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真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝 第39話

黒山羊さん

どうも、初めてユニクロでヒートテック買った黒山羊です。
暖かいですね。朝原チャで登校すると寒いので、重宝しています。

最後になりますが、
現在私は2本長編作品を書いています。

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2011-11-21 02:31:49 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:3368   閲覧ユーザー数:2455

この物語は真・恋姫†無双という外史に、

CRISIS CORE FINAL FANTASYⅦのジェネシス・ラプソードスが来たという設定です。

作者である私、黒山羊が原作を何度もやりなおし、登場人物を原作通りにしたつもりです。

ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。

まあ、CCFF7が分からなくても楽しめるように書いたつもりです。

また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。

あらかじめご了承ください。

読者の皆様が楽しめたら幸いです。

 

 

 

 

視点:一刀

 

目が覚めると俺は寝台で横になっていた。少しばかり、体が痛い。寝違えたか?

戦に行く夢を見たせいだろうか?しかし、偉く生々しい夢だったな。

俺は寝台から立ち上がり、書庫の仕事をしようと思ったその時だった。

 

「ぐっ!!」

 

背中に激痛が走り、再び寝台の上で横になる。

 

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

 

なんだ、この激痛は?体を触ってみた。

そこでようやく俺は自分が怪我をしている事に気がついた。

 

そうだ!確か、華琳が雪蓮の所と戦争をするとか言って、孫呉を攻めたんだ。

そして、華琳の兵が雪蓮に向かって矢を放ち、雪蓮は倒れた。

俺は呆気を取られていると、周喩さんの指示で雪蓮の軍が華琳の軍に攻撃を仕掛けてきた。

そして、俺は華琳を庇って、左肩と背中に矢が刺さったんだ。そして、そのまま俺は気を失って。

それから……

 

此処は何処だろう?

 

考えろ!北郷一刀!

 

気を失った俺はその後どうなった?考えられる可能性は三つ!

一つ目は華琳の屋敷という可能性。気を失った俺を恋が運んで、退却していたとしたら、此処は華琳の屋敷であると考えられる。

二つ目は雪蓮の屋敷という可能性。気を失った俺は雪蓮の軍に捕まったとしたら、そうだろうな。

三つ目は此処が天国だという事だ。

他の可能性も考えれたが、この部屋の作りからして、どこかの城だという事が考えれる。

故に、他の可能性はとても低い。

 

だが、体が動けない以上、此処からどうしようもない。

今は体が回復するのを待とう。

 

もう一度、頭の整理をしているとある事を思い出した。

 

「雪蓮。」

 

そう言えば、俺の知っている歴史なら、孫策は曹操と戦をして、その道中で矢を受けて死ぬんだったな。

それで、この戦で孫伯布は……。

 

 

 

 

「はぁい♪一刀♬元気?」

 

雪蓮は超元気だった。

 

 

 

 

「えぇ?雪蓮?」

 

「どうしたの?一刀?ボーっとして、大丈夫?」

 

「雪蓮?華琳の軍の矢を受けたんじゃなかったのか?」

 

「そうよ。でも、たまたま近くに華陀が居て、助けられちゃった♪

もう、大丈夫よ。今から、曹操を殺しに行っても大丈夫よ。」

 

「………マジかよ。」

 

チート過ぎだろ!え?どっちがだって?

雪蓮も華陀もだよ!三日で矢創が治る治癒力と医術って凄過ぎだろう!

