No.469108

ロウきゅーぶ!Anothe Wing エピソード1 第五話 守るべきモノ

激突皇さん

エピソード1 第五話

2012-08-12 16:09:45 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1883   閲覧ユーザー数:1828

巧「あー、そういや今日は翼がコーチしてるっちゅー女バスの試合やったな」

優助「そういえばそうだね、翼に頼んで見に行ってみようか?」

巧「おぉ!ナイスアイディアやで優助、ほな早速・・・」

?「その話、詳しく聞かせてもらいてぇな」

優助「えっ?」

巧「っ!お前は!?」

?「へっへっへ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついにやってきた試合当日、俺は扉の前で一つ深呼吸をする

「ふぅ・・・よしっ」

そして軽く気合いを入れて体育館の扉を開く

「あ、翼さん!おはようございます!」

体育館に入るとまず智花が駆け寄ってきて挨拶をしてきた

それに続くように真帆達も挨拶する

 

「おう、ん?昴さんと美星さんはまだ来てないのか?」

彼女達に挨拶を返すと昴さんと美星さんがいないことに気が付き聞いてみる

「はい、なにやら用事があるとかで少し遅れると仰ってました」

試合当日に用事?なにか作戦でもあるのか?

「君がこの子達のコーチですか」

と、考えていると横から声をかけられる

「・・・人に聞く時はます自分からでは?」

「・・・私は男子バスケットボール部の顧問兼監督です」

その人は俺の言葉に一瞬眉をピクリと動かし、素性を明かした

ほー、この人が・・・

「・・・小鳥遊翼です、一応こいつらのコーチです」

「君のような子供がコーチですか。 顧問の篁先生も来ていないようですし、これは勝負する必要もありませんね」

・・・言い方が一々気に食わない人だな

「確かにそうですね・・・この試合はこいつらが勝つんですから」

俺の言葉に再び眉をピクリと動かす、あっ、今度は血管も浮き出てる

「おっ、何々?面白そうなことしてんじゃん」

なんてやり取りをしてると美星さんと昴さんが体育館に入ってきた

「・・・ふん、良いでしょう。 私は今日機嫌が良いですからね。 ようやく下らない争いが終わって、我々が体育館を有効活用できる日がくるのですから」

「や、その日は一生来ませんよ」

「・・・一々気に障る人ですね、まあせいぜい女子バスケットボール部の皆さんと、最後のお遊戯を楽しんで下さいよ。 ・・・それでは」

・・・なんつーか、あぁいうのって一種の負けフラグだよな

ふと見ると美星さんと真帆、紗季までもがあの先生に向かってよい子には見せられないようなポーズをしていた

・・・女の子がするポーズじゃねぇぞ、それ

とりあえず昴さん達と軽く挨拶し作戦会議のため場所を移すことに

移動していると真帆が笑いながら話し掛けてくる

「にゃははー、にしてもつばさっちすげぇな! あのカマキリにあんなこと言えるなんて」

「カマキリ?」

