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~少年が望んだ世界と力~

第二十三話 一日に何度も説明するのは面倒臭い

2013-02-20 16:40:06 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:4250   閲覧ユーザー数:3828

姫達との戦いの後、Gトレーラーに乗り、ある場所に向かって走っている。

 

「いっ!」

 

「あ、ごめんね」

 

「健悟、大丈夫?」

 

「痛いだろうけど少し我慢してね」

 

「大丈夫です」

 

「さっすが男の子。はい、これでよしっと」

 

その間に俺はまた美由希さんとすずか、アリサに手伝ってもらいながら頭や左腕。右肩、頬の治療を行っている。

 

「ありがとうございます。すいません美由希さん、また手伝ってもらって。アリサとすずかもありがとう」

 

「別に気にしなくていいよ」

 

「そうよ」

 

「うん」

 

「でも健悟君、本当に病院に行かなくていいの?一応詳しく診てもらったほうが」

 

治療を手伝ってくれた美由希さん、アリサ、すずかにお礼を言うと俺を心配した忍さんが病院にいくことを勧める。

 

「ご心配はありません忍さま。外傷は多いですが先程マスターをスキャンしましたが内蔵器官や脳、骨には異常はありません。ただし、打撲等はしているのでしばらくは痛むでしょうけど」

 

「そう?ならいいけど」

 

アポロンから俺の身体状況を訊くと忍はそれでも少し不安そうな表情をしている。

 

「あれ程の攻撃を受けて骨折とかしてないとは、運がよかったな。それか仮面ライダーのスーツが頑丈だったお蔭か」

 

恭也の言うとおり、あれだけ攻撃されて骨にはひびも入ってなかったのは不幸中の幸いだった。

でもアポロンが言ってたように今は打撲のせいで身体中が痛む。

 

「もうあんな無茶しちゃ駄目だよ?」

 

美由希さんはそう言うと笑顔で俺の頭を撫でてくれた。

 

「お・・・」

 

普段俺はすずかやアリサを撫でることはあるが、こうやって俺が頭を撫でなれることは前の世界でもあまりされたことがなかったので正直嬉しさと恥ずかしさの両方を感じた。

 

(しかし、こうやって改めてみると美由希さんって結構かわいい人だよな。こう言っては失礼だが、確か原作では第三期になっても彼氏がいないんだよな?こんなに優しくてかわいいのに勿体ないよなぁ)

 

「健悟君?」

 

「え?」

 

「どうしたの?私の顔をジッと見て」

 

どうやら俺は知らないうちに美由希さんの顔をずっと見ていたらしい。

 

「い、いえ!何でもありません」

 

俺は慌てて視線を反らす。

 

「そう?」

 

美由希さんは首を傾げながらも笑顔でそういうと背が届かない俺の代わりに医療キットを網棚の上に戻してくれた。

 

(ふぅー、焦ったぁ。・・・あれ?なんで俺こんなに焦ったんだ?それになんか・・・顔が若干熱くなってるような気が・・・なんでだ?)

 

俺は自分なりに一生懸命原因を考えた。

 

「「健悟(君)?」」

 

「!!」

 

原因を考えていると名前を呼ばれた。

その声はとても低く、更に寒気を感じる。

俺は油の切れたロボットのような動きでゆっくりと名前を呼ばれた方を向く。

 

「「・・・・・」」

 

俺の名前を呼んだ人物は、アリサとすずかだったのだがすずかはニッコリと笑いながら俺を見ているが、笑っているはずなのに背中から何やら黒いオーラが見えるような気がする。

アリサは俺を睨み、すずか同様背中から何やら黒いオーラのようなものが見えるような気がした。

なんだ?

なんか怒ってるのか?

 

「えーっと、どうしたんだ二人とも?一体何を怒ってるんだ?」

 

「別に怒ってないわよ・・・」

 

「私も別に怒ってないよ?」

 

アリサとすずかはあぁ言っているがアリサは拗ねた言い方出し、すずかは笑顔だが声のトーンが何時もよりも若干低い。

瞼を閉じてるから分からないけど多分目は笑ってないな。

明らかに怒ってるよなぁ。

一体なんで怒ってるんだ?

怒ってる理由は分からないがとりあえず何か別の話題をだそう。

 

「えーっと二人とも・・・お?」

 

「マスター、目的地に到着しました」

 

俺が二人に話かけようとした時にGトレーラーが目的地に到着した。

 

「そうか。では皆さん、Gトレーラーから降りましょう」

 

そう言って俺はすずか達をGトレーラーから降ろす。

Gトレーラーから降りると一緒にいたはずの氷竜達の姿が見当たらなかった。

 

「アポロン、氷竜達はどうした?」

 

「彼らは既に地下に戻っていますのでご安心を」

 

「ならいいか「おい、野田」・・・はい?」

 

俺が氷竜達のことを気にしていると恭也さんに声をかけられた。

 

「ここは一体何処なんだ?」

 

「うわぁ。大きい家だねぇ」

 

「健悟君、ここって誰の家なの?」

 

恭也さんに続いて美由希さん、忍さんが俺に質問する。

 

「俺の家ですけど?」

 

「「「「「・・・・・えっ!?」」」」」

 

「では、こちらへどうぞ」

 

連れてきた場所が俺の家であることに驚いているすずか達を気にせず、家の中に入った。

 

 

 

「今、飲み物を用意しますので適当に座って待っててください」

 

「「「「「う、うん・・・・」」」」」

 

すずか達を適当に座らせて、俺はフェニックスドライバーをテーブルに置き冷蔵庫から麦茶の入ったボトルを取り出して人数分のコップに注ぐ。

 

「け、健悟君。ご家族の方ってまだ帰ってこないの?」

 

「家族?居ないぞ」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「俺、この家に1人で住んでるから」

 

すずかの質問にさらっと答えを返し、すずか達は驚いていた。

 

「どうして1人なのよ?」

 

「まぁ、色々あってな」

 