え?なんで、あの戦の三日後って俺が分かるかだって?腕時計を見た以外に無いだろう。

 

「しかし、よかった。雪蓮が無事で。」

 

「あら、心配してくれるの?嬉しいわ。」

 

「そりゃあ、心配するよ。俺達真名を交換し合った仲なんだ。親友ってことだろう?」

 

「妻を心配するじゃないのね。ちょっと、残念♪」

 

「なあ、俺が気を失ってからどうなったんだ?」

 

「えぇーっとね。簡単に説明すると……。冥琳お願い♪」

 

雪蓮が扉に向かってそう言うと、周喩さんが部屋に入ってきた。

少し、俺を警戒しているようだ。それもそうだろう。

俺は華琳の側近のように見えていたのだから、仕方が無い。だが、雪蓮はそんな周喩さんに『俺に敵意が無いから、心配しなくても大丈夫』と言い聞かせた。

周喩さんはため息をつき、その後、簡単にあの戦の後の事を説明してくれた。

 

俺が倒れてから、恋が俺を護る形で戦っていたが、俺が倒れているため、行軍速度は低下。

近くの森の中に逃げ込んだが、その後、包囲され、恋と音々音と俺が孫呉の捕虜になる事で、俺の治療と兵の安全を守るという交渉がなされたらしい。

恋と音々音は今牢獄に入っているという。暴れ出したら、始末に負えないからだ。

華琳を討ち取るのに失敗したという。という事は無事に華琳は逃げれたようだな。良かった。

 

「なあ、恋と音々音に会わせてくれないか?二人に会いたい。」

 

「良いわよ。その代りに、私も行くわよ。

呂布が貴方を連れて、脱獄されたら、たまったモノじゃないしね。」

 

「要するに、俺は恋が暴れない為の人質って訳だね。」

 

「そうよ。ごめんね。一刀。」

 

「いいさ。雪蓮は孫呉の事を考えている。仕方ないさ。」

 

「ありがとう。一刀。」

 

俺は雪蓮にお姫様だっこされて牢獄へと向かった。

歩けないとはいえ、少しこの運び方はどうかと思う。

 

 

 

 

「恋!音々音!」

 

俺は雪蓮の腕から降ろしてもらい、地面を這うようにして彼女たちが閉じ込められている牢獄へと近づく。

彼女たちも俺の声に気付いて近寄って来て、恋は鉄格子越しに俺に抱きついて来た。音々音は俺に抱きついている恋に抱きついている。俺はそんな二人を抱き返す。

だが、鉄格子に邪魔されて、俺は二人をしっかりと抱きしめる事が出来ないのが残念だ。

 

「良かった。恋。音々音。無事でよかった。」

 

「ご主人様。…………無事…良かった。」

 

「恋殿が心配していたのですぞ!責任取りやがれなのです!」

 

その後、恋達と少し話をして、周喩さんから聞いた話を恋達の目から聞いてみた。

大体の情報は一致。華琳が退却してから、恋の軍は右翼を担当し、殿をしていた。

だが、背中に矢を受けた俺が急に咳きこんで、血を吐き、行軍速度が遅くなったという。

そして、森の中に逃げ込み、包囲されたので、音々音が交渉し、俺の命を救ってくれたという。

それから、雪蓮に向かって矢を放ったのが恋の軍なのかどうか、聞いてみたが、恋は『暗殺は卑怯者か暗殺部隊がするモノで、恋の軍はそんなことをしないし、矢の種類が違う』と言って否定する。

 

「ねえ、呂布に陳宮。貴方達、我が陣営に降りなさい。

そうすれば、貴方や一刀に危害を加えない事を約束するわ。どうかしら?」

 

「………音々音、どうする?」

 

「降らなければ、此処から出してもらえなさそうなので、応じるしかないかと思います。」

 

「分かった。………でも、条件1つ。」

 

「何かしら?」

 

「恋のご主人様はご主人様。」

 

「良いわよ。一刀も私の陣営に降ってくれたしね♬」

 

雪蓮は俺の方を向き、ニヤリと笑いながら言った。

どうやら、俺が孫呉の陣営に降るのはもう確定事項らしい。せめて、俺に一言欲しい所だったがな。

まあ、否定した所で、捕虜扱いだ。一生牢獄か降るかしかないのなら、仕方あるまい。

 

「分かったよ。雪蓮。宜しくな。」

 

「ありがとう♪一刀。」

 

そう言うと雪蓮は牢獄の鍵を開けてくれた。恋と音々音は牢獄から出て来る。

俺は再び恋を抱きしめる。

 

 

 

 

