クレスは優しく諭すようにルリに語りかけました。
「君の気持ちはとても嬉しいけど、僕と君は歳が離れすぎているよ?」
「私のお父さんと先生はあまり年が変わらないけど、先生の方がお父さんより、ずっと若く見えるし、カッコ良いですよ」
「可愛い娘を自分とあまり歳が変わらない男に取られたら、お父さんは腹を立てるだろうね」
「そんな事、知りません!お父さんなんか大嫌い」
「その様子だとお父さんから反対されてるみたいだね」
「先生と結婚したいと言ったらお父さんにはダメだって言われたけど、お母さんは良いと言ってます」
「やはりそうだと思ったよ。僕がお父さんの立場でもきっと同じ事を言うから」
「お父さんのせいで私は先生にフラれちゃったんですか?」
「僕はフッてなどいないよ?君の事は本当に可愛い弟子だと思ってる」
「先生にとって私はただの弟子なんですね…」
「もっと歳の近い…例えばジンなんてどうだ?あの様子では君に気があるのは誰が見ても明らかだよ」
「ジンなんてガキっぽくて好みのタイプじゃありません!」
「君くらいの歳頃だと年上の男性に憧れてしまう時期なんだ。冷静に考えれば、あと十年後に僕は年老いて禿げてくるかもしれないとわかるだろう」
「例え禿げても先生の事、好きでいられる自信はあります」
「正直に言うと君みたいな若い女性に好意を持たれるのは素直に嬉しい。でも周りは僕の事を白い目で見るだろう…」
「先生はどうして結婚しないのですか?」
「女性が苦手であまり好きになった事がなかったんだ」
「私みたいな男勝りで気の強い女は好みのタイプじゃありませんか?」
…つづく
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昔、知り合いが某少年漫画に持ち込みして、編集の人にこき下ろされまくった作者の原作の小説。復刻版の第12話です。