アリサの質問にもさらっと答えるが親が前に居た世界に居るなんて言える訳がないので若干誤魔化した。

他の質問をされることを想定し、言い訳を考えていたその時だった。

 

ドタッ、ドタッ

 

「「「「「「ん?」」」」」」

 

二階からドタ、バタと音が聞こえてきた。

この時俺は前にも同じ様なことがあったことを思い出す。

 

「何の音だ?」

 

「上に誰かいるみたいだけど?」

 

上から物音が聞こえ、恭也さんと美由希さんが俺に訊いてきた。

 

「あー、上にいるのは・・・「クワァー!」・・あ」

 

俺が説明する前にフェイト達の時と同じ様にファング、ゼクター、メモリガジェット、カンドロイド達が階段を下り、リビングに入ってきた。

 

「きゃっ!な、何!?」

 

「何よこれ!?」

 

突然入ってきたファング達にアリサとすずかが驚く。

 

「おいお前ら、大人しくしろ」

 

俺がそういうとファング達は大人しくなった。

 

「驚かしてすいません。あ、お茶どうぞ」

 

皆に謝罪し、お茶を手渡す。

 

「う、うん」

 

「あ、ありがとう」

 

「ありがと」

 

「す、すまんな」

 

「あ、ありがとう」

 

突然のことでやっぱり皆動揺してるな。

 

「あ、あの健悟君。その子?達は一体なんなの?」

 

すずかがファング達を指差して俺に訊いてきた。

 

「あいつらについてはこれから話すことと一緒に話すけど・・・その前に」

 

俺は視線をテーブルのフェニックスドライバー、アポロンに向ける。

 

「アポロン、お前に聞きたいことがあるんだが・・・・分かるか?」

 

「・・・・・私の予想ではマスターが私に聞きたいことは何故すずか様達にライダーシステムを使わせたのか・・・っということしか当てはまりません」

 

「その通りだアポロン。G3-Xとボードのライダーシステムならまだしもライダーズギア、サイガ、オーガは音声認識システムと指紋認証システムが搭載されていて登録されていない音声と指紋の場合、確実にエラーが出る。更に他の人物に使用させる場合はその人の音声と指紋を登録、その場合はマスターである俺の承認がなければ登録出来ないんじゃなかったのか?」

 

「確かにその通りです。しかし、緊急時には私の独断ですることも可能なのです」

 

「だから、恭也さんと美由希さんにライダーズギアを使えるようにしたのか?」

 

「イエス、マスター」

 

「何故だアポロン!何故の俺の承認もなしにそんな勝手な行動をしたん---「待って、健悟君!」っ・・・すずか」

 

俺がアポロンに怒鳴っているとすずかが割って入る。

 

「私達が無理にアポロン君にライダーシステムを貸してってお願いしたの。だからアポロン君は悪くないよ!」

 

「すずか、これはそういう問題じゃない---「でも・・」・・ん?」

 

俺がすずかに話していると今度はアリサが入ってきた。

 

「アポロンが規則を破って私達にライダーシステムを貸して戦わせてくれてなかったら、あんた死んでたわよね?」

 

「うっ!そ、それは・・・」

 

「しかも、私とすずかに戻ってくるとか言っておいてやられてたし」

 

ギクッ!

 

「それになんだかんだ言ってるけどあの時、結局私達の力を借りてたけど、違う?」

 

ギクギクッ!

 

「確かに・・・」

 

「そうよねぇ・・・」

 

「そうだな・・・」

 

ああああ!!

アリサの言葉に全員が一致している!!

駄目だ、俺に勝ち目がない!

 

「はぁ、確かにアリサの言う通りだ。アポロン、今回のことは不問とする。だが、次からはあまりないように頼む」

 

「ラージャ。ありがとうございますマスター。今後は気をつけるようにします」

 

「よかったね、アポロン君」

 

「イエス。ありがとうございますアリサ様、すずか様」

 

「別にいいわよ。本当のこと言っただけだし」

 

なんか俺の知らない間に仲良くなってるなアポロンのやつ。

まぁ、いいことだ。

 

「さて、じゃあそろそろライダーについて説明を・・・・・あれ?」

 

俺はふとあることに気付いた。

すずかとアリサはまだしも恭也さん達がライダーに変身してってことは・・・・まさか。

 

「どうしたの健悟君?」

 

「アポロン、まさかとは思うけど・・・・・皆にライダーのことについて話したか?」

 

俺は恐る恐るアポロンに質問した。

 

「イエス、マスター」

 

予感的中!!

マジか!!

 

「ちなみにどの辺りまで説明した?」

 

「説明した部分は・・・・」

 

 

 

現在アポロンにすずか達に説明した部分を教えてもらっている。

 

 

 

「以上です」

 

「・・・・・」

 

結構説明していたので俺は人差し指をこめかみに当てている。

色々説明しすぎだ。

 

「・・・頭痛くなってきた」

 

「健悟、大丈夫?」

 

「・・・一応」

 

アリサに大丈夫って言ったけど本当は大丈夫じゃない!

本来なら次元世界のことについてはA'sまで隠しておくつもりだったのに!!

 

「野田」

 

「?」

 

恭也さんに呼ばれ振り返った。

 

「・・・こいつらをなんとかしてくれ」

 

恭也さんを見ると頭の上でフロッブポットが跳ね、バットショットが乗り、サソードゼクター、デンデンセンサーが肩に乗り、ゴリラカンが左腕にぶら下がり、バッタカンが右足、ファングが左足の太ももに乗り、ガタックゼクターがジッと見つめている。

 

「恭ちゃん人気者だね」

 

「そうね」

 

美由希さんと忍さんはカブトゼクター、ザビーゼクター、ドレイクゼクター、ホッパーゼクター、ダークカブトゼクター、カブテッィクゼクター、スパイダーショック、スタッグフォン、ビートルフォン、タカカン、タコカン、トラカン、電気ウナギカン、クジャクカンと遊びながら笑っている。

 

「あ、すいません。ほらお前ら、恭也さんが困ってるからどいてやれ」

 

俺がそういうとファング達が恭也さんの上から下りた。

 

