青少年のための少女マンガ入門
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青少年のための少女マンガ入門

■少女マンガ者とは何か?

気がつけば一年半。この「青少年のための少女マンガ入門」も長期連載といえるくらい長く続いている。ちなみにこのタイトル、一見英国の作曲家ブリテンの作品、「青少年のための管弦楽入門」をもじってつけたように見えるが、実は80年代初期イギリスのインディペンデント・レーベルCompactのオムニバスアルバム、“A Young Person's Guide To Compact”が、本当の元ネタ。 これまでは、基本的に作品論・作者論というかたちで毎回進行してきた。これまで取り上げられた作家は、ここを参照。振り返ってみると、なかなか壮観なマンガ家名リストになっている。

しかし、作者論・作品論だけでは不十分である。もし、もっと少女マンガを深く知ろうとすれば、個々の作者・作家を論じるだけではなく、少女漫画全体を俯瞰したり、周辺を眺めたり、果ては日常の中に少女マンガを探すことが、当然必要になってくるはずだ。

例えば、過去の少女マンガ評論を検証してみるのもいいだろう。我々はいかなる切り口で、少女マンガという文化を賞賛・批判・擁護してきたのか?

例えば、ジャンルに目を向けるのもいいかもしれない。最近「なかよし」でモーニング娘。を主人公にした『娘。物語』を連載しているけど、ああいうような実録芸能人もの少女マンガは、いままでどれくらいあったろうか?

例えば、少女マンガ雑誌は、どれくらい売れているのだろう? 連載作品の傾向はどのように変わってきているのだろう?

例えば、バレンタインデイに告白するマンガってどれくらいあるんだろう? そして、渡されるチョコのかたちは、どのように変遷しているのだろう?

こうして列挙してみると、まだまだ我々が少女マンガの奥深さを知らないことに気がつく。そしてその奥深さに少しでも迫るよう、ディープに迫るつもりだ。

さて、上記趣旨にのっとって、「青少年のための少女マンガ入門」第二部で最初に取り上げるものは週刊プレイボーイ誌(集英社)。みんなも一度は立ち読みしたことあるでしょ、週刊プレイボーイ。そして、グラビア写真を頭に焼き付けて、家に帰ったものでしょ。そして、部屋に戻って、目をつむって(中略)ものでしょ。

そんな男くさい週刊プレイボーイ誌の何処に、可憐な少女マンガの入る余地があるのか? とくとご覧あれ。 

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