No.319221

華琳 (成長) 後編

カイさん

皆さんどうもカイです、さあいよいよ始まります三国合同の模擬演習。
一刀の策に注目です

2011-10-16 13:39:31 投稿 / 全22ページ    総閲覧数:10201   閲覧ユーザー数:7554

今城の上では三国の王が演習の様子を見ていた

華琳「さあ、そろそろ始まるわね」

 

雪蓮「ねえ華琳、御遣い君てどんな戦術が得意なの?」

 

冥琳「そう言えば、知らないな」

 

華琳「そうね、一刀はその時によって戦い方が違うけど、大体やるのは奇襲ね」

 

稟「はい、本陣の時もあれば部隊の時も有りますから、見極めるのが大変ですね」

 

風「春蘭ちゃんの時は、おもに包囲殲滅が姿態ですね」

 

朱里「包囲殲滅ですか?」

 

桃香「春蘭ちゃんは、今回味方だから包囲の方は見れないんですね」

 

凪「あの頃は、私と真桜・沙和・隊長の四つの部隊で包囲殲滅が基本的な動きでした」

 

雪蓮「成る程ね、だから秋蘭と気が合うのね」

 

華琳「あら、判るのかしら?」

 

雪蓮「だって、秋蘭も奇襲や強襲が得意でしょう?」

 

桃香「そうなんですか?」

 

華琳「桃香・・・貴方今まで何を見てきたの・・・まあいいは、強襲に関しては秋蘭の方が上ね、演習の時も秋蘭と一刀は何時も同じ陣営だったかしら?」

 

桂花「はい、北郷の奇襲は秋蘭も認める腕です」

 

雪蓮「へぇー秋蘭が認める腕か、楽しみね」

 

雪蓮の目線は、一刀の十文字の旗に集中していた

一刀「これが敵の陣形だ」

 

一刀達は、最後の軍議に入っていた

 

 

秋蘭「蜀は中央を鈴々・左翼が星・右翼が焔耶か」

 

流琉「あれ?その後ろには、翠さん・蒲公英さん・白蓮さんが並んでますね」

 

霞「強襲か」

 

一刀「そう言うことだ、平原では騎馬隊は有利だからな」

 

秋蘭「では此方は槍兵を」

 

一刀「それは無理だ、三部隊も止められる程槍兵は居ない」

 

春蘭「しかし無いよりはましだ」

 

一刀「春蘭何か忘れてないか?呉も俺たちを狙ってるんだぞ」

 

季衣「呉は中央が思春で、左翼が明命・右翼が亞莎か」

 

秋蘭「蜀を攻める様に見せているが、やはり狙いは我等か」

 

一刀「そう言う事だ、本陣は孫権さん・陸遜さん・尚香さんの三部隊で守り、蜀は関羽さん・黄忠さん・厳顔さん・鳳雛ちゃんの四部隊だ」

 

秋蘭「兵の数は?」

 

一刀「呉は前線の部隊にそれぞれ一万ずつで、蜀は強襲する三部隊に九千ずつで前線部隊は四千ずつだ」

 

季衣「あれ、何か変じゃない?」

 

一刀「良く気が付いたな季衣、蜀は本陣に残り一万千を守りに使い、呉は残り二万を守りに回した」

 

春蘭「何故本陣の方が多いんだ?」

 

一刀「春蘭蜀と呉が警戒してるのは、何だと思う?」

 

春蘭「うん?お前と秋蘭だろう」

 

一刀「少し違うな、確かに秋蘭と俺を警戒してるのはそうだろう、だがそれは俺が武官として参加したらの話だ」

 

季衣「武官として?」

 

流琉「そうか!兄さまは今回軍師だから前線には立たないですよね」

 

霞「ちゅう事は、敵が警戒しとるのは秋蘭だけっちゅう事やな」

 

一刀「そう言う事だ、そして今回の勝利条件は本陣が落とされる事だ、総大将の討死じゃない」

 

秋蘭「つまりは、私を倒す必要はほとんど無いと言う事か」

 

一刀「そうだそして、呉の目的はもう一つあるんだ、それは蜀の兵を疲弊させる事」

 

春蘭「兵を疲弊させる?」

 