「はぁ」

 

「ねぇ健悟君。そろそろこの子達がなんなのか教えてくれない?」

 

ファング達が下りると恭也さんは溜め息をつき、その後美由希さんがファング達の正体について聞いてきた。

アポロンによってある程度ライダーについて知ってしまったし、フェイト達にも説明とかしたし、隠す必要はないと思い説明することにした。

 

「あ、はい。まず最初にそいつらはメモリガジェットと呼ばれていて、名前はクワガタムシの形をしたのがスタッグフォン、コウモリがバットショット、クモがスパイダーショック、カエルがフロッグポッド、カブトムシがビートルフォン、カタツムリがデンデンセンサーっていいます。次にこいつらはカンドロイドと呼ばれ、名前はタカカン、タコカン、バッタカン、トラカン、ゴリラカン、電気ウナギカン、クジャクカンです。こいつらはライダーの世界の機械でライダーのサポートをしてくれます」

 

「へぇ〜、こんなに小さいのに凄いんだね」

 

美由希さんが感心している。

 

「そしてこいつらはゼクターと呼ばれ、赤いカブトムシがカブトゼクター、黄色いスズメバチがザビーゼクター、水色のトンボがドレイクゼクター、紫のサソリがサソードゼクター、青いクワガタムシがガタックゼクター、左右が緑と茶色なのがホッパーゼクター、黒いカブトムシがダークカブトゼクター、そして金色、銀色、銅色のカブトムシがカブティックゼクターって名前です。こいつらもライダーの世界の機械で人をライダーに変身させます。ちなみにそこにいるファングも人をライダーに変身させてくれます」

 

「えっ!?」

 

「こんな小さいのが」

 

「ライダーに」

 

「変身させてくるの?」

 

「本当か?」

 

ゼクター達がライダーに変身させることにすずか達が驚いている。

 

「実際に見てもらったほうが早いですけど、ここじゃ狭くて危ないですので移動しましょう。特に家具が危険なので」

 

「「「「「危険?」」」」」

 

カブトの世界のライダーシステム「マスクドライダーシステム」のことをよく知らないすずか達は何が危険なのか理解出来ないため首を傾げている。

 

「ついて来てください」

 

俺が立ち上がり移動するとすずか、アリサ、恭也さん、美由希さん、忍さん、ゼクター、ファング、メモリガジェット、カンドロイド達が俺の後についてくる。

 

 

野田家 ガレージ

 

「あれ?」

 

「どうしたのよ?」

 

すずか達をGトレーラーが置いてあるガレージに連れて来たが置いてあるはずのGトレーラーがなかった。

 

「あれ?さっきのトレーラーはどうしたの?」

 

「さぁ?アポロン、知ってるか?」

 

Gトレーラーが無くなってることを美由希さんに聞かれたが俺自身も分からなかったので一番知ってそうなアポロンに訊く。

 

「Gトレーラーは現在メンテナンス中です」

 

「あぁ、成程」

 

納得した俺はガレージに置いてある工具箱等が載っている棚の前まで移動した。

 

「システムチェック」

 

『SYSTEM START』

 

棚の前でそういうとセンサーが俺のスキャンを開始する。

 

『音声チェック、並びにスキャン完了。マスター、健悟と確認しました』

 

音声の後に棚が下に収納され、壁が横にスライドする。

 

「なっ!」

 

「隠し扉!?」

 

地下への入り口が出現し、アリサと忍さんが驚いている。

 

「どうぞ」

 

驚いているアリサと忍さんをスルーして地下への階段を下り、すずか達も俺の後についてくる。

 

野田家 地下

 

そして着いた場所は・・・・

 

「・・・・・ねぇ健悟」

 

「何?」

 

アリサに呼ばれ返事をした。

 

「何よこれ?」

 

「地下整備施設」

 

天井には照明の他に巨大なクレーンやアームがレールを伝って移動し、周りには牽引車や移動用のバギー、燃料補給用のタンクローリーが止められていたり、壁側にはキャットウォークも取り付けられ、何故かMSハンガーまで置かれていた。

 

「見れば分かるわよ」

 

アリサの質問に答えたがアリサが聞きたかったこととは違ったようだ。

 

「じゃあ何?」

 

「なんでこんな整備施設があるのかって聞いてるのよ」

 

言えない。

俺が望んだからなんて言えない。

 

「さぁ?」

 

「なんでさぁなのよ!!」

 

「いやぁ、しかしここまで立派な整備施設なんて知らなかった」

 

「もしかして健悟君自身もここに来たことがなかったの?」

 

「うん。整備施設があることはアポロンから聞いてたけど来るのは初めてだ」

 

「あんた自分の家の施設なのに何で初めてなのよ」

 

すずかの質問に答えると俺の答えにアリサが呆れていた。

 

「どうなさいましたか?隊長」

 

「ん?」

 

「「「「「!!!」」」」」

 

俺がアリサ達と話していると氷竜達が歩いてきた。

 

「おう、お前ら。メンテか?」

 

「はい。たった今終わりました」

 

「どうだった、調子は?」

 

「問題ありません」

 

「僕は身体の一部に砂が入ったからその掃除が一番時間がかかった」

 

「私も問題ありません」

 

「俺も絶好調だぜ」

 

「私もです」

 

「あれ?ボルフォッグ、ガングルーとガンドーベルはどうした?」

 

「彼らはオートバジン、サイドバッシャー、Gトレーラーと共にまだ整備と補給中です」

 

「そうか。回収したジェットスライガーはどうした?」

 

「現在修復中とのことです。修復には早くて再来週、遅くても一月以内には修復が終わるそうです」

 

「分かった。ありがとう」

 

「いえ」

 

「健悟君。このロボットさん達ってさっきの・・・」

 

俺が氷竜達と話しているとすずかが訪ねてきた。

 

「あぁ、まだ紹介してなかったな」

 

「隊長、こちらの方々は先程隊長と共にライダーに変身して戦っていた方々ですね」

 