グゥ~~~~

 

 

 

 

「」

 

「お腹減ってるのか?恋?」

 

コクッ

 

「なあ、雪蓮。恋に御飯作ってくれないか?すごくお腹減っているみたいだし。」

 

「良いわよ。私も丁度お腹減ってて何か食べたかったしね。」

 

そう言うと雪蓮は俺達を東屋へと案内してくれた。

天気が良いのだし、こんな日に中で食べるのは勿体ないと雪蓮が言ったからだ。

まあ、確かに外で庭の花を見ながら食べるというのも、なかなか良いな。

 

途中で俺達は周喩さんに会い、雪蓮が周喩さんに昼食の事を伝える。

雪蓮は周喩さんから恋には気を付けた方が良いから止めなさいと言われていたが、何となく大丈夫なような気がすると言う。すると、周喩さんは雪蓮の言葉に納得したのか、厨房に行くと言った。

俺は周喩さんに恋は滅茶苦茶食べるから20人前ぐらい用意してくれると助かると伝えると、周喩さんは目を点にして俺を見てきてた。確かに雪蓮の陣営に降ったからと言って図々しいにも程があるよな。

でもな、周喩さん。恋のご飯を食べる姿を見て、1人前で済むと思うかな?

 

俺達は東屋につくと、円卓の椅子に座った。

恋の左右に雪蓮と音々音が座り、恋の真正面に俺が座り、料理が来るまでの間、俺達は雑談をした。

俺と恋と音々音の出会いの話とか、反董卓連合で出会った俺と雪蓮の話とか、色々だ。

 

「ようやく、御飯が来たようね♬」

 

「そうだな。」

 

結構な数の料理が来た。恋の触覚とも言える2つのアホ毛はゆらゆらと動いている。

どうやら、もうそろそろ空腹も限界のようだな。

そして、円卓の上に雪蓮が飲むように用意したのか酒か置かれると、雪蓮が『いただきます。』と言う。

その直後、恋はすごい勢いで肉まんを食べ始めた。

お箸の持ち方も無茶苦茶だし、お箸を肉まんに刺しているから、行儀もクソもへったくれも無い。

だが、恋のその動作に俺は癒しを感じる。モキュモキュと肉まんを食べる恋を見て、俺はほわ―んとなってしまう。恋と食べるといつもこうなってしまう。非科学的だが、恋からマイナスイオンが大量に放出されている。

そんな感じだ。俺は思わず、自分の皿に盛られている肉まんを恋にあげてしまう。

 

「ねえ、一刀。」

 

「なんだ?」

 

「何この可愛生き物は?」

 

「雪蓮。それが恋だよ。」

 

「…………………………そうなのね。これが呂奉先なのね。」

 

「ああ、食べている姿が愛らしいくて堪らない。

まるで、恋に落ちたような錯覚に陥る。だから、彼女は恋なんだよ。」

 

「何となく分かった気がするわ。

呂布。こっちのレバニラ炒めはどう?美味しいわよ。」

 

コクッコクッ

 

恋は首を盾に振るとモキュモキュと音を立てて、レバニラ炒めを食べ始めた。

雪蓮はその光景を見て、ホンワカとしている。分かるよ。雪蓮。

この姿の恋を見ていると癒されるよね。本当に。

 

気がつけば、他の将達も来ていた。

孫権さんに、陸孫さん、周泰さんに、黄蓋さん、呂蒙さん、孫尚香ちゃんが来た。

甘寧さんも来たんだけど、孫権さんに買い物に行くように頼まれて、何処からか大量の肉まんを買ってきた。

此処に集まった甘寧さん以外の将は恋のマイナスイオンに完全にやられている。

ちなみに俺も完全に恋の術中だ。恋に御飯を与えたくて仕方が無い。

仕方が無いだろう!あんな顔で美味しそうに御飯を食べていたら、抗う術を誰も持つ事は無いだろう。

だが、甘寧さんは頬を抓って、耐えている。凄いな。

これを耐えれる者がこの世に居るとは俺は思わなかった。

 

 

 

 

視点:雛里

 

あわわ!仕事が終わらないです!