一刀「そう、恐らく俺たちを倒した後は蜀と呉で戦うだろう、そうなった場合圧倒的に不利なのは呉だ、だから蜀に共闘の話を持ち掛けたんだ、強襲て提案を使って兵を疲弊させるために」

 

霞「うーわやり方が、あくどいな」

 

秋蘭「だから、蜀の守りは四つも部隊がいる訳か」

 

一刀「蜀の鳳雛ちゃんは直ぐに気が付いたんだろうな、多分強襲が成功したらそのまま呉の本陣を攻撃するつもりだろうな」

 

秋蘭「それで軍師殿?我等はどう対応するんだ?」

 

一刀「気が付いてると思うけど、真桜と沙和が居ないだろう?」

 

春蘭「ああ、そう言えばそうだな」

 

一刀「既に策の為に動いて貰ってる」

 

秋蘭「一刀、その策とは?」

 

一刀「それは・・・」

 

一刀は策の説明を始めた

此方は蜀の陣営

愛紗「雛里準備は終ってるのか?」

 

雛里「はい、何時でも動けますでも」

 

星「何か心配でも有るのか?」

 

雛里「はい、北郷さんの動きが判らないんです」

 

翠「判らない?」

 

雛里「北郷さんは主に後方支援を担当していた人です、だから戦闘情報が少ないんです」

 

紫苑「それは厄介ね」

 

桔梗「情報が無い程恐ろしい事は無いからのう、少なくとも今回は前線に立たないとは思うが」

 

蒲公英「何か聞いてないの、風あたりから」

 

雛里「少し前に奇襲が得意と言っていました、でも此処は平原です伏兵が使えない以上奇襲は無理です」

 

焔耶「だったら問題無いだろう」

 

白蓮「もしかして兵の展開についてか?」

 

雛里「それも有りますが、何より魏の兵はいきなり防御戦の展開なんです、恐らく北郷さんは私達が呉と共闘して本陣を強襲する事を何処かで情報として手に入れて、その対策を打ってくるはずです、でもそれが判らないんです」

 

紫苑「その可能性は高いわね、何をして来るか判らない事ほど恐ろしい事もないは、それに秋蘭も居るしね」

 

桔梗「恋を倒したあの武は厄介じゃ、それに加え北郷の軍略の不明な点・・・厳しいのう」

 

鈴々「そんなの関係ないのだ!」

 

愛紗「鈴々?」

 

鈴々「鈴々達はやれる事をやるだけなのだ!」

 

翠「そうだな、私らはやれるだけの事をやろう」

 

星「やれやれ、まあ間違っては居ないな」

 

愛紗「そうだな(この演習に勝って北郷殿の)「愛紗」何だ星?」

 

星「まさかとは思うが、勝ったご褒美で北郷殿の弟子にして貰うなんて考えてないだろうな?」

 

愛紗「あ!?当たり前だろう!?」

 

愛紗以外(((考えてたんだ・・・)))

 

愛紗「そ、それより雛里呉の動きはどうなんだ?」

 

雛里「あわわ!!そ、その辺りは大丈夫でし!?」

 

星「まあその辺りは任せよう、念のため最後の確認に入ろう」

 

その言葉を最後に、各自配置に付くのであった

その頃呉では

蓮華「各自準備は良いな」

 

穏「何時でも良いですよ♪」

 

思春「魏の腸を食らい尽くしてやる」

 

明命「でも少し残念です、北郷さんと戦えないのは」

 

亞莎「明命贅沢言わないの、私達の成長を雪蓮様達に見せれる機会なんだよ」

 

蓮華「そうだ、状況は有利に越した事は無い」

 

穏「そうですね、軍師が前線に立つ事はまず無いでしょうけど、それ以前の問題が」

 

小蓮「問題?何それ?」

 

穏「北郷さんは多分ですけど、私達の策に気が付いてるんだと思います」

 

亞莎「ええ!?」

 

明命「はぅあ!?そうなんですか!?」

 

思春「だから防御戦の配置なのか」

 

小蓮「どうするの!?勝てないじゃん!?」

 

蓮華「落ち着け!!」

 

蓮華以外「「「ッ!?」」」

 

蓮華「例え策がばれていても、対策が無ければ意味が無い」

 

穏「そうですね、でもその対策についても未だ判らず仕舞いですけどね」

 

