No.449523

地球戦士 ハーメラス  第3話

BLACKさん

この話のコンセプトは『「侵略! イカ娘」を昭和の特撮風にしたら『というものです。(話の内容的には「宇宙刑事ギャバン」など昭和の特撮を基にしています。ちなみにタイトルは「イナズマン」がモデルです)
それを踏まえてご閲覧ください。

2012-07-08 23:45:40 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:472   閲覧ユーザー数:469

 

 

 

場面

 

 

 

 

 

山から街へとジャンプして降り立つ青年、人防正司。

 

 

 

場面が変わりある住宅に住む家族。

 

 

 

人防家の母、人防友紀(もりさき ゆき)とその小学4年生くらいの男の子の人防良士(もりさき りょうじ)。

 

 

 

さらに場面が変わり、宇宙空間になり、そこには一つの要塞、ゲリュート要塞が地球に迫って来る。

 

 

 

要塞の中には宇宙犯罪結社「ゲリュート」に所属する様々な宇宙人。

 

 

 

ゲリュート要塞から発進される小型戦闘機が地球へと飛来。それを迎え撃つは地球から生まれし戦士、ハーメラス。

 

 

 

ハーメラスはジャンプし、小型戦闘機を素手で破壊する。

 

 

 

小型戦闘機を破壊した後、地上に降り立ち、新たな変身をする。

 

 

 

そして地球の戦士ハーメラスは赤き怒りの戦士レアガーラに変身する。

 

 

 

国際秘密組織「TLE」の長官であり、最高責任者であると同時に人防家の家長、人防誠(もりさき まこと)がTLE基地にて部下達に指示を出す。

 

 

 

そしてレアガーラは誰もいない山奥で空の方を眺める。

 

 

 

 

 

 

第3話  地球汚染作戦! 怒れ! レアガーラ!!

 

 

 

 

 

地球から生まれし戦士ハーメラスの活躍によりゲリュートは手痛い被害を被っていた。

 

『おのれ……既に13人もの構成員がこうもハーメラスによって敗れるとは………』

 

宇宙犯罪結社ゲリュートは既に13人もの幹部を失っていた。

 

「首領、一つ思ったのですが」

『何だ? 言ってみろ』

「今までの作戦に不備があるとは言いません。悪いと言えば我々が奴のスペックを見くびっていたことだと思います。

キシレルの電気攻撃、ソリードの刃物攻撃、マグラーの熱攻撃、ターウォーの水攻撃、ドインの風攻撃などありますが、ハーメラスはそのことごとくを打ち破っています。

いえ、正確にはダメージを受けていません」

『そうだな、すべて地球で起こる現象と比べられているとからな。

いくら我らが地球とは別の星の人間であろうと惑星の現象には勝てん』

「ですがその現象をある程度コントロールしたりすることは可能です。

それに奴の力はあくまで地球から受けている力です。

つまりは地球そのものを弱めればいいのです」

『地球そのものを弱める?』

「つまりは汚染すればいいのです。どんな惑星も汚染されれば星の力が弱まるものです。

奴の目的が汚染を起こす人類抹殺だとは既に聞いておりますね」

『ああ』

「そしてそれを阻んだ我々を抹殺対象にしています。ならばいっそのこと我々が地球を汚染してしまうのです!」

『ふぅ~む』

 

首領は考える。

元々は地球を根城にする予定だったので、ここで地球汚染をしてしまえば自分達の根城にする計画を見直す必要が出てくるからだ。

 

「確かに我々の目的は地球を犯罪組織の根城にすることですが、それもハーメラスがいる限りは不可能と言っていいでしょう。

汚染した後は私が責任を持って最低限のことはします。もしハーメラスを倒した後に汚染を除去できなかった時は私の命を……」

『そこまでの覚悟と計算があると言うのだな?』

「はい」

『よかろう。大幹部の一人であるお前の意見、採用してやろう。

だが先ほどの言葉を忘れるな。失敗したら命はないぞ』

「分かっております。……ですが作戦の為にゲファーを5基ほど使いたいのですが……」

『今回の作戦はお前の立案だ。好きに使え』

「ははっ!!」

 

その大幹部はその場を去っていった。

 

 

 

その頃正司は海を眺めていた。

 

「………」

 

正司はごみを捨てる人を見つける。

 

「おい」

 

正司はその捨てられたごみを手に持ち、その捨てた人間に渡そうとする。

 

「捨てるならゴミ箱に捨てろ。自然を汚す気か?」

「はあ? 何言ってんだあんた?」

 

その人間は若者のようでちゃらちゃらとしていた。

 

「別に皆してることだろ?」

「お前死にたいのか? せっかく俺が生かすチャンスをくれてやってるのに……」

「はあ? ふざけてんじゃねえぞ!」

 

