No.767231

真・恋姫†無双 裏√SG 第39話

桐生キラさん

こんにちは
Second Generations複数視点
洛陽決戦其二

2015-03-27 17:00:01 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1211   閲覧ユーザー数:1046

 

 

 

 

 

猪々子視点

 

 

 

外から雄叫びが聞こえ、地鳴りがしたなと思ったら、今度は近くで爆音が鳴り響いた。

城内は慌ただしく、地下牢に居た兵士すら駆り出される程混乱しているみたいだ

 

猪々子「お嬢、今っすよ」

 

劉協「であるな。よし」

 

お嬢が懐から鍵を取り出し、檻の鍵を開け始めた

 

昨晩、友紀が翠を痛めつけている時に、友紀がお嬢に鍵束を投げ渡していたらしい。

暗くてよくわからなかったが、形状からしてここの鍵と、武器庫の鍵なんだとか

 

友紀は一体、何が目的なんだ?

翠に対する恨みや殺意は本物だろうけど、かと思ったら逃がそうとしてくれるし…

ほんと、頭使うのは苦手だ

 

劉協「開いたぞ猪々子」

 

お嬢が小声で言ってくれた。あたいは扉を開け、いまだ痛む体を支えながら立ち上がった

 

劉協「大丈夫か?」

 

猪々子「いっつつ…えぇまぁ。それより、みんなも早速」

 

劉協「無論だ」

 

あたいはお嬢から鍵を受け取り、高順と翠の扉を開けた。

高順の調子はあたいと同じくらいの調子らしく、歩く分には問題なさそうだ。

だけど翠が…

 

翠「へへ、悪りぃ…ちょっと立たすの手伝ってくんねぇか?」

 

翠はかなりしんどそうで、立つ事すらままならないらしい

 

李儒「ふぅ…早く外の空気を吸いたい所ですけど…」

 

劉協「うむ、この先に敵兵がおると厄介であるな。弱り切った我らでは、兵士1人ならまだしも、複数となると武器が必要だな」

 

高順「クッ…徐福から受けた傷が無ければ…」

 

高順に同感だ。あたいも、こんなボロボロじゃなかったら、正面突破出来ただろうけど…

 

宋江「何か策はないでしょうか?」

 

劉協「無論あるぞ」

 

あんのかよ!?

 

劉協「実はな、この地下牢には細工がしてあって、その気になれば脱獄ぐらいは容易に出来るのだよ」

 

猪々子「へ?どういう事っすか?」

 

劉協「猪々子、我は前回もここに囚われていたのだぞ?秘密の抜け道くらい、作っていてもおかしくはなかろう」

 

ひ、秘密の抜け道!?洛陽城にはそんなんあんのかよ!?

 

李儒「この事を知っている者は私と劉協様、それと設計者である零士さんくらいですけどね」

 

零士知ってたのかよ!?

まぁでも、零士の事だからきっと「あれ?言ってなかったっけ?まぁでもそんな大した事でもないからね」なんて言いそうだな

 

宋江「そんな物があるのなら、何故脱獄をしなかったのですか?」

 

宋江が尋ねた。確かにお嬢なら、外部から助けを求める事も出来たよな。

でも、あたいの知る限り、そんな素振りは一度も…

 

劉協「まず一つ目に、見張りがいた事。目の前で人一人消えたら騒ぎになろう。もし桃香達が動いていたら、それを水の泡にする可能性があった。そうなって失敗したら、二度と脱獄の機会はなかったであろうな」

 

うーん…確かに、今のあたいらは思うように体が動かない。

お嬢や李儒も闘う事はからっきしだから、見付かる確率のが高いよなぁ…

 

劉協「二つ目、敵が未知数だった事。それは徐福の強さにも言える事だが、我が言いたいのは誰が敵で、誰が味方なのかだ。徐福の傍らにいた鍾会しかり、内部にも敵が潜んでいたからな」

 

それは確かにそうだ。

味方だと思って助けを求めたら、実は敵でしたなんて流石に笑えない

 

劉協「これら二つを踏まえて三つ目、ずっと機会を伺っていた。【晋】であれば必ず事を起こすだろうと踏んでいたから、その騒動に合わせて脱獄してしまえば良い。現に今も、地下まで見張りは来ておらんからな」

