No.609789

一刀の晋王転生録 第五章十五話

k3さん

曹操の乱が終わりを迎えます。そして曹操軍に悲劇が。

2013-08-17 23:41:59 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:2475   閲覧ユーザー数:2084

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第十五話

   「曹操の乱、涙の忠臣」

 

 

 司馬家の軍勢が現れた。その報は曹操の元にも届いた。

 

(三つ巴? それならばいくらでもやりようが出来る!)

 

 曹操は最初、歓喜した。そうならば戦は複雑になり、司馬家、馬騰軍の隙が出来る確率が増え、勝つのが現実になっていくからだ。

 

(え?)

 

 だが異変はすぐに起こった。司馬家は馬騰軍を無視したかのように攻撃しなかったのだ。

 

(まさか!?)

 

 その予想は当たった。馬騰軍も同じように司馬家を攻撃せず、此方に攻撃を続けたのだ。そう、馬超は一刀の提案を受け入れたのだ。

 

(やってくれるわね! 馬騰軍と即座に同盟を組むなんて!)

 

 曹操は悔しそうに彼等に向かってにらみ付ける。そこに荀彧が駆け寄ってきた。

 

「華琳様! 司馬家と馬騰軍が手を組んだようです! 想定以上に最悪の事態になりました! 早く撤退を!」

 

 だが、この事態でも曹操は聞き入れない。

 

「駄目よ! このまま続行するわ!」

 

「ですがしかし!」

 

「続行せよと言っている!」

 

「ぎょ、御意!」

 

 曹操はあくまで何かを得るまでは退こうとはしなかった。

「そうか、曹操はまだ引かないのか」

 

 目の前の曹操軍を見ながら、一刀は溜息を付いた。そして近くに居た袁紹を見る。

 

「済まん、どうやら彼女はこの期に及んでも退く気はない。どうやら痛い目を見ないと分からないようだ。それでもしかしたら曹操は

 

此処で終わってしまうかもしれん。良いかな?」

 

「……仕方ありませんわね……」

 

 袁紹は実に残念そうな表情で了承した。

 

 了承を得た一刀は高らかに宣言する。

 

「曹操軍を討て! ここで彼女達を終わらせるつもりでなぁ!」

 

「おおぉぉー!」

 

 司馬家・馬騰同盟軍と曹操軍は戦い続けた。

 

 だがやはり消耗しすぎた曹操軍に分は無かった。終始押され続けてしまい、とうとう被害が甚大な規模までに拡大。此処まで追い詰

 

められた事でようやく曹操は正気に戻った。

 

(な、なんて事!)

 

 自身の愚かさに一瞬呆然とするが、すぐに今自分がすべきことを思い出す。

 

「最早これまで! 撤退せよー!」

 

 曹操は反転し、逃げに徹する。

 

「逃がすか!」

 

 馬超は追撃をしようとする。

 

「ここは通しません!」

 

 だが彼女の追撃を阻止するために典韋が立ちはだかる。

 

「どけ!」

 

 馬超の攻撃を受け止め、曹操が逃げるための時間を稼ぐ。

 

(くそ! このままじゃ!)

 

(華琳様、皆様、早く!)

 

 猛将同士の戦いの決着は簡単に付くものでは無かった。しばらく二人の攻防は続き、ついには曹操が逃げるには十分な時間が経って

 

しまう。

 

 だが、それでも典韋は戦い続けた。目の前の危険な猛将を倒すために。

 

「あ!?」

 

 典韋の声が上がると同時に彼女の武器が弾かれ宙を舞った。彼女の身体は既に限界だったのだ。

 

「はぁぁ!」

 

 馬超の槍が、典韋の身体を貫いた。

 

(季衣……後は……おねが……)

 

 典韋の身体が崩れ落ちる。

 

 猛将典韋、曹操を守り抜き、その生涯を閉じた。

 

(そうか……こいつ、退かなかったじゃなくて、既に足が限界で退けなかったのか……だから、せめてアタシだけでも討とうと)

 

 そう理解した馬超は、心中に典韋に対して敬意を表した。

 

 その敬意に応えように、馬超は曹操を追いかけようとするそぶりを一切見せず、この場から退いた。

 典韋死亡。

 

 その報は本国に戻った曹操達にも、届けられる。

 

 許緒は泣き崩れ、夏候惇達は俯いて、何も言葉を発しなかった。

 

 そして曹操は、己の愚行を呪い、悔しさで拳を壁に何度も叩きつける。それは彼女の拳が重症を負うまで続いた。

 

 一方、馬超達は正式な司馬家軍とはならず、とりあえずは客将のような身分になる。やはり、お互い先ほどまでは敵同士であったと

 

言うこともあり、すぐには決めきれないかった。一刀もそれはよく分かるため、特に文句は言わなかった。

 

 こうして、曹操の乱は終わりを告げた。

                        第五章後編予告

 

「最早誰も信用ならん! 朕自らがやる!」

 

 劉辯、自ら一刀を殺害するために動く。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「漢の心配は無くなった、さらにしばらくは他の侵略も無い、これで姜維に全力を向けることが出来る! これで終わりにしてやる! 

 

姜維よ!」

 

 ついに五胡との決着をつける時が訪れる。

  第五章後編

   「漢帝、司馬昭討伐 五胡最終戦」

「司馬昭よ、そなたに王を名乗ることを許す」

 

「王……?」

 

 晋王、誕生す!

  あとがき

 

 一刀が晋王になるまで後もう少しと言ったところです。

 

 予定としては七章が最後になります。そこまでの間どうかよろしくお願いいたします。


 
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