No.766648

真・恋姫†無双 裏√SG 第38話

桐生キラさん

こんにちは!
Second Generations複数視点
洛陽救出戦其一

2015-03-24 17:00:01 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1225   閲覧ユーザー数:1095

 

 

 

 

 

秋菜「始まりましたな」

 

蓮鏡「ほんとド派手よね」

 

悠香「この戦、あたし達にかかってるんだよね」

 

凪紗「この戦争も、友紀さんも、必ず止めてみせます」

 

咲希「あぁ。さぁ、私達も行こうじゃないか」

 

約1キロ先から響き渡る轟音と地鳴りが、開戦の狼煙となった。

両軍、凄まじい勢いで突撃し、ぶつかり合う。

戦場一帯には砂塵が舞い、聞こえるのは様々な感情が入り乱れた雄叫びのみ

 

私達は戦場を眺めつつも、バイクに跨り、エンジンを掛ける。

重低音が鳴り響くと同時に、視点を戦場から洛陽の城へと向ける

 

咲希「敵は洛陽城にありってな!」

 

私達はアクセルを全開にし、バイクを走らせた

 

 

 

 

「……!?な、なんだあれは!?」

 

「馬……ではないが、速いぞ!」

 

「敵襲!敵襲ーーー!!!」

 

洛陽の街に入る為の門前には、複数の衛兵が並び立っていた。

門は閉ざされているようで、さらには門の両脇にそびえ立つ塔には弓兵も存在している

 

咲希「が、構う事はないな。全員、手筈通りに行くぞ!」

 

私が言うと、全員頷き、銃を取り出した。

そして門に接近し、残り50mというところで…

 

咲希「邪魔だ」

 

 

ダァンダァンダァン!

 

 

全員一斉にバイクから飛び降り、バイクが門にぶつかると同時に銃を発砲した

 

 

ドカーン!

 

 

その結果、バイクは爆発し、門はガラガラと音を立てて崩れていった。

さらには…

 

咲希「烈光波!」

 

手に氣を凝縮し、それを前に突き出す。

すると手の先からビームのように一直線に氣の弾が飛ばされていき、目の前の敵や瓦礫を吹き飛ばした

 

蓮鏡「バイク壊す必要、なかったんじゃね?」

 

全員が着地し、銃をホルスターにしまった。ここからは走らなきゃいけない

 

咲希「まぁそういうな。おかげで門の内側にいた奴らも吹っ飛ばせたんだから」

 

秋菜「シッ!……高台の弓兵の排除は済んだ。さぁ行こうか」

 

秋菜の弓による早業が、敵弓兵を貫いたところで、私達は一斉に城に向けて走り出した

 

「侵入者だ!やれーー!!」

 

「ここを一歩も通すなー!!」

 

「徐福様!バンザーイ!!」

 

走り始めると、街の至る所から武装した人間が私達を追い掛け始めた。

後ろを振り向けば、既に300人以上は集結している様だった

 

悠香「ちょっ!?いきなりあの数は多いよ!?」

 

秋菜「振り向くな!ここを突っ切れば、闘う必要もない!」

 

洛陽城までは、おおよそ500mくらいか。あと数秒もあれば着くが…

 

洛陽城前の門に着くと同時に、私は反転し、氣を凝縮させた

 

凪紗「咲希姉さん!?」

 

咲希「お前らは先に行け!私は少し、準備運動でもしてから行くよ」

 

蓮鏡「準備運動て…まぁでもいいわ。頼んだわよ!」

 

蓮鏡がそう言うと、四人は城内へと侵入していった

 

咲希「ふんっ!」

 

私は凝縮した氣を腕に纏わせたまま、その腕を横に振るった。

すると腕から伸びた氣の剣が、追ってきた人間を吹き飛ばしていく

 

「なんなんだこいつは!?」

 

「ヤバイのがいるぞ!!全員警戒しろ!」

 

ヤク中が。目の前の敵の力量も測れない様じゃあ、まだまだだな

 

私は洛陽城の門を守る様に立ち塞がる。そして二丁の銃を取り出し、セーフティを解除した

 

咲希「ここから先は行き止まりだ。通りたきゃ、地獄の片道切符を見せな!テメェらの血で払ってもらうがな!」

 

 

 

 

 

蓮鏡視点

 

 

 

咲希姉を置いて城内へ侵入しようとすると、背後からとんでもない氣を感じ、私達の足を一瞬止めた。

チラッと背後を見てみると、そこには氣で出来た竜巻の様な渦が、人間を飲み込み、空へと打ち上げる光景が広がっていた

 

蓮鏡「相変わらずめちゃくちゃね」

 

凪紗「えぇ。姉さんを相手にする人は不幸でしょうね」

 

悠香「ま、そのお陰であたし達は労力を使わず来れたけどね」

 

秋菜「その通りだ。私達も任務を遂行するぞ」

 

私達の任務は主に救出になる。

 

悠香は鈴々さんの娘、星彩ちゃんの救出。

秋菜と凪紗が、猪々子さん達の救出。

そして私が、行方不明の北郷さんの捜索及び救出となる。

 

秋菜と凪紗がなぜ二人組なのか。

それは咲希姉曰く、地下へと向かう道には友紀が配置されているらしいから。

これを知った凪紗が、是非自分にやらせてくれとお願いしたので、秋菜同伴で許可する事になった

 