 

なるほど、お嬢はいろいろ考えてんだなぁ。

あたいは考えんのが苦手だから、こういうのはずっと斗詩とかに任せきりだったぜ

 

高順「さて、では劉協様、今後の予定を決めていきましょう」

 

お嬢が説明を終えたところで、高順がよろよろと立ち上がって言った

 

劉協「そうであるな…この秘密の抜け道は、この城の至る所に通じている。だから、まずは武器庫を目指そう。幸い、鍵はこちらにあるからな」

 

そうだな、あたいも斬山刀が欲しいところだ。

正直、こんな調子で素手で突破する程の力は回復してねぇ

 

李儒「それから、北郷様及び星彩様の救出に向かおうと思います。この場合、先に子どもの星彩様を確保しようと思いますが、宜しかったですか?」

 

あたいらは一斉に頷いた。

アニキには悪りぃけど、子どもの命の方を優先したい。

だけど、必ず助けてやるぜ、アニキ

 

猪々子「よし、ならそんな感じで行こうぜ。あたいは翠をおぶって行くよ。高順、道中の護衛任せてもいいか?」

 

高順「無論です。皆の命、この身に代えてでもお守りします」

 

宋江「私も微力ながらお手伝いさせてください。梁山泊頭領、宋江が必ずや皆を守ります」

 

高順、そして宋江が護衛に着くことを承諾してくれた

 

翠「ほんと、すまねぇ…」

 

あたいが翠をおぶると、申し訳なさそうな声で翠が呟いた。

そしてそのまま、グッタリと体を預け、気を失ってしまった

 

猪々子「うっし!ならお嬢!案内頼んます!」

 

劉協「頼まれた!」

 

お嬢が牢屋の一室に入ると、中の壁を規則正しくトントンと叩いて行く。

すると壁がボコッと奥にズレ、徐々に開き始めた

 

宋江「こ、これは凄い!」

 

宋江の言う通り、本当にスゲェ!

開いた壁の先にはちゃんと通路が出来てる!きっと特殊な技術ってやつだな!

 

劉協「ふむ、では行こうか」

 

あたいらはお嬢の後をついて行き、この地下牢から脱出した

 

 

 

 

 

桃香視点

 

 

 

ドカーン!

 

 

桃香「きゃあ!?」

 

なになに!?戦いが始まったと思ったら、後ろですっごい爆発音がしたんだけど!?

 

「報告します!洛陽北門突破されました!」

 

ら、洛陽の北門が突破された!?なんで!?ていうかいつの間に!?

 

華琳「やはり、そういう事ね」

 

蓮華「でしょうね。一番警戒してた子がいないもの」

 

え?え?なんで二人はそんなにも落ち着いてるの!?

この戦場に今居ない人?咲夜さん達はみんな居る……

 

「北門を突破した侵入者は夏侯覇、楽綝、孫紹、張雄、そして司馬師です!」

 

桃香「………あぁーー!!?」

 

わ、忘れてたー!

そうだよ!道理で居ないなぁとは思ってたけど、咲夜さん達の子どもが居ない!

 

華琳「桃香…あなたまさか、陸戦最強の人間を忘れていたの?」

 

ぎくっ…

 

桃香「そ、そんな事はないよ!ほら、居ないなぁとは思ってたって言うか、うん、裏から来るだろうなぁって知ってた!」

 

華琳「はぁ…はいはい」

 

た、ため息吐かれたー!あと生暖かい目で見られたー!私だって精一杯なんです!

 

蓮華「で、どうする?迎撃に行かせる?」

 

桃香「それはもち…」

 

華琳「放置ね。こちらに害はないわ」

 

もちろん迎撃に行こう!って言う言葉を、華琳さんの言葉が掻き消した

 

な、なんで!?……って思ったけど、よくよく考えれば確かにそうだなと思った。

だって、私達は無理矢理戦わされているだけなんだ。北門や城にまで入った人を叩く理由がない。

だって、彼女達は恐らく、ご主人様達の救出に来ているのだから。

それを邪魔する理由は何一つない

 

華琳「あら、その様子だと、私の言葉の意味を理解したようね」

 

桃香「ちょっと待って!確かに私、2人に比べたらバカだけどさ!それくらいはわかるよ!」

 

まったくもう!失礼しちゃうな!

