No.131900

真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~ 第10話 呂布×本気 

ちいたさん

投稿です。気づいたら二桁に突入です。皆様生暖かく見守ってください。

2010-03-23 20:26:00 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:23946   閲覧ユーザー数:17852

この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。

なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください

 

前回のあらすじ

虎牢関の戦いが始まった。相手は決死の覚悟で挑んできた。そして、圧倒的な強さで連合軍の前に立ちはだかるのは呂布であった。その知らせを聞いて向かう一刀。今、一刀と呂布が激突する…

真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~始まります。

 

孫策(………これはやばいわね)

孫策は焦っていた。それは目の前の存在が原因である。目の前に飛将軍…呂布がいた。

呂布「………お前たち……弱い…」

そう言った呂布。その目は何を考えているかわからない。

関羽「何だと!」

張飛「鈴々は弱くないのだ!」

関羽と張飛がそれぞれ攻撃を繰り出す。並みの人間ならこの一撃で倒せたであろう。しかし、呂布はその一撃を難なく方天画戟で受ける。

呂布「………………無駄……」

関羽「何!!」

張飛「にゃ!!」

自分の渾身の一撃を簡単に受け止められてしまった二人は驚く。さらにそこから攻撃を繰り出す呂布。間一髪受け止めるがその威力にはじき飛ばされる二人。

関羽「………何という一撃だ…」

趙雲「大丈夫か?愛紗!鈴々!」

駆けつける趙雲。今現在呂布の相手をしているのは関羽・張飛・趙雲・孫策・周泰の五人であった。一対五…通常なら圧倒的にふりな状況ではあるが目の前の呂布にそんなことは関係なかった。

孫策「恥を忍んで五人がかりで挑んでも全く歯がたたないなんてね……」

周泰「一人で黄巾党三万を屠ったと聞いてはいましたけど…この実力なら頷けます」

趙雲「いやはや……まさしく鬼神ですな」

呂布と距離をとりながら呟く三人。それぞれ武には自信があったが呂布を前にしてそれは霞んでみえてくる。

関羽「しかしここで奴を止めないと我々は圧倒的に不利になる!!」

張飛「そうなのだー!」

五人がそれぞれ武器を構えなおす。すると呂布から凄まじい程の殺気が発せられた。

関羽「これは…なんという…殺気だ…」

趙雲「ああ……」

張飛「肌がビリビリするのだ…」

孫策「これはかなりまずいわね……」

周泰「はい………」

呂布の殺気に息をのむ五人。

呂布「………もう終わりにする」

呂布が一歩踏み出そうとした瞬間、突然横から槍が飛んできた。それをかわした呂布はその方向を見る。五人もその方向を見た。そして、孫策は驚いていた。そこには……

  「はじめまして……お前が呂布か?」

一刀がいたのだから………

 

  「はじめまして……お前が呂布か?」

一刀は近くで拾った槍を投げた後、目の前の少女にそう確かめた。すると少女は頷いた。

  「そうか……俺は北郷一刀。袁術軍の将だ」

そう言い挨拶をする一刀。そして、双剣を構える。

  「さてと……いきなりで悪いが…」

そう言うと一刀が一気に呂布との距離を詰める。

呂布「………っ!」

一刀の攻撃を受け止める呂布。互いに武器がぶつかる音がする。

  「はぁ!!」

そこから流れるように追撃をかける一刀。呂布が攻撃を仕掛けようとするが…

  「させないよ…」

さらに速度をあげそれをさせない一刀。一刀の速さに防戦一方の呂布。しかし、呂布も負けてはいない

呂布「…………ん!」

呂布は一刀の攻撃を潜り抜けて一刀に一撃を放つ。

  「くっ!」

呂布の一撃を双剣で受け止める。その一撃はとてつもなく重かった。そして、呂布と一刀は一旦互いに距離をとる。

  (なんていう一撃だ……さすが呂布……だな)

一刀はおもわず自分の手を見る。その手は先ほどの一撃で痺れていた。

呂布「………お前……強い」

  「ありがとう。呂布も噂に違わぬ強さだな」

呂布「………恋でいい」

呂布の言葉に驚く一刀。そして苦笑しながら

  「ありがとう……俺も一刀でいい…恋」

一刀の言葉にコクッと頷く呂布。会話だけ聞けばとても殺し合いをしているようには見えなかった……

 

関羽「……すごい」

関羽はそんな二人を見て感嘆の声をあげる。

張飛「あの兄ちゃん何者なのだ~?」

趙雲「北郷と言ってたな…あの御仁…袁術の元にあれほどの者がいたとは……」

張飛・趙雲も驚いていた。いきなり現れた男は自分たちが挑んでもかなわなかった呂布を相手に互角以上の戦いをしていたのだから。

周泰「………あっ……」

孫策「これが………北郷一刀…」

孫策は一刀に目を奪われていた。虎牢関で見せた実力はまだほんの一部でしかなかったのだ。この男を倒さないといけない…改めて敵の大きさを再認識する孫策であった。

周泰「雪蓮様!!」

孫策「どうしたの!?明め………!!」

周泰の言葉に孫策は前を見る。すると一刀の雰囲気が変化したことに気づいた。一刀に凄まじい程の氣が集まっていた。

関羽「何と……!!」

趙雲「これは……!!」

張飛「凄い氣なのだ……!!」

一刀の体が青白い光に包まれていった……そして光がさらに輝いた瞬間、全てが終わった…

 