「そうだ。この人達もある程度だがアポロンがライダーに関して説明したらしいから一応関係者になったな。お前ら、自己紹介しろ」

 

「了解しました、隊長。初めまして、皆さん。私の名前は氷竜といいます。よろしくお願いします。隊長を助けていただいてありがとうございます」

 

「僕の名は炎竜、よろしくな」

 

「私は風龍、よろしく」

 

「俺は雷龍、よろしく頼むぜ」

 

「私はボルフォッグといいます。よろしくお願いします」

 

氷竜、炎竜、風龍、雷龍、ボルフォッグがすずか達に自己紹介をした。

 

「よ、よろしく」

 

「ねぇ、健悟。なんでこのロボット達って喋れるのよ?」

 

「こいつらには超AIと呼ばれる高性能なAIが搭載されているんだ」

 

「「「「「超AI?」」」」」

 

「超AIは人間の頭脳を工学的に表現した情報処理システムで、人と同じ様に自分で考えたりすることが出来るんだ」

 

「「「へぇ~」」」

 

「忍、知ってるか?」

 

「うぅん。知らないわ」

 

恭也さんが機械好きの忍さんに訊くがガオガイガーの世界で開発されたAIをもちろん忍さんは知ってなかった。

知ってたら逆に怖いけど。

 

「知らないのは無理もありません。こいつらはこの世界の地球の技術で作られたロボットではありませんから」

 

「えっ?」

 

「この世界の地球ってことは」

 

「このロボット達も別の地球の物なのか?」

 

「はい」

 

「じゃあ、最初に助けに来てくれたバイクとヘリコプターも?」

 

「あぁ。白バイとヘリコプターに変形したロボット、ガンドーベルとガングルーは氷竜達と同じ世界のロボットであとの2台、オートバイのオートバジン、サイドカーのサイドバッシャーは『仮面ライダーファイズ』と呼ばれるライダーの世界の物で、ファイズ、デルタ、カイザ、サイガ、オーガのライダーズギアを開発した大企業『スマートブレイン』社の子会社『スマートブレインモーターズ』がファイズとカイザ専用ビークルとして開発されたビークルで---「ちょっと待った!」・・・何?」

 

俺が説明をしているとアリサが待ったをかけた。

 

「私達が使ってたあのライダーシステムって企業が作った物なの!?」

 

「アポロンから聞いてなかったのか?」

 

「聞いてないわよ!!」

 

アポロン、どうせならそこまで一緒に喋ってくれよ。

 

「『スマートブレイン』って確か私と恭ちゃんが使ったライダーシステムが入ってたケースについてたロゴに書かれてた名前だよね?」

 

「それじゃあすずかとアリサちゃんが使ったライダーシステムが入ったケースにもあったあの『ボード』っていうのも企業か何かなの?」

 

「はい。美由希さんの言うとおりサイガとオーガ、そしてファイズ、デルタ、カイザと他のライダーズギアを収納しているケースのロゴに書かれている名前のことです。『ボード』は企業ではなく組織ですねギャレンとレンゲルを含むブレイドと呼ばれるライダーのベルトもそこにいるカブトゼクター達もそれぞれの世界の組織で開発された物です。あとあのGトレーラーは忍さんが使用したライダーシステム『G3-Xユニット』と他の『G3ユニット』と『G3 MILD』の運用を前提に俺が変身していたライダー『アギト』の世界の警視庁が開発した車両なんです」

 

「企業の次は警視庁って」

 

「健悟君。「G3ユニット」と「G3 MILD」ってなんなの?」

 

俺の説明聞いてアリサがこめかみを指で押さえ、今度は忍さんが質問してきた。

 

「G3はG3-Xの改修前の物でG3MILDはG3の量産試作型のユニットです」

 

「じゃあ、私達が乗ってたトレーラーにG3-Xの隣に積んであったあの黒いのは?」

 

あー、G4のこと聞かれたよ。

どうしよう。

 

「そういえばあったな」

 

「確か、目が青色だったよね」

 

「健悟、あれってなんなの?」

 

もう明らかに言えって言ってるよこの人達。

・・・・・まぁ、いいか。

隠すだけ無駄だし。

 

「あのユニットは正式名称はGENERATION-4、第4世代型強化外骨格および強化外筋システム。通称G4と呼ばれるものです。警視庁のG3を開発した人物がG3-Xと共に設計したんですが設計段階で放棄されたんです」

 

「なんで放棄されたんだ?」

 

「危険だからです」

 

「「「「「危険?」」」」」

 

「G4システムは確かに装着することで強力な戦闘能力を有するシステムでした。しかしG4には特殊なAIが搭載されていてそのAIによって装着者の意思、運動能力とは関係なくもっとも最善的な動きを常に行います」

 

「装着者の意思と運動能力とは関係なく常に最善な動きを行うだと?」

 

「それって体力が無くなってきて疲れていても無理やり体を動かされるってこと?」

 

「その通りです」

 

「それじゃあ、G4を装着している人は・・・・」

 

「えっと・・・つまり・・・?」

 

「どういうことなの?」

 

恭也さん、美由希さん、忍さんの大学、高校組はすぐに理解出来たみたいだがアリサ、すずかの小学生組はまだイマイチ理解出来ていない。

 

「解りやすく尚且つ単刀直入に言うと・・・死ぬってことだ」

 

「「!?」」

 

俺の言葉を聞いてアリサとすずかが驚いた顔をしている。

 

「ど、どうしてよ?」

 

僅かに声を震わせながらアリサが尋ねる。

 

「人間の体には限界がある。しかし、その限界を無視し無理に体を動かすと体を壊すことになる。例えばだがアリサ。もし君がマラソン大会で1位を狙って更に普通なら走り終わるのに1時間掛かるのを半分の30分で走ろうと思い全力疾走でマラソンをしているとしよう。しかし走っていると足が痛くなったり、息をするのが苦しくなってきたらどうする?」

 

「そりゃ、ペースを下げるか休憩するかのどっちかでしょ?」

 

