No.507446

真・恋姫†無双~不信の御遣い~ 第三話

BLADEさん

第三話です。

2012-11-12 20:36:27 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3188   閲覧ユーザー数:2855

いやいや、待て待て待て待て。

 

え?今なんて言った?

 

儂の一存って……。何かの聞き間違いだよね?

 

「いやだから、儂の一存じゃよ。正確には、儂と大天使一同じゃがな。」

 

「え?大天使って……」

 

「もう自己紹介してもよかろう。はじめまして、じゃな。いや、儂が生み出すときに一回会っている

 

から、久しぶり、というべきじゃろうな。ここは」

 

「え?え?え?」

 

なにこの展開。全然ついていけないんですけど。

 

「儂の名前は天空神ゼウス。万物の神であり、大天使たちの主もやっている。まぁ、古今東西神と

 

言ったら儂のことじゃ」

 

ポカーンとしてしまった。

 

「そ、それで……」

 

声をなんとか絞り出す。

 

「そのゼウスさんがどうして僕のような人間をこんなところに?」

 

「それがじゃな」

 

すると沈痛な様子でゼウスさんは言葉を選びながら、文を作っているようだった。

 

「儂と大天使一同で、お前さんの人生を一部始終見させてもらっていたんじゃ」

 

「そう、ですか……」

 

まぁ、万物の神だし見ていてもおかしくないか。

 

「お前さん、儂が万物の神だからといって生み出した人間たちの人生を全部見ているとか

 

思っていないじゃろうな?」

 

「え?違うんですか?」

 

「違う。基本的にその役目は大天使達に任せておるからな」

 

「そうですか……」

 

なにそれ。全く万能じゃないじゃん。

 

「儂は儂で忙しいからな。だがある日、大天使の一人が血相を変えて儂のところにきて

 

言ったんじゃ」

 

「見て欲しい少年がいると言ってな。そして、儂は見た。まさに「裏切り」という文字に彩られた

 

一人の少年の人生をな」

 

「……」

 

「こんな悲しい人生を送るような少年がいていいはずがない。儂は大天使達と話し合い、お前さんが

 

自殺しこの世界に来た時にある一つの方向性を提示することにした」

 

そこでゼウスさんは一息入れて、言った。

 

「お前さん、転生してみんか?」

 

「嫌です」

 

今度は、ゼウスさんがポカーンとなる番だった。

 

 

もうコメントくださった方ありがとうございます。

 


 
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