No.570788

【東方】従者同士の恋愛事情・第2話Side:Y

酔寝狐さん

第2話です。今度は白玉楼の妖夢の部屋で咲夜さんとキャッキャウフフの予定だったのが出来たらそれほでも無かった件。
でもってこれ本当はもっと長かったのですが、途中で他のキャラが出てくるので2話と3話に分けました。
あと小町は最後まで出すのを悩みましたが話しに絡めたいネタがあって、それは小町が居るといいと思ったので。
おかげで3話は大変な事になりそうw

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2013-04-28 16:50:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:846   閲覧ユーザー数:846

「生卵美味しいのにぃ。なんか勿体というか惜しい気が・・・。」

「こっちからしたら卵を生でっていう発想が信じられなかったわね。まだちょっと抵抗あるし。」

 

今日は咲夜さんが白玉楼に来てもらって私が洋食を教わる日。

あちらの料理で生食自体が珍しいって話から卵かけごはんの話題になった。

美味しいのにねぇ。

今度絶対食べさせてみよう。

 

「ところで私の分はあるのかしら?」

 

妙な決心をしている時だったのでちょっと不意を突かれた。

一瞬何のことがわからない。

が、咲夜さんの目線を追って気付く。

ああ、そうか。

咲夜さん密かに楽しみにしてたんだ。

かわいいところあるなぁと思ってちょっと内心クスり。

 

咲夜さんの目線の先にあったのは畳んである浴衣。

正確に言うと寝間着としての浴衣ね。

・・・だったら寝間着と言えばいいのかな?

 

まぁどっちでもいいか。

 

ちなみにいつもは料理が終わったら帰るんだけど、今日はこのまま泊まっていくらしい。

なんでもレミリアさんがそのまま泊まってきてもいいと言ったとか?

 

「ちゃんと用意してありますから大丈夫ですよ。」

 

それを聞いて安心するかと思ったらその段階を飛ばして目をキラキラさせてる。

よっぽど着たかったんだなぁ。

 

浴衣を手渡すと、いそいそとメイド服を脱ぎ着始める。

が、初めてなのだから仕方が無いのだけれど、着付けがとんでもないことに。

自分の着替えついでに着方を教えてみるが多少マシになったけどなんかちぐはぐな感じに。

 

「なんか難しい。もぉ妖夢着せて!」

 

降参と言った感じで助けを求めてきた。

初めてだからしかたないよね。

と思いつつ咲夜さんに浴衣を着せる。

・・・でも咲夜さんの優位に立てる数少ないチャンスなんじゃ?

と思ったら自然笑いが。

ちなみに料理を教えては居るけど、それはお互いの事なので立場的には同じと思ってる。

帯を回す時なんかもうほとんど抱き付いてると同じじゃない。

これもしかして役得ってやつ?

笑いを通り越してむしろちょっと緊張に近いものを感じつつ・・・でもやっぱり嬉しい。

にしても咲夜さん。

身長の割にウエスト細いのね。

ちょっとだけ羨ましい。

・・・ちょっとだけね。

 

私はまだまだ成長期だもん!!

 

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・だもん・・・・

 

着付け終わった所で一歩引いて軽く確認。

うん、良い感じ。

というか凄くいい目の保養じゃない?

長身だけどスリムだから凄く映える。

同じ長身でも小町さんや美鈴さんじゃこうはいかない。

こんど着物とかきせてみたいなぁ。

あ、でも似合う理由は伏せておいた方がいいよね。

 

着替え終わったところでちゃぶ台を挟み、おしゃべり開始。

 

小町さんがサボる為の新しい隠れ場所とか、うどんげはなんでいつも落とし穴に落ちるのかとか、幽香さんとアリスさんの仲の進展とか。

 

そんな他愛の無い話し。

 

そんな他愛の無い話しでも楽しい。

世間話くらいならうどんげと話すけど、やっぱり・・・す・好きな人と話すというものは何か違うのだろうか?

好きな人・・・。

改めて考えるとなんか照れる。

いやいや、そんな事で照れてどうするのよ。

しっかりしなきゃ。

でもなにをしっかりすればいいんだろう?