北郷さんの行方に関しては、ある程度の位置はわかっている。

洛陽城内にある私室がある棟の二階だとか。

正直、何故彼がそんな所にいるのかは咲希姉でもわからなかったらしいが、罠の可能性もあるし、用心するべきだろう

 

蓮鏡「よし、じゃあみんな、ここらで別れましょうか。気をつけて行きなさいよ」

 

悠香「とーぜん!悪い奴らは許さないのだ!」

 

凪紗「はい、そちらもご武運を」

 

秋菜「我々ならば心配はないが、絶対に死んだりするなよ。親がうるさいからな」

 

ため息混じりの秋菜の言葉に、少し場が和んだ所で、私は心を落ち着かせた

 

蓮鏡「じゃあみんな!『私達は最強だ!どんな敵をも打ち砕く。絶対に死ぬ事はない!私達は強い!』」

 

私は言霊に乗せて言った。

すると、全員の表情に自信が付いてくれたようで、随分と晴れやかになった

 

秋菜「さて、洛陽救出作戦、行動開始だ!」

 

 

『応!』

 

 

 

 

 

悠香視点

 

 

 

さてさて、みんなと別れたところで、あたしは一直線に星彩ちゃんの所に向かいますかね

 

あたしは銃にサイレンサーを装着し、慎重に、だけど素早く移動した。

どう足掻いても見つかりそうな奴だけ銃を使って制圧して行き、何とか奥へと進む事が出来ていた

 

悠香「ていうか、こういう仕事はあたしよりにぃにの方が向いてるよねぇ。にぃに、今頃何してるのかなぁ」

 

この場には居ないにぃにを想いつつ、あたしは目当ての建物へと辿り着いた。

 

洛陽城の奥にある収容所。ここに星彩ちゃんがいる

 

悠香「……いるんだよね?」

 

目当ての場所には衛兵が居らず、それどころかここら一帯が恐ろしい程静まり返っていた

 

悠香「どうしよ。これ絶対罠だよ…」

 

どう見ても罠です。本当にありがとうございました

 

しかし、罠だとしても、あそこに行かない訳にもいかないしなぁ。

参ったなぁ。こういう時に咲希姉が居ないと不便だ

 

悠香「うーん……ハッ!地上がダメなら空から行くというのはどうだ!」

 

名案だ!そうだよ!何も地上を突っ走る必要なんてないんだ!陸がダメなら空を飛べ!

 

悠香「なら早速!とぅっ!」

 

あたしはまず洛陽城の壁まで飛び、壁に接近する所でその壁を蹴ってさらに飛び、収容所の屋根へと着地した。

そして収容所の辺りを見回して見ると、やはり至る所に敵兵が弓を構えて配置していた

 

悠香「フハハハハ!罠を文字通り飛び越えてやったぞ!」←小声です

 

あたしは余りの嬉しさに、茂みに隠れている兵士に向けて中指を立ててやった。

 

ざまぁみろ!

 

悠香「さて、屋根の上に着いたは良いけど、ここからどうしよう?」

 

そう、ここまでは良い。むしろ完璧と言っても過言ではない。

だけど、ここからが問題だった。屋根の上から入れる入り口がないのだ。

どうやって侵入しようか

 

悠香「うーん……ハッ!ここから狙撃すればいいんじゃん!簡単じゃないか!」

 

そうだよ!あたしには銃があるんだ!

サイレンサーを着けてヘッショ(ヘッドショット)すればいいだけじゃん!

 

悠香「そうと決まれば、よーし!えいっ!」

 

あたしは銃を構え、手近な所にいた兵士の頭を狙い引き金を引いた。

発射された弾丸は真っ直ぐ兵士へ…

 

 

ぽすん

 

 

「な、なんだ!?」

 

とはいかず、兵士の頭の真横に当たった。

もちろん兵士はそれに気付き、弾丸の射線を呼んで、あたしを真っ直ぐ捉えた

 

「いつの間に!?侵入者だ!」

 

やっべぇー、見つかっちゃった…

そう言えばあたし、そんなに射撃は得意じゃなかったやー…

 

悠香「えーい!それなら!」

 

あたしはせっかく登った屋根から降り、収容所の扉の前へと着地した

 

悠香「おら来いやー!」

 

そして迫り来る敵兵をなぎ倒し始めた

 

 

 

 

 

凪紗視点

 

 

 

秋菜「準備はいいな、凪紗?」

 

凪紗「はい、いつでも行けます」

 

私と秋菜姉さんは、地下へと続く道の前にある扉の前で心を落ち着かせていた

 

そして落ち着かせたと同時に扉を開けると、そこには少し大きめの広間が広がり、壁や地面に大量の武器が刺さっており、その中心には、彼女が佇んでいた

 

「お前らか。そうだよな。ここに来るとしたら、お前らくらいしかいないよな」

 

凪紗「友紀さん…」

 

二刀の小太刀を既に引き抜き、静かに私達を待っていたかのように、友紀さんはゆっくり振り向いた

 

凪紗「友紀さん…あなたは、私が止めてみせます」

 

友紀「やれるもんならやってみろ。来い凪紗!お前がどれだけ成長したか、見せてみろ!」

 

私と友紀さんの拳が重なり合った

 

 

 


 
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