No.970295

おかしな昔話 その5 仕返し編

BLACKさん

ふと昔見た「ドラえもん 名作劇場」を思い出し、そんなノリで書いたものです。
一部昔テレビで見た情報やどこかの漫画であるような展開やMADなどであるようなセリフなどもあったりします。

2018-10-14 15:47:51 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:716   閲覧ユーザー数:711

 

 

かちかち山編

 

 

あるところにいたずらばかり繰り返す狸がいました。

狸はあるおじいさんに捕らえられましたがおばあさんをだまして逃げ出しました。

そこにとあるうさぎがやってきて、狸を懲らしめることにしました。

うさぎは狸に木材を運ぶのを手伝ってほしいと言い、二匹は木材を背負い狸を先頭にしました。

うさぎは狸の後ろで火打石を使い、狸の背中の木材に火をつけます。

 

「なんか音がしたぞ?」

「かちかちと音がするからかちかち山っていうんだよ」

「あっそ」

 

すると狸の背中の木材が燃えていくのですが……。

 

「……」

 

狸はまったく気にしてませんでした。

 

(あれ?)

 

うさぎはおかしいなと思いますが、狸は平然として木材を運び終えます。

そして火事になるといけないとうさぎは水をかけます。

 

「なんで水かけたの?」

「いや燃えてたよね? 狸さん、気づいてなかったの?」

「燃えてないだろ?」

「狸さん、背中やけどしてない?」

「してるわけないだろ」

 

狸の背中を見せてもらうがやけどの跡がありません。

 

「?」

 

そのあと二匹は漁をするとして海に出ることになるのですが……。

 

「僕はこっちの船に乗るから狸さんは」

「いや、俺そっちに乗りたい」

 

狸が乗りたいと言ったのはうさぎが乗ろうとした木の船で、狸に乗せようとしたのは泥の船でした。

 

「え? いや、狸さんそっちの船の方が安定感あると思うけど……」

「そうか、なら仕方ない」

(ほっ)

 

うさぎと狸はそれぞれ船に乗り込み、海に出ます。すると……。

 

「え? え?」

 

船が沈んでいきました。しかしそれは泥の船ではなく木の船に乗っていたうさぎの方でした。

 

「え? なんでこっちが沈むの?」

 

うさぎは気が動転します。そこに狸がやってきました。

 

「お前の乗っている船をよく見てみろ!」

 

狸がそういってうさぎが見てみるとそれは狸に乗せようと思った泥の船でした。

 

「これは!?」

「馬鹿め! 俺がお前の企てに気づいてないと思っていたのか!?」

 

狸はうさぎが自分を懲らしめるための刺客だということに最初っから気づいていたのです。

先の燃えた木材も狸がうさぎの視覚をごまかし、すぐに火を消しており、そして化かしていたのです。

そして乗り込む船も化かし、逆の船に乗らされていることにうさぎは気づいていなかった。

 

「た、助けて」

「俺を殺そうとした罰だと思え」

 

こうしてうさぎは見殺しにされ、たぬきは悪さを続けるのであった。

 

 

 

教訓  騙されるな! 相手をだませ!

 

 

 

 

猿蟹合戦編

 

 

 

ある所におにぎりを持った蟹がいました。そこに猿が現れ、柿の種と交換したいと言ってきます。

蟹はしぶしぶ交換し、猿はなんとか柿の種をすぐに柿のなる木にしました。

 

「じゃああげるね」

 

猿は蟹に柿を渡しますが、あまりに固く、蟹は大けがをします。

蟹は栗と蜂と臼に相談し、猿に仕返しすることにしました。

 

「ちょっと招待したいから」

 

蟹は猿を誘い出しました。

その家にはすでに栗や蜂や臼がそれぞれの配置にいました。

 

「ちょっと準備するからそこで温まって待っててね」

 

猿は暖炉に行くと栗が飛び出してきますが。

 

「ふん」

 

猿は近くにあった鉄棒で栗を打ち返しました。

 

「どうしたの?」

「変なのが飛んできたから打ち返した」

「は?」

 

蟹は栗がやられたことに気づきました。

 

「ねえ、手洗ってきたら?」

「そうだな」

 

猿は手を洗いに行くと水のたまった桶から蜂が飛び出してきます!

 

「!」

 

猿はその場にあった手拭いを巧みに使い、蜂を叩き殺してしまいます。

 

「……ねえ」

 

猿は蟹を呼び出します。

 

「何?」

「何で蜂が水桶にいるの?」

「いや何でって言われても……」

「ああそれと手拭いダメにしちゃったけど……」

「い、いいよいいよ」

 

蟹は蜂もダメだったことに気づきます。

 

「ああそれとさ……なんで屋根に臼があったんだ?」

「!」

「俺に復讐するつもりだろ?」

「!」

 

猿は蟹が復讐を企ててたことを知っていました。

 

「なんで?」

「馬鹿め、あんな大けがした奴が復讐すると考えてないと思っていたのか?」

 

猿は復讐されることに気づいており、すでに下調べをしていたのだ。

 

「復讐するならてめえだけでやれ」

 

そして猿への復讐は失敗に終わったとさ。

 

 

 

 

 

教訓  復讐するならもっと用意周到に、警戒しよう


 
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