「普通ならな。しかしそれを仮にG4を装着した状態で行った場合は例え装着者が疲れていようが装着者の運動能力がAIが動かすG4の動きについて行けてなかろうが目的を達成するためにAIがG4を動かしてゴールをするまで全力疾走で走らせられるんだ。そして、限界以上の動きを強制的にさせられ休むことさへ許されない装着者は、心臓や筋肉や骨等身体に負荷がかかり、死亡する。例え最初の頃はG4の動きについていけたとしても使い続けることで同じ様に身体に負荷が溜まっていき何時か耐え切れなくなり死亡する。しかもそれが戦いともなれば装着者は死ぬまでG4から降りることを許されないだろう」

 

「ちょっと待て。戦いともなればってことはG4は実際に使われたか?」

 

「・・・はい」

 

「でもさっき設計段階で放棄されたって」

 

「確かに放棄されましたがその時には既に設計図そのものは完成していました。しかしその後に陸上自衛隊の士官が警視庁からG4の設計図を奪取し、陸上自衛隊で完成させました。そしてG4のテストや実戦で装着したことによって何人もの装着者が死亡しました。G4システムは最終的にはG3-Xとの戦いで倒されました」

 

「PROJECT G4」で死を背負いながら戦った男、G4の装着者「水城史朗」が生を背負いながら戦った男、G3-Xの装着者「氷川誠」と戦い死亡したシーンや2人が戦う前に水城が氷川にこれまでG4システムによって犠牲となったG4の装着者達の遺体を見せたシーンが俺の頭の中に浮かぶ。

 

「ねぇ健悟君。さっきAIがG4を動かすって言ったわよね?だったら人が装着せずにAIだけに任せればよかったんじゃないの?」

 

「残念ながらそれは不可能です。G3-Xを装着した忍さんなら分かると思いますがG4はG3-X同様強化服なので人が着なければ戦うことは不可能です。。こういう言い方は悪いとは思いますが仮面ライダーG4を動かすには人間と言う名のパーツが必要なんです」

 

「そ、そんな言い方!」

 

俺の言葉に美由希さんが怒る。

 

「分かってます。でも事実でもあります」

 

「・・・一ついいか?」

 

「なんです?」

 

「あのG4ってやつがどれだけ危険なのかはよく分かった。ならなんでそんな危険なライダーシステムがあのトレーラーに積んであったんだ?」

 

「それは私が説明します」

 

今まで黙ってたアポロンが割って入り、恭也さんの質問に答えようとする。

 

「Gトレーラーに積まれているG4はオリジナルのG4よりもかなり安全ですので問題ありません」

 

「本当か?アポロン」

 

俺もそこまで知らなかったのでアポロンに質問した。

 

「なんであんたが知らないのよ」

 

アポロンに質問する俺に対しアリサが呆れていた。

 

「オリジナルのG4が危険だったのはAIが装着者の意思、運動能力を無視した動きを常に行うからでした。しかしあのG4のAIは装着者の意思、運動能力を無視した動きを常に行うというプログラムを無くし最初に装着者が装着する時にAIが装着者をスキャンし装着者の運動能力を測定、装着者の運動能力の可能な範囲で打撃攻撃や回避運動の動きをAIがサポートするプログラムを設定しました。更にあのG4のスーツには補助システムが搭載されているので装着者の疲れを多少は軽減してくれます。両腕部と両足部に改良を加えたのでオリジナルのG4よりもパワーは上がっています」

 

「ほぉ〜」

 

「しかし、その分装甲が若干厚くなり、更に補助システムも搭載しているので重量が増え、オリジナルよりも機動性が若干低下しています」

 

「つまり例えAIのサポートがあっても素早く回避出来るかは装着者自身の反応速度次第ってことか?」

 

「イエス、マスター。あと私個人としてG4達の装甲が気に入らなかったのでG3からG4までの装甲をオリジナルの装甲とは別の物と交換しました」

 

別に交換するのはいいけど気に入らなかったとか理由が凄いな。

 

「ちなみにその新しい装甲って何を使ったんだ?」

 

「Eカーボンです。CB製の」

 

「・・・・はっ!?」

 

俺は今自分の耳を疑った。

こいつは今なんて言った?

Eカーボンって言った?

しかもソレスタルビーイング(以降 CB)製のEカーボン?

いやいや、この世界では明らかに手に入らないだろ。

聞き間違いだ。

よし、聞きなおそう。

 

「なぁアポロン」

 

「なんですか?」

 

「冗談だよな?俺の聞き間違いだよな?」

 

「いいえ、冗談ではありません。CB製のEカーボンを使ってます」

 

聞き間違えじゃなかったーーー!!!

なんでこの世界にCB製のEカーボンがあるんだ!!

 

「なんでEカーボンがあるんだよ!しかもCB製の!!」

 

「この施設にはあらゆる世界の装甲板を用意してあります。U.Cのガンダリウムα、β、γ、ε、ガンダリウム合金セラミック複合材、、チタン合金セラミック複合材、アフターコロニーのガンダムニュウム合金、アフターウォーのルナチタニウム合金、C.Eのフェイズシフト装甲、ラミネート装甲等他にも色々あります。本当はフェイズシフト装甲を使いたかったのですが本体の稼働時間が減ってしまうので残念ながら不採用とさせていただきました」

 

「お前なぁ」

 

そろそろ俺の頭が本当に痛くなってきた。

あらゆる世界の装甲板があるなんて一言も聞いてないぞ。

こいつ俺に話してないことが他にもあるんじゃないのか?

 

「ねぇ健悟君?」

 

名前を呼ばれて振り返ると忍さんが目を輝かせていた。

 

「Eカーボンってなんなの?CB製ってなんのこと?あらゆる世界の装甲板って?」

 

やばいやばいやばいやばい。

忍さん完全に聞きたがってるよ!

そりゃそうだよな機械好きにはたまらんよな。

でも、これ以上説明するのは色々と面倒だな。

誰か支援を!!!