若者は正司の顔面を殴る。

だが……。

 

「いってーーーーーーーーーー!!」

 

若者は叫ぶ。

何故なら殴った若者の拳の骨が砕けたのだ。

 

「なんでこんなに固いんだよ? 顔がコンクリートで出来てるのか?」

「そうか、死にたいのか。じゃあ殺してやるよ」

 

正司がチョップの体勢に入る。

 

「ちょっと待てよ! 殺したら殺人罪だぞ!」

「それは人間がだろ。人間じゃない俺には関係ない」

 

正司は見た目は人間であっても中身は全くの別物(正確には血や汗なども人間のようになっているが根本が違い、並の人間だと出血多量で死ぬ量でも平然としていられるくらいである)。

正司は人間のことを地球から学び、人防家の人達のおかげもあってきちんと世間一般のことは理解している。

しかし地球を汚すとなるとそんな常識は正司には通用しなくなる。

 

「恨むなら地球を汚すことを平然とする自分を恨め」

 

正司がチョップを振り下ろそうとするが、正司は何かを感じた。

 

「むっ!」

 

その感じた方角を見る。

 

「に、逃げろ!」

 

若者は殺されまいとすぐに逃げて行った。

 

「逃げたか…。まあいいさ、逃げた奴の顔は覚えたし、人間は一人一人感覚が違うからすぐに分かる」

 

正司のこの言葉の意味、それは後日殺しに行くと言うことである。

 

「しかし突然なんだ? 海が汚れている?」

 

正司は海の上を走っていき、汚れを感じたところへと向かう。

だが向かっている最中にまた別の異変を感じた。

 

「森が焼かれた!?」

 

そしてすぐに別の異変を感じた。

 

「空気が汚れている!? これは………」

 

正司はいくらなんでも突然すぎると思った。

地球人が地球を汚しているとしてもそんなに早く、突然汚れると言うことはまずない。

 

「まさか奴らの仕業か!」

 

正司の言う奴らとはゲリュートのことである。

 

「ならば異変の中心がいるはずだ。いくらなんでも地球外からやるには限界があるはずだ。

感覚を研ぎ澄ますしかない。地力転身」

 

正司はハーメラスへと変身する。

 

「さてと、どこからくる……」

 

ハーメラスは地球全体の異変を感じる。

 

(奴らの感覚はしない。まだ地球に侵入はしていない。

と言うことは宇宙からやっているのか。そしてやられてるか所は五か所……)

 

ハーメラスは汚染されている場所を感知する。

 

(大方奴らのあの戦闘機が汚してるな。となると戦闘機を誘導する奴が主犯だ。まずはそいつを潰す。汚染されたところはそれから直す)

 

ハーメラスは原因を探る。

 

(…………新しい奴が侵入。こいつか! 囮だとしても吐かせてやる!)

 

ハーメラスはその侵入者の所に急いで飛んで行った。

 

 

 

「どうやら順調に汚染は出来てるようだな」

 

大幹部は自身の乗るゲファーで地球に降りている最中だった。

 

「では最後のしめはこの私がつけ……うん?」

 

大幹部の乗るゲファーのアラート音が鳴り響く。

 

「これはまさか!?」

 

大幹部がレーダーを見てみるとレーダーに高速で移動する物体が接近していた。

 

「見つかったのか!」

「地破塵(ちはじん)!」

 

ハーメラスが拳でゲファーを破壊する。

破壊されたゲファーは爆発せず、塵となった。

 

「くう…」

 

大幹部はゲファーから何とか脱出し、近くにあった無人の離れ小島に着地する。

 

「まさかこんなにも早くやって来るとは…」

「貴様が汚染の原因だな」

 

ハーメラスが大幹部の前に立つ。

 

「そうだ、私の名はベト。ゲリュートの大幹部の一人だ」

「大幹部にしてはやることが小さいな」

「黙れ! 貴様のせいで我らの地球侵略が大幅に遅れているのだ!」

「異星人が気軽に人様の星を侵略する方がおこがましいぞ!」

 

ハーメラスとベトが言い争う。

 

「それに貴様らは汚染が目的じゃないはずだ!」

「そうだ。だが貴様を倒すためには地球を汚染する必要がある」

「何?」

「貴様が地球の力を使って戦っていることは分かっている。

ならば地球を汚染し、貴様の力を無力化させなければ貴様には勝てん!」

「汚染した後じゃお前達も住めないぞ」

「それは心配ない。この汚染は俺の意思でどうとでもなる。

俺が死ねば汚染自体も消滅する」

「それを聞いて安心したぞ。俺の力を必要以上に使う必要がなくなったようだな」

「だが今のお前が私に勝てるか?」

 