思春「判らない?どういう事だ?」

 

穏「北郷さんの戦闘情報が少ないんです、対策が練り難いんです」

 

亞莎「情報が少ないんじゃあ仕方ないですけど、何か方法は無いんですか?」

 

穏「こればかりは、兵の動きを見ながら対策を練るしか有りません」

 

蓮華「仕方ないか、蜀については?」

 

穏「本陣に紫苑さんと桔梗さんが居ます、恐らく強襲対策かと」

 

蓮華「流石雛里ね、とりあえず最終確認を済ませて各自配置に付け」

 

蓮華以外「「「御意(はーい♪)」」」

 

蓮華達が最終確認に移る、開始の時刻が刻一刻と迫っていた

華琳「そろそろね、銅鑼を鳴らしなさい」

 

華琳の合図で演習が始まる

愛紗「銅鑼が鳴ったか!これより魏に攻撃を開始する!!」

 

蜀軍兵「「「おおおおおおお!!!!」」」

 

愛紗の号令に蜀全員が動き出す

 

 

蓮華「愛紗が動いたか!これより蜀と連携して魏を打つ、全軍突撃!!」

 

呉軍兵「「「おおおおおおお!!!!」」」

 

蜀の動きに合わせて兵が動き出す

 

 

一刀「動き出したか、真桜・沙和急げよ」

 

春蘭「一刀やはり私も」

 

一刀「駄目だ、春蘭が今行ったら勝てなくなる!!」

 

本陣の一刀と春蘭は時を待っていた

甘寧隊「申し上げます!敵の旗を確認!」

 

思春「旗は?」

 

甘寧隊「張と典です」

 

思春「霞と流琉か」

 

明命「此方も確認しました」

 

亞莎「本陣に伝令を!敵の部隊の旗は張と典!」

 

伝令兵「はっ」

 

思春「これより魏の部隊に攻撃を仕掛ける全員我に続け!!」

 

呉軍「「「おおおおおおおーーーーー!!!!」」」

 

本陣に伝令を出し、呉軍が攻撃を始める

 

 

張飛隊「申し上げます!敵の旗を確認!」

 

鈴々「何処の部隊なのだ?」

 

張飛隊「許と夏候です」

 

鈴々「ちびっ子とどっちの夏候なのだ?」

 

張飛隊「淵です!」

 

鈴々「ううっ厄介なのだ」

 

星「秋蘭を選んだか、北郷殿は本気だな」

 

焔耶「腕が鳴る!!」

 

星「本陣に伝令を出せ!!夏候淵が此方に回された」

 

伝令兵「はっ」

 

星「さて、どうやって突破するか」

 

星は慎重に部隊を動かそうとしていた

華琳「変ねえ」

 

雪蓮「春蘭の事?」

 

華琳「それも有るけど、真桜と沙和が本陣から動かないのは何故かしら?」

 

桂花「本陣の守り、では無い様ですね」

 

稟「北郷殿は、また何か企んで居るようですね」

 

風「何でしょう~」

 

冥琳「朱里、お前はどう思う?」

 

朱里「何かしらの策はあるんだと思います、でもその前に凪さん少し良いですか?」

 

凪「何です?」

 

朱里「北郷さんは、ここ数日何か変わった行動をしてませんでしたか?」

 

凪「そう言えば、よく真桜の工房に足を運んでました」

 

朱里「工房ですか?」

 

桃香「何か作って貰ったのかな?」

 

華琳「可能性は高いは、ふふっ今度は何を見せてくれるのかしら、一刀?」

 

一刀の策に全員が胸躍らせていた

秋蘭「風月!!」

 

ヒュン!

 

星「チッ!?」

 

ドゴーン!!

 

秋蘭「交わしたか、良い動きだ悪くない」

 

星「今、本気で打ったか?」

 

秋蘭「さあ?どうかな」

 

焔耶「でりあぁぁぁぁぁ!!」

 

ブオン!!

 

秋蘭「無駄だ!風神壁!!」

 

ガーン!!

 

焔耶「くそっ!!」

 

星「焔耶まともに相手にするな!!」

 

鈴々「うりゃりゃりゃ!!」

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

季衣「でえええええええぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

ブオン!ガキーン!

