No.93644

恋姫無双異聞録~第5話~

鴉丸さん

反董卓連合一話目です

汜水関まで行きます

ちょっと、駆け足気味です

2009-09-05 19:10:32 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:3581   閲覧ユーザー数:2837

 

―――魏 玉座の間―――

 

 

いつの間にか、『魏』という国を作り上げてしまった華琳 そして、今玉座では武将が勢ぞろいしていた

 

 

華琳「―――というわけで、袁紹がそんな感じの文をよこしたわ」

 

 

秋蘭「なんというか・・・」

 

 

凪「内容は、分かるのですが・・・」

 

 

狂骨「書き方がバカっぽいな」

 

 

桂花「いや、そんなはっきりと」

 

 

華琳「まあ、バカなのは分かっていたけど・・・いい機会よ」

 

 

袁紹は、董卓が帝に気にいられているのが許せなかったようで、董卓が帝を操っているとでっち上げ反董卓連合を作り上げようとしていた

 

 

華琳「あいつの言う事に従うのは、癪だけど・・・この機に私の名を大陸に響かせる」

 

 

華琳はあえて、この茶番に乗る事で自分の名を売る事を選択したのだ

 

 

華琳「全員、出立の準備をしなさい!」

 

 

全員「「「「御意!」」」」

 

 

―――呉 玉座の間―――

 

 

孫策「え~っと・・・バカからその通りの手紙が来ました」

 

 

全員「「「(いや、そんなぶっちゃけなくても・・・)」」」

 

 

やはり、どこの国でも袁紹=バカは鉄板らしい

 

 

刑天「ま、どっちにしろ 参加はしなければならんな」

 

 

小蓮「どうして?」

 

 

亞沙「えっと・・・参加せずにいると、連合がこちらにも刃を向けるから、ですか?」

 

 

冥琳「だろうな」

 

 

刑天「ま、参加はするさ・・・『奴』も来るだろうしな」

 

 

七乃「『奴』って・・・?」

 

 

刑天「フッ・・・」

 

 

七乃の問いには答えず、刑天は出立の準備に入った 

 

 

 

 

麗羽「オーホッホッホッホ!」

 

 

華琳「はあ・・・」

 

 

連合が集まっている場所に着いた魏軍 軍議のため、狂骨と桂花、秋蘭を共につれ天幕にやってきた

 

 

狂骨「(さて、刑天は・・・まだか しかし、桃香たちは・・・)」

 

 

狂骨は、下座のほうに居る この世界の桃香たちを見る

 

 

狂骨「(ま、感慨が沸かないわけではないが・・・今は、『魏』の将だ)」

 

 

そういい、思考を切り替える狂骨 すると―――

 

 

美羽「すまぬ 遅れたのじゃ」

 

 

美羽が、刑天、雪蓮、冥琳を連れて天幕に入ってきた

 

 

狂骨「(刑天)」

 

 

刑天「(狂骨)」

 

 

その他「「「「!?」」」」

 

 

狂骨・刑天「「(フフフフフフフフ)」」

 

 

二人が出す威圧感に思わずビクった全員 そして、紹介や今後の簡単な打ち合わせが済み、外に出ると

 

 

狂骨「シャラァ!」

 

 

刑天「フッ!」

 

 

華琳「狂骨!?」

 

 

美羽「刑天!?」

 

 

桃香「わわわ!」

 

 

外に出たと思ったらいきなり、徒手での打ち合いをはじめた二人に全員が驚いた そして、互いの貫手が喉の手前で止まり打ち合いが終わった

 

 

狂骨「ほう?ふぬけては居ないな・・・」

 

 

刑天「お前こそ、少しは腕を上げたか・・・」

 

 

そして、それぞれの主の下へ向かうために背を向けて

 

 

狂骨「いずれ、この世界での決着をつける」

 

 

刑天「・・・上等」

 

 

互いに不敵な笑みを見せ、歩いていった

 

 

美羽「な、なんだったのじゃ?」

 

 

雪蓮「さあ?」

 