「あの先生のあだ名です、あぁいう性格なので皆から結構嫌われてるんです」

カマキリねぇ、言えてるな

だが

「ふーん・・・なぁ、知ってるか?」

突然の質問に皆は首を傾げる

「カマキリの雄って、産卵の後雌に食われるらしいぜ」

それを聞いた皆は一斉に笑顔になった

途中男バスの側を通るとき昴さんとあのツンツン頭が何か話していた

あいつもやたら突っ掛かってくるな、まぁそれも今日までか

そんなこんなで倉庫に到着

「よし、それじゃあまずみんなのポジションを発表します。 袴田ひなた・・・」

まぁしばらくは俺の仕事は無いな

俺はその辺の跳び箱に腰掛け昴さんが発表していくポジションをぼんやり聞く

「―――香椎愛莉・・・・・・・・・スモールフォワード」

「「――えっ?」」

愛莉のポジションに思わず声を上げてしまう

それは智花も同じだったようで声が被った

「・・・二人とも意外かい? スモールフォワードを任されるのは、智花だと思ってた?」

「え?・・・あ、いえ、あの・・・そう言う訳ではなくて・・・えと・・・」

昴さんにそう聞かれ、智花はまごつく

それを見て昴さんはニヤリと笑う

・・・なるほど、大体判った

その後の説明ではっきりと

つまりは愛莉はセンターは身長の高いやつがやるポジションだというのは知っているが、どんな役割かは知らない

それを利用して愛莉にはスモールフォワードと嘘をついてセンターの仕事をやらせる

・・・ということだろう

「・・・わ、わたしっ!頑張ります!!」

・・・まぁ例の如く愛莉は信じちゃってるわけだが

これは、後が大変そうだな・・・

「・・・ん?」

なんて考えていると携帯に着信が入る

「すいません、少し失礼します」

皆にポジションの役割を教えている昴さんに軽く頭を下げて倉庫を出る

「ったく、こんなときに誰だ?・・・優助?」

着信の相手は優助だった

「優助?どうした・・・」

「翼!大変だよ!!」

通話ボタンを押した瞬間、優助の叫び声が聞こえてきた

「大変って、なにがだよ?」

「あの黒部って人が慧心学園に向かってるんだ!」

「・・・なんだって?」

黒部が?

なんだってあのやろうが・・・

「くっ、すまん、翼・・・」

考えていると携帯の先から巧の弱々しい声が聞こえてきた

「巧?どうした!なにがあった!?」

「あいつら、突然ワイらに殴りかかってきおって。 小鳥遊がコーチしてるっていう学校を教えろ言うてきたんや・・・」

「なっ!? 大丈夫なのか!」

「なぁに、大したことあらへんて。 ただ、ワイのポケットから慧心の地図を持ってかれてしもうた・・・ホンマにすまん」

「・・・気にすんなよ、お前等が無事なら問題ねぇ」

「翼・・・」

「後は任せろ・・・俺が絶対に、止めてみせる」

そう伝えて電話を切る

さぁて、行く前に皆にはなんて言うか・・・

そう考えながら俺は倉庫に戻っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!つはさっちおそーい!もう作戦会議終わりだぞ!!」

