No.263404

ようこそ! きのこ駅前商店街へ! #7 最後の3人…?

enarinさん

○ボーカロイド小説シリーズ第2作目の”ようこそ! きのこ駅前商店街へ!“シリーズの第7話です。マスターの“レン”、ウェイトレスの“ルカ”が営んでいる喫茶店“LEO”を中心に、ボカロ達の日常が展開・・・していたSF系ジュブナイルです。
○ちょっと変なバトル中です!

2011-08-07 11:48:19 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:386   閲覧ユーザー数:385

<ようこそ! きのこ駅前商店街へ! 第7話 最後の3人…?>

 

<第6話 末文より>

 

(???)

 

レン:切り札の駒は最後に残しておく物だよ。果たして“あの3人”の「分霊」ができるかな?。ふふ、見物だな。

 

リンとレン、二人共がいくつかの監視モニターを眺めて状況をチェックしていると、最後の刺客らしき人物達が移動している所を映したモニターにレンの目が止まった。その刹那、レンの表情がこわばった。

 

レン:な!!!!、ミクとカイト・・・・二人だけだと!!!!。メイコはどうしたんだ!!!。

リン:どうしたの?。

レン:ココを出た刺客の最後の3人、ミク、カイト、メイコの中で、メイコだけ一緒に移動していないのだ!。彼女だけの居場所を探知出来るモニターはどれだ!。

リン:えっと・・・・あ!、このモニターだ・・・・え?、砂の嵐だよ?。

 

レン:な!、この支配世界と天の世界にいるのなら、必ずその“個別監視モニター”に映るはずだ!。だとすると、こちら側のどの世界にもいないというのか!。この期に及んで、何を企んでいるのだ!!!。

リン:ミクさん、カイトさんの他に、絶対にメイコさんがいないとダメなの?。

レン:“三位一体”なのだ、あの3人の作戦は・・・・。仕方ない、同じ守護霊を動く“め~こ人形”に入れて送るしかないか。

リン:“め~こ人形”?、なにそれ?。

レン:いくら私たちでも誰かのクローンの生身を作る事はできん。その思考パターンを封入した人形に、同じ守護霊を宿らせて送るしか方法がないのだ!。もう時間がない!。強制転送する!。

 

レンは、メイコの酒屋のマスコット人形“め~こ人形”に処理を施し、ミクとカイトが映っているモニターに放り込んだ。

 

め~こ人形:いってくるよ~!。

レン:頼む。

 

***

 

(支配世界・ミクとカイトの現在地点)

 

め~こ人形:お~い、ミクさん、カイトさん~!。

ミク:あ、なんか空から人形が降ってきた。

カイト:え?、あれって、め~こ人形?。

 

め~こ人形は着地すると、レンから言われた簡単な状況説明をした。

 

カイト:なんだよ、メイコさん、途中ではぐれたのか。

ミク:仕方ない、それで、あなたが代役なのね。

め~こ人形:そうだよぉ~。よろしくぅ~!。

ミク:な、なんかもの凄く・・・。

カイト:力が抜ける・・・・・。

め~こ人形:ぷんぷんっ!、これでもちゃんとおなじしゅごれい、いれてもらったんだぞぉ~!。あのさくせん、ちゃんとできるんだからねぇ~!。

ミク:はいはい。じゃぁ、一緒に頑張りましょ、メイコさん?。

め~こ人形:わ~い!、ちゃんと“めいこさん”ってよんでくれたぁ~!。

カイト:はぁ~・・・・・・。

 

め~こ人形は空中を浮遊できるので、自立してミク達と一緒に行動していった。

 

***

 

(支配世界・アイスクリームチェーン店“BLUE MUFFLER”前)

 

ルカ:ついに・・・・あなた達で最後なのね。

ミク:そう。

カイト:僕たちが最後の刺客だよ。

め~こ人形:そうだお!、これでさいごなのだぁ~!。

 

がくぽ:・・・・支配世界内ですら体を成す事が出来る、“強い意志を持った地の世界から来た人間”は、たったこれだけなのか・・。何となくわかっていたとはいえ、失望したくなる・・・。

ミク:私たちは強い野望を持っているからね!。私は世界一の八百屋!。

カイト:僕は世界一のアイスショップ!。

め~こ人形:あちしは、せかいいちの、おさけやさん、なんだお~!。

 

ルカ:・・・・・ ]ゝ゚ ‐゚ノ!

