No.131713

真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~ 第9話 虎牢関×張遼 

ちいたさん

投稿です。生暖かく見守ってください。

2010-03-22 21:21:08 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:21808   閲覧ユーザー数:16220

この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。

なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください

 

前回のあらすじ

『反董卓連合』に参加した一刀たち。ついに己が刃を抜いた一刀。汜水関で一刀と刃を交えたのは神速の張遼。汜水関を制圧した連合軍。さらに立ちはだかるのは虎牢関と、そして飛将軍・『呂布』である。

真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~始まります。

 

汜水関を完全に制圧した連合軍。その一番乗りをはたしたのは孫策であった。その後、虎牢関攻略に向けて軍議を行うのであった。

 

袁紹「次はこの私が自ら先鋒を務めますわ!」

軍議の中そう宣言した袁紹。要は手柄を取られて悔しいのであろう。自分が手柄を取るためにそのように宣言したのであろう。

  (おいおい…私欲に走り過ぎだろう……まあいいか…)

一刀は内心呆れつつ袁紹の発言を聞いた。斥候の情報によると虎牢関には後退した華雄に張遼、さらには天下の飛将軍・呂布が待ち構えていた。汜水関以上の激戦は免れない。

あとは、確認事項をして解散となった。各々が自分の陣に戻っていった。

 

孫策「おかえり~冥琳。どうだった?」

周瑜「特に何もなかったさ。」

軍議に出席していた周瑜を迎える孫策。そこには呉の主要な面子が揃っていた。

周瑜「ふむ…どうやらそちらで収穫はあったみたいだな…」

孫策「ええ。じゃあ報告よろしく。」

そう言うと甘寧と周泰がそれぞれ報告を始めた。

甘寧「はっ!北郷隊ですがこちらは袁術軍でもかなり屈強な隊であります。兵の質・士気・連携など非常に高いと思われます」

甘寧が報告すると黄蓋がそれに続いた。

黄蓋「確かに…儂もあの十文字の軍を見たがどの諸侯の軍よりも際立っていたわ」

北郷隊は一刀が自ら調練を行ったため兵個人の質が高いのであった。戦い方はより確実に相手を倒すために常に複数で敵に当たっているのである。指揮系統の正確さ・流れるような連携などまさに理想的であった。

周瑜「ふむ…それは厄介だな。北郷はその屈強な兵達を統率しているのか…」

陸遜「それに~北郷さんの指揮もさることながら兵のみなさんそれをより迅速に正確にこなしていましたからね~。北郷隊の被害はほとんどありませんでしたし」

顎に手を当てて呟く周瑜にのほほんと話す陸遜。それぞれ感嘆していた。

孫策「本当に厄介よね~。それで肝心の北郷はどうだったの?」

周泰「はい!報告によると北郷一刀は張遼将軍と互角であったみたいです」

孫権「神速の張遼と互角だと!!」

周泰の報告にその場にいた全員が驚いていた。張遼は用兵を巧みに用いることで有名だがその個人の武もかなりもまた有名であった。

孫策「張遼と互角となると私達の中でもかなりのとこに食い込むわね…」

周瑜「ああ……どうやら北郷は今まで猫を被っていたみたいだな…」

黄蓋「あれだけの屈強な兵達を束ねる統率力。それでいて個人の武もかなりのもの…」

陸遜「それに~軍略にも精通していますしね~。」

それぞれが一刀に対しての評価をだす。それは理想的な将をそのまま具現化しているものであった。

周泰「あの~。それなら何故北郷一刀は今までお猫さまを被っていたのですか?」

甘寧「…たしかに…それほどの将なら別に隠す必要もないはず…むしろ袁術あたりが率先して言いそうなのだが…」

周泰は当然の疑問を出した。周瑜はその質問に答えた。

周瑜「それは…考える中でもっとも有力なのは我らを欺くためだな…多分奴は我らが虎視眈々と独立を狙っているのを予測している。奴が自分の存在を秘密にしていたのは…奴の実力を早い段階で知っていれば我々が何かしらの工作をしてくると思ったからであろう」