 

華琳「とりあえず・・・戻りましょう」

 

 

秋蘭「御意」

 

 

魏、呉の兵はすぐに我にかえったがその他の面々は―――

 

 

桃香「・・・」

 

 

愛紗「凄い・・・」

 

 

そして汜水関攻め―――

 

 

 

 

―――Side 魏―――

 

 

華琳「汜水関の先鋒は私たちと袁術軍ね・・・いける?」

 

 

狂骨「なら、俺が先陣を切る まあ、ないとは思うが後ろからの奇襲を心配したほうがいいな」

 

 

春蘭「なぜだ?後ろには、他のやつらも居るんだぞ?」

 

 

狂骨「・・・袁紹だからな」

 

 

全員「「「「あ~」」」」

 

 

そして、出陣の銅鑼が鳴った

 

 

―――Side 呉―――

 

 

雪蓮「策ちょ~だい♪」

 

 

冥琳「あのな・・・」

 

 

刑天「まあ、今回は簡単な策でいいだろう・・・それは、お前らに任せる」

 

 

祭「ん?どこに行くのじゃ?」

 

 

刑天「なに・・・親友との語らいさ」

 

 

そういい刑天は天幕を出て行った 遠くで銅鑼が鳴る

 

 

そして、汜水関の前には董卓軍が、それに対するように連合軍が陣を組む すると、連合軍から、二人の男が出てきた

 

 

翠「な、なんだ・・・あいつら」

 

 

蒲公英「無謀だな~」

 

 

並居る董卓軍の前にたつは、二人の仙人

 

 

狂骨「さ~て・・・行きますかね」

 

 

刑天「狂骨・・・お前には悪いが、我ら呉が汜水関攻めの功をいただく」

 

 

狂骨「おいおい・・・魏がもらうに決まってんだろ」

 

 

それは、大規模な戦の前なのに飲み屋で話しているような暢気な会話 後ろに居る連合軍兵士も唖然としている

 

 

愛紗「な、何なのだ・・・あの二人は?」

 

 

特に、魏・呉以外の将兵が顕著だった 二人が所属している国の兵は「あの人だから」で大半が納得してしまっている

 

 

刑天「あ?・・・なら、やるか?」

 

 

狂骨「ハッ!上等・・・どっちが先に汜水関を落とせるか・・・」

 

 

狂骨・刑天「「勝負!」」

 

 

二人は銅鑼の音を合図に走り出した そして戦闘が始まった

 

 

 

 

―――Side 華琳―――

 

 

魏の本陣では、伝令が伝える前線の詳しい情報と自分たちが見ている目の前の光景に誰もが唖然としていた

 

 

桂花「あれが・・・あいつの力?」

 

 

華琳「凄いわね・・・」

 

 

華琳は、狂骨から刑天のことを聞いていたので刑天も強いのだろうと思っていたのだが、予想をはるかに超えていた さらに言えば、二人の息のあった連携にも心を奪われていた

 

 

美影「ご主人様・・・」

 

 

敵と斬りあっていると、突然狂骨がその場でジャンプする すると、狂骨がジャンプした後を刑天の餓虎が通った 背中合わせに戦っていた二人 刑天が餓虎を横に薙ぎ勢いを止めずに、回転切りをしたのだ それを、合図をせずに狂骨は読み取ったのだ

 

 

春蘭「凄い・・・」

 

 

こちらも、敵と斬りあっていた春蘭は二人の動きをみてそう呟いた そして、それは呉も同じである

 

 

―――Side 呉―――

 

 

蓮華「あの二人・・・凄い」

 

 

蓮華が呟いたその言葉はここに居る全員の言葉であった

 

 

小蓮・美羽「「すごい!」」

 

 

ちびっ子二人は、大興奮です え?二喬?あの二人は建業でお留守番ですよ

 

 

祭「・・・って、見とれている場合ではないわ!全員進め!」

 

 

我を取り戻した祭により覚醒し始めた呉軍

 

 

―――Side 狂骨・刑天―――

 

 

