No.455861

世界を越えし男と数の子たち 第44訓 ラスボスの中には偶に10秒位で倒せる奴も居る

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 21:20:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1390   閲覧ユーザー数:1351

前回のあらすじ

 

イカルガ地区に居ると言う伝説のプレイヤー"セカンド"を捜しに来た優斗達。しかし、イカルガ地区の凶悪なGEARが優斗達に次々と襲い掛かってくる。

 

絶体絶命と思われたその時、右手に鋭い爪を装備した、長い金髪で美人の女性キャラが立っていた。

 

そして、彼女は"セカンド"と名乗った。

 

ーーーーーーーーー

 

セカンドがギアシャンロンを一撃で沈めた女性を見て、優斗達は驚き、スカリエッティ(ゲーム内では『Dr.(ドクター)・メルティブラッド』)は確信した。

 

 

そう、右手に鋭い爪を装備した、長い金髪の女性キャラが、

世界の全てを知り尽くし、世界の全てを狩り尽くした者…、伝説のプレイヤー"セカンド"である。

 

近づいて来るセカンドを見て、ディードは『カッコいい…』と心から思った。

 

ディード『正直、想像してたのよりも凄くカッコいい…』

 

ユウト『FFに出てなかった?アレ、絶対FFに出てたよね?』

 

優斗達から見て、セカンドの姿や立ち居振る舞いはFFのキャラ並みにカッコ良かった。

 

ディード『すいません、あの…私達「何も言う必要はないわ」え?』

 

ディードが話そうとするが、セカンドは話を遮って言った。

 

セカンド『私を誰だと思ってるの? 私は全てを知る者"セカンド"よ。

 

あなた達が何故、このゲームをプレイしているのかも、何故私を捜しに来たのかも、全て承知している』

 

私は待っていたわ

 

いかなる困難にも立ち向かい、希望という明日を狩る

 

真のハンター達がやって来るのを

 

 

ーーーーーーーーー

 

イカルガ地区、ヘルマウンテン

 

優斗達は話をしながら山を登っていた。

 

セカンド『このところ、このギアハンの世界に奇妙なハンターが増えてきていてね、狩りを楽しむでもない、ただひたすら人捜しだけに従事する。そして、決まって口にする言葉が

 

「ゲーマー星人を知らないか」』

 

ユウト・ディード『!!』

 

優斗達は驚いた、セカンドの話によると、ゲーマー星人の被害者は自分達だけではなかった。そして、他の被害者もゲーマー星人を捜すためにこのゲームをしている事に。

 

セカンド『…だけど、プレイヤーのほとんどが途中で挫折してコントローラーを投げたわ。この広大なネット世界で名の知れない、特定の人物を捜すなんて、まず不可能に近いから…』

 

セカンドは、自分のもとにたどり着いたのは優斗達だけだと言った。

 

 

山の頂上にたどり着いた優斗達の前に、神殿のような建物が建っていた。

 

セカンド『探し物は、ここで見つかるはずよ』

 

セカンドは、この神殿には最強のGEAR『ギアボレアス』が生息していると言う。

 

チンク『すると…ゲーマー星人はそいつを狩りに、ここに来るわけか』

 

セカンド『そうよ。あなた達は、私が真のハンターと認めた人達よ』

 

セカンドは神殿から優斗達に顔を向けた。

 

セカンド『これ以上、狩人(わたしたち)の楽園を土足て踏みにじられるのを黙って見過ごす訳にはいかない

 

 

お願い、私と共に戦って!私達の楽園を取り戻すために!』

 

セカンドのその言葉に全員が心を打たれた。

皆を惹きつける魅力に見間違うことのない強さ、そして彼女の持つ強大な勇気に。

 

 

ディード「セカンドさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!『ちょっ、さっきからうるさい』あっスイマセン!」

 

ディードは画面の外で喜びに満ちた叫びをあげた。

最後の最後でようやく、まともなプレイヤーが仲間になった事にディードは喜んだ。

 

 

ユウト『いいのか?こんな面倒事に巻き込んじまって』

 

優斗はセカンドに済まなそうに言った。

 

セカンド『いいのよ。ゲームは面倒事を楽しむものだから。何も、伊達や酔狂だけでこんな事をしているのではないわ。それに私も、自分の身体を取り戻さなきゃならないから…』

 

ユウト『なっ!? それってまさか、アンタもドラ…』

 

セカンド『ええ…、あなた達ほどじゃないけどね』

 

セカンドは続けて言う。

 

セカンド『突然、上空から光に照らされてね、気づいた時にはもう遅かった…

 

 

 

 

 

 

全身、存在感を薄く改造されていた…』

 

