆け出しの街で名実ともに最強だもんねカズは」

 

かずぴー「前は青い鎧に女侍らせているあの魔剣持ちのクソホモ野郎だったらしいが。たかが職業と得物で最強名乗るとか死ね」

 

クリス「辛辣だねぇ、処で調査ついでに何だけど」

 

かずぴー「異世界のリアルヤマタノオロチが眠る湖から保管してある複数の神器の回収及び保管か?」

 

クリス「せいか~い♪女神としての私ならキチンと報酬は支払えるから頑張ってくれればくれる分だけ報酬を渡せるよ?アタシと別行動の時はあの神具で私と神器の返還や報酬の受け渡しが出来るから」

 

かずぴー「キチンと働けば働くだけ報酬を出してくれるって最高だなエリス、今度からさん付けするわ」

 

クリス「ふふん♪それじゃぁ初仕事と行こうか新人君?」

 

かずぴー「了解、御頭」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクセルの街近くの山の湖

 

まちがっても飲めば下痢どころか生命にかかわる程に淀んでいる湖を中心に周囲一帯が雑草一本生えていない。だがその範囲外から境界線で区切ったように草木が生えているから影響範囲を簡単に測れた・・・問題は

 

 

かずぴー「マズイな、少しばかり影響範囲が縮小するのが速過ぎる」

 

クリス「そんなに早いの?」

 

かずぴー「ああ、影響範囲が届く境界線近くの草花の成長が大変よろしい、それが大変によろしくない」

 

クリス「あっちゃ~。それってつまり」

 

かずぴー「約十年前に負った傷の治りがいい感じらしい。どうしてこんな駆け出しの街近くに眠るかなぁ!?」

 

 

傷を癒す為に周囲から生命力的な物を喰らって治療をしていた、その治療に必要な生命力が少なく範囲を狭めている。すなわち

 

 

かずぴー「近い内に起きるぞコイツ。湖の水は相変わらず飲めばバットステータス確実の儘だが、湖から少し離れた所からかなり僅かだが雑草が生えている。眠りについて治療に専念していたそれの影響が弱まっている、治療の必要が無ければギルドの情報通りコイツは目覚めて十年分の空腹を満たそうとするだろうな」

 

クリス「近い内って大体どれくらい?」

 

かずぴー「俺の主観では後二・三年くらいだな、今日明日、今年中に起きる(治癒完了)事は無いだろう。問題は」

 

クリス「起きるまでに準備をしなきゃならないって事」

 

かずぴー「まぁそれは俺達じゃなくてお偉いさんが考える事だ。っとギルドからの仕事はこんな所か・・・でだ。この触れるだけでバッドステータス貰いそうな湖からどうやって神器回収すればいいんだ?」

 

クリス「う~んアタシの時は私が用意した魔道具で封印処理して放り込んで。後で私が回収・・・しようと思ってたんだけど」

 

かずぴー「けど?」

 

クリス「後で気が付いたんだけどこの湖、モンスターに犯され過ぎて下手に手出しが出来ないんですハイ」

 

かずぴー「敵又は不特定多数の手に渡らない、けどこっちも手を出せない故に此処に隠したと」

 

クリス「いっえ~す♪」

 

かずぴー「なんで幸運の女神が幸運値無視したボケとドジを発生させるかなぁ!?」

 

 

因みに女神エリスとしてなら今回みたいな状況でなら回収は意外に簡単だが手続きが必要らしい

何でも幾らこの世界担当の女神でも書類手続きが必要な物が幾つかあるのだとか。女神という仕事も大変らしい

幾ら女神だとは言え盗賊職の少女一人には回収も奪還も封印含めこのふざけたファンタジー世界であろうとも限界がある。それが俺と言う特異な存在と接触して色々と話す程である、今回の藪蛇成らぬ湖大蛇からの神器回収という比較的簡単な初仕事が幸運の女神よろしくクエストと重なったのだ・・・・・±ゼロな俺にそんな展開は無いのは知っているだろう?