 

いつしか私が話し役、咲夜さんが聞き役になっていた事に気付く。

あれ?もしかしてつまらなかったかな?

とさりげなく表情を伺う。

笑顔ではあるけど、なんか渋い表情も混じってる・・・?

やっぱりわたしが一方的に話しちゃってたのがまずかったのかな?

どうしよう。

と、視線を落とす。

ん?なんか足をもぞもぞさせてる?

 

もしかして・・・・

 

というかたぶんそう。

咲夜さん正座初めて?

考えてみたら紅魔館は椅子とテーブルだったし、もともと日本人でない咲夜さんならなおのことそうだよね。

 

つまり足が痺れてるんだな?

 

それでも平気な顔をしようとしてるのは咲夜さんなりの意地なのかな?

うーん、私の前で位そんな意地は張らないでほしいなぁ。

違う、私の前だけは。だ。

 

それはともかくとして足が痺れてる人を前にしたらやることはもう一つよね。

悟られないようにさりげなく腰をあげる。

咲夜さんの後ろの物を取りにいくフリをしながら・・・。

 

つん

 

「ぷぎゃっ!!」

 

ちゃぶ台をひっくり返しそうな勢いで飛び上がる。

が、足が痺れてるのでそこまではいかないけど、代わりに横に倒れた。

やはり足が痺れてるんだ。

 

ふふふふふふふふふふふふふふふふふ。

 

ここぞとばかりに痺れてる足をつつく私。

それに対抗しようとするけど足が痺れてるのでなかなかそうもいかない。

着付けに続いてまたも優位に立てるなんて今日は良い日だ!

 

「ちょっ!妖夢やめて!!ホントに辛いんだからぁ。」

「意地悪でやってるんじゃないですよ!?こうすると痺れが早くとれるんですよ!!」

「嘘でしょ?絶対!!楽しんでやってるでしょ?やめてよぉ。」

 

寝っ転がって逃げるようとする咲夜さん。

逃がさまいと足をつかんでつつく私。

 

・・・あれ?ちょっとイケナイ気分に・・・。

 

と、その瞬間視線。

と言ってもその正体はすぐに分かったのでそのまま咲夜さんを攻撃しようとしたのだけど、咲夜さんも気付き、でも正体が分かってないのか警戒の表情。

というか本当は警戒の態勢を取りたいのだろうけど、こんな状態なのでそれは無理そう。

 

楽しい時間はここまでにしようか。

あんまり調子に乗ってもあれだしねぇ。

 

「はぁ~」

 

ちょっと大げさに溜め息を付きつつ咲夜さんに告げる。

 

「紅魔館は盗み聴き人が居るように、白玉楼では盗み見する人がいるんですよ。ねぇ?紫様。でもって幽々子様?」

 

ちょっと不思議な顔をしつつ視線の元を探してた咲夜さん。

その内一点に視点が定まる。

気付いたかな?

そこには小さいスキマが開いてた。

 

「紫・・・さん・・・?。あのスキマ妖怪って言われる?ああ・・・、でも・・・えと?」

 

見るのは初めてなのかな?

それともこんな所で?って感じなのかな?

未だ不思議そうな顔の咲夜さん。

 

そんな事はお構いなしに、というかスキマがちょっと大きくなって何かが出てきた。

見るとお皿に大福が五つ。

 

これは盗み見のお詫びとあとはこれでも食べて後はお好きなようにって意味なんだろうな。

でもって盗み見を認めたって事はもうしないだろうな。

少なくとも今日は。

 

でもなんで五つ?

一人二つでも一つ余る。

 

と不思議に思ってたらスキマが更に大きくなって何かが落ちてきた。

かなり大きい。

って、うどんげじゃん!?

なんで?

そして続いて藍さんと小町さんがスキマから出てきた。

こちらは普通に降りてきた。

ますます混乱。

てか靴脱いでよ!

ここ私の部屋!!

 

恨みがましくスキマを見ると今度は一升瓶が。

そして手をヒラヒラさせて消えた。

スキマも。

 

何の説明も無いけど、状況的に考えてこの5人で宴会でもしてろって事?

えーと・・・なんで?

 

誰か状況教えて!!

 

あと大福じゃおつまみにならないから何か作ってこなきゃ。


 
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