ディード「それ改造じゃねェェェェェェェェ!!」

 

ディードは画面の外からセカンドに盛大にツッコんだ。

 

ディード「存在感が薄いのは宇宙人のせいじゃないでしょ!!それは作者に言ってください!!」

 

ドゥーエ『ドゥーエという、アニメでも出番の少ない、扱いが悪いキャラに改造されていたのよ』

 

ディード「それ思いっきり自分のことでしょ!!こんな所でゲームやっても直りませんよ!!」

 

 

なんと、伝説のプレイヤー"セカンド"の正体はドゥーエだった。

 

ドゥーエは、この小説での出番を待ちながらゲームしていた結果、気がついたら最強のハンターになっていた、というわけである。

優斗達が抱いていた希望は儚くも崩れ落ちる…かと思ったその時

 

 

ザッザッ

 

優斗達の後ろから足音が聞こえてきた。

 

優斗達が足音のする方を向く、するとそこには全身白タイツで、鼻の下に髭を生やした男…先輩と、同じく全身白タイツで、タラコ唇の男…後輩が居た。

 

ディード達はその姿をみて『間違いない!!』と確信した。

 

ユウト『あいつら、ここで会ったが百年目だ』

 

スカリエッティ『待つんだ!!』

 

背中の剣に手をかけた優斗をDr.(ドクター)メルティブラッド…もとい、ジェイル・スカリエッティが止める。

 

スカリエッティ『あいつらを倒しても、ゲームの中では意味がない。もとの身体に戻るにはゲームをプレイする本体……つまりプレイヤーを引きずり出さなければならない』

 

ディード『とは言っても…、一体どうすれば…「オフ会よ」』

 

ドゥーエが優斗達に提案する。

 

オフ会とは、ネット内の掲示板やチャットで知り合った仲間と実際に顔を合わせ、仲を深める親睦会の事である。

 

ドゥーエの提案は、『ゲーマー星人の手助けをしてネット友達になり、オフ会に誘う事でゲーマー星人を電脳世界から引きずり出す』という事だった。

 

スカリエッティやステイナイト魔術師(ウィザード)…もとい『八神はやて』はドゥーエの案に賛同するが、優斗は異を唱える。

 

ユウト『そんなまどろっこしいことやってる暇ねえだろ!モンハン編これでもう3話目だぞ!何でこんなくだらねー事に3話も使ってんだよ!!』

ドゥーエ『3話目だからこそ冷静になりましょう。更新が少し遅くなってきたからこそ一旦落ち着いて考えましょう』

スカリエッティ『なら、まずは作戦をたてるために私達がオフ会をやろう』

ユウト『落ち着き過ぎだろーが!! 実家並みの落ち着きっぷりだろーが!!』

 

最近のグダグダ感に焦っている優斗に、ドゥーエとスカリエッティがゆっくりやっていこうと言う。

 

その時、突然洞窟の神殿が爆発し、中からギアハン最強のGEARである『ギアボレアス』が現れた。

ギアボレアスの姿に、最強プレイヤーのドゥーエも気を引き締める。

 

後輩『先輩、ラスボスが出たっスよ』

 

先輩『うわーデケー』

 

ギアボレアスを目の前にしても、余裕そうに会話する2人。

 

一方、その裏で優斗達は、ゲーマー星人に恩を売るためにギアボレアスを倒す作戦を立てていた。

少しして作戦が整い、ギアボレアスへ一斉に突撃をしようとしたその時

 

 

 

キュイイイン…

 

ドォォォォォォン!!

 

ドゴォォォォォォン!!!!

 

先輩が大砲から特大のビームをギアボレアスに打ち込んだ。

その結果、最強のGEARであるギアボレアスは一瞬で討伐された。

 

コレには優斗達も無言になって黙りふけてしまった。

 

先輩『あー、最後の敵も倒しちゃったなー』

 

後輩『ギアハンもこれで終わりですねー』

 

ゲーマー星人の言葉で我に帰った優斗達は慌てた。

ゲーマー星人がギアハンを辞める気満々で会話している。

 

そして、2人はトボトボと帰って行こうとしている。

優斗達は焦る。2人がゲームをやめてしまえばせっかくのチャンスが台無しなってしまう。

そこでドゥーエがとった提案は

 

ドゥーエ『てっ敵よ!! 敵を用意するのよ!!』

ディード『敵って、一体どこに!?』

ドゥーエ『とにかく、そっちは私が何とかするわ! それまであなた達は奴らをゲームに引きとめておいて!!』

 

そう言って、ドゥーエはどこかに走って行った。

 

