No.377012

真・恋姫✝無双 呉~新たな外史で綴る物語~ [ 第十四話 ]

tawardsさん

 この作品は真・恋姫✝無双の二次創作となっております。

 いろいろバタバタしていたため第十四話の投稿が遅くなってしまい、申し訳ありませんm(_ _)m
 バタバタしていた中で当初考えていた第十四話の内容を綺麗に忘れてしまい、ほぼ一から作り上げた話になっておりますので、読みにくい部分など多々あると思いますがお許しくださいm(_ _)m

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2012-02-12 23:05:51 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:5477   閲覧ユーザー数:4423

「ぷっ、くくっ♪……くっ♪………く~っ!…もうだめっ!……ははっ、はははっ、あははははははっ♪」

 

 蓮華たちの反応を見て、雪蓮は必至に笑いをこらえようとしていたが、結局こらえ切れず声を出して笑い出すのであった。

 

「ふふっ♪ふふふっ♪ふふふふふふふふっ♪」

 

「はっはっはっはっはっはっはっはっ♪」

 

「あはははははははっ♪」

 

 雪蓮が声を出して笑いだしたのを機に、冥琳たちも声を出して笑いだしたのであった。

 

「あぅ~(雪蓮様~、笑えませんよ~………早く終わってほしいです………)」

 

 亞莎にとっては酷な状況だったようだが………

 

「はははっ………はあぁ~~~………(結局こうなるのかよ………)」

 

 一刀は雪蓮たちの様子に乾いた笑い声をあげ、盛大に溜息をつくのであった。

 

「………はっ!…お姉様っ!!」

 

 驚きでしばし放心状態になっていた蓮華が我に返って雪蓮に詰め寄っていく。

 

「お姉ちゃんっ!!」

 

「雪蓮様っ!!」

 

 それに伴い、小蓮と明命も我に返り、蓮華と同じように雪蓮へと詰め寄っていく。

 

「わわっ!ちょっ!……(そうだっ♪)……きゃ~~♪一刀~、助けて~♪」

 

“むぎゅっ♪”

 

「いっ!?//////」

 

 蓮華たちに詰め寄られた雪蓮は、何か閃いたのか『北刀』ではなく一刀と呼んで、組んでいた腕を離して一刀に抱きつくのだった。

 

「ちょっ!?雪蓮っ、離れてっ!(いろんな意味でやばいっ//////)」

 

「やだも~ん♪」

 

 一刀は何とかして雪蓮を引き離そうとするが、そうはさせまいと雪蓮はさらに強く一刀に抱きつくのであった。

 

「………お~ね~え~さ~ま~」

 

 雪蓮の行動に蓮華は青筋をいくつも浮かべながら雪蓮に詰め寄っていく。

 

「げっ!?(ちょっとやりすぎたわ………)……れっ、蓮華、少し落ち着いて。ねっ♪」

 

 雪蓮は危険を感じ、素早く一刀から体を離して蓮華から逃げようとするが………

 

“むにゅっ”

 

「えっ!?」

 

 蓮華から逃げるように後ずさっていると背中に柔らかい感触が当たり、後ろへ振り返るとそこには………

 

「どこへ行くの?雪蓮♪」

 

 にっこりと微笑みながらも青筋を浮かべた冥琳が立っていた。

 

「あははは……(終わった……)」

 

 まさに前門の虎・後門の狼といったところか………雪蓮は苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

「「そこへ直りなさいっ!!」」

 

「………はい………」

 

 蓮華と冥琳、二人から一喝された雪蓮はその場で正座をするのだった。

 

「………雪蓮、私は確かに最後まであなたの好きなようやりなさいとは言ったけど、あそこまでしていいとは言ってないわよね?」

 

「はい………」

 

「なぜ、抱きつく必要があったのかしら?」

 

「それはその~………(え~ん、一刀~、助けてよ~……)」

 

 雪蓮は懇願するように一刀に視線を移す。

 

(無理)

 

 雪蓮の視線から何を言おうとしているのか読み取った一刀は、口には出さず、顔の前で人差し指を交差させて雪蓮に伝える。

 

(え~、なんとかしてよ~!)