狂骨「そらそらそらそらぁ!」

 

 

刑天「フンッ!ハァ!」

 

 

今この二人は、勝負や互いの所属などは考えていなかった ただ胸にあるのは『やはり、こいつと一緒に戦うのも楽しい』ということのみ

 

 

董卓軍兵「う、うわぁ!」

 

 

董卓軍の兵士は迫り来る二人の男に完全に吞まれていた なにせ、力量が違いすぎるのだ

二人の姿はまさに―――

 

 

董卓軍兵士「―――鬼」

 

 

すると、突然後ろから声が上がった

 

 

 

 

刑天「なんだ!?」

 

 

明命「失礼します!後方より、華雄が奇襲をかけてきました!」

 

 

刑天の後ろに駆け寄ってきた明命より、声の理由を知る

 

 

刑天「分かった・・・ここはもういい お前は、本陣の警備にまわれ!」

 

 

明命「御意!」

 

 

そういって明命は本陣に向かっていく 呉は、軍師などは優秀だが、前線で戦える人材が少ないのだ 戦えないわけではないが他の国と比べるとどうしても少ない だから、刑天は自分が前線を引き受ける事で少しでも、後方を楽にしようとしているのだ

 

 

狂骨「大変だな?」

 

 

敵を斬りながら暢気に言う狂骨

 

 

刑天「別に?それよりお前はいいのか?華雄のこと」

 

 

刑天は、狂骨に華雄のことを尋ねる

 

 

狂骨「ま、俺の前に立ったら助けるが・・・もし、愛紗にでもやられるならそれまでだ」

 

 

狂骨は、そう言う

 

 

刑天「結構、ドライになったな」

 

 

刑天は狂骨の変わりようにそう呟く

 

 

狂骨「お前だって同じだろうに」

 

 

刑天「ハハッ、違いない」

 

 

二人は、「世界が違えば、別人」と思っている もちろん、太公望などが崑崙山にいる恋人たちをこちらの世界の存在に転写することがないわけではないが、するなら一声かけるだろう

 

 

そして―――

 

 

狂骨・刑天「「汜水関は、俺がもらった!」」

 

 

二人は、目の前に居た兵を吹き飛ばし、汜水関の門を文字通り斬り開いた

 

 

麗羽「な、なんなんですの!?あの二人は!」

 

 

猪々子「すげー」

 

 

斗詩「わー」

 

 

後方に居た麗羽たちは、見ていた光景が信じられないようだ

 

 

桃香「凄い・・・」

 

 

朱里「もしかしたら、呂布以上かもしれません」

 

 

雛里「・・・(あの人どこかで・・・)」

 

 

そして、それぞれの本陣に戻ると

 

 

 

 

―――Side 魏―――

 

 

狂骨「ただいま~「「兄ちゃん!/兄様!」」ゲフゥ」

 

 

本陣に戻ると、季衣と流々の突撃を受けた 思わず胃の中のものをぶちまけそうになったが、そこは我慢 そして、全員が労いの言葉と驚きの言葉を向ける

 

 

美影「ご主人様・・・凄かったです その勢いで、私も滅茶苦茶「やめなさい(ビシッ」あう」

 

 

美影の言葉は、桂花の首元への一撃で途切れた というか、強制的に気絶させられた

 

 

桂花「とりあえず・・・無事で何よりよ」

 

 

狂骨「ん?心配してくれたのか?」

 

 

桂花「はあ!?べ、別に、そうじゃないわよ・・・あんたが怪我すると華琳様が、困るからよ!」

 

 

顔を赤くしても説得力なし 桂花は、狂骨のことをそこまで嫌っていない 桂花が嫌いなのは「無能な男」などであり、むしろ有能すぎる狂骨のことはそれなりに認めているのだ

 

 

華琳「ま、お帰り ていうか・・・汜水関の門を斬り開くって・・・」

 

 

苦笑交じりに、そう呟く華琳 いくら、刑天と共にやったとはいえ『巨大な門を斬り開く』とは思っていなかったのだ

 