 

蓮華「さて、ならどうする?あの子達に任せて、私達は目の前の化け物達に合わせる?」

 

華琳「えぇ。合わせるわよ。変に悟られず、あたかも本気でやってるように見せつけましょう」

 

桃香「え、えぇ!?二人とも、本気じゃなかったの!?」

 

あー!?またため息吐かれた!なんでなんで!?華琳さんとかすっごく愉しそうだったのに!

 

華琳「あのね桃香、流石の私も、味方同士で本気で殺し合いをする程、馬鹿じゃないわよ。ただ、本気でやってる風は装わないと、不都合があるでしょ?」

 

えぇ!?あれ演技だったの!?いや、そりゃ私も本気でやるつもりはなかったけど…

 

蓮華「ただ、ねぇ…」

 

蓮華さんが重いため息を吐いて咲夜さん達を眺めていた。

ていうか、このやり取りだけで何回ため息を吐いたんだろ

 

蓮華「咲夜(アレ)が本気なのがねぇ…」

 

うわぁ…咲夜さんに向かって行った兵士さん達が、一瞬で全裸になった…

あの中には女性もいるのに…っと思ったら、女性だけ布は残されていた。

ただ、肌面積が広い、大事な部分だけを残すという、ずいぶんと恥ずかしいものだけど…

 

華琳「そう、だから本気で迎撃はしない。だけど本気で守りに入らないと、こちらが呑まれるわ。私ね、どんな戦いでも、負けるって好きじゃないの。だから引き分けに持ち越すわよ」

 

そういう華琳さんの顔が、悪党も顔負けの歪んだ良い笑顔でした…

 

華琳「ということで、まずは一手目よ。ちょっと砂塵が酷くて、視界が悪いけど、この際ちょうどいいわ。風、よろしく頼むわね」

 

風「はーい、伏兵のみなさん、行きますよー」

 

 

 

 

詠視点

 

 

 

洛陽戦での前衛は咲夜、悠里、雪蓮、凪、霞、流琉に任せ、その援護として零士と秋蘭が中衛の弓兵部隊として付いてくれている。そしてその後方に、僕や月がいるんだけど…

 

詠「良い具合に混沌としてきたわね」

 

戦場はかなりの混戦模様だった。

それもそのはずである。月の力で砂煙を巻き上げ、意図的に視界を悪くしているのだから

 

音々音「来るとしたらそろそろでしょうな」

 

詠「そうね。恋と華雄をそれぞれ側面に配置。伏兵に備えるわよ。張済、あの子達の事、よろしく頼むわね」

 

張済「了解しました」

 

張済は敬礼を一つし、砂煙の中へと向かって行った。それと同時に…

 

「伝令!我が軍の両側面より伏兵!右方に関羽、左方に夏侯惇です!」

 

ふふ!零士の国の言葉で言うなら、正にビンゴ!ってやつね!

 

今回、咲希からの事前調査のお陰で、愛紗と春蘭が伏兵として洛陽から離れた所にいた事は知っていたのだ。

配置からして挟撃する位置に居たので、それが決まれば三方向から圧殺という形になるだろう

 

だが、そんな事はさせない

 

その為に、我が軍最強の札を前線に出さず、この時の為に温存させていたのだ

 

詠「月!聞こえるかしら?」

 

僕は上空にいるであろう月に向かって叫んだ。

月は何の気なしに空を飛び、僕の元まで降りてきた

 

月「なにー?」

 

詠「向こうの度肝を抜くわ!あいつらが頑張って守ってるあのでっかい門!ブチ抜いてくれないかしら?」

 

月「うん、わかった」

 

月は笑顔で了承し、再び空へと上がって行った

 

凄く今さらなんだけど、月はいつから、あんなにも人間離れしてしまったのだろう?