がくぽ:・・・・・・ (uωu);

ミク:・・・・・・ (@´゜□゜`@)

カイト:・・・・・・ (゜ω゜);/\/

 

ルカ:・・・おしゃべり・・・・かわいい・・・・・・

がくぽ:・・・おまえら、1つ訊いていいか?。その、メイコさんをデフォルメした人形、もしかして・・・。

 

め~こ人形:な、なんだお!、あちしは、いだいなる、めいこさまのぶんしんの、め~こにんぎょうさまなんだお!、えらいんだお!。

 

ルカ:・・・・・仕草も・・・・かわいい・・・・

ミク:はい・・・ドタキャンしてくださいました、メイコさんの代役・・・です。

カイト:深くは・・・訊かないでくれ・・・・。

 

がくぽ:・・・おまえらも色々あるんだな、わかった。話を進めようか。

 

め~こ人形:これから、おまえらを、ぢごくへ、たたきおとして、やるんだお!。

ルカ:・・・・やっぱり・・・かわいい・・・・・

カイト:め~こ人形さん、頼むから、少し黙っていてくれ・・・頼む・・・・。

め~こ人形:わかったのだ!、め~こにんぎょうさまは、ふところが、あついんだお!、すこしだまっていてやるお!。

 

凄い状況だったが、とりあえず話を進めることになった。

 

がくぽ:えーーーーっと、とりあえず、“本当に戦闘し”にきたのか?。

ミク:当然です!。私の守護霊、“純愛”のクーフーリンと、

カイト:俺の守護霊、“探求”のアラハバキによる、卑怯で絶対無敵のコンビネーション攻撃、そして、代役になるけど、メイコさんのファイナルアタックで、お前ら全員、地獄行きだ!。

 

がくぽ:とりあえず、やってみてくれ。興味がある。

ミク:い、いいのか!、本当に地獄行きだぞ!。

がくぽ:かまわん、存分にやってくれ。

カイト:よ、よーし!、行くぞー!、俺達のコンビネーションアターーーーック!。ショート劇場!、「愛の嵐」!!。

 

がくぽ:・・・・・

 

ミクとカイトは、何を思ったのか、その場で寸劇を始めてしまった!。

ミク:カ、カイト様、こ、こんにちは!。

カイト:ああ、ミクさん、こんにちは!。

 

ここで後ろのめ~こ人形がミクだけにスポットライトを当てた。

 

ミク:ああ、このカイト様への恋心、どうやったら伝えられるの!。そうだ!、昨日、妖精さんからもらった、この純愛の守護霊を使えば!。

 

ミクの体が青白いオーラに包まれた。どうやら劇のセリフの通り、ミクの守護霊“クーフーリン”が出てきているようだった。

 

ミク:ああ!、純愛の剣士様の力で、私に勇気が溢れてくる!。

 

次にめ~こ人形はカイトにスポットライトを当てた。

 

カイト:ああ、ミクさんが気になる・・・。でも、弱気なボク。そうだ!、昨日、妖精様から貰った、この探求の守護霊を使えば!。

 

カイトの体も青白いオーラに包まれた。同じく守護霊が出てきているらしかった。

 

カイト:ああ!、探求の神様のおかげで、ミクさんへの興味が沸きだしてくる!!。ミクさんが恋しい!!。

 

がくぽ:パリパリ。

ルカ:モキュモキュ。

 

いつの間にか、がくぽはさっきめ~こ人形から買った柔らかお煎餅を、ルカも同じく買ったポップコーンを食べていた。

 

次にめ~こ人形は二人に大きくスポットライトを当てた。

 

カイト:ああ!、ミクさん!、君が愛おしい!。大好きだ!!。

ミク:私もよ!、やっと貴方に伝えられた、この乙女の想い!。

 

ルカは何故かハンカチで涙を拭っていた。

 

ルカ:ああ!、こんな世界ででも、ミクさん、やっと思いを伝えられたのね、良かった!。

 

カイト:ああ!、もう離さないよ!、ミク!。

ミク:私も、もう離れないわ!、カイト様!。

 

め~こ人形:さぁ!、おきゃくさんも、だんじょうにきて、いっしょによろこびをわかちあいましょう!。さぁ、わたしのところへ!。

ルカ:はい!、私も一緒に!。

 

ルカはめ~こ人形の所に、無防備で近づいていった。

 

め~こ人形:ふっ!、すきあり!!、くらえ!、ひっさつ!、めがとんさかびん!。

 

「パフ」

 

め~こ人形:あ、あれ?、えいえいえい!。

 

「パフパフパフ」

 

め~こ人形:えいえいえいえいえいえいえい!。

 

「パフパフパフパフパフパフパフ」

 

め~こ人形は子猫のように首根っこを捕まれて持ち上げられた。持ち上げたのは、がくぽだった。

 

がくぽ:で?、この劇の最後に、おまえが卑怯な酒瓶で、脳天クラッシュして、私たちを撃破する事になっていた・・・と?。

め~こ人形:はい・・・。

がくぽ:ついでに予定では、私までこっちにノコノコやってきて、お前のメガトン酒瓶の連激で一緒に倒れる予定だった・・・と?。

め~こ人形:さようでございます・・・・。

がくぽ:これは私の推測だが、ドタキャンしたメイコさん、こんなアホな攻撃、やりたくなかったから、ブッチしたんじゃないか・・・え?。

め~こ人形:いろん、ございません・・・・・。

 