 

鈴々「団体戦の時見たいには行かないのだ!」

 

季衣「へーんだもう一回僕が勝つもんねーだ!!」

 

秋蘭「季衣!まだか!?」

 

季衣「えっ?まだです!!」

 

秋蘭「くっ!防御戦は得意では無いのだがな」

 

秋蘭は一刀からの合図を待っていた

 

 

霞「おらおらおら!!」

 

ブオン!

 

思春「くっ!!」

 

ガキーン!!

 

亞莎「思春!!」

 

霞「遅い!!」

 

ブオン!

 

亞莎「ひゃ!?」

 

ガキーン!

 

思春「亞莎!?」

 

亞莎「だ、大丈夫です」

 

霞「何や終わりか?」

 

亞莎「霞様!御使い様は何を考えているんですか!!」

 

霞「教えられへんな」

 

思春「ならば聞き出すまでだ!!」

 

明命「はあ!」

 

ヒュン!

 

流琉「うっ!!」

 

ガキーン!

 

明命「やりますね!」

 

流琉「明命さんも流石です」

 

霞「流琉っち!まだか!?」

 

流琉「まだです!!」

 

霞「たくっ、二万で三万の兵なんか抑えきれるかっちゅうねん!!」

 

一刀は蜀と呉の防衛に二万ずつに分けて対応している

一刀(まだか真桜・沙和!?)

 

春蘭「おい一刀!!このままでは押し切られてしまうぞ!?」

 

一刀「判ってる!!」

 

真桜「隊長!!」

 

沙和「終ったの!!」

 

一刀「来たか!!」

 

春蘭「待ちわびたぞ!!」

 

一刀「直ぐに本陣を動かす!!合図を送れ!!」

 

魏軍兵「「「はっ」」」

 

今一刀の策が始まろうとしていた

 

 

ヒューーーードーーーン!!

 

 

秋蘭・季衣・霞・流琉「「「「っ!?」」」」

 

星「何だ!?」

 

焔耶「煙?」

 

秋蘭「合図だ!季衣!」

 

季衣「はい!!」

 

ヒュン!ボーーーン!!

 

焔耶「うわ!?」

 

星「これは!?」

 

鈴々「にゃあ!?こっちも煙なのだ!?」

 

秋蘭「後退するぞ!!」

 

季衣「はい!!」

 

秋蘭と季衣はあらかじめ渡されていた煙球を投げた後、部隊を後退させた

 

 

霞「流琉っち!!」

 

流琉「はい!!」

 

ヒュン!ボーーーーン!!

 

思春「何!?」

 

明命「これは!!」

 

亞莎「ゲホゲホ!!真桜さんの煙球!?」

 

霞と流琉も煙玉を使い時間を稼ぎ、部隊を後退させた

蜀本陣

 

 

愛紗「何だあの煙は?」

 

紫苑「狼煙みたいね」

 

桔梗「何か仕掛けてくるぞ!?」

 

雛里「あわわ!?前線が見えません!?」

 

愛紗「何!?」

 

桔梗「前線にも煙が!?」

 

紫苑「気を付けて!何が来るか判らないわ!?」

 

愛紗「くっ!騎馬部隊に通達!!増援に向かえ!!」

 

伝令兵「はっ!!」

 

雛里「愛紗さん!?」

 

愛紗「雛里、この場は仕方ない」

 

雛里(最初の防衛の動き・・・そして狼煙・・・前線の煙・・・北郷さん何をする気ですか?)

 

雛里は頭をフル回転させて対応を考えていた

 

 

呉本陣

 

 

蓮華「まだ突破できないのか!!」

 

小蓮「お姉ちゃんあれ!!何か出てる!?」

 

蓮華「何!?」

 

穏「あれは、狼煙みたいですね」

 

蓮華「狼煙?何の為に?」

 

伝令兵「申し上げます!!前線に大量の煙が!!」

 

蓮華「何!?前線にも!?」

 

小蓮「一体何が起きてるの!?」

 

穏(狼煙が上がったと言う事は、何かの合図のはず・・・何が起こるんでしょうか?)