確かに月は、昔から割と万能な子ではあったけど…

 

詠「こうなった責任、零士に取らせてもいいかもしれないわね」

 

そうね、この戦いが終わったら、月と一緒に零士に責任取ってもらおう。

そう思えば、やる気もいくらか出てきそうね

 

 

 

 

月視点

 

 

 

私は詠ちゃんのお願いを叶える為に、空へと飛び上がりました

 

地上からだいたい10mくらいの、そこまで高くない位置。

でも、そこからでも地上の様子はだいたい伺えます

 

嬉々として向かって来る人が身に付けている物を斬り刻み、全裸にしていく咲夜さん

 

あまり戦わず、人を踏んづけて戦場を掻き乱していく悠里さん

 

思春さんと戦い、剣を振れば振るほど、思春さんではなく、周りの兵士を吹き飛ばしている雪蓮さん

 

大量の兵士相手に大立ち回りして、重そうな武器を軽々振り回して吹き飛ばす流琉ちゃん

 

鈴々さんと死闘を演じている凪さん

 

多分、梁山泊の一人と戦っている霞さん

 

そしてみなさんの援護をしている零士さんと秋蘭さん

 

敵も味方も、みんな頑張っています

 

だから、私も頑張っちゃおうと思います

 

月「すぅー…はぁー…」

 

私は前方に銃を構え、装填されている弾丸に魔力を込めます

 

崩天を越える、私が撃てる最大出力の砲撃

 

十分に魔力を込めないと撃てない究極の奥義

 

まだ、家族の誰にも見せていない、家族を守るための力

 

月「本邦初公開!なんちゃって」

 

銃の先に光が収束し、やがてそれは、大きな光の塊へと形成していった

 

十分に魔力は込められた

 

見せてあげましょう、【晋】の怒りを

 

月「封天」

 

カチッ

 

 

ガァァァァァン!!!

 

 

崩天を越える威力、そして攻撃範囲を誇る光の槍が、銃から発射されました。

崩天が直径約15m程の光だとしたら、封天はその2倍にもなる極太の光の槍です。

射程は悠に半里にもなり、上手く行けば洛陽城にも当たるかな?

と思ったけど、どうやら洛陽城の先っぽを少し焼いたくらいのようだった。

 

ん?当初の予定だった洛陽の門ですか?跡形も無く蒸発しました。

 

あ、ちなみに誰も殺していませんよ?

私の攻撃は人体には比較的優しいものなので、当たっても数時間、人体のあらゆる感覚を失うくらいです。私なりの、特殊な技術です!

 

月「へぅ…疲れちゃいました。後はみなさん、お願いします」

 

私は少し、後ろに下がって休ませてもらいますね

 

 

 

 

零士視点

 

 

 

咲ちゃん達が前で戦っている中、僕は秋蘭ちゃんと共に弓で敵を射抜いていった。

ちなみに、鏃はほとんど潰れている。鈍痛はするだろうが、刺さるほどではないだろう

 

今回の僕は、完全なサポート役だな。

まぁ前線に出たところで、僕は咲ちゃん程上手くないから、うっかり殺してしまうだろうけど…

 

 

ガァァァァァン!!!

 

 

零士「え?」

 

突如、背後からとてつもないプレッシャーを感じたと思ったら、極太の光が僕らの頭上を通過し、洛陽の街の門を貫いていった

 

な、なんだ!?この光は月ちゃんか!?これ、あの子の崩天を超える威力だぞ!?

あの子はいつの間にこんな力を得てしまったんだ!いや、確かに力の使い方は僕が教えたけどさ!

 

戦場が一瞬で静まり返ってしまった。

先程まで殺気立って武器を振り回していた者たちが、一様に動きを止め、戦うという気力を喪失させたかの如く、武器を下に降ろしていた

 

秋蘭「おい零士。お前、月をああした責任、取るべきなのではないか?いい加減気付いているのだろう?」

 

ふと、秋蘭ちゃんが苦笑いでそんな事を言うので、僕の背中は冷や汗でびっしょりになってしまった

 

零士「な、なんのことでしょうか?」

 

秋蘭「ふん、まぁ別に、私はどうなろうと構わんがな。月や詠はこれを機にいろいろするだろう。覚悟しておく事だな」

 

何て事を、ちょっと楽しそうに、悪戯っぽく言う秋蘭ちゃんに、普段なら可愛いなとか思うのだろうけど、今回に関してはあまり笑えなかった

 

これ以上嫁さん増やしたら、いい加減刺されかねないよなぁ…主に咲ちゃんに…

 

 

 

 


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