 

 その様子を見た雪蓮はさらに訴えるように一刀に視線を送る。

 

「………ホントにもう………雪蓮っ!ちゃんと聞いてるのっ!」

 

「はいっ!聞いてますっ!」

 

 雪蓮が一刀に心の中で助けを求めている間も冥琳の説教は続いていたのだが、聞いてない様子の雪蓮に対して冥琳が一喝し、雪蓮は背筋をピンッと伸ばして返事をし、思わず敬語で応えてしまうのだった。

 

「そう、それじゃあ私は今何て言ったのかしら?」

 

「えっ!?」

 

「あら、ちゃんと聞いていたのなら応えられるでしょう?」

 

「うぐっ………それはえ~と………」

 

「お姉様、冥琳はな・ん・て、言っていましたか?」

 

 右へ左へと目が泳いでいる雪蓮を見た蓮華が更に追い打ちをかける。

 

「うぅっ………だからそれは………(もういや~……)」

 

「お姉様っ!お姉様は何を考えているのですかっ!今がどういう時か分かっているのでしょうっ!」

 

「それは………分かっているわよ」

 

「それじゃあなんで……それに……こうしてまたお姉様に会えたというのにどうして………」

 

「蓮華………」

 

 悲痛な面持ちになっていく蓮華に、雪蓮は何も答えることが出来なかった。

 

「それに『北刀』という者が一刀とはいったいどういうことですっ!」

 

「それは蓮華たちを驚かせようかな~と思って……」

 

「ええ、十分驚きました。ですがお姉様っ!お姉様は孫呉の王なのですからちゃんと王としての自覚を持ってください!まったく、お姉様はいつもいつも………………」

 

 それからしばらくの間、蓮華と冥琳、二人による雪蓮への説教が続くのであった………

 

 

 

 雪蓮が二人から説教を受けている間、一刀たちはというと………

 

「………まだしばらく続きそうだな」

 

「そのようじゃのう………」

 

「終わるまで待つしかない…か。余計な口出しするとこっちまでとばっちりが…“クイックイッ”…ん?」

 

 一刀が祭と話していると服の裾を引っ張られたのでそちらに視線を移す。

 

「……ホントに一刀なんだよね?」

 

「そうだよ。シャオ、久しぶり」

 

「えへへ~♪」

 

 一刀は小蓮に答えながら、頭を優しく撫でると小蓮も嬉しそうに微笑んだ。

 

「……あら~、小蓮様なら一刀さんに抱きついて甘えるものと思っていたのですが~」

 

「ん~……今はやめとく~。……お姉ちゃんと同じ目に遭いたくないし」

 

 小蓮は穏に答えながら、雪蓮たちの方を見る。

 

「あ~、その方がいいですね~」

 

「………一刀様………」

 

 一刀と小蓮のやり取りを見た明命も一刀の名を呼ぶ。

 

「明命も久しぶり」

 

「はぅ~~//////」

 

 一刀は小蓮と同じように明命の頭を撫でてやると、明命は恍惚の表情を浮かべるのだった。

 

「……小蓮様も明命も羨ましいです……」

 

 亞莎は一刀に頭を撫でられている小蓮と明命を羨ましそうに見つめていた。

 

「………………」

 

 思春は黙って皆の様子を見ていたのだが………

 

「……思春も久しぶり」

 

 一刀は思春の傍により、握手を求めるような感じで手を差し伸べた。

 

「北郷………」

 

 思春は一刀から差し出された手を両手で握り、自分の胸元へと引き寄せた。

 

「へっ!?」

 

 思春の思いがけない行動に、一刀は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

 

「……ほう」

 

「あらら~♪」

 

「へ~♪」

 

「思春様………」

 

「あぅ~//////」

 

 その様子を見た祭たちから思い思いの声が上がる。

 

「……あの~……思春…さん?」

 

「なんだ?」

 

「いや、その……手を……」

 

「手?………なっ!?//////」

 

 思春は一刀に言われて手を見て、自分のしていたことに気が付いた。

 

「………………殺す」

 

「なっ!?ちょっと待て!俺は何もしてね~!」

 

「黙れっ!お前が手を差し出さなければっ!」

 

“ヒュンッ”

 

「うおっ!?」

 

 思春が鈴音で一刀に切りかかるが、間一髪で何とか一刀はかわすことが出来た。

 