 

穏は慎重に展開を考えていた

華琳「あれは、狼煙?」

 

稟「かつて真桜が作った物ですね」

 

風「前は確か、何かの指示を出す時に使ってましたね」

 

桂花「ちょ!?何あれ!?」

 

雪蓮「何!?前線部隊の居る場所にも煙が上がってるじゃない!?」

 

冥琳「何をする気だ、強襲か?」

 

朱里「いえ、魏の部隊で強襲は無理です」

 

桃香「何も見えないね」

 

そして煙が晴れて行くと魏の本陣が移動して、下の場所には大きな穴が開いていた

 

 

雪蓮「何あの穴?」

 

桃香「あそこからも煙が出てますよ?」

 

華琳(一刀?一体何をするつもり?)

 

華琳達は一刀の行動に理解が出来ないでいた

一刀「やれ!!」

 

一刀の言葉で穴に火矢が放たれる

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!

 

思春「何だこの揺れは!?」

 

バキバキバキバキバキ!!!!!!!

 

明命「じ、地面が!?」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

 

呉全員「「「「うあああああああああ!!!!!」」」

 

星「何事だ!?」

 

焔耶「地震か!?」

 

鈴々「星!!焔耶!!地面が割れていくのだ!?」

 

星「何!?」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

 

蜀全員「「「「うあああああああああ!!!!!」」」

 

蜀・呉の前線部隊の居る場所に大きな穴が開く

 

 

一刀「かかった!!」

 

春蘭「こ、これ程とは・・・」

 

真桜「怖っ・・・」

 

沙和「隊長・・・やり過ぎじゃないの?」

 

一刀「ああ、ちょっとな・・・よし拘束部隊を出せ、前線部隊を拘束する!!」

 

北郷隊「「「はっ!」」」

 

北郷隊の拘束部隊が、蜀・呉の前線部隊の捕獲に掛かる

華琳「な・・・何が・・・起こったの?」

 

稟・桂花「「・・・」」

 

朱里・冥琳「「・・・」」

 

雪蓮・桃香「「・・・」」

 

風「ふむふむ、成る程」

 

稟「風!?判るんですか!?」

 

風「判りません」

 

桂花「だったらへんな反応しないでよ!!」

 

風「わかりませんが、お兄さんが何か仕掛けたのは確かです、そして今本陣から出て来たのはお兄さんの部隊ですね~」

 

稟「あれは、拘束部隊!?」

 

冥琳「拘束部隊だと!?」

 

雪蓮(やられた!?)

 

桃香「朱里ちゃん!?まだ勝てるよね?」

 

朱里「・・・」

 

桃香「朱里ちゃん?」

 

朱里「桃香様・・・恐らくもう勝敗は決まりました」

 

桃香「・・・」

 

桃香が視線を戻すと、拘束部隊が網を投げていた

 

 

蜀本陣

 

 

愛紗「いっ、一体何が・・・」

 

雛里「あわわわわわわわわわ!?」

 

紫苑「どうなっているの?」

 

桔梗「天変地異?いやそんな物ではない」

 

伝令兵「も、申し上げます!?」

 

愛紗「はっ!?な!!何だ!?」

 

伝令兵「趙雲将軍!!魏延将軍!!張飛将軍が!!魏に拘束されました!!」

 

愛紗・雛里・紫苑・桔梗「「「!?!?!?!?」」」

 

伝令兵「申し上げます!!」

 

桔梗「今度は何じゃ!?」

 

伝令兵「馬超将軍!!馬岱将軍!!公孫讃将軍も!!魏に拘束されました!!」

 

愛紗「馬鹿な!?」

 

紫苑「そんな事が・・・」

 

桔梗「まさか・・・敵の狙いはこれか・・・」

 

雛里「・・・」

 

伝令兵「申し上げます!!魏が総攻撃を開始!!此方に夏候の二つの旗と十文字の旗が来ます!!」

 

愛紗「じゅ、十文字だと!?」

 

桔梗「北郷か!?」

 

紫苑「兵数は?」

 

雛里「恐らく・・・一万五千かと」

 

愛紗「何としても本陣を守り抜くぞ!!」

 

愛紗達は急ぎ防衛線に入った

 

 

呉本陣

 

 

蓮華「いったい・・・何が・・・」

 

穏・小蓮「「・・・」」

 

伝令兵「も、申し上げます!?」

 

蓮華「何だ!?」

 