陸遜「多分袁術さんがそのことを言わなかったのは~北郷さんが彼女を御しているのでは~」

孫呉の軍師二人の発言に残りの面子は驚いていた。

孫策「ん~二人を見た感じは傀儡ってわけじゃなさそうだけどね~。無意識にやっているのかしら?」

黄蓋「なら何故今頃になって?なんならずっと隠しておけばいいものを…」

黄蓋の疑問ももっともである。その質問に陸遜が答えた。

陸遜「それは~多分隠す必要がなくなったからじゃありませんか~。例えば私たちに対抗する算段がついたとか」

周瑜「もしくは出さなければいけない状況になったからであろう。我ら孫呉のせいでな…」

孫権「どういうこと?冥琳?」

周瑜「黄巾党も含め我らはかなりの成果をあげてきた。その点、袁術のところは最低限にはやってきたが我らに比べればたいしたことはない。北郷隊も北郷自身もそれほどの活躍はしていない。だが今回の汜水関での一番乗りは確実に我らの名をあげる。実際その細工も今行っているしな…」

周瑜の策は今回での孫呉の活躍を各地に商人にふんした兵が広めていくものであった。特に袁術が治めている街などを重点的に…

周瑜「なので…奴は少しでも我らに対抗して袁術の名をあげる為に自らが出ざるえない状況になったのであろう。そして…おそらく奴は次の虎牢関できっと…」

孫策「功をたてるために袁術軍は前にでるということ?」

周瑜「ああ多分な…しかし簡単ではないさ…何せあそこには飛将軍・呂布がいるからな…いくらあいつの武が一流であろうと厳しいだろうな。……相手は桁違いだ」

 

虎牢関では後退してきた張遼・華雄が董卓軍の軍師・賈駆に謝っていた。

賈駆「全く…ボクは篭城して連合軍を相手にしろって言ったでしょ。どこの猪よ全く。」

華雄「………すまん」

張遼「ホンマにすまんわ~詠~。」

賈駆「……まあいいわ。とりあえず作戦を考え直すわ」

そう言って策を練り直す賈駆であった。そこに誰かがやってくる。

張遼「おお~恋にねねやないか~。」

そう言い呂布に抱きつく張遼。呂布は張遼に抱きつかれたまま賈駆に声をかける。

呂布「………詠…」

賈駆「何かしら?恋?」

呂布「………恋頑張る…みんな守る……」

賈駆「ええ期待しているわ」

頷く呂布の隣で少女が偉そうに言う。

陳宮「恋殿は最強です。連合軍の一つや二つ楽勝なのです。」

張遼「ウチもやるで~。それに相手さんに用事があるしなぁ~」

そう言い笑う張遼。華雄も力強く言う。

華雄「私もだ。私の武でやつらを蹴散らすぞ!」

陳宮「相手の挑発にのった猪がよく言うですよ」

華雄「何だと!!」

そう言い陳宮の腕を絞る華雄。

陳宮「痛いです!!助けてください!恋殿~~」

呂布「……………二人とも……喧嘩はダメ………」

そんな緊張感のない様子にため息をつく賈駆。

賈駆「こんなので大丈夫かしら……」

張遼「ええんやない?いつも通りちゅうわけやし?ウチは好きやで」

 

連合軍は虎牢関の前に部隊を展開していた。連合軍の中でも袁術軍は前の方にいた。そんな中、一刀は現在の自分たちの状況を考えていた。

  (とりあえず…俺たちは今のところ被害はほぼ皆無…まあここまでは予想通りだ。嬉しい誤算は兵達みんなの質が俺の予想以上にあがっていたこと。悪い誤算は孫策のことぐらいか…)

そう考えて次は虎牢関攻略のことを考えた。相手がどう来ようとも次の戦い、自分たちは前に出るつもりであった。全てはこの戦いが終わった後のことを考えて…諸侯達に対しての牽制を行うために…そのために、美羽達には危険だが前に出てきてもらった。

  「まあ決して美羽のもとには行かせないけど…」

そう呟き一刀は双剣を握る。そして虎牢関を見る。

  「さて…相手はどうくることやら?俺なら……」

基本は篭城であろう。しかし、一刀ならそんなことはしない。敢えて開門して野戦に討ってでる。呂布・張遼・華雄という将がいるのだ。戦力的には申し分ない。また退路を断つことにより自らを鼓舞し兵の士気をあげるのだ。背水の陣といったところだろう。