 

 

クリス「一々書類作ってサインするの結構時間の無駄だからね、簡単な初仕事でしょ?新人君」

 

かずぴー「まぁ確かにそんな無駄な手間かけてる時間の方が勿体ないわ・・・・アレ?でもそれすればどっかの誰かが持っている神器も回収出来るんじゃ」

 

クリス「さすがにアタシが私でも人の物獲ったりは出来ないよ」

 

かずぴー「だから現場を脚で歩いて自分で回収していると」

 

 

本当に女神と言うのは大変らしい、特にこのふざけた異世界の女神は

そもそも何故神器が回収されていないのか、それを回収するためにその世界担当の女神が態々御足労願っているとか・・・・・・苦労されておられたのですね

 

 

クリス「ねぇカズ?その眼は何かな?なんともむず痒くて恥ずかしいんだけど」

 

かずぴー「なんでもありませんよ御頭、可及的速やかに、藪蛇に気取られず起こさず回収いたします」

 

クリス「ねぇ待って!何で急に話し方も表情も優しくなったの!?何を悟ったの!?」

 

かずぴー「って事でとりあえずexplosion(某デバイス風)」

 

クリス「ちょっと待ってぇええええええええええええええええ!!?」

 

 

っというのは冗談で。水底で熟睡しているヤツと寝床の調査用に持って来た魔道具を使って潜水、細心の注意を払って熟睡している異世界版ヤマタノオロチを起こさない様に神器を回収しつつ湖の中とそこに眠る亜竜も起こさない様に、それこそ存在しないかの如く細心の注意を持って情報収集。置き土産を眠りこけているヒュドラに置いて浮上した

クリスと共に可及的速やかに危険区域から離脱、安全圏に出て周囲にモンスターが居ない事も確認して湖に潜って集めた情報を書き記す

地上水中含めて自作の報告書は中々の厚さに成った、本として出せば文官の得物(鈍器)である・・・いつから文系は僧兵みたいなスタイルに?

まぁそれは置いといて。夕日がくれる前に調べるだけ調べ上げ、文字として書き記した報告書の最期にこう書き記した

 

『推定十年の眠りが経過し、完全に傷が癒え復活する前。何らかの理由でクーロンズヒュドラが目覚める可能性を危惧し、対象以外に反応しない特殊マジックトラップ及びアイテムを設置。安易にクーロンズヒュドラの眠る領域に接近(侵入)・手出しさせないよう対処・対策されたし、設置したトラップ及びアイテムに関する情報を別の書類に書き記して提出する』っと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クーロンズヒュドラ及びその周囲の調査を終え、報告書をまとめアクセルの街へ向かってのんびりと歩いている二人と一匹は帰り道、アクセルの近くにて

 

 

かずぴー「あぁ~そう言えばそろそろ時期だったか」

 

ちょむすけ「にゃにゃぁ~」

 

クリス「これはカズマに巻き上げられた分を取り戻す好機!行くよカズ!」

 

 

空飛ぶキャベツの大群と遭遇し、帰るまでがクエストは帰る前にキャベツ狩りに変わった

時期的にそろそろ収穫時なのだ・・・空飛ぶキャベツの

 

 

かずぴー「ウチの店には余裕ないし現金&食糧確保と行きますか、あっ。ちょむすけはフードの中で待ってて」

 

ちょむすけ「にゃんっ」

 

クリス「ねぇカズ。何か得物貸して貰えないかな?」

 

かずぴー「盗賊向けのか、ならスキルも考えれば・・・・・コレ等なんて如何だ?」

 

 

何の変哲もないロープ

紅魔の里周辺に住む高ランクモンスター相手に愛用していたカランビットナイフと投擲武器(投げナイフなど)

 

 

かずぴー「昔愛用していたヤツの予備だがどうだ?」

 

クリス「へぇ~コレがカランビットなんだ・・・・・見た目も用途も凶悪だね」

 

かずぴー「まぁな、モンスター用に結構大きめに作ってあるから余計にそう見えるか、それは兎も角使えそうか?」

 

クリス「ふっふ~ん、盗賊必須のナイフ・ダガー系スキル持ちに愚問だね」

 

かずぴー「そりゃそうか、それじゃぁ冒険者らしく緊急クエストに参戦しますか」

 

 

クリスはかずぴーに借りた得物を、かずぴーも使い込んでいる愛用の得物を手に、アクセルの街の門を出て直ぐの平原でキャベツと戦闘(収穫)を繰り広げているキャベツと冒険者達の元へ駆けだした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・!!!

