No.75795

真・恋姫無双外伝~覇王の願い~星詠編8

真・恋姫無双(魏ED)のAS。
そして今度は一刀のターン!!
今回で少し、薫の過去及びその能力について触れます。
それにしても、霞と真桜は地元が関西なだけにセリフ考えるのが楽しい(’’
しかし油断してると知らず知らずキャラ崩壊しそうで怖いのも現実ですね。

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2009-05-27 00:32:32 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:9550   閲覧ユーザー数:8282

 

 

 

 

 

この蒸し暑い中、

これ以上ひどい状況があるだろうか。

 

たしかに俺は貂蝉に話があると言った。

薫のことだ。

そして、俺はそのまま貂蝉についてきた。

あの茶屋では他人に聞かれる恐れがあるといって、

 

だが――

 

 

【一刀】「なんでこんな狭いんだよ貂蝉。そして暑い!」

 

【貂蝉】「いやだわん、それがいいんじゃないのん。この部屋に私のご主人様のにおいが満たされるなんて、ス・テ・キ♪」

 

・・・・・・

 

今猛烈に吐き気を催したがそこは作者的都合により抑えてもらった。

 

何故こんなことになっているか、

それはここが、路地から入った建物の中になるわけなんだが、

恐ろしく狭い上にバツグンの保湿性と保温性を維持している。

まったく持って迷惑この上ない。

 

【一刀】「・・・・まぁ、いいか・・・でもせめて窓くらいは開けさせてくれ・・・」

 

【貂蝉】「んもう、照れ屋さんなんだからん」

 

ガチャっと窓を開ける。

湿った空気をここまでおいしいと感じる経験をしたことがあるだろうか。いや、ないよね。

 

【一刀】「それで、貂蝉」

 

【貂蝉】「そうねぇ、ご主人様はこの外史について、どこまで理解しているのかしらん?」

 

【一刀】「そうだな・・・記憶がないからなんともだけど、俺が知っているのはここは俺が生まれたところではないということ。そして、本来あった正史から切り離された外史であるとういこと。」

 

【貂蝉】「そうねん」

 

【一刀】「外史というもの自体については詳しくは知らないけど、俺は自分の記憶を失うことで、正史と外史の繋がりを断ち切った。そしてそれは俺が望んだこと。」

 

【貂蝉】「ええ」

 

【一刀】「あとは、そうだな。この世界は外史でありながら終端がない。もうひとつの正史みたいなものだということと、それを成しているのが俺のこの世界への想いの力・・・・・これくらいかな」

 

そして、改めて自分で口にして思う。

 

【一刀】「こういうと俺って結構すごい奴っぽいな」

 

【貂蝉】「ご主人様は十分すごいお人よん」

 

【一刀】「ははは。・・・・・・それで、今度は俺の質問に答えてくれよ?」

 

【貂蝉】「そうね。」

 

俺の質問。

それは昨日の薫のこと。

いや、その前に薫自身について、話しておくべきだろうか。

 

 

【一刀】「薫のあの能力(ちから)について、まだ軽くしか聞いていないからな。たのむ」

 

 

薫と出会ったのは、1年半前。

華琳とともに洛陽へ行ったとき。

 

【貂蝉】「薫ちゃんの持つ、瞳。・・・・いえ、実際は脳すべてなんだけれど。」

 

俺はあいつと出会った。

学校を設立する最後の手続きを行うために洛陽に行っていたのだが、

当時、私塾に通っていたあいつは旅行先である洛陽で、そこで出来た友達に知識を分け与えていた。

といっても、ひたすら薫の独演会だが。

前で常に自慢げにしゃべる薫。

 

【貂蝉】「あれは他人のもの、つまり通常の光を認識して周囲を理解するものではないのよん」

 

【一刀】「・・・・・・どういうこと?」

 

その知識は俺にとっては他愛もないものであった。

どこで学んだのかはすでに消されているが、知識はある。

だが、

その演説は、私塾に通っているだけの少女のレベルを超えていた。

この世界でそこまでの知識を持つものは少ない。

3国のどこかで幹部並みの職についていなければ得られない知識まであった。

 

【貂蝉】「あれは、さっきご主人様が言った、意思の力の流れを見るものよん」

 

【一刀】「・・・・・・・・・・・・え?」

 

俺だって慌てたさ。

どこで漏れたんだろうって。

でも違った。

彼女ははじめから知っていた。

常識のように。

 

【貂蝉】「意思の力、それはこの外史を支えている力なのよねん。ご主人様もこれを弱めるために記憶をなくすなんて方法をとったのだから」

 

【一刀】「ああ・・・・」

 

ありえないと普通なら考える話。

なにせ彼女は知っていたのだ。

ここが・・・・・

 