 

狂骨「別に難しい事ではないぞ?頑張れば、凪にもできるからな・・・文字通り『殴り飛ばす』ことが」

 

 

凪「いや・・・そこまでは・・・」

 

 

凪とかが門を壊したらそれはそれで怖い というか、春蘭とかにもして欲しくはない 主に、見た目の問題で

 

 

華琳「まあいいわ とりあえず、華雄は関羽が討ち取ったらしいし・・・次の虎牢関攻めの策を立てましょう」

 

 

狂骨「ああ」

 

 

真桜「ところで、お師匠様 一緒に戦っとった男誰や?」

 

 

真桜がそう聞くと、狂骨は笑みを浮かべ

 

 

狂骨「刑天か?あいつは―――」

 

 

―――Side 呉―――

 

 

刑天「ただいま~「「刑天!」」ガハッ」

 

 

こちらも、ちびっ子二人の突撃を受けた(ちなみに、狂骨と同じタイミング)

 

 

雪蓮「お帰り~♪凄かったわよ」

 

 

七乃「怪我もなく、何よりです」

 

 

刑天「ゲホ・・・ま、この体は怪我しないぞ?」

 

 

穏「そういえばそうですね~」

 

 

祭「しかし、久しぶりにお前の戦闘を見た気がするぞ」

 

 

思春「私は、まだまだなのですね」

 

 

刑天「ま、その気持ちは大切だが・・・焦るなよ?思春」

 

 

思春「は、はい!」

 

 

蓮華「ところで、あの狂骨・・・だったか?あいつは何者だ?」

 

 

刑天「あいつは・・・俺と同じ仙人だ そして―――」

 

 

二人の仙人はまったく同じタイミングで言う そして、相手も同じことを言っている事を確信して―――

 

 

狂骨・刑天「「親友だ」」

 

 

 

 

「舞台裏」

 

 

さて、どうだった今回?

 

 

狂骨「結構駆け足だったな」

 

 

刑天「最初の構想では、玄崩がこの連合を仕組むんだったか?」

 

 

うん でも、それは次回に取っておこうと思ったんだ 下手すれば、この外史で終わってしまうからね

 

 

狂骨「おい・・・今、何気にこの外史で決着がつかない事ばらしたぞ・・・」

 

 

・・・Σ(〇Д〇)

 

 

刑天「アホが・・・」

 

 

狂骨「それより、前回の『台詞を変えてみた』が結構好評だな・・・つか、声はやっぱ社長?」

 

 

まあね ちなみに、君たちの声も妄想しているよ?

 

 

刑天「誰だ?」

 

 

狂骨は、神奈さん(アクセルや無双の曹丕など)で刑天は関さん(モモタロスなど)ですよ?

 

 

狂骨「それ、お前が好きな声優さんだろ・・・というか、俺がソウルゲインの技使ったのはそっから?」

 

 

うん!お二方とも大好きです!

 

 

刑天「じゃあ・・・「死神さまのお通りだ~」とか言うのか?」

 

 

もしかしたら言うかも・・・

 

 

狂骨「はあ・・・ま、次回は虎牢関です」

 

 

刑天「またお会いしましょう」

 

 

 

 

「オマケ~崑崙山レポート~」

 

 

華雄「orz」

 

 

愛紗「ん?どうしたのだ、華雄は?」

 

 

白蓮「いや・・・今回華雄が一回も出ずに斬られたからな・・・」

 

 

桃香「でも、仕方ないんじゃ・・・」

 

 

翠「まあ、違う私たちだしな~」

 

 

星「というか、今回雛里が狂骨殿のことを覚えている風ではなかったか?」

 

 

雛里「(ギクッ)・・・ソンナコトナイデスヨ?」

 

 

太公望「そこは、作者が決めるよ・・・もしかしたら、存在転写ということもあるかも・・・あくまで、「かも」だけど」

 

 

華雄「どうせ、私は無理だも~ん・・・」

 

 

太公望「ありゃりゃ・・・いじけちゃった」

 


 
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