一刀は向かい合った恋に告げた…

  「……さて…恋……悪いがこれ以上はお前に付き合えない…だから…」

そう言って一刀は双剣を二本の剣に分けて二刀流にする。一刀の様子が変化したことに気づいた恋は方天画戟を構えなおした。恋の本能が危機感を感じていた…

「これで……終わりだ…」

体から青白い光を発していく一刀…その光は段々と強くなっていき…

  「行くぞ…恋…美羽のためにここで散ってくれ」

一刀がそう告げると『白夜』と『月詠』が一刀に呼応してその刀身が輝く…

恋 「………私は………みんなを守る……」

恋の決死の覚悟を聞いた一刀。その顔は無表情だがあの時の七乃に見えた。一刀が恋に向かって動いた。次に見た光景は恋とすれ違い剣をなおしている一刀であった。

恋 「!!………一刀……………………っ!!」

一刀の速さは恋の予測を遥かに超えていた。気づいたら一刀は自分の後ろにいたのだ。さらに遅れて自分が攻撃されたことに気づく恋。そして、そのまま崩れ落ちた。

  「……………悪いな…」

一刀は倒れた恋を見たあと高らかに宣言した。

  「敵将呂布!袁術軍が将、この北郷一刀が討ち取った!董卓軍の兵士達よ!おとなしく投降せよ!」

 

一刀の宣言からしばらくして虎牢関は陥落した。兵士も次々に投降していった。ちなみに恋はあの後、陳宮が助けに来て連れて行った。その時に一刀は彼女に睨まれていた。

  (………俺が言うのは何だが…大丈夫かな?…恋は)

一刀は制圧された虎牢関を見ながら運ばれて行った恋のことを考えていた。もちろん殺すつもりでやったがそれでも生きているに越したことはない。息はかろうじてあったので治療さえ間に合えば何とかなるであろう…

一刀はそのまま戦況の報告を聞いた。虎牢関は完全に制圧。霞は曹操に、華雄は劉備にそれぞれ降った。また、恋は軍師の陳宮とともに行方不明らしい。その報告を聞いた一刀は

  (これで董卓軍も終わりだ……董卓に、もはや連合軍と対抗する力はない…)

そう考えた。後は洛陽に向かうだけだがもうほとんど抵抗はないであろう……

  (……あとは洛陽に行って……駄目だ……久しぶりに力を使ったから何も考えられない…)

力を解放した一刀はかなりの疲労感に襲われていた……一刀は額に手を当てる。

  (………まだまだ未熟だ……)

久しぶりに氣を使用した一刀。尋常ではない氣を使用したため脳や体にかなりの負担を与えていたのである。

  (…とりあえずあとはみんなに任せて……今は休むか……まだ…洛陽があるから…な……)

一刀は兵に指示を伝えてそのまま天幕にむかった。

 

周瑜「相手は私たちの予想を遥かに超えた存在であったな……」

周泰の報告を聞いた周瑜は端整な容姿を歪めた。他の者たちも皆似たような表情をしていた。

黄蓋「もはや障害うんぬんではないな……」

甘寧「はい……」

敵のあまりの大きさに沈黙する呉の面々。その中孫権が口を開いた。

孫権「それでも…奴を倒さないといけない!!…そして、袁術の手から江東の大地を取り戻すこと。それが私たちの悲願であるのだから…!」

孫権の言葉はその場にいる共通の想いであった。今まで静観していた孫策は口を開いた。

孫策「………今のところ北郷はこちらからけしかけない限り手はださないわ…きっとね…」

孫策の発言を聞いた周瑜は尋ねた。

周瑜「それは勘か?」

孫策「ええそうよ」

孫策の発言に苦笑する周瑜。さらに、陸遜が言った。

陸遜「そうですよ~皆さん。まだ負けたわけじゃありませんし。北郷さんの実力がわかっただけでも十分ですよ~」

周瑜「穏の言うとおりだな…奴の実力がわかっただけでも収穫だ」

黄蓋「そうじゃな……できることを儂らはやるだけじゃ」

孫権「ええそうね」

周泰「はいです!」

孫策たちはあらためて決意したのであった…。

 

後書き

対呂布戦でした。一刀が本気を出しました。恋の強さはこのぐらいでよかったでしょうか?正直自分にはわかりません。これからどんどん一刀無双ができればいいですね(笑)コメントで誤字の報告やいろいろな意見などをくれるのは非常にありがたいです。参考になります。皆様に本当に感謝です。ではみなさんまた


 
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