  「まあかなりのリスクがあるからな…普通はやらない………まあ北郷隊なら可能だけどね…」

そう呟いた一刀。すると目の前の虎牢関が開門した。そしてそこから呂布隊・張遼隊・華雄隊・陳宮隊が出陣してきた。

  「……相手の軍師とは気が合いそうだな…」

一刀は苦笑しながら自分が相手をする部隊を見た。大体予想はつくが…

  「…………やっぱり張遼だな。」

 

張遼は一直線に一刀の元に向かっていた。

張遼「北郷ーーー!!勝負や!!」

  「……いきなりだな」

偃月刀を振るう張遼。それを難なく後ろにさがりかわす一刀。

張遼「アンタの本気見せてもらうで!!」

さらに連続で攻撃を繰り出す張遼。一刀はそれをかわして最後に双剣を振るう。互いの武器がぶつかる。そこから一刀は蹴りを放つが張遼はそれをかわす。さらに一刀は追撃をかける。張遼に近づき双剣を横に薙ぐ。それをかわし一刀と距離をとる張遼。その顔は笑っていた。

張遼「ええで!北郷!…でもこんなもんやないやろ?」

偃月刀を突きつける張遼。相手の顔を見る一刀……その目を一刀は知っていた。

  (戦闘狂か…いや純粋に強い奴と戦いたい…そんな感じだな、なら…)

  「………わかった。では期待に応えるとするか………」

そう言うと目を閉じる一刀。そして、自分の意識を切り替える……ほんの少しの瞑想……そして目を開く。

  「……行くぞ。」

そう言った瞬間、一刀の体が動いた。

張遼「なっ!!」

張遼はいきなり目の前にいた一刀が消えたことに目を見開いた。次の瞬間、後ろから声が聞こえた。

  「……どこを見ているんだ……張遼」

そう言い一刀は双剣を振るう。張遼は横に転がりながらその一撃をよける。なんとかかわして立ち上がった。しかし、一刀の猛攻は止まらない。続けざまに放たれる双剣の攻撃。上から右から左から下から双剣がとびだす。その速さは神速と言われている自分を凌駕していた。そんな一刀の攻撃に防戦一方の張遼。ところどころに傷ができている。

張遼(……っ!なんつう迅さや!それに…全ての一撃が………めっちゃ重い!!)

たまらず距離をとる張遼。一刀も一旦追撃を止める。

  「……どうかな?期待には応えられているかな?張遼」

そう尋ねる一刀。そんな一刀を見て張遼は満面の笑みを浮かべる。

張遼「……まさかそんな力を持っているなんて………予想以上や。ほんまに世界は広いな~」

そう言い偃月刀を構え直す張遼。

張遼「ウチの真名は霞や……アンタの真名教えてくれへん?」

  「……俺に真名はない。親しい人間は一刀と呼んでいる…そう呼んでくれ」

張遼「わかった…一刀!!行くでぇ!!」

  「来い…霞……と言いたいが……」

一刀は後ろを見る。するともの凄い勢いでこちらに向かってくる夏侯惇が目に入った。

  「残念ながらここまでだ……どうやら…あちらが霞をご指名らしい…」

張遼「うわっ!ホンマや~」

さらに兵士が一刀に報告にきた

兵士「伝令!!袁紹の軍が呂布軍におされているもようです!!現在は関羽・趙雲・張飛・孫策らが呂布と交戦中です」

その報告を聞いた一刀はため息をついた。  

  「味方を助けにいかないといけないしね」

そう言って霞に背中をむけて呂布の方向に向かう一刀。その途中一刀は振り返った。

  「霞……生きて会うことがあったらまた戦おう。それじゃあ」

そして、一刀は戦場の中に消えていった。霞はそんな一刀を見ていた…

  「……もちろんや!……また一刀と戦うんや!そのためにもウチはこんな所で死ねんわ!」

霞はそう言うと自分の愛刀『飛龍偃月刀』を強く握って迫り来る目の前の部隊を見ていた。

後書き

続けての実戦でしたがやはり上手に書けません…自分に文才があればいいのに。次回はついに一刀が呂布と戦います。反董卓連合で最大の山場ですね。最後にですが一刀が自分の実力を隠していた理由と今この状況で本気をだしている理由ですがそれはいずれちゃんと描写したいと思いますので疑問に思っている方も今はスルーもしくは予想してみてください。ではみなさんまた

 


 
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