No.472179

魔法少女リリカルなのはmemories 第五章 ベルカ時代の記憶(メモリー) 第五十五話

J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

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2012-08-19 00:02:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1661   閲覧ユーザー数:1622

「フィルノ、次の場所はどこ?」

『第48管理世界にある市街地からかなり離れたところに建っている所だ。詳しくは送っておく』

「了解」

 

 あれから数日が建ってナノハ達が数日間休憩した後、フィルノが予定通り全員に研究所の破壊を再開させるのだった。

 主に活動しているのはナノハとアリシアの二人で、特にナノハの方は一日に破壊する回数が異常なほど増えていき、日に日に増加していたのである。

 昨日フィルノに頼まれて破壊した研究所は軽く二桁を超え、昨日だけで20前後の研究所を破壊していた。

 アリシアのを含めてこの数日間で研究所を破壊した数は70近くあり、これだけでもかなりのスペースなので管理局の裏もこんなペースではいたちごっこする前に破壊されてしまうので、着々と違法研究所の数が減って言っていくのであった。

 ちなみに研究所の情報はエメリアが管理局に居たときにフィルノに送っていた情報であるので、それを頼りに行動していたのである。

 今日もナノハだけで9ヶ所も研究所を破壊しており、そのスピードは速すぎると思ったほどであった。

 そしてなのはは第48管理世界にある市街地からかなり離れにある研究所へと転移魔法をし、すぐにその場所へと向かい、目的地へと着くのだった。

 

「あそこね。さっさと終わらせましょうか」

 

 ナノハはティルヴィングの剣先を研究所へと向けると、剣先に魔力が収束されていき、ある一定の量で止まるのだった。

 これはヴォルフラムの時に放ったのと同じものであり、その攻撃は自分が思ったことを確実に破壊させるというものであった。

 

「『ティルヴィング・フルアクセスブレイカー』」

 

 そしてティルヴィングの剣先に収束されていた魔力が一気に研究所へと放たれていく。

 だが、どうやらこの研究所は破壊されないように研究所を囲んだ周辺にバリアみたいなものが張られていた。

 

「なるほど。だけどそんなものは私には通用しない」

 

 刹那、バリアみたいなものに切れ目が入り、そして簡単に壊れてしまい、そのまま研究所へと直撃をするのだった。

 ティルヴィング・フルアクセスブレイカーに防御魔法やバリアなどというものは通用しない。たとえそれが何も突き通さない盾やバリアだろうと、すべてを突き通す矛であるティルヴィング・フルアクセスブレイカーには意味がなさないのである。

 そう、ティルヴィング・フルアクセスブレイカーには矛盾という言葉は通用しないのである。そもそもティルヴィング・フルアクセスブレイカーはあらゆる|並行世界《パラレルワールド》から干渉し、確実に貫く答えで攻撃するという事をするため、攻撃が外れないという事は絶対にないのだ。

 だから先ほどのバリアみたいなものも簡単に壊すことが出来、ヴォルフラムを攻撃した時も画面だけがショートする並行世界(パラレルワールド)を見つけ出して攻撃してきたのである。ヴォルフラムを破壊することも出来たが、人を殺すのはなるべく軽減させたいし、オリヴィエの記憶を持とうとナノハはなのはであるので、とりあえず自分たちが逃げられるようにあの時使用したのであったのだ。

 だが、今回は研究所を確実に破壊するという事と、人体実験に使われた人たちを生き残るようにティルヴィング・フルアクセスブレイカーを使用していた。

 そして放たれた跡は完全に再起不能なほどの状態になっており、研究所の跡形もなくなっていた。

 その中には多分研究員の死体などもあるだろうが、ナノハはその事を気にせずに研究所の跡の上へと降り立ち、そして唯一残っている研究所の建物の中にへと向かうのだった。

 そこにはたくさんの培養器と人体実験の為に連れてこられた十年代の人たちがおり、培養器の中に入っていない人たちは一体何が起こったのか理解できていないような感じであった。

 かなりの人数がこの中におり、そこに居た人間はナノハの姿をみて怯えていたり、私たちを殺しにきたのかと各々思っているような感じだった。

 

「人体実験として使われそうになっていたのは君たちで良いのだよな?」

 

 その言葉に誰もが声を出して答えなかったが、数人の人間が頷いたことにナノハは自分が言った通りだと納得する。

 

「それじゃあ、このまま逃がしても構わないけど、逃げたところでまた管理局に捕まるかもしれないから、私たちが保護してもいい?」

 

 ナノハの言葉にざわめきが起き、助かるかもしれないという希望に嬉しそうな感じだった。

 だが、ナノハの言葉に信用していない人もまだ居ており、そのうちの一人がナノハに問いただすのだった。

 

「本当に助けてくれるの? ここに研究員と同じで実験に使うとかしないの?」

「まぁ、そう思うだろう人もいるだろう。だが、ここで逃げたところで管理局から逃げられると思うのか?」

「そ、それは……」

「それに、一度来てから考えても良い。別に強制はするつもりはないし、自力で何とかするなら別に構わないからね」

「そ、そう言うのならそうするわ」

「さて、了承も得たところだし、移動させるね。ちなみに私は一緒に行かないから、向こうで待っている私の仲間に従ってね。一人で何とかするならその待っている人に言えば大丈夫だと思うから」

 

 とりあえず納得してもらったところでナノハはこの場に居る全員に転移魔法を発動させ、この場に居る培養器に入っている人以外を移動させるのだった。

 残ったのは培養器に入っている人間だけで、なのははこの培養器だけを取り出して、それを先ほどと同じように転移魔法にさせた。

 転移先は先ほどと同じ第83管理外世界ではあるのだが、最初に転移した方はシルフィア姉妹がいる所へ、培養器に入っている方はエメリアの所へ転移させたのである。培養器に入ったままなら研究長を一応やっていたエメリアに頼んだ方が良さそうだというフィルノの考えであったのである。

 ナノハは全員を転移し終えると、ここも破壊しようと行動に出るのであった。

 だが破壊する方法はティルヴィングではなく、ティルヴィングをしまい、代わりにレイジングハートを起動させるのであった。

 カートリッジを2発ロードし、そして放つのだった。

 

「『ディバインバスター・エクステンション』」

 

 それによって残っていた研究所の建物を全て崩壊させ、ナノハは次の研究所へと移動するのだった。


 
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