 

「隊長」

 

「「「「「「ん?」」」」」」

 

俺が悩んでいると氷竜が話しかけてきた。

 

「お話中のところ申し訳ありませんがそろそろこちらの方々を私達にも紹介してくれませんか?」

 

おぉー!

氷竜ナイスタイミングだ!

 

「そういえばまだ紹介してなかったな。っと言う訳で自己紹介してあげてくれません?」

 

Eカーボンや装甲板のことを誤魔化すためにすずか達に氷竜達に自己紹介するように頼んだ。

 

「あっ、そうだね。えっと私は健悟君と同じ学校で同じクラスの月村すずかです」

 

「私はアリサ・バニングス。健悟とすずかと同じ学校の同じクラスよ。よろしく」

 

「俺は高町恭也。よろしく」

 

「妹の高町美由希。よろしくね」

 

「すずかの姉の月村忍です。よろしく」

 

「月村すずか様、アリサ・バニングス様、高町恭也様、高町美由希様、月村忍様ですね。記憶しました。改めてよろしくお願いします」

 

すずか達が氷竜達に自己紹介すると氷竜が代表して挨拶をしている。

 

「それで話は戻るんだけd「申し訳ありません忍様」・・・アポロン君?」

 

「マスターはあと10分程で重要な用事で出かけなればなりませんのでその話はまた今度にして頂けませんか?出なければマスクドライダーシステムの説明が出来ませんので」

 

「えっ?そうなの?」

 

「ええまぁ」

 

氷竜に続いてアポロンのナイスアシスト!

これで最初の目的だったマスクドライダーシステムの説明が出来る。

・・・・・あれ?

本当によかったのか?

まぁいいや。

 

「では時間もないのでパッパとやりましょう」

 

俺はライダーベルトを腰に巻きつける。

 

「あんた、そのベルトどっから出したのよ?」

 

「企業機密だ」

 

「いや、企業じゃないだろ」

 

俺が突然何処からかライダーベルトを取り出したことにアリサと珍しく恭也さんがツッコミを入れる。

 

「気にしない気にしない。カブトゼクター!」

 

カブトゼクターを呼び右手を上げるとカブトゼクターが右手に飛び込む。

 

「変身」

 

『HENSIN!』

 

カブトゼクターをライダーベルトのバックル部にに差し込むとカブトゼクターから低めの音声が流れると全身にマスクドアーマーが展開され、カブトの第一形態「仮面ライダーカブト マスクドフォーム」に変身した。

 

「凄い・・・」

 

「本当にあのカブトムシから変身した。健悟、その姿はなんて名前のライダーなの?」

 

「このライダーはカブト、仮面ライダーカブトだ」

 

「さっき変身してたライダーよりもなんかゴツゴツしてるね」

 

「そうだな」

 

「重装甲型のようだから防御は高そうだけど動きが鈍そうね」

 

すずか達がカブト マスクドフォームの感想を述べている。

 

「えぇ、この状態のカブト、仮面ライダーカブト マスクドフォームはヒヒイロノカネと呼ばれる金属で製造されたマスクドアーマーを全身に展開しているので防御力とパワーと重視のフォームなんですが、忍の言った通りその分機動性が低いんです。さて、次はキャストオフだがボルフォッグ、マスクドアーマーが皆に当たらないように警戒しといてくれ」

 

「了解しました。健悟機動隊長」

 

ボルフォッグに頼むと皆から少し距離をとる。

 

「キャストオフ?」

 

「何よそれ?」

 

「見てれば分かる」

 

そういって俺は左手でカブトゼクターのゼクターホーンに触れ、ゼクターホーンを上げた。

そしてガタックの時と同じ様に待機音が流れると同時に、カブトの身体に電撃が走り、腕、胸、肩、顔と次々とマスクドアーマーが浮かび上がり右手でゼクターホーンを掴む。

 

「キャストオフ!」

 

ゼクターホーンを左から右に引っ張った。

 

『CAST OFF!』

 

音声の後、カブトを覆っていたマスクドアーマーが弾け飛ぶ。

 

「きゃっ!」

 

「な、何よ!?」

 

「装甲が弾けた!」

 

すずかとアリサと美由希さんが驚きボルフォッグが飛んでいったマスクドアーマーを防ぐ中、マスクドアーマーがパージされことで倒れていた赤い角『カブトホーン』が顎のローテートを基点に立ち上がっていき顔面に移動、固定され眼が光った。

 

『CHANGE BEETLE!』

 

カブトホーンが顔面の定位置に収まったことでカブトムシを連装させる姿になりゴーグル型だった眼が複眼へと変わり、体のカラーは今度は赤色がメインになっている。

カブトの第二形態「仮面ライダーカブト ライダーフォーム」に姿を変える。

 

「これがカブトの高機動形態のライダーフォームです」

 

「スリムになったね」

 

「そうだな」

 

「でもこれだと確かにさっきよりは機動性はあがってるんだろうけど防御力は下がってそうね」

 

流石忍さんだ。

カブトのマスクドフォームとライダーフォームの長所と短所を見極めている!!

 

「その通りです。このライダーフォームはさっきのマスクドフォームよりも機動性が上がる代わりにパワーと防御力が下がってしまうんですがその代わりに必殺技を発動させることが出来るんです」

 

「必殺技ってさっき健悟が他のライダーになってた時や私達がオルフェノクとかを倒す時に使ったやつよね?」

 

「あぁ。ちなみに最初に変身してたライダーはクウガって言うライダーだ」

 

「最初の・・・・・っ//////」

 

「ん?」

 

なんだ?

クウガの話をしたらすずかの顔が急に赤くなったぞ?

それによくみたらアリサも赤いし、何故か美由希さんと忍さんは笑ってるし・・・なんでだ?

 

「えーっと、どうしたんだ?」

 

原因が分からなかったので尋ねてみた。

 

「あっ!えっと・・・その・・・」

 

「は、恥ずかしくて言えないわよ!!」

 

すずかはモジモジし、アリサは俺に怒鳴った。

恥ずかしい?

何がだ?