ディードは不安になる。足止めといっても、どうすればいいのだろうか。

相談した結果、チンクと優斗が協力し、女子高生的なノリでゲーマー星人を引きとめることに。

 

先輩『結局アレ見つからなかったな〜』

後輩『え? レア素材のことですか?』

先輩『ちげーよ、アレだよアレ……!』

 

2人が話していると、自分達に近づいてくる優斗とチンクの姿が。

先ほど話していたように、2人は女子高生のノリを演じている。

 

ユウト『ちょ、アンタが声かけなさいよ』

チンク『いやよ〜、優子が「あの人、触角超ヤバイ」とか言い出したんじゃん。優子が行きなさいよ』

 

優斗とチンクの会話に反応したゲーマー星人。

優斗達は一気にたたみかけようとする。

 

ユウト『あのぉ〜私たち二人で狩りやってるんですけどぉ、よろしかったら一緒に狩りにいきませんか?ってこの人が言ってました』

チンク『ちょ、ヤダそれこの人ですぅ、この人が言ってましたァ』

 

2人のやりとりを聞いていたディードは、2人の女子高生的なやりとりを再現している事に凄いと思った。

 

そこで駄目押しとばかりにこんなやつが現れた。

 

ウェンディ『いや、あたしっスよ』

ディード「何でオッサンが混じってんだァァァァァ!!」

 

ディー=ザ=ヴァーミリオン…もといウェンディは今、リアルとはかけ離れた歴戦のオッサン姿(中二病設定持ち)であった。

優斗とチンクの会話に割り込んで来たウェンディにディードはツッコむ。

 

ディード「今、あなた女じゃないでしょうが!!」

ウェンディ『マジヤバクね?白タイツ軽くヤバクない?ヤバクなくなくない?』

ディード「ヤバイのはそこの気持ち悪いオッサンだから!!」

 

ネカマキャラとメイドキャラにわけのわからないオッサンの3人がゲーマー星人に迫る。その結果、相手は少し困惑気味である。

 

しかし、ゲーマー星人は優斗達に答えた。

 

先輩『悪いけど、俺達ラスボス倒しちゃったから、それ』

 

先輩はギアボレアスを指して言った。

 

そう、いくら優斗達がゲーマー星人を引き止めようと、彼らはラスボスを倒している以上、もう狩りをする目的がない。そこで優斗はゲーマー星人に言った。

 

ユウト『わぁ、凄いですね!でも知ってますか? そこの奥には隠しボスがいるんですよ。ジャスティスだかバルムンクスだか知らないけど超強い隠しボスが』

ディード「バルムンクス!?何いい加減なこと言ってんの!?」

 

ディードの言うとおり、優斗が言ったことはデタラメである。バルムンクスなどいるわけがない。

しかし、ここまで来た以上もう後戻りはできない。

 

後輩『先輩どうします? 一緒に行きたいと言ってますけど』

 

後輩が後ろで肉を焼いている先輩に聞くと、先輩はまんざらでもなさそうに言った。

 

先輩『…いいんじゃない? 一緒に行っても…』

 

先輩がそう言うと、5人は洞窟に入って行った。

 

 

洞窟に入って行った5人を見届けた後、はやては先輩についてこう分析した。

 

はやて『…まずいで、あの先輩とかいう男、完全に中2病患者や。異性を意識しているけど正面から向き合えない、興味の無い素振りをしとる。見てみ、パーティーを組んだのにあの距離感。これじゃあオフ会に誘うどころや無いで』

 

スカリエッティ『ならばどうするんだい?』

 

はやて『中2病を利用するんや。中2病患者は異性に対するFD(フォルトレスディフェンス)が分厚い。せやけど同族や同性、もしく趣味思考が合う人に対しては無防備や』

ディード『何ですか、FD(フォルトレスディフェンス)って。中2病はあなたでしょ』

はやて『とにかく、私が奴のFD(フォルトレスディフェンス)をこじ開ける』

スカリエッティ『とは言っても、何か方法があるのかい? 君は女だから、彼のFD(フォルトレスディフェンス)を無防備に出来ないと思うが…』

 

はやて『とにかく、ちょう待っとき。えっと…全身白タイツなら…』

 

そう言って、はやては何かしらの考えがあるようで、すぐさま優斗達が入って行った洞窟へと向かって行った。

一方、優斗達もなかなか心を開かないゲーマー星人に苦戦していた。

 

ユウト『まずいな…、なかなか心を開いてこねぇ』

チンク『お堅い年頃なんだろ。焦らずにいこう』

 

焦る優斗をチンクが宥めた。

5人がしばらく歩いていると突然、後ろから何者かの声が聞こえてきた。

 

はやて『あれ~、ひょっとして先輩?』

 

その声の主ははやてである。

 

5人が声のした方を向くとそこには

 

 

ウサギとネコを足して2で割って、ウサギを掛けたような真っ白い生物…の様な格好をしたはやてが居た。

そして、はやては5人に言った。

 

 

 

はやて『私の事覚えてます?中学の時、2コ下だったの。それよりも、私と契約して、魔法少女になって…「奇跡も魔法も纏めてシザーーーーー!!」』

 

ズバァッ!!