伝令兵「甘寧将軍!!周泰将軍!!呂蒙将軍が!!魏に拘束されました!!」

 

蓮華「何だと!?」

 

小蓮「そんな・・・明命達が・・・」

 

伝令兵「申し上げます!!魏が総攻撃を開始しました!!旗は張・許・典の旗印!!その数三万!!」

 

蓮華「さ、三万だと!?」

 

小蓮「お姉ちゃん・・・」

 

蓮華「穏!!直ぐに対策を!!」

 

穏「・・・りです」

 

蓮華「穏?」

 

穏「無理です・・・本陣に残ったのは二万そして敵の兵数は三万、これだけでも厄介なのに、兵を率いてるのはどれも一騎当千の将・・・ここまでの差を埋めるのは今の私達では出来ません」

 

蓮華「そんな・・・」

 

穏「完璧です・・・完璧な軍略です」

 

穏はその目に涙を流していた

拘束部隊を出した後の魏の本陣では

 

 

一刀「沙和・真桜、本陣の守りは任せた」

 

沙和・真桜「「はーい♪」」

 

一刀「春蘭待たせたな、行くぜ!!」

 

春蘭「おう!!約束どうり、お思いっきり暴れさせて貰うぞ!!」

 

実は春蘭が本陣に残っていた訳は

 

 

数時間前

 

 

一刀「皆に聞きたいのは唯一つ、圧倒的勝利と確実な勝利どっちが欲しい?」

 

秋蘭「そんな事」

 

春蘭「決まっている!圧倒的勝利だ!!」

 

一刀「その為には、春蘭には時が来るまで本陣に待機して貰わないといけない」

 

一刀以外「「「!?!?」」」

 

春蘭「一刀!!どういう事だ!!」

 

一刀「落ち着け」

 

春蘭「これが落ち着いていられるか!!」

 

秋蘭「待て姉者、一刀理由を話せ」

 

一刀「理由はただ一つ、春蘭・・・関羽さんと戦いたくないか?」

 

春蘭「!?・・・愛紗と戦えるのか?」

 

一刀「戦わせてやるだから、信じろ俺を!!」

 

春蘭「・・・わかった」

 

一刀「まあ思いっきり暴れて貰っても構わないけどね」

 

春蘭「本当か!?」

 

一刀「ああ、その方が春蘭らしい、なあ皆?」

 

季衣「はい!」

 

流琉「そうですね!」

 

霞「ま、否定は出来ひんからな」

 

一刀「周りの連中は俺や秋蘭に任せて、関羽さんに集中しろ」

 

春蘭「おう!!」

 

と言う話があった為である

一刀「居た!秋蘭!!」

 

秋蘭「一刀!姉者も」

 

春蘭「おお!無事だったか!」

 

秋蘭「まあな、総攻撃か?」

 

一刀「ああ」

 

秋蘭「では、一刀号令を」

 

一刀「うん?此処は秋蘭がやるべきだろう」

 

秋蘭「策を提案したんだ最後までやれ、季衣予定どうりに霞達に合流しろ」

 

季衣「はい!」

 

一刀「やれやれ」

 

一刀は刀を抜き、号令を放つ

 

 

一刀「策はなった!!これより総攻撃を開始する!!全軍最後の力を振り絞り勝利を勝ち取れ!!」

 

魏軍兵「「「おおおおおおおーーーーーーー!!!!!!!」」」

 

春蘭「夏候惇隊蜀の本陣を食らい尽くす!!全軍我に続け!!」

 

秋蘭「夏候淵隊も続くぞ!!遅れるな!!」

 

一刀「北郷隊!!俺に続け!!」

 

ドドドドドドドドドドドドド!!!!!!