倉庫に入るなり真帆に怒られてしまう

「わりぃ、ちょっとな」

「なにかあったんですか?」

俺の表情を見て不審に思ったのか智花が聞いてくる

「あぁ、すまないけどお前らの試合、見れなくなっちまった」

その言葉に皆はどよめく

「理由は言えねぇけど、どうしてと外せない用事なんだ」

「小鳥遊さん・・・」

「・・・そこで試合前に一人ずつ言葉を送りたいと思う」

「おー?言葉?」

「あぁ、まず・・・愛莉」

「は、はいっ」

俺が呼ぶと愛莉は身体をビクリとさせてから返事した

「今回任せるのは今日一番重要なポジションだけど、きっと愛莉なら出来るって俺は信じてる」

「小鳥遊さん・・・」

「だから、愛莉にしかできないプレイ、見せてつけてやれ!」

「はい!」

「よし、んじゃ次。 ひなた」

「おー」

ひなたはいつものようにポワポワした感じて返してきた

「ひなたにはまだみんなのような重要な役割は任せてないけど、いつかひなただけの役割っての教えてやる」

「おー。 どんとこーい」

「だから教えてやれるように、今日は頑張ってくれよ!」

「おー。ひな、頑張ります」

「じゃあ次、紗季」

「はい!」

紗季もいつも通り、ピシッと返事をする

「紗季はいつも皆を纏めてくれて、バスケも覚えるのが早いからすげぇ頼もしかったぜ」

「うふ、ありがとうございますっ」

「つーわけで、今日も頼りにしてるぜ!」

「はい、任せてください!」

「んじゃ次は、真帆」

「おうよ!」

真帆もいつも通り、元気よく答えた

「真帆はちょっと危なっかしくて心配だが、光るモノがあるって俺は知ってるぜ」

「にひひ、わかってんじゃん!」

「調子に乗るな、でもその前向きさ、今日の鍵になるって思ってる。 頼んだぜ!」

「任せろ!」

「最後に・・・智花」

「・・・はいっ!」

智花は一つ深呼吸してから返事した

「このチームのエースは勿論お前だ、だがエースってのはただ点を入れればいいってもんじゃない。 エースはチームを勝利へ導く架け橋みたいなもんだ」

「チームを勝利へ導く・・・」

「あぁ、だから任せたぜ、エース!」

「はいっ!」

これでよし、後は・・・

「昴さん」

「ん?」

「・・・後はお願いします」

「・・・あぁ、任せろ!」

昴さんなら皆を勝利に導いてくれる

俺の仕事は・・・

「それじゃ、勝てよ」

『はいっ!』

この勝負を、守ることだ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・よう、小鳥遊。 出迎えご苦労」

慧心学園の校門から少し離れた場所

そこで待ち構えているとそいつはやってきた

「・・・何しに来た、黒部」

「なぁに、お前がそこの学校でバスケのコーチをやってるって聞いてなぁ・・・。 ぶっ潰してやろうと思ってよ」

「へっへっへ・・・」

「くっくっく・・・」

見ると黒部の後ろには昔から黒部とつるんでいた元バスケ部員がいた

「ふざけんな、失せろ」

「おいおい、良いのか? こっちは五人、そっちはたった一人。 やろうと思えば・・・」

「やってみろよ」

黒部の言葉を遮りそう言う

「もうてめぇらに何も奪わせねぇ。 あいつらは今、自分達の居場所を守る為に戦ってんだ。 もしそれを邪魔するってんなら・・・」

そして拳をやつらに向け

「全力で、叩き潰す!」

その言葉にキレたのか、黒部達は持っていた金属バットを振り上げ

「ほざけ!」

叫びながらこちらに突っ込んできた

「うおぉぉぉぉお!!」

守ってみせる、絶対に!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残り時間十秒・・・

「俺達の勝ちだっ、湊っ!」

男バスはトリプルチームで智花を囲み、その一人、竹中夏陽は息を切らせつつも歯を剥けて言い放つ

「・・・・・・・」

対する智花はボールをつきながら真っ直ぐ「一点」を見ていた

(・・・翼さんは言ってくれた、私がエースだって)

そしてその「一点」に向かってジャンプシュートの体勢でボールを放つ

(翼さんは言っていた、エースはただ点を取れば良いんじゃない。 エースは・・・チームを勝利に導く架け橋なんだって!)

智花が放った「シュートのようなもの」にその場にいた者である者は勝利を確信し、ある者は敗北が頭を過ぎった

・・・フィールドにいた「少女五人」を除けば

「・・・私が負けるなんて---些細なことっ!」

その「一点」に走り込む影が一つあった

「だって今は・・・」

「ぅおりゃぁあ!!」

 

 

 

 