 

「まぁ、あの台詞は結構かっこよかったけど、結構恥ずかしいよねぇ~」

 

「そうねぇ」

 

ここで美由希さんと忍さんが気になる言葉(ワード)を言った。

あの台詞・・・そしてクウガ・・・この二つのキーワードで結びつくのは・・・・・まさか!!

 

「なぁ。まさかとは思うが俺がクウガに変身する前にあの怪物との会話って聞いてないよな?」

 

「「「「「・・・・・」」」」」

 

俺がすずか達に聞くと全員が目をそらした。

 

「アポロン、どうなんだ?」

 

一番答えてくれそうなアポロンに訊くことにした。

 

「イエス、マスター。皆様マスターとグロンギの会話を聞いてました」

 

なんだとぉぉぉぉぉぉ!!

 

「何でだ!?」

 

「皆様にマスターが何を話しているのか理解出来るように翻訳したからです」

 

「誰が!!」

 

「私がです」

 

「お前かい!!」

 

確かに聞いてる方はありがたいだろうけど!

今思い出したら俺もすげー恥ずかしくなってきた!

なんであんなこといったんだろ!

 

「さて皆様、そろそろマスターのお時間が迫って来てますので次が最後の説明とさせていただきます」

 

何このテレビの生放送の時の「放送時間が終わりますので次が最後です」みたいな言い方。

 

「なら最後にいいか?」

 

最後に質問をしてきたのは恭也さんだった。

 

「お前達が説明してくれたおかげであの怪物達や仮面ライダーや氷竜達のことは大体は理解出来た。でも、一つだけ気になることがある」

 

俺はアースラの時と同じ、凄く嫌な予感がした。

 

「お前が何故ライダーに変身出来る装備を持っているのかということだ」

 

再び予感的中。

 

「これまでの話を聞くと仮面ライダーの世界はそれぞれ別々の世界に居るんだよな?それなのにお前は別々の世界に存在するはずの仮面ライダーに変身する装備や車両、変形するバイクを持っている。それに氷竜達のような別の世界のロボットがいて、この家の普通とは思えない規模の整備施設。そして他の世界から来た敵についての情報も持っている。野田、君は一体何者なんだ?」

 

クロノとほぼ同じ質問だな。

まぁ気になるのは当然だな。

 

「すいませんが今はまだその質問に答えることは出来ません」

 

「今はってことはいつかは話してくれるってこと?」

 

「はい。時が来れば皆さんに全て話します。すずかとアリサとも約束してるんで」

 

「「「え?」」」

 

俺が恭也さんと美由希さんに答え、アリサとすずかにいつか話す約束をしていることを言うと恭也さんと美由希さんと忍さんはアリサとすずかを見た。

 

「すずが、アリサちゃん。二人とも知ってたの?」

 

忍さんが二人に尋ねた。

 

「うん」

 

「はい」

 

二人は忍さんの質問に素直に答えた。

 

「忍さん。二人を責めないであげてください。俺が黙っていてほしいと頼んだんです」

 

「くすっ。大丈夫、責めたりしなから安心して」

 

忍さんが笑顔でそういうと俺はホッとした。

 

「マスター、そろそろ」

 

アポロンがタイムリミットを告げた。

 

「分かった。あの恭也さん、納得がいかないことは分かってるいますが今は待っててくれませんか?お願いします」

 

俺は恭也さんに頭を下げる。

 

「・・・・・分かった。今は答えを待っておく。でも、いつか絶対聞かせろよ?」

 

「はい、分かりました。っともうこんな時間ですね。お送りします」

 

恭也さんに感謝しながら答え、時間を見ると夜の8時半だった。

 

「いいの?」

 

「はい。大丈夫です。ボルフォッグ、頼めるか?」

 

美由希に返事を返し、俺はボルフォッグに送るように頼んだ。

 

「了解しました。すぐに準備します」

 

「ありがとう。アポロン、Gトレーラーを動かせ」

 

「ラージャ」

 

「では皆さん。上に戻りましょう」

 

アポロンにGトレーラーの手配を頼んで上に戻った。

 

 

野田家 ガレージ前

 

俺達が上に戻り、しばらく待っているとガレージからビークル形態のボルフォッグとGトレーラーが出て来た。

 

「では、皆さん。お気をつけて」

 

「あぁ」

 

「ありがとうね」

 

「それじゃあね」

 

「ノートは任せといてね」

 

「なるべく早く学校に戻ってきなさいよ?」

 

「あぁ、分かったよ。ボルフォッグ、後は頼む」

 

「はい。お任せ下さい」

 

すずか達と挨拶を交わすと恭也さんと美由希さんはボルフォッグ乗り高町家へ、忍さんとすずかとアリサはGトレーラーに乗り月村家とバニングス家へ戻った。

 

「さて、また問題事が増えたな」

 

「そうですね、マスター」

 

「お前は気楽そうだな」

 

「これでも多少は危機感を感じてますよ?」

 

・・・・・本当か?

 

「はぁ、まぁいいか。アポロン、準備の方は?」

 

「マスターが学校に行っている間に既に終わらせています」

 

ありがたいことだ。

どうやって準備したのか気になるけど。

 

「よし。じゃあアースラに連絡を入れてくれ。30分後に前と同じ場所に行くので転移の準備するようにと」

 

「ラージャ」

 

アポロンに連絡を頼むと俺は転移場所である海鳴臨海公園に向かうために荷物を取りに家に戻った。

 

 

 

 

後書き

 

ARXー7アーバレスト「っしゃ!連続投稿出来た!」

 

健悟「おお。今回は早かったな」

 

アポロン「今回は多少台詞を入れたりした程度なので編集が早く済んだそうです」

 

健悟「手抜きか」

 

ARXー7アーバレスト「手抜き言うな!」

 

健悟「それで、前回は書きスペースがなかったから訊けなかったけどなんで前回の次回予告は『らき☆すた』風だったんだ?」

 

ARXー7アーバレスト「簡単な理由だよ。まずYOU YUBEでアニメ次回予告で検索してなんとなく目に入ったから使った。最近、そしてこのあとはしばらくライダーやガンダムばっかりだからねぇ」