やってもやっても次々山のように竹艦が積まれていきます。

桃香様達は成都を攻略し終わったみたいで、地盤を固め始めていると聞きました。

次は国力を高めるために、豊かな南蛮を攻めると朱里ちゃんからの書状には書いてありました。

桃香様の理想は争いの無い国をつくることと言っていました。

だから、よく侵略をしてくる南蛮の鎮圧若しくは平定を視野に入れなくてはなりません。

朱里ちゃんは大忙しだと言っていました。

私も大忙しです。此処は魏と呉と蜀との国境付近。

一瞬の油断が、相手に隙を見せることとなり、攻められるのは必至です。

 

だから、私は軍備を整え、国境の警備を固め、間諜さんが入りこまないようにして、食料の備蓄を高めるために開墾を行うための計画を立てたりで頑張っています。

愛紗さんや蒲公英ちゃん、華雄さんも軍の鍛錬で大忙しです。

でも仕方がないです。他の人は情勢の不安定な成都で頑張っています。

私だけが悲鳴を上げる訳にはいきません。

 

「あわわ!これとこれはあっちの部署にまわして下さい!」

 

「落ち着いて、雛里ちゃん。これは貴方の本よ。」

 

「あわわ//////」

 

「少し休憩した方が良いわ。」

 

そう言って私に艶本を渡してくるこの巨乳いや神乳さんは紫苑さん。

先日桃香様が率いる軍にやられて桃香様の陣営に降った将です。ここの人手不足を解消するために来ました。

 

「さっきからずっと働いているでしょう?あんまり根を詰めると上手く行くものも行かなくなっちゃうわ。

それに目の周りのくま凄いわよ。ちゃんと寝て居るかしら?

私が覚えている限りだと、私と会った日から休んでないわよね?」

 

「………わかりました。」

 

私はそう言うと筆を置き、立ち上がり、執務室から出ていきます。

洗面所に行くと紫苑さんの言う通り、目の周りが真っ黒になっていました。これじゃまるで、パンダです。

こんなんじゃジェネシスさんに嫌われちゃう。それは嫌です。

 

私は洗面所を出て、急いで寝る場所を探します。

冷静に考えたら、自室の寝台で寝たら良いのに、この時私はちゃんと頭が働いていなかったようです。

私は樊城の中を走り回ります。

 

「何処で寝よう?何処で寝たら良いのかな?」

 

あ。あそこの木陰とか良いかもしれません。

私はある大きな木の下に行き、早速横になって、寝ようと試みます。

最初は残っている仕事のことが気になって寝れませんでしたが、疲れが予想以上に溜まっていたみたいで、何も考えられなくなり、私は……。

 

 

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

 

 

「ん?」

 

私は起きたようです。ですが、少しばかり眠たくて目を開けるのが無理です。

少し涼しくなってきたみたいで、肌寒いです。

?違和感があります。何と言うか。何かを掛けられているような感じです。ちょっと重たいです。

私は体を起こし、目を擦り何が掛かっているのか見てみました。

 

「これは。」

 

赤くてとても大きな服でした。

そして、黒い肩当てが見えます。更に左背中と思われる場所には亀裂が入っています。

間違いありません。これはジェネシスさんの外套です。でも、どうしてこんな所に?

ジェネシスさんって益州の成都に居るって朱里ちゃんのお手紙に書いてあったはずなのに?

 

それより、私の寝顔をジェネシスさんに見られちゃいました!?

私は跳び起きて、外套を抱えて、洗面所に行き、鏡を見ます。

駄目です。まだくまが凄くてジェネシスさんに嫌われちゃったかもしれません。

 

あわわ!で、でも!ジェネシスさんに外套を返さなくちゃいけないし、あう~//////

どうしよう?返さなくちゃと駄目なのに、私じゃ返すことが出来ません。

 

私は両手で抱えたジェネシスさんの外套を見ます。

それに私は顔をうずめてしまいます。理由は分かりません。何故か勝手に動いたんです。

とても良い匂いがします。ジェネシスさんってこんな良い匂いがするのですね。

そういえば、香水を掛けていたから、その匂いなのかな?