「みんなと一緒だもんっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、駆」

「ん?なんだ?」

「お前はなんでバスケを始めたんだ?」

「んー・・・ある人のシュートを見て、なんつーかこう・・・ビリビリ来たから、だな」

「ある人って、誰だ?」

「いや、実を言うとあんま覚えてないんだ、これが」

「なんだよ、それ」

「もう何年も前のことだし、通りすがった時に見たってだけだからな。 顔も名前も知らねぇ」

「でも、その人のシュートに憧れてバスケを始めた、と」

「そゆこと、お前は・・・まぁ聞くまでもないか」

「あぁ、俺は部長みたいなバスケがしたい。 だからバスケを始めた」

「いいねぇ、はっきりと目標が見えてて。 俺なんかもう一度会えるかどうかもわかんねぇのに」

「そうでもないんじゃねぇの?」

「どういうことだ?」

「だってその人もまだバスケやってるかもしれないだろ? だったらお前がバスケを続ける限りいつかフィールドで会えるかもしれないぜ」

「おぉ!なるほど、そういう手もあったのか! 翼、お前頭良いな!」

「まぁ漫画のセリフだけどな」

「なんだよ・・・ まっ、なんにせよこれでもっと上手くなる理由ができたぜ!」

「そうかよ」

「・・・なぁ」

「ん?」

「もし、もしだけどよ。 お前の言う通りあの人に会えたとしたらさ、そん時はお前も一緒にやろうぜ」

「・・・は?」

「だからよー、あの人と会ったとき、お前も一緒にバスケしようぜって話」

「なんで俺も?」

「んなもん、親友だからに決まってんだろ」

「親友・・・」

「そ。 それに俺は中学卒業して、高校に行ってもお前と同じチームでバスケやるつもりだぜ」

「お前・・・」

「お?俺の言葉に感動したか?」

「・・・これなのか?」

「ちげーよ!俺は普通に女が好きだ! ってこんなこと言ってたら俺が女好きみたいじゃねぇか!!」

「まぁ、冗談だ」

「やめてくれよ、マジで・・・」

「冗談はさて置き、俺も・・・」

「ん?」

「お前と一緒にこれからもバスケしていきたいと思ってる」

「お前・・・」

「・・・なんだよ」

「もしかしてこれなの・・・待て、謝るから!そんな怖い顔で拳を握るな!!」

「ったく・・・」

「まぁとりあえず、そういうことならさ、これを機に俺達のコンビ名みたいなの付けてみねぇか?」

「コンビ名?」

「おう、漫画とかでもあるだろ?通り名みたいなの」

「確かにそうだが別にいらねぇだろ」

「そう硬いこと言うなって、そうだな・・・」

「んな真面目に考えるなよ・・・」

「うーん、そうだ!ペガサスってのはどうだ!?」

「ペガサス?」

「おう、俺が大地を「駆ける」馬でお前が大空に羽ばたく「翼」。 それが一緒になってペガサス。 どうよ?」

「どうと言われても、俺は別にどうでもいいんだが」

「いいじゃねぇかよ。 よーし、今日から俺達は日ノ中の天馬だ!」

「へーへー」

「んだよノリ悪ぃぞ翼」

「どうでもいいから練習するぞ、駆」

「あっ、待てよ。 翼!」

 

 

 

 

・・・そういや、こんなことあったっけ

あいつが言いふらしてたんだな、日ノ中の天馬

ホント、ガラじゃねぇよな

ガラじゃねぇが・・・嫌いじゃない

・・・駆

俺は、お前の分まで真っ直ぐ「駆け抜け」

お前にも見えるよう、俺の「翼」で空高く羽ばたいてやるよ

だから・・・後は任せな・・・

親友・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・さ・・んっ

つ・・・し・・・りしろ・・・・さ

(声が聞こえる、最近聞きなれた声が・・・)

おき・・・つば・・・っち

・・かなし・・ん

おー・・・きて、・・ばさ

しっかりし・・・さい・・・・・しさん

(この声は・・・みんなの・・・)

「ん・・・」

「翼さん!」

「翼!」

目を開くと目の前に智花と昴さんの顔があり、その後ろには女バスの面々もいた

「よう・・・お前等。 試合は勝ったのか?」

「・・・はい、勝ちました。 翼さんが勇気をくれたおかげで・・・」

「そっか、そりゃ良かった・・・」

俺の質問に涙を浮かべながら話す智花

そこであることに気が付く

「・・・あいつ等は?」

「お前が倒した相手ならミホ姉が警備員呼んで連れて行ってもらったよ」

「そうっすか・・・守ることが、できたのか・・・」

昴さんから黒部達の行方を聞いて、俺は安心して目を閉じる

「翼さん・・・?」

「悪い、疲れた・・・ちょっと寝る・・・」

そう言って、俺は意識を手放す

その瞬間、手に小さくて暖かい、握られた感触があった気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・というわけで、心配かけました」