 

 

 

かずぴー「今の爆裂魔法はめぐみんか、コレで心置きなく乱入できるっておいクリス、あそこに大変な変態が居るんだが知り合いじゃね?」

 

クリス「見なかった事にしてって言うより妹さんダクネスに爆裂魔法撃ち込んだ様に見えたんだけど?」

 

かずぴー「了解。と言うより何で無事なんだあのクルセイダー硬すぎだろ?、逆に聞くが遠目で見た限り攻撃が全部スカッってたんだがアレは?」

 

クリス「攻撃系スキルを一切取らないで防御・耐性系スキルに極振りしてるからねぇ」

 

かずぴー「しかもそこにドMが入ると。・・・・・妹の件も含めて今度カズマに奢ろう」

 

 

クリスは盗賊系スキルの潜伏を、かずぴーは里で培った隠密行動でキャベツ達を背後から強襲した

クリスが渡されたロープで拘束系スキルのバインドを使い固まっていたキャベツ達を文字通り一網打尽にし出来た空間をかずぴーが通り抜け。周りに浮いている?飛んでいる?キャベツ達に目も向けず、通り過ぎれば真っ二つにカットされたキャベツ達が斬られた事にも気が付かず地上に転がる

爆裂魔法が撃たれた時点で既にアクセルの冒険者の殆どが戦線を離脱するか後ろに下がっていた戦局は、突如外から乱入して来た銀と紅の閃光によりキャベツ達が駆逐(収穫)されていく

時に武具、時に魔法、時にスキル。盗賊とアークウィザードの二人は縦横無尽に草原を駆け地上だろうが空中だろうが関係無いと立体機動で反撃も回避も逃走も許さず狩り尽くしていった

キャベツの中に混ざっていた色違いの紫キャベツやレタスも含め粗方収穫した二人は歓声を浴びながらアクセルの門へと脚を向けた

門に居たギルド職員(ルナ)から、今年のキャベツは出来が良いとの事で一玉なんと一万エリス。何故か買い取り額が低いレタスは例外として、普通のキャベツのみならず紫キャベツ等も大量に収穫した二人は経験値と報酬がとても美味しい事に、互いに顔を見合わせ笑顔でハイタッチをするのであった

なお、参加した冒険者達に金額が金額故報酬は後日払われるとの事だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギルド内、酒場兼食堂にて

 

 

カズマ「納得出来ん、何故炒めただけのキャベツがこんなに美味いんだ」

 

かずぴー「空飛ぶくらい元気で栄養満点だからなぁ、この時期のキャベツは」

 

 

男女に別れて、なのに同じテーブルで飲んで食っている

 

 

かずぴー「妹が世話に成っている、借金しない程度になら金が関わっていても相談してくれ・・・・・てか大丈夫か?マジで」

 

カズマ「全然大丈夫じゃねぇ、あの宴会芸の女神はマジでロクな事しねぇし、めぐみんは魔法は強力だが一日一発限り、止めにあのクルセイダーのダクネス、ただのめんどくさいドMだし。もうどうしようもねぇ」

 

かずぴー「・・・・訂正する、妹と相棒のダチが滅茶苦茶迷惑かけている、飯や装備でも困った事があったら頼ってくれ」

 

カズマ「あぁ、この世界に来て初めて真面なヤツにあった気がするぜ」

 

かずぴー「俺もだ、それじゃ乾杯でもするか」

 

カズマ「おっ、良いな。何に対して乾杯する?」

 

かずぴー「俺達常識人兼苦労人の出会いと新たなパーティーに」

 

カズマ「友人と新しい冒険者仲間に」

 

カズマ・かずぴー「「乾杯」」キンッ♪

 

 

