No.206093

真・恋姫夢想 「真・とある桂花のデレ日記」

狭乃 狼さん

はっはっは!

桂花のネタばっかり書いてるなー、最近。

北朝伝よりこればっかり妄想してる、今日この頃w

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2011-03-11 15:46:54 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:22758   閲覧ユーザー数:16621

 

 

 

 

 

 

 

 

                           「真・とある桂花のデレ日記」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■月◎日。

 

 

 今日も今日とて、都の主であるそいつに対し、毒舌を吐きながらもその性務・・・じゃない、政務を手伝っているこの私、荀文若。真名を桂花。

 

 「ちょっと!ここの計算また間違ってるわよ!」

 

 「え?あ、ごめん!すぐ直すよ!」

 

 私に間違いを指摘され、慌てて書類を手直しするそいつ。

 

 三国の象徴にして、この都の主。

 

 「まったく!こんな簡単な間違いばっかりして!下半身だけじゃなく、もっと頭のほうにも栄養送りなさいよね、この全身性液男!仮にも、一応、とりあえず!私たちの主なんだから!!わかった?!この種馬の御遣い!!」

 

 「・・・・・・・・・・・・・ハイ」

 

 私のこれでもかという罵声を浴びて、そいつは涙目になって、がっくりとその肩を落とす。

 

 ・・・・・・・・・ちょっと、言いすぎた、かな?

 

 でも、そうやって落ち込む姿が、またなんとも母性を刺激するわけで。・・・も、思いっきりぎゅっ!!てしたい!

 

 「一刀可愛い~!!」

 

 って、すりすりほお擦りしてみたいっっっ!!

 

 ・・・・・・・・・・まあ、それができたら、端から苦労してないんですけどね。

 

 実際には、ふんっ!!と、そいつから顔を背け、「自業自得よ!」・・・なんて吐き捨てている、天邪鬼な私だったりする。

 

 「さって、と。私は華琳様の所に戻らないとだから、後は一人で頑張ってよね。じゃ」

 

 「あ、うん。・・・・・・・・桂花」

 

 「(!!)・・・・・・・・・・あによ?」

 

 急に呼び止められ、ドキッとする私の心臓。それを悟られないよう、そいつに背を向けたまま応える。

 

 「いや。今日はありがとうな。わざわざ手伝いに来てくれてさ。今度、何か御礼をするから」

 

 うそ!?ほんとに!?

 

 なんて嬉しさは表に出さない。あくまでも、態度はいつものまま、私はこう答える。

 

 「・・・別に、お礼なんかいらないわよ。華琳さまのご命令で、し・か・た・な・く!!来てやっただけなんだから!」

 

 それだけ答えて、私は彼の部屋を後にする。

 

 ・・・ほんと。なんでこうも素直にできないのやら。

 

 部屋を出た後、私は周囲に気取られないよう、うふ、うふふふふ、と。ほくそえみながら廊下を歩きだす。・・・・お礼か~。何をしてもらえるのかな~?

 

 『・・・桂花。お礼に俺を貰ってくれないか?・・・結婚しよう』

 

 「な~んて言われちゃたらどうしよう~~!?やだやだ、一刀の馬鹿~!もう喜んで・・・あ」

 

 きょろきょろと。

 

 慌てて周囲を見渡す私。よし、誰もいない。・・・ふう。今のをもし、誰かに見られでもしてたら、もう、その瞬間から、ここには居られなくなってしまう。

 

 

 私は、あいつが、大嫌い。

 

 大陸一の種馬と名高い、天の御遣い・北郷一刀が、殺したいほど憎らしい。

 

 周囲にそう認識されていなければ、私は私を保てない。

 

 どれほど、彼を愛していても。

 

 私が私であるために。

 

 荀文若は、北郷一刀を、嫌っていなければいけない。

 

 改めて、自分にそう言い聞かせ、今日はそのまま帰途に着いた。

 

 

 

 ×月某日

 

 久々のお休みの日。

 

 テクテクと一人街を歩く私。

 

 服屋とか、小物屋とか、茶店とか。ちらりと覗いてはまた歩きだし、少し歩いては足を止め、またどこかの店を、適当に覗く。

 

 「・・・・・・・退屈」

 

 今日は皆、仕事で手が離せなく、誰も話し相手の居ない状況。華琳さまも、春蘭も、秋蘭も、風も稟も、皆一様に大忙し。

 

 手が空いてるのは私一人。手伝いでもしようかと、皆に声をかけたのだが、そのことごとくに断られた。

 

 「めったにない休みなんだから、ゆっくり羽を伸ばしていらっしゃい」

 