【貂蝉】「あの瞳はそれを捉え、受け止め、読み取ることでこの世界で起こる全てのことを理解する。瞳、脳、脊髄、それらの自律神経を総称して『星詠の瞳』と呼ぶのね」

 

【一刀】「この世界の全部って・・・・・それじゃ」

 

【貂蝉】「まだ未覚醒だから、全て・・・ということはないだろうけど、おそらく断片的に知っているのでしょうねん」

 

ここが、外史と呼ばれる世界だと。

 

そして、初めて会った俺に対して最高の笑顔で言い放った最初の言葉。

 

 

―こんにちは。天の御遣い様♪―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【貂蝉】「なぜ、この能力を『星詠』なんていうか、わかるかしらん?」

 

【一刀】「・・・・え?」

 

唐突に趣旨を変えてきた貂蝉に俺は戸惑うしかなかった。

 

【一刀】「どうして・・・・いやわからないな。綺麗な名前だとはおもうけど・・・・」

 

【貂蝉】「この瞳が発動するのが夜、それも星の見える夜のときだからなのよねん」

 

【一刀】「星?」

 

晴れた夜空ということだろうか。

 

【貂蝉】「意志の力を読み取るとき、この瞳は星の位置や動きをみて、その流れを掴むの」

 

【一刀】「そして昨日も星が見えたから・・・・?」

 

【貂蝉】「おそらくねん」

 

星を見ることで発動する、知る力。

 

【一刀】「でも、どうしてそんな能力が薫にあるんだ?」

 

【貂蝉】「この外史を作ったのはご主人様なのだから、本来ご主人様が知りえない特異な事象などありえないのだけど・・・・・」

 

そう言って、貂蝉の顔つきが少しかわる。

いや相変わらずキモいままだが――

 

【貂蝉】「二つだけご主人様がどうしても干渉できないものがあるのねん」

 

【一刀】「二つ?」

 

二つ・・・・微妙なところだ。

ひとつだけ、というならまだ納得しただろう。

二つ・・・・少ないようで、とても多く感じる数字。

 

 

 

【貂蝉】「この外史の・・・突端と終端よん・・・・・」

 

【一刀】「突端・・・?」

 

終端は、何度か聞いたことがあるが、突端なんて言葉は初めて聞いた。

 

【一刀】「それって・・・」

 

 

ドォォオオーーーン!!!

 

と、言いかけたところでかなり大きな爆発音。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「え、な、なんだ・・・?」

 

【貂蝉】「きやあぁぁぁぁぁ!!・・・・・とぅ!」

 

【一刀】「な――っ!うわあああああああ!!」

 

急にダイブしてくる貂蝉。

とっさに扉を背中で押し開け外へ逃げる

 

【一刀】「お、おま・・っなにしようとした!?」

 

【貂蝉】「いやだわん、乙女の恥じらいをそんな風に逃げたりしてん」

 

【一刀】「恥じらいって・・・」

 

そこで、貂蝉以外からの視線を感じる。

 

 

 

【一刀】「け・・・桂花・・・・?」

 

【桂花】「な・・・・・あ、あんた、こんなところでなにを・・・・・ひっ」

 

俺が飛び出てきたことに驚いていた様子の桂花は俺から視線を部屋の中へと移す。

当然そこには貂蝉がいて、部屋はさっきの貂蝉のダイブで荒れているわけで・・・・

 

 

【桂花】「・・・・・・・とんでもない変態だとは思ってたけど、ここまでだったなんて・・・・」

 

【一刀】「バカ!なに変な想像してるんだ!」

 

【桂花】「信じられない・・・・二度と私や華琳様の視界に入らないで!!」

 

【一刀】「違うって言ってるだろ!ていうか、視界って無茶いうな!

 

【桂花】「黙りなさい!この変態精液ガチホモ男!!!」

 

【一刀】「ガチホモだけは取り消せ!!」

 

 

ドォォオオーーン!!

 

 

【桂花】「な・・・また・・・?」

 

【一刀】「なんなんだ・・・・?・・・なんかすごく嫌な予感がするんだが・・・」

 

【貂蝉】「どうも、楽進ちゃんが暴走しちゃってるみたいねぇ・・・」

 

【一刀】「凪が・・・・?またなんで・・・ってまさか、薫か・・・・」

 

【桂花】「・・・・薫?」

 

【一刀】「しかし、よく凪だってわかったな。貂蝉」

 

【貂蝉】「爆発が起きたほうを見れば、氣で破壊されたような建物がいくつかあったのよねん」

 

【一刀】「なるほど・・・ってなんで凪が氣を使うって知ってるんだよ」

 

【桂花】「ちょっと、薫って誰なのよ」

 

