――数日後、魏の国に大事件が起こった
『曹操の危篤』
あらゆる医師が彼女を見るが誰も彼女を治せなかった
絶望に墜ちる家臣達
もう彼女は『死』を受け入れるしかないのだろうか?
ベットの上に横になる曹操
顔色は日々悪くなる
………もう長くはないだろう
「一刀……」
曹操は弱々しい手で夫の顔に触れる
「華琳……」
彼は握り返すが、その手の体温は冷たかった
「げほっ……げほっ!」
口から赤い液体を吐き出す曹操
彼はただ傍にいることしかできない
――曹操は病死する
これは歴史の理
この運命を変えることは誰にもできない
いや……一人だけいた
北郷一刀
彼は彼女を救う方法を知っていた
もちろん確証はない
だが、『0』ではない
しかしそれと同時に彼は知っている
『ここで華琳を助ければ俺は消える』
歴史の改ざん
だが……彼に迷いはなかった
『華陀を呼んで来てくれ!!」
……俺は、時計の針が落ちるのを感じた
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歴史は変えられない……絶対に