No.535516

SAO~黒戦After story~ EP3 黒を冠した戦士たち・前編

本郷 刃さん

EP3です。
タイトルで分かるかもしれませんが、彼らの登場です!

どうぞ・・・。

2013-01-24 10:21:12 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:15740   閲覧ユーザー数:14469

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EP3 黒を冠した戦士たち・前編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日奈Side

 

わたし達がVRMMORPG『ソードアート・オンライン』から解放されて2週間が経った。

12月13日のあの日、(ティア)さんと(カノン)さんから和人くんの生存を聞かされてから、

わたしはリハビリを徹底して行った。

食事をきちんと取り、歩けない間は上半身を動かし、少しずつだけど歩く為のリハビリもした。

何度も躓いたりしたけど、和人くんに元気な姿を見せる為だと体に鞭を打った。

その甲斐あってか、松葉杖は必要だけど歩けるようにはなった。

そして今日は12月25日、クリスマスである。

世間では恋人同士で過ごしたり、仲の良い友達と過ごしたり、家族で過ごしたりする人がほとんどだ。

かく言うわたしも、今日は父さんと母さんが休みを取ってくれたので一緒に過ごすことになっている。

わたし達親子はまるで溝を埋めるかのように共に過ごすようになった。

兄が出張でいないのが残念だけど、それでも幸せだと思える……でも、和人くんに会いたいよ…。

 

 

 

「ねぇ、明日奈」

 

「どうしたの? 母さん」

 

午後、病室に訪れている両親、母の京子が声を掛けてきた。

 

「これからお客様が来るのだけど、大丈夫かしら?」

 

「お客さん?」

 

「ああ、何でも明日奈にどうしても会いたいということらしい」

 

「? 父さんも母さんも、どんな人か知らないの?」

 

両親は頷いて応えた。ただ一つ、雫さんからの紹介ということみたい。その時、

 

―――コンコンコンッ

 

「朝霧です。お連れしたのですが、お時間は大丈夫でしょうか?」

 

雫さんがやってきたみたいだ。

 

「どうぞ、入ってください」

 

「失礼しますね」

 

「「「「「失礼します」」」」」

 

母さんが入室を促し、雫さんの声が聞こえ、

続いて聞こえてきたのは複数の男性の…ううん、男の子の声だった……まさか…!

 

「朝霧さん、彼らが…?」

 

「はい」

 

「「「「「こんにちは」」」」」

 

父さんが雫さんに訊ね、彼女が答えると男の子達が挨拶をした。

 

「こんにちは…ほら、明日奈。貴女も挨拶を……明日奈?」

 

言葉を発しないわたしに母さんが疑問を持ったようだけど、彼らの登場にわたしは驚愕してしまっていたから。

 

「久しぶりだな、明日奈」

 

「……久しいな」

 

「こんにちは、明日奈さん」

 

「こんにちはっす!」

 

「元気そうでなによりだよ、明日奈ちゃん」

 

「驚いたかしら?」

 

彼らが挨拶をした後に、笑いながら奏さんも出てきた。そう、彼らは…。

 

「ハクヤ君、ハジメ君、ヴァル君、ルナリオ君、シャインさん!」

 

和人くん…ううん、キリトくんと共に、あの世界で戦い抜いた『黒を冠する戦士たち』だ。

 

 

 

わたしは思わぬ出来事に呆然としてしまったけれど、すぐに意識を戻した。

 

「ど、どうして皆が………あ、雫さんと奏さんが…」

 

「ふふ、そういうことです♪」

 

わたしが二人を見てみると雫さんは笑みを浮かべながら答え、奏さんも笑顔である。

 

「初めまして、でいいのかな? ハクヤこと十六夜(いざよい) 志郎(しろう)だ。よろしく」

 

「……ハジメ、国本(くにもと) 景一(けいいち)だ」

 

「ヴァルを名乗らせてもらいました、神城(かみしろ) 烈弥(れつや)です」

 

「ルナリオの月乃(つきの) (とき)っすよ」

 

「シャインこと未縞(みしま) 公輝(こうき)。よろしく頼むよ」

 

「あ、えと…結城明日奈です。よろしくお願いします」

 

皆が自分の名前を名乗ったので、わたしもそれに倣って答えた。

 

「明日奈の向こうからの友達だね? 父の結城彰三です」

 

「母の京子です」

 

「「「「「よろしくお願いします」」」」」

 

両親も皆に挨拶を交わした、それにしても……。

 

「みんな、もう歩けるようになってるんだね…」

 

まだ解放から2週間しか経っていないのに、彼らは歩けるようになっている。

疑問に思ったので聞いてみた。

 

「元の鍛え方が普通の人とは違うんでね、まぁ、地獄のようなリハビリだったよ」

 

「後2週間は入院ということになっているけど」

 

公輝さんは遠い目をしながら言い、志郎君が答えた。

 

「……今日は外出許可を貰ったんだ」

 

「クリスマスですからね」

 

「和人さんの為に、と思ったんす」

 

景一君が言うと烈弥君と刻君も続いて答えた。

和人くんの?とわたしが疑問に思っていると、両親が椅子から立ち上った。

 

「さぁ、男性の皆さんは部屋から出てね」

 

「うむ」

 

「「「「「了解」」」」」

 

奏さんが皆に指示を出すと、父さんと皆が出ていってしまった。え、なに?

 

「明日奈、着替えて出掛けるわよ」

 

「えっと、どこに?」

 

母さんの言葉に疑問符を浮かべたけど、次に聞いた言葉にさらに驚いた。

 

「桐ヶ谷君のところよ」

 

「和人くん、の…?」

 

「もう外出許可は貰っているわ。雫さんと奏さんも一緒にね」

 

そこからは早かった。わたしはすぐさま着替えさせられると車椅子に乗せられてから病院の外へと出た。

雫さんは公輝さんにお姫様抱っこされ、奏さんは志郎君に車椅子を押されている。

外にはお手伝いさんである橘さんの車と父さんの車があった。

橘さんの車にはわたしと母さんと雫さんと奏さん、父さんの車には公輝さんと刻君が乗った。

志郎君と烈弥君と景一君は用事があるそうで、これから別のところにいくらしい。

わたしは彼らが、志郎君と烈弥君がどこにいくのかが分かった気がした。

彼女達(・・・)のところだと思う。景一君も、幼馴染の子のところだと思う。

 

「今日は会えて嬉しかったよ。ありがとう、志郎君、景一君、烈弥君」

 

「どういたしまして。またな、明日奈」

 

「……また」

 

「また今度」

 

「うん、またね」

 

わたしは車の窓から顔を出して三人にお礼を告げた。

そして車は、和人くんの居る病院へと向かった。

 

明日奈Side Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

『神霆流』組の復活がヤバすぎるw

 

まぁシャインが遠い目をしながら言うくらいですから大変だったんですよw

 

外出許可の辺りはよく分からないので、そこは二次創作ということで何卒・・・。

 

キャラ達の名前にゲームでのキャラ名をルピしようかと思ったのですが、

今回は自己紹介もついているのでなしにしました。

 

出来れば皆さんにも馴染んでいただきたく存じます。

 

それでは、次回の明日奈と和人の再会をお楽しみに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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