 

はやてが言い切る前にはやてをシザーでぶった切る優斗。

 

ゲーマー星人はキョトンとして、その様子を見ていた。

ユウト『す…スゴーイ、新種のGEARだわ〜』

先輩『…今なんか喋ってたような…』

チンク『気のせいよ、純然たるGEARよコレ』

 

そう言った後、何事もなかったかのように優斗達は洞窟内部へと進んでいった。

 

ちなみに、ウェンディが剥ぎ取ったら『「ソウ●ジェム」を手に入れた』と画面に表示された。

そして、ウェンディはそれをゲーマー星人に『お近づきの印に』として渡した。

 

 

スカリエッティ『ステイナイト魔術師(ウィザード)、私達のために犠牲になった君の事は忘れないよ(爆)』

ディード『何で爆笑してるんですか』

 

()で台無しにしたスカリエッティにディードがツッコム。

そこに、今まで話に入ってこなかったシム=バッドガイ…もといシグナムが口を開く。

 

シグナム『しかし、微妙にだが距離は縮まったようだな』

スカリエッティ『ああ、ステイナイト魔術師(ウィザード)は教えてくれた。人の心を開くには、心からぶつかる事だと』

ディード『いや、あの人ネタに走っただけですよ』

 

どうやらスカリエッティも何かを思いついたようで、優斗達を追いかけて洞窟へと向かう。

 

 

優斗達が洞窟を歩いていると、またしても後ろから声が聞こえてきた。

 

スカリエッティ『おーーーい、君達ィ!!』

 

優斗達は再び声の聞こえてきた方を向いた。すると、1人の男…スカリエッティが叫びながらこちらに走って来る。

 

そして、スカリエッティは言った。

 

スカリエッティ『実は私は風呂に入っている最中、たまに小便しちゃったりするけど、それってみんなやってるよね?』

チンク『「アンホーリーテラー!!」』

 

ドォォォォン!!

 

どうでもいいことを暴露するスカリエッティを、チンクはナイフをスカリエッティの足元に投げて、ナイフを爆発させ、吹き飛ばした。

 

その様子を見て、再びゲーマー星人が優斗達を疑いの目で見ていた。

 

ユウト『スゴーイ、ここって珍しいGEARばっかり出るのね』

先輩『…ねぇ? やっぱり今の知り合いでしょ? さっきのもそれ、知り合いなんでしょ?』

チンク『知り合いじゃないわよ、純然たるGEARよコレ』

ウェンディ『あれ? 何かまた剥ぎとれたんスけど? お近づきの印に白い聖水を……』

ユウト『何剥ぎ取ってんだァァァァァ!!』

 

この一連の流れを見ていたゲーマー星人は奥に抱えていた疑念を優斗達に言い放った。

 

先輩『…ちょっと、さっきからいい加減にしろよ。コソコソと嗅ぎまわって。いったい何を企んでる? それともアンタ達も彼らの仲間?』

ユウト『あん?何の事だよ』

 

それに対して、優斗も演じていたネカマをやめて強気に出た。

先輩『いったい何者だって聞いてるんだけど?』

ユウト『人にモノを訪ねる時はまずテメェの素性を明かせや』

先輩『…分かった。俺達…いや、私達は…』

 

ゲーマー星人の口調が変わる。

そして、ゲーマー星人は自分達の正体を言った。

 

先輩『私達は…

 

 

 

 

 

ドライバーやってます』

 

ーーーーーーーーー

 

機動六課

 

 

機動六課のとある一室で、身体をドライバーに改造された2人の人影があり、そこでは『GEARハンターオンライン』をプレイしているなのはとフェイトが居た。

 

ーーーーーーーーー

名前:『先輩』

 

使用武器:大砲

 

使用者:『高町なのは』

 

 

名前:『後輩』

 

使用武器:鎌

 

使用者:『フェイト・T・ハラオウン』

 

ーーーーーーーーー

 

 

ユウト『…………』

 

チンク『…………』

 

ディード『…………』

 

シグナム『…………』

 

ウェンディ『…………』

 

…………

 

『優子、ちーちゃん、トゥエルブ、シム=バッドガイ、ディー=ザ=ヴァーミリオンがログアウトしました』

 


 
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