No.779696

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート

soranoさん

第14話

2015-05-26 00:38:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1392   閲覧ユーザー数:1288

~カレル離宮~

 

「こ、これは……!?」

「ヒッ……!」

「キャ、キャアアアアアアアッ!?」

オリヴァルト皇子達と共に脱出を開始したレーグニッツ知事は離宮内の到る所に血だまりの中に無残な姿になっている近衛兵達の死体を見て目を見開き、ユーゲント三世達の世話係であるメイド達は表情を青褪めさせたり、悲鳴を上げた。

「も、もしかしてこれもリフィア殿下達―――メンフィル軍が……!?」

「…………ああ。」

「……………………」

信じられない表情をしているセドリック皇太子の言葉にオリヴァルト皇子は頷き、ユーゲント三世は重々しい様子を纏って黙り込んでいた。

 

「申し訳ございません、陛下……!こうなってしまった全ての原因は父――――”アルバレア公爵家”!本来でしたら内戦が終結次第、父に内戦に加担した罪や他国領であるユミルを猟兵達に襲撃させた罪を購わせるべきですが、昨日カイエン公が再びユミルを襲撃してシュバルツァー家の子息―――リィン・シュバルツァーを脅迫によって”パンダグリュエル”へと向かわせた事を知り、更に怒りの炎を燃やしたメンフィルによってもはやそれも不可能という状況に陥ってしまいました………!」

「ユーシス…………」

「メンフィルに……?一体どういう事だ。」

ユーゲント三世に頭を下げて謝罪するユーシスの様子をラウラは心配そうな表情で見つめ、ユーゲント三世は眉を顰めて尋ねた。

「……実はメンフィルが行った襲撃は帝都とカレル離宮の襲撃だけでなく、同時にバリアハートとオルディスの制圧作戦も現在行い、その際にアルバレア公爵夫妻を拘束するとの事です。しかもルーファス卿に関しまして先日メンフィルに拘束され、処刑されたとのことです。」

「!!」

「そ、そんな!?ルーファスさんが………!」

「なっ!?という事は今メンフィルによってバリアハートとオルディスも襲撃されているのか!?」

クレア大尉の話を聞いたユーゲント三世は目を見開き、セドリック皇太子は驚き、レーグニッツ知事は信じられない表情で尋ねた。

「ああ……しかもバリアハートとオルディスを攻めているメンフィル軍を指揮しているのはメンフィル皇家の分家の方達なんだ。」

「ええっ!?」

「分家とは言え、皇家の者達が指揮をしているという事は今回の戦争は”百日戦役”の時と違い、”本気”でエレボニアを滅ぼそうとしているのか…………」

レーグニッツ知事の質問に答えたマキアスの説明を聞いたセドリック皇太子は驚き、ユーゲント三世は重々しい様子を纏って呟いた。

 

「それどころか、今頃バリアハートとオルディスに住んでいる貴族連合に加担した貴族の当主達の殺害をしている最中だと思うよ。」

「な―――――」

「そ、そんなっ!?どうしてそこまでするのですかっ!?」

フィーの口から出た驚愕の事実にユーゲント三世は絶句し、セドリック皇太子は悲痛そうな表情で声を上げた。

「――――それが”戦争”による”報復”だからだよ、セドリック。市民達に危害を加えられていないだけ、まだマシな方だ。それに”百日戦役”の時と比べればメンフィルは良心的だよ。”百日戦役”でリベール軍の反撃によって劣勢に陥ってしまったエレボニア帝国軍は”報復”としてリベールの都市の一つ――――ロレント市を襲撃して、ロレントに住まう多くの罪なきリベールの民達を虐殺したのだからね。」

「それは…………」

重々しい様子を纏ったオリヴァルト皇子から語られた答えにセドリック皇太子は複雑そうな表情をし

「……それと陛下達にとってお辛い報告がまだあります。メンフィルは本日中にリィン・シュバルツァーを救出する為に”パンダグリュエル”を制圧し、同時にカイエン公によってパンダグリュエル内に幽閉されているアルフィン殿下を拘束するとの事です。」

「!!」

「なっ!?”パンダグリュエル”を制圧し、しかもアルフィン殿下を拘束するですって!?一体何故何の罪もないアルフィン殿下を……!」

アルゼイド子爵から語られた驚愕の事実にユーゲント三世は目を見開き、信じられない表情で声を上げたレーグニッツ知事は唇を噛みしめた。

「―――あくまで推測になりますが、アルフィン殿下自身に今回のメンフィルとエレボニアの戦争の責任を取らせるつもりかと思われます。ユミルに避難したアルフィン殿下の身柄を確保する為にアルバレア公爵が雇った猟兵達がユミルを襲撃し、更に貴族連合の手の者がエリスを誘拐した事がメンフィルがエレボニアとの戦争を決めた一番の原因かと思われますので。」

「そ、そんな…………アルフィンは何も悪くないのに……!」

サラ教官の推測を聞いたセドリック皇太子は悲痛そうな表情をしたが

「――いや、自分の身柄が狙われているとわかっていて他国領であるユミルに避難し、そのままテオ達に匿われ続け、何の対策も取らなかったアルフィンにも落ち度がある。自分の身を狙って貴族連合がユミルを襲撃する可能性は十分に考えられたはずだ。」

「父上…………」

ユーゲント三世の正論を聞くと複雑そうな表情をした。

 

「………失礼ですが、陛下はシュバルツァー卿とはお知り合いなのでしょうか?父達と違い、シュバルツァー卿をファーストネームで呼んでおられますが……」

「シュバルツァー家は皇帝家縁の貴族だという話は聞いておりますが……」

「うむ。―――”アルノール家”の男児はトールズで学ぶのが代々の習わしでな。私はその時にテオと出会い、友人同士になった。」

「ちなみに私も例外なくトールズで学び、卒業している。」

ユーシスとラウラの質問にユーゲント三世とオリヴァルト皇子は静かな表情で答え

「―――だからこそエリス嬢が私達の元に連れてこられ、彼女から事情を聞いた時私は自分の無力さと愚かさを呪った………私の不徳によって友人であるテオに重傷を負わせ、ユミルの者達を命の危機に陥らせ、テオの娘であるエリス嬢が家族と離れ離れにされて幽閉されてしまい、更には同じくテオの娘であるエリゼ嬢は妹を助ける為にリフィア皇女達と共に近衛兵達を殺戮し、自らの手を血で染めてしまった……テオ達には幾ら謝っても、足りないだろうな……」

「陛下…………」

辛そうな表情で肩を落としているユーゲント三世をレーグニッツ知事は辛そうな表情で見つめていた。

「……今は嘆く事よりも、これからどうやって内戦を終結させ、メンフィルと和解するかを考えるべきです、父上。―――急ぎましょう。」

「……うむ。」

そしてオリヴァルト皇子の言葉にユーゲント三世は頷いた。

 

ユーゲント三世達を救出したオリヴァルト皇子達がカレル離宮からの脱出をしている中、アリサ達B班はメンフィル軍が撤退した事で空いたスペースに着陸したカレイジャスを背中にユーゲント三世達の無事を確認する為に来た領邦軍と戦いを繰り広げていた。

 

 


 
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