 

一刀「ん?あれは!?」

 

一刀の目に入ってきたのは、二つの旗、黄と厳

 

 

紫苑「ここから先には行かせません」

 

桔梗「そう言う事じゃ」

 

春蘭「くっ!紫苑と桔梗か」

 

秋蘭「ここに来てこの二人か」

 

一刀「春蘭先に行け、此処は俺と秋蘭が」

 

秋蘭「一刀だけでは荷が重い」

 

一刀「判っている、秋蘭周りの連中を頼む」

 

秋蘭「判った」

 

紫苑「北郷さん、先程の策見事でした」

 

桔梗「確かに、あのような物は始めてみたぞ、拘束の為に地形を変えるとわな」

 

一刀「それはどうも」

 

紫苑「でも残念ね、軍師なのに前線に立つなんて」

 

桔梗「そうじゃな」

 

一刀「早く行け春蘭」

 

春蘭「ああ、負けるなよ一刀」

 

そう言い残し春蘭は、蜀本陣に向かった

桔梗「お主の相手はわしらと言う訳か、軍師が武官と戦うとわな」

 

一刀「誰が決めた・・・」

 

桔梗・紫苑「「!?」」

 

一刀「誰が・・・軍師が前線に立ってはいけないと決めた!!」

 

ゴオオオオオオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!

 

一刀の目が大きく開き身体を蒼白い光が包む

 

 

桔梗「その光は・・・」

 

紫苑「春蘭ちゃんと戦った時の」

 

一刀「北郷流氣功術・・・蒼の焔(あおのほのお)」

 

紫苑「桔梗!!」

 

桔梗「おう!!」

 

ヒュン!ドーン!

 

ドゴーン!!

 

紫苑・桔梗「「・・・!?」」

 

一刀「・・・」

 

紫苑「そんな!?」

 

桔梗「まるで効いていないじゃと!?」

 

一刀「自分が本当にやるべき事を判っている人間は、本当の意味で強くなれる」

 

桔梗「お主その力は、一体?」

 

一刀「時間が無い、二人まとめて倒す!!」

 

一刀は紫苑達に向かって走り出す

 

 

春蘭「はあああああ!!!!」

 

愛紗「でりやややや!!!!」

 

ギーン!ギーン!ギーン!ギーン!

 

愛紗「はあはあ」

 

春蘭「どうした愛紗その程度か!!」

 

愛紗「春蘭その力一体?」

 

春蘭「私は、一刀の修行を受けている」

 

愛紗「!?」

 

春蘭「あの日からずっと、自分の無力を知った私は只管に鍛錬に力を入れた、だが帰って来た一刀は私より強くなっていた、だから私は決めたのだあいつと一緒に強くなろうと、今度は私が守る番だと!!」

 

愛紗「だから、北郷殿はお前に修行をつけたのか」

 

ジャーン!ジャーン!

 

雛里「愛紗さん!!呉の本陣が落ちました!?」

 

愛紗「何!?」

 

春蘭「此処までだな」

 

愛紗「くっ・・・雛里旗を降ろせ」

 

雛里「・・・はい」

 

演習は、魏の勝利で幕を閉じた

その数時間後

華琳「一刀・・・貴方何をしたの?」

 

一刀「そうだな説明しよう」

 

中庭に集まった皆の前で一刀が説明を始める

 

 

一刀「あれはな、粉塵爆発と言う現象だ」

 

華琳「粉塵爆発?」

 

一刀「そうだ、一定の濃度の可燃物の粉塵まあ、判りやすく言えば塵だなそれが浮遊した状態で火花とかで引火するんだ」

 

稟「そんな事が・・・」

 

風「天の世界で勉強してきたんですね~」

 

一刀「まあそう言う事だ、本来ならあそこで弓矢とかで一掃するんだけど、今回は演習だから拘束にした、まあ差し詰め火鼠の計(ひねずみのけい)とでも名を付け様か」

 

冥琳「火鼠の計・・・」

 

一刀「ああ、そうだ華琳これ火鼠の計の使用方法と必要な道具が書かれてるから」

 

一刀は火鼠の計と書かれた竹簡を渡す

 

 

華琳「ふん・・・成る程ね、一刀」

 

一刀「うん?」

 

華琳「ご褒美は、貴方にあげるは今晩部屋にいらっしゃい」

 

一刀「えっ!?あ、うん////」

 

冥琳「私にも読ませてはくれないか?」

 

華琳「いいわよ」

 

冥琳「ふむふむ・・・成る程」

 

一刀「周喩さん?」

 

冥琳「北郷、私の真名は冥琳だ」

 

全員「「「!?!?!?」」」

 

一刀「良いんですか?」

 

冥琳「ああ、お前は共感に値する」

 

これをきっかけに一刀は、蜀・呉の皆に真名を貰うのだった


 
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