No.952913

ビーストテイマー・ナタ39

リュートさん

昔、書いていたオリジナル小説の第39話です。

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2018-05-18 16:27:59 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:107   閲覧ユーザー数:106

フラウが困っていたので、ゲイザーが代わりに答えました。

 

「愛し合っていたら出来るんだよ」

 

「でもおじさんとお姉さんは愛し合ってても、赤ちゃん出来ないんでしょ?」

 

「獣人には繁殖能力がないから仕方ないんだ」

 

ゲイザーも困ってしまいました。するとアークがこう言います。

 

「天使にも繁殖能力はありませんからね。人間は生存能力が低いですが、繁殖能力は高いのですぐに増えます」

 

「獣人や天使の方が強いし、カッコいいと思うよー?」

 

「ナターシャは人間のままでいなさい。獣人になってはいけないよ?」

 

「えーっ、どうして?お師匠様もおじさんもお姉さんも獣人なのに、ナタだけ仲間はずれ…」

 

「大人になったら何が正しいのかわかるはずだから、大人になってから決めなさい」

 

「ナタ、魔法で大人になれるよー?」

 

「それは見た目だけだろう?中身は子供のままだ」

 

「どうしてナタは子供だからダメなの?ナタ、大人より頭良いもん!」

 

「お前が賢い子なのはわかってるよ。難しい魔導書を読んでいたからね。でもお前には知識はあっても経験が足りないんだ。こればっかりは長く生きていないとわからないことだからな」

 

「ナタ、おじさんの事、大好き!だからずっとそばにいたいの…。おじさんはナタの事、嫌いなの?」

 

「私もナターシャの事が大好きだよ?でもずっと一緒にはいられないんだ。いつか離れなくてはならない時は来る…」

 

「やだ、やだ、やだ!絶対、離れたくない…」

 

ナタが駄々をこねるのはこれが初めてでした。

 

「ナターシャ様、私がゲイザー様の代わりにおそばにおりますので、それではダメですか?」

 

「アークはおじさんと似てるけど、おじさんじゃないから嫌だ…」

 

「困りましたね。私ではゲイザー様の代わりにはなれないようです…」

 

「しかしナターシャはなぜそんなに私にこだわってるんだ?まだ出会って一ヶ月しか経っていないと言うのに…」

 

「ナタ、わかっちゃうの!普通の人が十年くらい一緒にいないとわからない事もわかるの…」

 

「魔力の波動がどうとか言っていたが、それと関係あるのか?」

 

「うん、おじさんはね。勇者になれる素質があるの。世界を救える波動を持ってるから」

 

「私が世界を救う勇者の波動の持ち主?有り得ない!」

 

…つづく


 
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