シュワシュワと言う謎の酒っぽい飲み物が入ったジョッキを打ち付け一気に飲み干しテーブルに叩きつけた

カッー!っと一息ついて互いを見合ってニッ♪と笑い、かずぴーのおごりで二人は飯を食いつつ飲み比べを始めそれを見た周りの冒険者達が囃し立ててギルド内が賑やかに

そんなTHE・男の子な二人を見て同じテーブルに座る女性陣はと言うと

 

 

アクア「あの二人ったら何やってるのかしら」

 

クリス「ふふん♪男の子だねぇ二人とも、妹さんから見てお兄さんはどう見えるかな?」

 

めぐみん「あんな楽しそうな兄さん、初めて見ました」

 

ダクネス「そう言えばめぐみんはカズマと飲んでいる彼とそっくりだな、それとクリスも仲良さ気だったな」

 

クリス「しばらくカズとパーティー組むからね、私もそろそろ何処か良さ気なパーティーに留まろうと思ってたしね」

 

めぐみん「私達は双子の兄妹です」

 

ダクネス「ほぅ、クリスが一つのパーティーに。確かにめぐみんと瓜二つの容姿だな、正直男装をしている少女かと思ったぞ」

 

めぐみん「それ、兄さんに言わない事を進めます。言おうものなら私以上の爆裂魔法を撃ち込まれますよ?」

 

ダクネス「なんだと!?よしっ、逝って来りゅぅ~///」

 

クリス「止めなさいダクネス!」

 

 

此方はこちらで賑やかである

なお、カズマの意見は一切合切淘汰され、アクアとめぐみんの賛同により二対一でダクネスのパーティー入りに可決された

そんな事を知る由も無く、周りの野次馬と化した冒険者達に煽られ段々と強い酒を飲み続け、摘みに塩キャベツ等もはさみ食べつつ飲みつづけ、後日リバースする事等無く二日酔いでも元気にクエストを消化するカズマであった

逆にかずぴーはその体の何処に行った?と言うくらい飲んだのに二日酔いには成らず。飲み比べで飲んだ酒代を払いクリスを連れてギルドを後にした、その手に新たな依頼書を手にして・・・・・そして

 

 

かずぴー「はぁ~い早速だが鉄拳制裁!」ゴォッ!!

 

ウィズ「きゅぴぃっ?!」ゴッ!?

 

クリス「えぇ~、ウィズさんが氷の魔女だったのは知ってたけど。本当になんちゃって魔王軍なんだ」

 

かずぴー「コレが俺が条件を出した理由であり・・・・・女神にすがってでも金銭を稼がなきゃいけない理由だ」

 

クリス「ウィズさんがリッチーねぇ・・・・・何でだろう?悪意や害意が無いからかな?全然ぶっ殺したいと思わない」

 

 

やはり廃スペックな商品を仕入れて販売して主食がもやしに成ると言う自然の摂理か?と言う程の商才も技術もない愛すべきポンコツ店主に拳骨を叩き込むかずぴーとウィズの事を改めて紹介しリッチーでなんちゃって魔王軍幹部(結界維持のみ)である事等々を話して、意外にも争いや亀裂は産まれず平和的に話しは進み終わった

 

因みにクリスがエリスである事は話していない。アクシズ以上の悪魔撲滅&魔王虐殺を掲げているからだ

後々、何時か話そうと思っているが今はその時ではないだろう。ウィズの事を話したのは契約以上にパーティーメンバーとして知っていて欲しかったからである

ギルドから貰って来たキャベツとキャベツ料理を渡して、今度こそ良い物だからと仕入れ無い様に土下座して頼み倒したかずぴーはクリスを連れて自分の部屋へ招いた。と言うよりコレがクリスをウィズ魔道具店へ連れて来た本題である

 

 

かずぴーの部屋

 

作業台で現在進行形で作られていく武具にアイテムたちを見る使い手となる彼女と作り手の少年

 

 

クリス「凄い、どれも一級品だわ」

 

かずぴー「そりゃぁ自分達の物理的・社会的生命が掛かっているからな。後は最終調整を残すのみだが如何だ?」

 

クリス「殆ど問題無いと言うか長年使って来たような感覚まであるんだけど」

 