 

健悟「大丈夫かそんなんで?」

 

ARXー7アーバレスト「なんとか大丈夫。心配なのはこれからの投稿スピードだよ。また面白そうなリクエストが来たから採用するかしないかの1人会議、それに次で前回でいうところの21話目だからそろそろストックがなくなってきたからA's編の話を本格的に考え始めないとね。またスピードが遅くなる」

 

アポロン「まぁ本当のことをいいますと気分転換とか言ってこちらを書かずに何故かStrikerSのほうの話を書いてますから余計に遅くなりますね」

 

健悟「アホかお前は!」

 

ARXー7アーバレスト「問題ない。全て計画通りだ」

 

健悟「なんで碇指令になってるんだよ!」

 

アポロン「それ却下でーす☆」

 

健悟「お前もスケットダンスネタやらんでいい!」

 

ARXー7アーバレスト「さて、アホなことやってないでそれそろ次回予告をしよう。はいこれ」

 

健悟「あ、この台本久しぶりに見た」

 

ARXー7アーバレスト「アポロンBGMよろしく!」

 

アポロン「ラージャ」

 

BGM『GUMDAM出撃』

 

健悟「そしてこのSEEDの曲。懐かしい」

 

ARXー7アーバレスト「早く台本読む!!あと言い方は三石さん風で!!」

 

健悟「は、はい!えっと、なのは達と共に行動をする健悟。しかし捜索しても残りの6個が見つけられないアースラのスタッフ達。そんな中、黒衣の少女、フェイトが残りのジュエルシードを強制発動させる。その時健悟がとった行動は・・・次回 ~少年が望んだ世界と力~ 『第二十四話 海上での戦い』荒れ狂う嵐の中、駆け抜けろフェニックス!!」

 

ARXー7アーバレスト「はいOK!」

 

健悟「本当に懐かしいなこれ」

 

アポロン「またそのうちDESTINYバージョンもやるので頑張ってくださいマスター」

 

健悟「まじ?」

 

ARXー7アーバレスト「次回もお楽しみに!!」

 

 

 

今回、前回登場した仮面ライダー、ロボット、その他紹介

 

仮面ライダーアギト

神「オーヴァーロードの闇の力」に従う天使の如き存在の怪人「ロード」と戦う仮面ライダー。

オーヴァーロードの「光の力」にアギトの力を与えられ、覚醒した者が変身する。

また、アギトは人間の進化の可能性とも呼ばれている。

現在のフォーム「グランドフォーム」は大地の力を宿し、格闘戦を得意としたアギトの基本フォーム。

平成仮面ライダー作品の第二作「仮面ライダーアギト」の主役ライダー。

キャッチコピーは「目覚めろ、その魂」

 

仮面ライダーギャレン

「仮面ライダー剣」の世界の仮面ライダー。

仮面ライダーブレイド同様、仮面ライダー剣の世界の組織「BOARD」が制作したライダーシステム1号「ギャレンアーマー」を装着、変身し、アンデットと戦って封印し、ダイヤのラウズカードを持つ仮面ライダー。

外観はダイヤとダイヤのAに封印された「スタッグビートルアンデット」をモチーフにメインカラーは赤、複眼は緑、クワガタムシをモチーフにされている

 

仮面ライダーサイガ

「劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」に登場した「仮面ライダー555」の世界の仮面ライダー。

スマートブレイン社が反乱分子を排除するために開発し、ファイズ達と違い、飛行用バックパック「フライングアタッカー」を持っており、空中戦は勿論、空中以外にも水中戦など特殊な場所での戦闘を前提に開発されたライダーズギア。

ギリシャ文字のΨ(プサイ)を模したデザインに紫色の複眼に青色のフォトンストリーム、スーツの素材はファイズ達の「ソルメタル」を超える性能を持つ「ルナメタル」と呼ばれる金属で作られている。

ファイズ、カイザ、デルタのベルトよりも性能が高く、強力な力を持っており、他のベルトと違いオルフェノクの中でも選ばれた者しか装着出来ない「帝王のベルト」と呼ばれる2本のライダーズギアの中の1つで「天のベルト」と呼ばれている。

 

仮面ライダーオーガ

サイガ同様「劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」に登場した「仮面ライダー555」の世界の仮面ライダー。

開発目的もサイガ同様反乱分子を排除するために開発されたライダーズギア。

ギリシャ文字のΩ(オメガ)を模したデザインに赤色の眼に金色のフォトンストリーム、「賢者の衣」の異名とる「ワイズマンローブ」を纏っている。

サイガ同様「帝王のベルト」と呼ばれる2本のライダーズギアの中の1つで「地のベルト」と呼ばれ、通常でもサイガの2倍のフォトンブラッドを生成している。

その強力ゆえにオルフェノクの中でも選ばれた者しか装着出来ず、それ以外の者が変身しただけで即死してしまう。

スペックはファイズの最強フォーム「ファイズ ブラスターフォーム」に匹敵する。

 

仮面ライダーカブト

カブトムシをモチーフにしたライダーで前回アースラで変身した「仮面ライダーガタック」と同様「ZECT」に開発されたマスクドライダーシステムの一つで「光を支配せし太陽の神」と呼ばれている。

銀色をメインに所々赤色が入ったボディに頭部の眼の部分は青色のゴーグル型になっている。

平成仮面ライダー作品の第七作「仮面ライダーカブト」の主役ライダー。

キャッチコピーは「天の道を行き、総てを司る!」「俺が正義」

 

ビッグボルフォッグ

ボルフォッグがサポートガンマシンであるガングルーとガンドーベルと三身一体した姿。

合体することで射撃能力、近接能力共に向上している。

 

Eカーボン

「機動戦士ガンダム00」の世界でガンダムや各国家軍で最新鋭のMSの装甲、武装、軌道エレベーターの建材にも使用されている最新の炭素素材。

またソレスタルビーイング製のEカーボンは各国家軍が使用しているEカーボンよりもはるかに高性質だといわれたいる。

 

 


 
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