あの後、気付くと慧心学園の保健室にいた俺は美星さんから話を聞いて

教員や警備員に礼を言って、長谷川家で行われていた祝勝会に向かった

そしてみんなになにがあったか等を問質された為、全部説明した

「まぁたいした怪我じゃなくて良かったよ」

ちなみに俺は全身に全治約一週間の打撲を始め、右腕の捻挫、左足の切り傷等の怪我を負った

しかし聞いた話によると黒部達はほとんどが全治一ヶ月の怪我を負っていたんだとか

・・・ぶっちゃけ喧嘩中のことは覚えてないから何したか判らない

まぁあいつ等の自業自得ってことで

「でもこれでしばらく練習はできそうにないっすね」

「うん、でも選手生命に関わる怪我じゃなくてよかったよ」

「はい」

「ねーねー、いつまでも二人で話してないでこっちで話そうよー」

昴さんと怪我のことで話していると真帆が俺達の腕を引っ張ってテーブルに向かわせる

「わーったわーった、んじゃ試合のことでも聞かせてもらおうか」

「そうこなくちゃ! いやーつばさっちにも見せたかったなー最後のあたしのシュート!」

「ほー、どんなんだ?」

「はい、まず・・・」

沙希から真帆の言う最後のシュートについての説明を聞く

昴さんも美星さんも最後は智花が打つものだと思っていたらしいが彼女達は真帆が打つと全員思っていたらしい

仲の良いチームメイトだから判ることみたいなもんか

「他にも私と真帆が教わった場所から何本もシュートを打ったり、愛莉がスモールフォワードとして大活躍したり」

沙希のやや興奮気味の説明で思い出す

昴さんも苦い表情をしていた

「? おにーちゃんたち、どうしたの?」

そんな俺達の表情を見てひなたが首を傾げる

「・・・昴さん」

「あぁ・・・愛莉」

俺が促すと昴さんは愛莉を真っ直ぐ見る

「は、はい?」

「・・・・・すいませんでしたーーー!!」

・・・近年稀に見る綺麗な土下座だった

最初に謝った後昴さんは全てを話した

実は愛莉がやっていたのはセンターで身長を活かしたプレイをさせていたことを

それを聞いた愛莉は無論

「うぇぇぇぇぇぇぇぇええん!!やっぱり私、おっきいんだぁぁぁぁぁあ!!」

初日のように号泣していた

更には土下座している昴さんを真帆がゲシゲシと蹴っていた

「ほんっっっっとうにゴメン!でも愛莉が身長とか関係なく、すごく魅力的な女性だって。 愛莉がすごく可憐な女の子だって俺が保障するよ!!」

『・・・え?』

だがその一言で全てが止まった

あれほど泣いていた愛莉も、昴さんを蹴っていた真帆も

あたふたしていた智花も、愛莉と真帆を宥めていた沙希とひなたも

苦笑いしていた美星さんと七夕さんも・・・

「昴さん、それって・・・」

「え?」

俺の問いかけで再び動き出す

「ふ、ふえぇぇぇぇえぇええぇぇぇええ!?」

「おー、すげー!すばるんがアイリーンに告った!」

「え?えぇ!?」

愛莉は顔を真っ赤にし、真帆はさっきまでの怒りを忘れてそう言った

そして昴さんは自分が言ったことを思い出し、どう受け取られたのかを知った

「長谷川さん、意外と大胆ですね・・・」

「おー。 ひなもおにーちゃんに告白されたい」

「ちょっ違う!違うぞ! 俺はただ・・・」

「じゃ、じゃあやっぱり私・・・」

「いや!そういう違うじゃなくて、愛莉が魅力的な女の子ってのは会ってるけど告白とかそう言うんじゃ・・・」

「すーばーるー?」

昴さんがあちこちからいろいろ言われ、あたふたしているとその後方から美星さんが般若の表層で迫っていた

「み、ミホ姉?」

「私の生徒に手出すなんて・・・覚悟はできてるよな・・・?」

「ちょっ、まっ・・・」

「問答無用!天誅!」

「ギャアーーーーー!!」

そして美星さんによって昴さんは成敗されていた

・・・ご愁傷様です

「愛莉、いいなぁ・・・私も・・・」

「ん?どうした智花」

「い、いえっ」

ふと横で智花がこちらを見ていたので話しかけると智花は顔を赤くして俯いてしまった

・・・なんでだ?

そんなこんなで俺達は祝勝会を目一杯楽しんだ


 
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