あわわ//////私変な事してます。好きな人の服に顔を埋めて匂いを嗅ぐなんて変な娘です。

これじゃ、嫌われちゃいます。

 

そもそもジェネシスさんは私を一人の女として見てくれているのでしょうか?

私が一番親しいつもりだけど、それは思いこみかもしれない訳で……。

 

「なあ、武の御遣い様と華雄将軍が鍛錬場で一騎打ちをするみたいだぞ。」

 

突然、そんな声が聞こえて来ました。

私は洗面所の窓から外を見ます。何人かの兵が鍛錬場の方へと走って行くのが見えました。

私も気になったので、鍛錬場の方へと走って行きます。

 

 

 

 

鍛錬場にはたくさんの人が居ました。

私は背が低いから鍛錬場の真ん中で何が起こっているのか見ることが出来ません。

仕方がないので、城壁の方に移動し、そこから鍛錬場を見ます。

 

鍛錬場の真ん中には3人人が居ました。

中央に愛紗さん。右側に華雄さん。左側にジェネシスさんが立っています。

ジェネシスさんはいつも着ている外套が無いので袖なしの黒い服です。

 

「久しぶりだな!武の御遣い!今日こそは私が勝ってやる!」

 

「初見で相手の力量を見抜けない様じゃ、まだまだだな。」

 

「では、始め!」

 

愛紗さんがそう言うと、華雄さんは速攻します。ジェネシスさんはそれを後ろに跳んでかわします。

華雄さんはジェネシスさんとの距離を詰め、何度も金剛爆斧を振るいます。

私は武官じゃないから華雄さんの動きを正確に見ることが出来ませんが、ジェネシスさんは必要最小限度の動きで華雄さんの攻撃を何度もかわしているように見えます。

そして、隅へと追い詰めた華雄さんは金剛爆斧を大振りします。ですが、ジェネシスさんは跳躍し、反対側の隅の方へと着地します。

 

私は我が目を疑うような光景を見てしまいます。ジェネシスさんは剣を後ろに投げたのです。

赤い剣はゆっくりと回転しながら、鍛錬場の部隊の上のギリギリの所に刺さりました。

 

「何のつもりだ!武の御遣い!」

 

華雄さんは声を荒げて言います。愛紗さんは何か納得したみたいで、ため息をついています。

怒っている華雄さんは雄たけびを上げながら、ジェネシスさんの方へと突っ込んで行きました。

ジェネシスさんは鍛錬場の床を蹴ります。すると、一体に亀裂が出来ました。

そして、更にジェネシスさんはもう一度地面蹴ります。

すると、鍛錬場の床の破片が華雄さんの方へと飛んでいきます。

ジェネシスさんの攻撃は一度では終わりません。何度も何度も石を蹴り飛ばします。石は矢のように跳んでいきます。そして、ジェネシスさんの目にも止まらぬ速さで蹴りますから、何十、何百の石が華雄さんを襲います。

まるで一群の一斉掃射のように見えます。

ジェネシスさんの石を蹴る姿はとても綺麗でとても速い一つの踊りのように見えました。

鍛錬場の床だった石に襲われる華雄さんは金剛爆斧で石を弾いて行きます。

一つ思ったのですが、何かがおかしいです。

何かというとジェネシスさんが本気ならあっという間に華雄さんを倒せているはずです。

だって、愛紗さん、鈴々ちゃん、星さん、華雄さんの4人がかりでも倒せないのに、その内の一人の華雄さんが倒れていないというのはおかしいです。ジェネシスさんは笑っています。

 

あぁ、分かりました。

ジェネシスさんはこの真剣勝負で遊んでいるのです。

たぶんジェネシスさんの性格から考えると、華雄さんが防御に集中していれば守りきることが出来るギリギリの攻撃をし続けて、自分の蹴り技を昇華させると共に、華雄さんを鍛えようとしているのですね。

