その世界は崩れ去る
僕の前で―――
君の前で―――
君は泣き続ける
僕は問う
なぜ泣いてるの?―――と
君は言う
世界を壊したのは私だから―――と
僕には分からない
君がそう望んだから、君は壊したのだろう?
その世界の人間は全て死んだ
残されたのは君とボクだけ
そして決めなければならない
君と僕
どちらかが―――
―――死ななければならない―――
僕は持っていた漆黒の剣を君に向ける
君は持っていた白の剣を僕に向ける
白と黒
けっして交わらない色
だが君は最後の最後までねばった
君と僕
けっして交わらない色を君は混ぜようとねばった
しかし、神はそれを許さなかった
僕は走る
君に向かって
君は走る
僕に向かって
そして―――
君の剣は僕の体を貫いた
朦朧とする意識の中で、君は泣いていた
なぜ泣くの?―――と僕は問う
君が答える
君を殺したしまったから―――と
そして君は『シャングリラ』の力を得る
そして僕の意識が完全に消えた
これが全ての始まりの物語
紡ぎだす物語は再び始まる
絶望という名の物語を
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オリジナル小説のプロローグです
プロローグですので短いです