「思春様っ、落ち着いてくださいっ!」

 

「ええいっ!離せっ!明命っ!亞莎っ!」

 

「駄目ですっ!とにかく落ち着いください!」

 

 明命と亞莎がとっさに思春にしがみつき、止めにかかる。

 

「はっはっはっ♪なかなか面白いものを見させてもらったのう」

 

「笑ってないで祭さんも助けてよ……」

 

「なに、思春も本気でお主を殺そうとは思っておらんから大丈夫じゃろう」

 

「……思春に殺されそうになったことなら何度もあるんだけど……」

 

「それでもお主は生きておるではないか。じゃから心配などいらぬわ。はっはっはっはっはっ♪」

 

「はぁ~~~………」

 

「………………こっちは随分と楽しそうじゃない………」

 

「雪蓮……もう終わったのか?」

 

「ええ……ホント疲れたわ……なんで助けてくれないのよ~」

 

 ようやく解放された雪蓮が一刀たちの元へきた。

 

「いや、あの状況は流石に俺も無理だって」

 

「あれは流石に儂もやりすぎじゃと思うしのう」

 

「うぅ~~~」

 

「一刀………」

 

 唸っている雪蓮をよそに蓮華が一刀の名を呼ぶ。

 

「蓮華……久しぶり」

 

「……ホントに一刀……なのね……」

 

「そうだよ。いったいどういうことだったのかは俺も知らないんだけどさ」

 

「……良かった……ホントに良かった……」

 

 蓮華は自分が知っている一刀だと分かり、涙を流すのであった。

 

「蓮華………ごめんね、蓮華」

 

 涙を流す蓮華を見た雪蓮は素直に謝り、蓮華を優しく抱きしめるのだった。

 

「お姉様……」

 

 蓮華は少しの間、雪蓮にそのまま体を預けるのであった。

 

 

 

「雪蓮、いったいどういうことだったのかそろそろ教えてもらえるかな?」

 

 少しして、一刀が雪蓮に話しかける。

 

「ええ。……蓮華、もう大丈夫かしら?」

 

「んっ……はい」

 

 蓮華は返事をして雪蓮から体を離して雪蓮に向き直る。

 

「シャオ、それに思春と明命も、どういうことだったか説明するから聞いてちょうだい」

 

「「「は~い♪(はっ!)(はいっ!)」」」

 

 いつの間にか思春も落ち着きを取り戻しており、三人とも返事をする。

 

「え~と……まぁ、もう四人とも分かっているとは思うけど、新しく仲間になった『北刀』っていうのは一刀のことよ」

 

「はい。それは分かってます。ですが何故『北刀』などと名乗っているのですか?」

 

「それは蓮華たちがどんな反応を見せてくれるか楽しもうと思ってというのが一つと、もう一つあったんだけどね~……」

 

「もう一つとは何です?」

 

「私は書簡に『天の御遣い』を拾ったとは書いたけど、それが一刀だとはどこにも書いてなかったわよね?」

 

「………はい」

 

「で、『天の御遣い』とは別に新しく『北刀』という者が仲間になった。そしてその男の子供を授かること…と書いていたはずよね?」

 

「そうです……ですがそれがなんだと言うのですか?」

 

「ん~……蓮華、一刀の名は何かしら?」

 

「それはお姉様もおっしゃったように一刀じゃないですか」

 

「あ~、ごめん。聞き方が悪かったわね。……一刀の姓は?」

 

「それは北郷です」

 

「そうね。それじゃあ姓と名を続けて読むと?」

 

「北郷一刀ですが……それが何か?」

 

 蓮華は雪蓮が何を言いたいのか分からないといった感じで聞き返す。

 

「(まだ気付かないの……)……それじゃあ、北郷一刀ってどう書くのかしら?」

 

「それは…ほん…ごう…かず…と………えっ!?……ほん…ごう…かず………あ~~~っ!!」

 

 蓮華は雪蓮に言われて、手の平に一刀の名前を呟きながら指で一字づつ書いていく………そしてようやく気付くのであった。

 

「「あ~~~っ!!」」

 

 小蓮と明命も蓮華と同じ様にして気づき、声を上げるのだった。

 

