No.642441

一刀の晋王転生録 最終章十一話

k3さん

諸葛亮の想いを知った劉備達。趙雲は諸葛亮を止める為に突撃する。ところがそこに趙雲の、そして諸葛亮すら想像出来なかった事が。

2013-12-03 20:53:46 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2302   閲覧ユーザー数:2048

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第十一話

   「劉備の涙と決意」

 

 

 趙雲は諸葛亮に接近するため、それを阻む敵を斬っていく。しかし斬っても諸葛亮の的確な指示によりすぐに別の兵が彼女を阻み、

 

先に進むことが出来ない。

 

 それがしばらく続けば当然、趙雲の疲弊は溜まり、動きが鈍くなっていく。

 

(く、いかん……このままでは……)

 

 この状態は間違いなく諸葛亮の思惑どうりなのだろう。それが分かる彼女はしだいに焦り始める。

 

(何とかしなくては!)

 

 趙雲が打開策を考え始めたその時、彼女の目に驚愕な状況が映る。

 

(な!? 桃香様!?)

 

 何と、劉備が剣を構え、諸葛亮に向かい突撃したのだ。

 

 敵側もいきなりの事で戸惑うが、当然、対処のため彼女に攻撃を加えようとする。

 

「ま、待ちなさい!」

 

 諸葛亮は慌ててそれを止めようとする。

 

 彼女は劉備に天下を獲ってもらうという目的があるため、劉備に死なれては困るのだ。

 

 諸葛亮の言葉で兵達は攻撃を止める。だが、それ故大きな隙が生まれ、劉備は諸葛亮に接近出来た。

 

「朱里ちゃーん!」

 

 彼女の名を大声で叫びながら、劉備は剣を振り下ろす。

 

 その目に涙を浮かべながら。

 

「う……あ……」

 

 諸葛亮は斬られ、地に伏した。

 

「ごめんね……ごめんね朱里ちゃん。こんな事しか出来なくて御免ね。私が、私が弱かったばかりに」

 

 劉備は膝を付き、流した涙を止められなかった。彼女は嘆いた。自分がもっと現実を見ていればこうはならなかったはずだと。

 

 諸葛亮が斬られたことで、敵兵の動きが止まる。趙雲は劉備の傍まで駆け寄る。

 

 趙雲は声を掛けようとするが、その前に劉備に声を掛ける者が居た。

 

「駄目……ですよ……」

 

「朱里……ちゃん……?」

 

「そう思っているのなら……泣いてはいけません」

 

 諸葛亮は斬られた衝撃、そして劉備が自分の為に涙を流したところ見て正気に戻っていた。

 

「これで良かったのです。こうしなければ、本当に全てが無駄になっていました」

 

「朱里……お前……」

 

「星さん……桃香様を……お願いいたします」

 

「……無論だ」

 

「桃香様……どうか、貴女様の本当の願いを叶えますよう」

 

「朱里ちゃん!」

 

 今も自分の為に涙を流す劉備を見ながら、彼女の意識は無くなっていく。

 

 少しだけ、報われたような気分になりながら。

 

 そして諸葛亮はこの世を去った。

 しばらくすると董卓軍が劉備達のもとに到着。

 

「劉備さん?」

 

 月は劉備の雰囲気が少し変わっていることに気付きながら声をかける。

 

「董卓さん」

 

 振り向いた彼女の目は涙を流した事で赤くなっていた。そして、同時に決意を宿したものになっている。

 

「こんな乱世、絶対終わらせましょう! 董卓さん! 力をください!」

 

 その姿、その言葉に、月は迷うことなく応える。

 

「はい、頑張りましょう!」

 

 彼女達は一刻も早く、この戦を終わらせるため、まだ戦っている仲間の増援のために動き出した。


 
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