かずぴー「コレからこの封建社会で命が軽い異世界で、主に貴族や悪党相手に活動するんだ。これくらいじゃなきゃ安心出来ん。特に俺はあのアクアと同等以上の幸運値である事を忘れた訳じゃないよな?」

 

クリス「あはははは・・・・・ヤッパリ先輩なんだよねぇ」

 

かずぴー「アッチでもコッチでもお疲れ様でご愁傷様だ、っと出来た、付けて見てくれ」

 

クリス「はいは~いって、之は・・・仮面?」

 

かずぴー「悪党相手に盗賊行為をする義賊ならコノ手のお約束は必要だろ?」

 

クリス「まさかそれだけ?」

 

かずぴー「まさか、それは元々ステータスを底上げする魔道具だが、それに認識阻害系を組み込んだ物だ」

 

クリス「また悪用したらとんでもない事になる代物を、具体的な性能は?」

 

かずぴー「ステータスは身体能力系を最大五割・最低一割増し。魔力や幸運とか身体能力に関係無い物は固定で二割増し。認識阻害系は見た目を変える魔道具と合わせて使えば俺は女に、クリスは男にしか見えないように成る、単純に見た目が変わるんじゃなくて雰囲気や印象、声の色も一切の違和感を感じないレベルに調整」

 

クリス「コレがアタシ達以外の手に渡らないようにしなきゃね」

 

かずぴー「あ~それは大丈夫だ、アクアがばら撒いた神器みたいに過去の所有者と血が繋がっていたり繋がって無くても最低限使える神器と違って登録した者か製作者以外が付けてもちょっと素材が良すぎな仮面以上の価値はないから」

 

クリス「徹底してるね、魔王軍に鹵獲されて解析されたりしたら?」

 

かずぴー「言ったろ、登録者と製作者以外にとっては言い素材使ったただの仮面だって。物理的・魔法的にばらしたり解析しようとどう頑張っても使われている素材以外解からないよ」

 

クリス「なら安心ね。それでこの仮面は名前あるの?」

 

かずぴー「正式名アクル・トゥルカ。略称アクルカ」

 

クリス「・・・・・・謳われる者?」

 

かずぴー「謳われる者」

 

クリス「パクリじゃない!」

 

かずぴー「紅魔の里周辺のモンスター相手にするんだ、使えるモノは何でも使うし無ければ創る!処で俺達盗賊団の名前どうする?装備に名前と紋章刻みたいんだが」

 

クリス「ンフ~フ♪エンブレムはまだだけど名前なら決まっているでしょ?アタシ達の名は」

 

クリス・かずぴー『『銀髪盗賊団』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この外史に続きを!Ⅰ

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

どうもアサシンです

 

原作が手元にありアニメも見た、他の作者様の作品を呼んで想像力を付けるもやはり読んだり考えたりするのと執筆するのは別物ですね。プロローグから零話を最後まで書くのにまさか一月超す事に成ろうとはorz

 

アニメ第二期放送&終了記念と言う大義名分で執筆していますが・・・・・オリジナル展開を入れるだけで書きやすかったあの世界が此処まで難しくなるとは

 

『なろう』などでオリジナルを書き続け、書籍化までたどり着いた方々は本当に凄いです

 

今作この双爆Ⅰはかずぴーがクリス・ウィズ側等の視点で原作の流に乗ったり変えたりする予定です。例えば・・・

 

ウィズ側としては。戦闘に関わらない冒険者や騎士を除く一般市民が殺傷・危害を加えられない限り幹部クラスと言うより魔王軍には自分から戦おうとは思っていません

 

クリス側としては。義賊活動やそのために魔道具を作ったりしますね・・・・・アレ?

 

主人公であるカズマとはパーティーこそ組みませんが色々な場面で共闘したりする予定です

 

次回はかずぴーを口説いた某ソードマスターと、アニメ第二期にも登場した某デュラハンが登場する予定デ~ス♪

 

 

 

 

では次回予告へ

 

 

 

 

次回 真・恋姫この双子に爆焔を!Ⅰ 第一話

 

       神器の担い手足りえぬ者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではでは

 

 

 

 

 

 

 

 

この双子に爆焔を!Ⅰ

 


 
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