 華琳さまはそうおっしゃってくださったものの、何もすることが見つからなかった。だから、仕方なく一人で街に出た。

 

 「・・・・・一刀の手が空いてたらよかったのに。いや、でも、だったら何か出来るってわけでもないんだけど」

 

 でえととかに誘う?とんでもない。一緒にお茶をする?まさかまさか。・・・じゃあ、閨でいちゃいちゃ・・・はあ。出来もしないことばっかり考えてる。

 

 「・・・も、帰ろかな」

 

 部屋で不貞寝でもしてよう。と、屋敷へとその足を向けたときだった。

 

 どんっ!と。

 

 誰かにぶつかった。

 

 「あ、ごめんなさ・きゃあ!!」

 

 男に、胸倉をつかまれた。

 

 「ごめんですんだら、兵士はいらねんだよ。ちょっと付き合ってもらおうか?え?ねえちゃんよお」

 

 やだ。

 

 やだやだやだやだ。

 

 だれか、誰か助けて。

 

 あまりにも突然のことで、頭が恐慌状態になった。恐怖で思考が働かない。声が、出ない。

 

 どこに連れて行かれるの?

 

 何をされてしまうの?

 

 彼以外の男に、穢されてしまう?

 

 いや!そんなの絶対にいや!

 

 男が、私を担ごうとしたときだった。

 

 「桂花ーーーーーーーーー!!」

 

 「え?」

 

 ぼぐうっ!!

 

 突然飛び出てきたその白い影に、男は思わず私を離し、派手にその場にひっくり返った。

 

 地面に腰をぬかし、呆然とする私。その私に、その白い影の人物が、手を差し伸べてきた。

 

 「大丈夫か?!怪我とかしてないか!?」

 

 一刀。

 

 「よかった。警邏の途中で出くわせて。・・・凪!そいつをふんじばって、牢にでも放り込んでおいてくれ」

 

 「はい!隊長!」

 

 一刀、だ。

 

 「・・・桂花?どうした?やっぱりどこか・・・って、え?!」

 

 ぎゅ、と。

 

 無意識にしがみついていた。

 

 「ちょ?!桂花?!」

 

 一刀。一刀。一刀。

 

 もう、何も考えていなかった。恐怖から開放され、そして、目の前に愛しい人が居た。体を小刻みに震わせながら、ただ、力いっぱい、彼に抱きつき、いつの間にか、私は泣いていた。そんな私の頭を、優しくなでる、彼のその手の、暖かさを感じつつ。

 

 

 

 

 「・・・・・・・まあ、その後、冷静さが戻った時点で、『・・・い、いつまで抱きついてんのよ!この変態!(バシイッ!)』と、思いっきりひっぱたいちゃたんだけど」

 

 

 ほんと、理不尽でごめんなさい。

 

 

 日記帳をしまいながら、心の中でそう謝る私。

 

 結局、そのときのことを、彼は誰にも話さなかったらしく。凪にも口止めをしていたようで、この一件がみんなに知られることはなかったけど。

 

 「・・・・・・・一刀は、どう思ってるのかしら」

 

 その本人も、まるで何も無かったかのように、その後もこれまでどおりに接してくる。もちろん私も、これまでどおりの態度で彼に接している。

 

 時に悪態をつきながら、時に蹴り飛ばしながら。

 

 彼が嫌いな私を、演じ続けている。

 

 「さて、と。寝る前にお風呂にでも入っておこうっと」

 

 部屋を出て、浴室へと向かう私。

 

 時間ももう深夜。

 

 誰も入っているわけも無い。

 

 だから、油断してた。

 

 そう思い込んでいたから、脱衣所の”それ”に、気づかなかった。

 

 湯気で真っ白で、近くに行くまで分からなかった。

 

 

 「・・・・・・・・え?」

 

 「・・・・・・・・へ?」

 

 

 

 

 まあ。

 

 

 その後どうなったのかは、大体見当がつくと思う。

 

 

 ・・・・・・・久々に、たっぷり愛してもらっちゃった。えへへ♪

 

 

 まあ、その事の最中、口では散々、

 

 「スケベ!変態!あんたにされたって、気持ちよくなんか無いわよ!このへたくそ!」

 

 なんて罵りながらだけど。

 

 ・・・天にも昇る心地ってのは、このことなんだろうなーと。

 

 そして、彼を独占出来ているこの時間を、少しでも長く保つために。

 

 「何よ?もう終わり?はっ!情けない男!・・・何よ?悔しかったら、もっと私を感じさせてみなさいよ!」

 

 などと彼を煽りつつ、至福の時を過ごしました。

 

 

 

  

 

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ・・・・・・・・・・・・幸せ♪」

 

 

 

 えんど。

 


 
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