「やっと気づいたみたいね♪気付きやすいように『北刀』って名前にしてたんだけどな~……もっとも思春は最初から気付いてたみたいだけど♪そうでしょ、思春?」

 

「………はい」

 

「思春っ!気付いてたのなら何で教えてくれなかったの!」

 

 蓮華は思春の返事を聞いて、思春へと詰め寄った。

 

「確信がないことをお教えするわけにはいかないと思いまして……」

 

「落ち着きなさい、蓮華。それに『北刀』って名にしたのは冥琳の意見なんだから♪」

 

「えっ!?……ホントなの冥琳?」

 

「はい。雪蓮の言うとおりです」

 

 蓮華に確認を求められ、冥琳は素直に答えた。

 

「そんな………」

 

 蓮華は冥琳まで雪蓮の企みに加わっていたことを知ってショックを受けていた。

 

「そういうことだったんだ」

 

「そういうこと♪……一刀、蓮華たちも揃ったことだしもう『北刀』って名乗らなくてもいいわよ♪」

 

「………ん~、それはありがたいんだけどさ………」

 

「どうしたの?」

 

「いや、『北刀』って名前で街では過ごしてきたから、それはどうしたらいいのかな~って。いきなり違う名前を名乗るのも変じゃないか?」

 

 一刀はもっともな疑問を口にした。

 

「そうです、お姉様。一刀の言うとおりです」

 

 一刀が口にした疑問に蓮華も追従する。

 

「それは問題ないわよ♪でしょ、冥琳♪」

 

「ええ。……一刀、お前には字が無かったはずだな?」

 

「うん」

 

「ならこれからは『北刀』は字ということにしておけば問題ない」

 

「あ~、そういうこと………字か~……そっかそっか……」

 

「あら?……ずいぶん嬉しそうじゃない?」

 

 冥琳の説明を聞いて納得し、嬉しそうにしている一刀に雪蓮が尋ねる。

 

「……雪蓮たちから字を付けてもらえたんだと思うと嬉しくてさ。………ありがとう」

 

 一刀は心の底から嬉しそうな笑顔で雪蓮たちにお礼を言った。

 

「「「「「「「「「………っ/////////………」」」」」」」」」

 

 一刀の、心から嬉しそうな笑顔を見た雪蓮たちは、ものの見事に全員顔を真っ赤にするのであった………

 

 

 

 

 

<座談会>

 

作者:うぅっ・・・結局戦まで話を持っていけなかった・・・

一刀:それよりも待ちくたびれたぞ。

作者:・・・申し訳ありません。

一刀:にしても・・・書簡に書いてあったのはこういうことだったと。

作者:こういうわけだったんですね~。

一刀:しかし、字ね~・・・俺はまだ元服つーか成人を迎えてないけど?

作者:そこは恋姫の世界なんですから気にしない気にしない♪

一刀:それはいろいろと駄目なんじゃ・・・

作者:ですが、どう考えても元服を迎えてないだろうと思われる方にも、恋姫では史実に合わせて字がついてるんですから。

一刀:そう言われると確かに・・・

作者:それに本来なら『名=忌み名』であるはずなので、名を隠すために元服で字を自分でつけるか、師にあたる方に授けてもらうかで

   すが、恋姫では『真名=忌み名』にあたると思うので、相手に名乗る時も姓名で名乗ったり、兵も姓名で読んだりといろいろと矛

   盾してますので。

一刀:そう言われるとそうだな。

作者:まぁ、そんなことを考えても面白くないので気にせずいきましょう。

一刀:それもそうだな。

作者:そうですよ。この話はあくまでも恋姫がベースなんですから。

一刀:まぁそれはいいとして、いつ戦が始まるんだ?

作者:ぐっ!!痛いところを・・・

一刀:で、どうするんだ?

作者:もう次回の第十五話で黄巾の乱はすべて終わらせて第十六話から拠点にはいるつもりですよ。

一刀:そんなことしたらまた長くなるんじゃないのか?

作者:今までで一番長くなる可能性はありますが、もうそうするしかありませんので・・・

一刀:まぁ俺からは頑張れとしか言えねえしなぁ・・・

作者:それだけで十分ですよ・・・お時間ですのでこの辺りで・・・

 

 


 
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