何ともジェネシスさんらしいですね。

 

そして、ジェネシスさんは石を蹴るのを止めました。

華雄さんはここぞとばかりに突進を仕掛けます。

 

「武の御遣い!これで終わりだ!」

 

しかし、ジェネシスさんは自分の後ろの床に刺さっている剣を掴み、持ちあげました。

剣を地面から抜いた訳じゃないので、剣には鍛錬場の床の一部だった大きな岩がついています。

岩は熊ぐらいの大きさで、とても重そうです。そして、ジェネシスさんは剣を振りました。

すると、剣についていた岩は華雄さんの方に飛んでいきます。

 

「そんなもの!」

 

華雄さんは金剛爆斧で飛んできた岩を叩き落とします。

すると大きな音を立てて、岩が壊れ、粉塵が舞い、華雄さんの周りが見えなくなりました。

 

「ジェネシスさんが居ません!」

 

そう。さっきジェネシスさんは立っていた所に居ません。

もしかして、あの粉塵の中に入って行ったのでしょうか?

そんなことを考えていたら、風が吹き、粉塵が晴れていきます。

 

 

 

 

鍛錬場の真ん中にはジェネシスさんが立っていました。華雄さんはジェネシスさんの腕に凭れかかるようにしています。ジェネシスさんや華雄さんの立っている場所から判断すると、どうやら、ジェネシスさんがあの粉塵の中に入り、華雄さんの横やりを入れて華雄さんを気絶させたんだと思われます。

 

「勝者、ジェネシス!」

 

「「「「うおおおおおおおおお!!!!」」」」」

 

愛紗さんが右手を上げ、勝敗を言うと、兵達の雄たけびに会場は包まれました。

普段、自分達を圧倒している将である華雄さんが倒されているのです。兵達がこれほどまで盛り上がるというのも頷けます。私もジェネシスさんを見ていたら、胸がキュンとなります。

あうぅ、ジェネシスさんは強くて、綺麗で、恰好良いです//////。

 

「あぅ//////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここにいるぞ!」

 

「あわわ!!」

 

いきなり、後ろから大声が聞こえたので、吃驚してしまいました。

吃驚し過ぎて、私は手を上下に振りながら、右往左往と走ります。同じところをグルグル回っているものだから、目がグルグル回って、こけそうになりましたが、寸前の所で蒲公英ちゃんに支えてもらえました。

 

「大丈夫?雛里?ちょっと驚かそうと思ったら、思った以上の反応で、こっちが吃驚しちゃったよ。」

 

「らいりょうふれしゅ!」

 

「噛み嚙みだよ?雛里」

 

「あぅ……//////」

 

「ね?で、どうなの?」

 

「何がですか?」

 

「今、武の御遣い様を見ていたよね?」

 

「あわわ!どうして分かったんですか?」

 

「後ろでずっと見ていたから?

ね?ね??雛里は武の御遣い様が好きなの?」

 

「はい。でも、ジェネシスさんは私の事を一人の女の娘って見ているかどうか私分からないから、ジェネシスさんが私のこと好きになってくれるかどうか……。」

 

「うーん。じゃあ、武の御遣い様に聞いてみようか!じゃあ、行くよ!」

 

蒲公英ちゃんはそう言うと私の手を引いて歩きだしました。

 

 

 

 

どうも、黒山羊です。

早速ですが、叫ばせて頂きます。

 

 

長編2本の同時並行って難しいわぁ!

 

 

桔梗√の方が今アンケートを取っていて当分ほったらかしにしようと思っていますので、またこっちの方を近々桃香出来そうです。

桔梗√読んでいる方居られましたら、アンケートにご協力の程お願いします。

 

それでは、へぅ( ゚∀゚)o彡°もマンネリ化してきたので、これからは毎度毎度違う挨拶をして閉めようと思います。

御唱和下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピィー!孫策なのじゃ!Σ(°Д°;)

 

 


 
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