【貂蝉】「あらん、私がご主人様の周りでしらないことなんて何もないわよん♪」

 

何者だよ・・・・

 

【貂蝉】「とにかく、今はご主人様、話どころじゃなさそうだし、続きはまた機会にしましょうか」

 

【一刀】「そうだな・・・。凪をとめないと。」

 

【貂蝉】「それじゃあね。ご主人様♪」

 

【一刀】「ああ。」

 

【桂花】「ちょっと!無視するんじゃないわよ万年発情ガチホモ男!」

 

【一刀】「ガチホモっていうな!!」

 

 

っていうか、なんでお前ここにいたんだよ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しつこい桂花に大雑把に説明した後、俺はさっきの爆発の場所へ向かっていた。

どうも華琳をさがして街に来ていたらしい。

というか、華琳まできているのか・・・

 

 

【一刀】「しかし・・・脱走するようならつかまえてくれとは言ったが・・・」

 

街まで破壊してどうするんだ凪・・・・。

 

【霞】「・・・ん?あ!一刀~~~~!」

 

【一刀】「・・・お、霞!」

 

凪をどうやってとめようか考えている間に霞に出くわした。

 

【霞】「一刀、こんなとこでなにしてんの?司馬懿つかまえるんやろ?」

 

【一刀】「え?あ、ああ。でも霞、それどこで聞いた?」

 

【霞】「え?いや凪からやけど・・・一刀がどうしても捕まえてほしいって言うてるって聞いたから、うちら必死になって追ってんるんやけど・・・」

 

【一刀】「うちらって・・・凪と霞だけじゃないのか?」

 

【霞】「ああ、あの子めっちゃ頭回るからなぁ。風と稟にも手伝ってもらってるんよ。あと沙和もいてたっけか。」

 

【一刀】「おいおい・・・。」

 

そこまでしろなんて言ってないんだけどな・・・・。

 

【一刀】「とにかく、凪がこれ以上街を壊さないうちに捕まえないと。」

 

【霞】「そうやな」

 

【一刀】「稟と風の居場所はわかるか?」

 

【霞】「大丈夫や、ほな行こか!」

 

そして、俺と霞は走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

路地と通りのつなぎ目となる場所。

まぁ、店と店と間のところなんだが、そこに稟と風がいた。

 

【稟】「これは、北郷殿」

 

【風】「お兄さん、おはようございます~」

 

【一刀】「やあ、それと風、今は昼だよ。」

 

【風】「おおぅ!」

 

【霞】「にしても・・・・えらい派手にやってるなぁ・・・」

 

【風】「凪ちゃんが怒り狂ってますからねぇ」

 

何したんだよ、薫・・・・。

 

【一刀】「まぁ、それは仕方が無い。凪のほうは俺に任せてくれ。薫・・・司馬懿のほうを頼んだよ」

 

【霞】「まかしとき!」

 

【稟】「ええ、こちらはお任せください」

 

【風】「お兄さん、凪ちゃんはもうすぐこの路地に来るのでそこの影に待機していてくださいね~」

 

【一刀】「わかったよ」

 

そして、指定された場所に行く。

 

【稟】「しかし、司馬懿殿を捕まえてどうするのでしょう・・・まさか、教師と生徒でなんて・・・・そんな・・・・ブフゥ!!」

 

【霞】「うわぁ!こんなときまで妄想してどないすんねん!?」

 

【風】「はぁ~い。トントンしますよー。トントーン」

 

【稟】「うぅ・・・。」

 

 

・・・・・・・。

 

 

 

 

大丈夫なんだろうか。

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

このあとがきもそろそろ自重したほうがいいのだろうか。

 

今回は薫が追いかけられている間、華琳が一刀を求めて街を駆け回っていたとき一刀は何をしていたのかという話です。

 

少し、薫について触れていますが、こういう展開のときいつも急展開過ぎないかこわいんですよねぇ

 

実際かなりの超展開なんでしょうけどw

 

そして桂花の扱いについては謝るしかできないですねw

すみませんorz

 

ここで出てくるキャラは桂花以外ありえないと思ってたんですが・・・

 

そしてこの作品をはじめてからのずっと悩んできたことが

 

一刀視点があまりにシリアスすぎて種馬っぷりがだせないのが非常につらいですw

 

貂蝉を絡ませてもそこまでギャグにならないというスキルクラッシャーっぷり(´・ω・`)

 

まぁ、それでも読んでくださる方がいるというのはすごく励みになりますね。

 

これからも無い頭ひねり倒しましょうかw

 

では、次は9話で(`・ω・´)ノ

 

 

 

書き忘れたので追記:そういえば、更新情報って書いた方がいいんでしょうか?

このTINAMIのシステムとかよくわかってないのであまり書いてないんですが・・・・


 
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