ベトが戦おうと思い、ハーメラスに拳を振る。

しかしハーメラスはその拳を簡単に止めた。

 

「何?」

「貴様は何か勘違いしていたようだ」

「なんだと?」

「どうせ分かることだ。他の奴らにも聞こえるように教えてやろう。

俺はな……静かに怒るタイプだ」

「それがどうした?」

「分からないのか? 俺は今怒っているんだ! 怒力転身!!」

 

ハーメラスが「怒力転身」と言う言葉を叫ぶとハーメラスの体は更に変化していき、ハーメラスの体を覆う鎧のようなものはさらに防御力を高める物へと変化していった。

 

「その姿は…」

「怒りの戦士、レアガーラ!!」

「怒りの戦士、レアガーラ……ぐああっ!?」

 

ベトは突然苦しみ出す。

苦しみ出した理由、それはレアガーラに掴まれた手を粉砕されたからだ。

それも文字通りの意味であり、粉砕された手は完全になくなっていた。

 

「こ、これは…、それにその姿は……」

「言ったはずだ。俺は怒りの戦士、レアガーラ。貴様が悪いんだぞ。俺を怒らせたんだからな……」

 

 

 

『怒りの戦士 レアガーラ』

 

 

 

それはハーメラス(正司)の怒りが一定値まで溜まった時、ハーメラスの体は変化し、地球の力に加え、自身の怒りの力を加えた最強の戦士、『怒りの戦士 レアガーラ』へと変身するのだ!

 

 

 

 

 

「何だと…」

「よく言うだろ。『触らぬ神に祟りなし』」

「貴様は神ではないだろ」

「ああ、だが見方を変えれば、地球を救うための神かもしれないな」

 

レアガーラは拳を構える。

 

「だがお前はそんなこと関係なく葬るがな」

「ばあっ!」

 

ベトは口から廃棄毒の熱光線を放つ。

そしてレアガーラの体はしばらく廃棄毒の煙に覆われる。

 

「バカめ! まともに食らいおって!

そいつの光線は無事でもその中に含まれている毒素には勝てまい!」

 

ベトは勝利したと確信した。

しかしその確信は脆くも崩れ去った。

煙が張れるとそこには平然と立っていたレアガーラがいた。

 

「なん…だと……」

「俺は地球が完全にダメになった時に備えての身体能力を持ってるんでな。

この程度の毒、俺には毒にもならん」

 

レアガーラはベトの頭を掴む。

 

「怒潰頭(どかいと)」

 

レアガーラがそう言うと、レアガーラはベトの頭を完全に潰す。

そして潰された頭から連動し、ベトの体は潰れていき、消滅していった。

 

「消えろ。汚染する奴め」

 

レアガーラが周りを見て、汚染されていたところを感じる。

 

「きちんと直っているな。下手な小細工の感じもしない。完璧だな」

 

燃やされた森もベトを倒したためによりベトの炎がなかったことになり、森も元通りになり、黒く汚れた海も元の色に戻った。

 

「ふん」

 

レアガーラはその場から去っていった。

 

 

 

 

『ベトをいとも簡単に葬るとはな……』

 

レアガーラの存在とベトの敗北は既にゲリュート要塞に届いていた。

 

「我々は奴を甘く見ていたようですね」

 

そこに別の宇宙人が数人出てくる。

 

『そうだな。奴がもう一段階の姿があること。そして奴の能力の豊富さ。

どうやら我々はもう少し考えを改めなければならないようだ』

「はい、決して油断せずに奴を…ハーメラス、いえ、レアガーラを葬ることを!」

『皆のもの、気を引き締めよ!』

 

 

 

 

正司は人防家の家に戻っていた。

 

「ああ、正司おかえり」

「あんたも帰ってたのか?」

 

あんたと言うのは誠のことである。

 

「少し聞きたいことがあってな。先ほど突然焼かれた森や黒く汚れた海がまた突然元の状態に戻ったという情報があってな……、あれはお前がやったのか?」

「俺は原因をぶちのめしただけだ」

「そうか、やはりあれはゲリュートの…」

「だが忘れるな、地球の人間もいつかあのゲリュートの奴と同じことをすることをな…。

正直、奴らがいなければ俺は人一人を殺していたからな」

 

正司は部屋へと閉じこもった。

 

「やれやれ、まだ人間は嫌いのようだな」

 

誠は少し困った顔をする。

正司はこれからも地球を汚すものを許すことはしない。

そして人類も……。

だがいつかは正司も人間を抹殺すると言うことを改める日が来るかもしれない。

その時まで戦え! 正司! 地球の為に生きろ! ハーメラス!! おのれの力を地球の為に! レアガーラ!!

 

 

 

 

続く


 
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