No.776367

真・願望の店

アインさん

人は願う

溢れんばかりの願いを永遠に

そんな願望を前に、男の願いは非現実の願いを唱えた

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2015-05-10 02:25:59 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:1209   閲覧ユーザー数:1148

『曹操』という器の女

 

男にとって彼女は男の願望の餌

 

女もまた男を『駒』として利用して堪能する

 

お互いに心の中の心理を知りつつも、その先にある願望のために利用する

男は『餌』から『代用品』を渡る

 

要するにそれで心を満たせと――

 

しかし、男は『代用品』を味わってみても決して満足することはなかった

 

所詮は代用品

 

求めるものとはかけ離れている

女は『駒』の行動が自身の願望の道に続くと確信する

 

だが、『曹操』という器は『血』にまみれた欲望と対価を払わなければいけなかった

 

歩く先は見知った顔達の死顔

 

女はそれを笑みで答えた

男は願望を叶えた

 

時と場所を選べば『餌』はもういつでも食べられる

 

だから、男は何度も『餌』を食事する

女は『駒』の『娯楽』に付き合った

 

それもまた、『自身』の王としての役目

 

褒美だから

 

女は後遺症も受け入れる

 

むしろ、それを逆手にとった

 

女の願望はより、確実に盤石になった

お互いの最初の望みは叶った

 

しかし、叶ったと同時に新たな願望が誕生したことに気づく

 

願望は生きている限り、永遠に続く

 

「そう、これは終わりでなく始まり。私と貴方との二人の夢」

 

女は剣として、男は盾として

 

そして、新たなる『子』を城として

 

歩きだす・・・・・・未来へと

だが、結末は残酷だ

 

男は消滅し、女は病死する

 

子は二人の願望とは真逆の道へと走っていく

 

人は願う

 

溢れんばかりの願いを永遠に

――断言しよう。

 

どの『世界』であっても『曹操』という器は

 

『幸福』とはかけ離れた『器』だと。


 
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