No.541129

魔法少女リリカルなのは -九番目の熾天使-

第十一話『新しい家族』

2013-02-07 17:40:35 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3467   閲覧ユーザー数:3179

 

 

 A’s編

 

 

 

 

 

 ――――考えて下さい。何の為に戦うかを……

 

 

 

 ――――頼む、レン・シノザキ。私の代わりにクラニアムを制圧してくれ!

 

 

 

 ――――全てを君に託す!

 

 

 

 ――――貴様も、人類の為には人の死を厭わないか。

 

 

 

 ――――一つの命を想う、それを愚かと呼ぶか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「煉くーん、ご飯出来たでー!」

 

「ああ、今行く」

 

 ジュエルシードの事件が終わって3週間ぐらいが経った。今日は少し特別な日で、少し夜遅いが八神は豪華な料理を作っていた。

 

 その特別な日というのは、実は今日は八神の誕生日なのだ。

 

 本人は今まで他の人と祝ったことが無いらしく、今日をとても楽しみにしているそうだ。誕生日ぐらいでそこまで楽しみにするということはよっぽど寂しかったのだろうな。

 

「ほぅ……中々豪華じゃないか?」

 

「やろ? 今日は気合いを入れて作ってみたんや!」

 

 八神が腕まくりして言った。

 

 ふむ、本当に料理が上手いな。約一ヶ月ほど居候して俺も作ったりしていたが、未だに八神の料理には敵わない。一体どれだけ練習をすればこれほどの腕前に達するのだろうか?

 

「はい、それじゃいただきます!」

 

「いただきます」

 

 料理を並べ終わり、俺達は豪華な食事を楽しんだ。

 

 そして食事が終わり、今の時刻は深夜11時58分だ。

 

 八神はすでに眠いのか船をこぎ始めていた。

 

「八神、もう寝た方がいい」

 

「ん……もうちょっとだけ」

 

「はぁ……仕方ないな」

 

 眠い目を擦りながら八神はまだ話したいようだった。

 

 だが、時刻が0時を回った瞬間、異変が起きた。

 

 ガタ……ガタガタ…………ガタガタガタッ!!

 

「な、なんや!?」

 

「こ、これは……?」

 

 突然本棚にあった古い本が動き出し……。

 

起動(アンファング)

 

 と、音声が流れ、眩い光を放った。

 

「うひゃあっ!?」

 

 そして、光が収まり辺りが静寂に包まれる。しかし、そこには変な服装の男女四人が跪いていた。

 

「闇の書の起動を確認しました」

 

「我ら闇の書の蒐集を行い、主を守る守護騎士にございます」

 

「夜天の主に集いし雲」

 

「ヴォルケンリッター、何なりと命令を」

 

 闇の書? 守護騎士? また訳の分からん単語が出てきたな。っていうか、主というのは八神の事なのか?

 

 ちょっと八神に聞いてみる…………のは無理だな。

 

「きゅ、きゅぅ~~」

 

 気絶していた。

 

 まあ、無理もないか。あまりの出来事に頭がパンクしたんだろう。

 

 仕方ない、俺が聞くか。

 

「お前等……何なんだ?」

 

「はっ、我らは闇の書の主の守護騎士にございます。貴方様が新たな主でございますか?」

 

 一番手前にいるポニーテールの女が聞いてきた。

 

 ふむ、さっぱりわからん。そして俺は主じゃない。 

 

「いや、俺はお前達の主というのじゃないぞ?」

 

「は? し、しかし……それでは一体誰が?」

 

 いや、知らないから。っていうか、この場合の主って……八神だろ?

 

「確証は無いが、そこで気絶している八神だろう」

 

「そうなのですか……では貴方は一体……?」

 

「ああ、俺はただの居候だ。一ヶ月前からコイツの世話になっているんだ」

 

 っというか、いつまで寝ているんだよ。さっさと起こすか。

 

「おい、起きろ八神」

 

「う、うぅ~ん……」

 

 ふむ、起きる気配が無いな。ならば……

 

 ビシッ!

 

 手刀で一撃を与えた。

 

「あだっ!? あれ……煉君?」

 

 ふむ、起きたな。さて、とりあえず現状の説明だ。

 

 

 説明中…………

 

 

「なんやよう分からんけど、これだけは分かったわ。闇の書の主として皆の衣食住を確保せなあかんということや」

 

 え? そこ? ま、まあ確かに衣食住の確保は大切だが、ツッコム所はそこなのか? 

 

「ほんなら皆の服を買うて来るから、サイズを測らしてな?」

 

 はやてはタンスからメジャーを取り出して、シグナム達のサイズを測り始めた。

 

 

 


 
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