がくぽは、め~こ人形を残り二人の側に置いて、落胆しているミクとカイトも加えて、何か話しかけた。

 

がくぽ:正直、分霊も撃破もする気がなくなった。そういうことをしない代わりに、お前ら3人には、この先にいるであろう、リンとレンの元に案内して貰う。場所は神社のはずだが、どうにも道が入り組んでいて、途中からわからなくなっていた。いいな。

 

ミク:あのその・・・。

カイト:それやると・・・。

め~こ人形:あちしたちのそんざいそのものが・・・。

 

がくぽ:い!・い!・な!。

 

3人:はい・・・。

 

ルカ:ああ!、うるうる!、いい演劇だったわ!、モキュモキュ!。

 

がくぽ:ルカさん、行きますよ。

ルカ:追加公演の予定、教えて!。

 

3人:(ルカさんだけでメイコさんがちゃんといれば、勝てたはずなのに・・・・・)

(???)

 

リンとレンの二人はこの一部始終をモニターでちゃんと見ていた。

 

リン:・・・・・・・・・・・・・レーーーーーンーーーーーー。

レン:あれ?、おかしいな?、“人間心理”を突いた、卑怯でブリリアントな完璧な戦術だと思ったんだけどな~。そっか!、やっぱりメイコがブッチしたのがいけなかったんだ!、そうだ!、やはり代役では“詰めが甘かった”んだ!、そうだ!。

リン:私がメイコさんだったら、行く前にあんたを撲殺してるわ!。それとあの代役、“代“にもなんにもなってなかったわよ!。なにが”メガトン酒瓶攻撃“よ!!。単に”酒瓶のぬいぐるみで叩いていた“だけじゃないの!。

レン:あ、いや、それは、代役の起用に問題があったというか、やはり陶器の酒瓶でなくてぬいぐるみの酒瓶になってしまったのが主原因であって・・・・。

 

リン:あの人たち、こっちに来ちゃうじゃないの!。案内付きで!。もう残りの刺客いないんだから、私たちでなんとかするしかないじゃない!。どうするつもりよ!。

 

レン:ふふふ。

リン:な、なによ!、いきなりまじめな顔に変わって・・・・。

 

レン:ボクは最初から“彼らを始末できる”つもりで刺客を送ったんじゃないよ。彼らの“データ”を取るために、刺客達には“役”を演じて貰っていただけさ。なにせ、二人のデータ、ほぼ0だったんだからね。ルカは来てから間もないし、休日の散歩前ではノーマークだったんだから。がくぽの店には結界が張られていて、情報を得ることが出来なかったし。

リン:じゃぁ、ここで集めたデータを使って、私たちが彼らを“始末する”わけ?。戦闘データは集まったとか。

レン:いや、それは“最終手段”にしておく。私としても、天の世界に、ルカの“人を集めるカリスマ”を是非欲しいと思っている。がくぽも同じ事を考えていると思うから、最後は、私たちかがくぽ、どちらが“ルカ”を獲得できるか、それに委ねられている、と思う。そのためにはまず“話し合う”必要がある。その結果如何で、最後の審判を決める事にする。

リン:わ、わかったわ、とにかくそういうことなら、ある程度準備はしておかないとね。

 

リンとレンは、モニターなどの移動や、最終ステージである“そこ”をなんとでもなる場所にしておくため、急いで片づけ始めた。

 

***

 

たこルカ:戦闘編の最終戦でした!。

はちゅね:・・・・・・・・・・・これ、戦闘編じゃないんじゃないの?。『お笑い編』じゃないのよ!。

たこルカ:・・・ふんふん・・・はぁそうですか、はい・・・・。

はちゅね:はいはい、それで『作者』さんの言い訳って?。

たこルカ:はい。この話、研究所とは違って、お笑いの部分が正直なかったから、是非とも最後の前に作りたかったんだって。

はちゅね:・・・ミクさん、カイトさん、申し訳ない・・・・・メイコさんは“代役”でとりあえず回避したから良かった・・。

たこルカ:は・は・は・・・・・・

 

たこルカ&はちゅね:次回、最終決戦編!。お楽しみに~!。

 

***

 

CAST

 

巡音ルカ(ルカ)&たこルカ:巡音ルカ

鏡音レン(レン):鏡音レン

鏡音リン(リン):鏡音リン

初音ミク(ミク)&はちゅねみく:初音ミク

咲音メイコ(メイコ):MEIKO

工藤カイト(カイト):KAITO

神威学歩(がくぽ):神威がくぽ

 

プリマ:PRIMA

アン:SWEET・ANN

ミリアム:MIRIAM

アル:BIG・AL

ローラ:LOLA

レオン:LEON


 
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