No.918189

恋姫英雄譚 鎮魂の修羅28

Seigouさん

希望の修羅

2017-08-12 08:36:58 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1919   閲覧ユーザー数:1315

 

虎牢関、汜水関

 

 

 

この二つの名前の関は、三国志演義では別々の地名として出てくるが、史実ではこの2つは同一の場所に設置された一つの関所であり、三国志演義の表記は正確なものではない

 

おまけに虎牢関という関は、唐の時代に置かれた関所の一つで、虎牢という名称は西周の穆王がこの地で虎を飼っていたことに由来するが、正史における最古の関所の記事は『新唐書』であり、後漢時代には関所ではなく要塞が置かれていたようである

 

その為、虎牢関、汜水関とは後から三国志演義に付け足された、三国志の時代には存在しない関なのだ

 

戦国時代に秦によって、この地に要塞が置かれたとされ、この地は険しく防衛に適していた

 

歴代王朝は、この地に防衛施設を建設し続けたため、ここに関所に近い建物が建築されていた事は確実なのであろうが

 

防衛の要所であったため、古より数々の戦いの舞台となったのだ

 

正式名称が虎牢関で、汜水関はたまに人々から呼ばれていた愛称の様なものなのかもしれない

 

 

 

 

 

 

一刀「(本当にこの世界は、演義寄りの世界なんだな)」

 

現在、一刀達は汜水関と呼ばれる関所の目の前にいた

 

梨晏「いやあ~~、これは攻める側はたまったものじゃないね~・・・・・」

 

華雄「だな、ここを攻める事はなるべく避けたいものだ」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

流し目で、華雄の方に視線を移す

 

ここがこの華雄の終焉の関となる事を知っているため、憂鬱な気持ちとなってくる

 

一刀「行こう、何時までもここに居たって仕方ない」

 

祟りやら運命というものは信じないが、なるべく華雄をここに居座らせたくないと言う気持ちに駆られ、関に近付く

 

「待たれい!!・・・・・あ、貴方様は!!?」

 

一刀「ええ、北郷一刀です」

 

「おお、大将軍様から伺っております、帝の真名を受け取った御遣い様ですね!どうぞお通り下さい!」

 

身体検査やらなんやらを一切受けず、一刀達は顔パスで汜水関を潜り抜けた

 

そう、帝の真名を預かる事は、少なくとも洛陽近辺では関所を無条件で通る事が出来る最強のパスポートになるのだ

 

何せこの国最高権力者の信を得た証である、少しでも無礼を働けばその者の首はたちどころに落ちるのだ

 

梨晏「さっすが一刀だね~♪」

 

華雄「ああ、私もいつか帝の真名を預かる程の信を築きたいものだ」

 

一刀「よしてくれよ、俺が帝から真名を預けられたのは、まったくの偶然だったんだから」

 

そう、一刀は当初、禁中に入れるようになるには、どう安く見積もっても3年は掛かると思っていた

 

あの時、十常侍の黄から帝への謁見を許可されていなかったら、今の自分は帝の顔すら知らなかったはずである

 

故に、こうして同盟締結の旅路の途中で洛陽に寄る事など無かったのである

 

寄ったとしても精々街中を見回って終わりであったろう

 

梨晏「うっひゃ~~、汜水関もそうだけど、虎牢関はさらに鬼畜な関だねぇ~~・・・・・」

 

華雄「ああ、これほどまでに守りに適した関は他には無い、漢王朝が誇る絶対の関だ」

 

左右に堆い崖があり、回り込む事など皆無、隠れるところも無く、関の側は伏兵を配置し放大

 

攻める側は近付く事すらも躊躇う、まさに難攻不落を形にしたような関である

 

一刀「俺も数回来た事があるけど、こればかりは壮観だな・・・・・」

 

梨晏「あれぇ~~、天の名を借りる一刀でも、これには腰が引けるかなぁ~♪」

 

一刀「正直、な・・・・・」

 

華雄「無理もない、私とてこの関とは正面からやり合いたいとは思わんからな・・・・・」

 

世間では勇将と名が通っていて、一部では猪武者と呼ばれる華雄でも、虎牢関相手では猪にはなれないようであった

 

そして、この虎牢関も一刀達は顔パスで通過した

 

梨晏「お、見えた見えた」

 

華雄「ここを通ってしまえば、障害物は無くなるからな・・・・・ん、どうした北郷?」

 

一刀「・・・・・そんな、まさか」

 

遠くに見える洛陽を目視しながら、一刀は目を見開き驚愕の表情をしていた

 

梨晏「ちょっと、どうしちゃったの!?」

 

華雄「なんだ、何かあるのか!?」

 

二人も目を細め遠目で洛陽を目視するが、これと言って異常があるようには見えなかった

 

一刀「北斗、急げ!!!」

 

梨晏「ちょっと一刀、説明してよ!!」

 

華雄「一体何があると言うのだ!!?」

 

二人の疑問を余所に、愛馬北斗の腹を強く蹴り全力で駆けだした

 

一刀「(何だあの洛陽の有様は、それにあそこにいるのは・・・・・)」

 

実を言うと、一刀の目には洛陽から立ち上る邪な氣が見えていたのだ

 

それと同時に、洛陽のすぐ近くに見知った氣の持ち主が居るのを感じた

 

心の中に、焦りと嬉しさという二つの感情を入り混ぜながら北斗を急がせたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華佗「だから言っているだろう、俺は医者だ、今すぐ中に入れてくれ、じゃないと手遅れになるぞ!!」

 

楼杏「そのような風姿の医者が居てたまりますか!!それに貴方一人で何が出来るというんですか!!?」

 

華佗「俺は五斗米道の伝承者だ、俺に治せない病は、恋煩いくらいだ!!」

 

楼杏「ご、ごとべいどう?」

 

華佗「違う!!!ごとべいどうではなく、ゴット・・・・・ってよくないが、今はいい、とにかく通してくれ!!」

 

なんと、そこには大親友華佗がいた

 

洛陽の門前で皇甫嵩と何やらもめている様だ

 

一刀「華佗!!」

 

華佗「え?・・・・・って、一刀!!?」

 

楼杏「一刀君!!?」

 

突然後ろから声を掛けられて振り向き一刀の姿を見て、華佗も楼杏も仰天した

 

華佗とはざっと半年ぶりの再会である

 

一刀「久しぶりだな、華佗♪」

 

華佗「驚いたぞ、本当に久しぶりだな♪」

 

嬉しさの余り、二人はがっちり手を繋ぎ合った

 

華雄「北郷、一体何が・・・・・その者は誰だ?」

 

梨晏「あ!!?前に一刀と一緒に大殿を助けてくれた人だ!!」

 

一刀「ああ、こいつは華佗、この大陸一の医者で俺の大親友だ」

 

華佗「すまないが、自己紹介は後にさせてくれるか」

 

一刀「そうだ!!一刻を争うんだ、ここを開けてください、楼杏さん!!」

 

楼杏「出来ません、大将軍の命令で洛陽は立ち入り禁止になっています!!すでに帝も洛陽を脱出しています、たとえ帝の信を得た者であろうとも通す訳にはいきません!!」

 

梨晏「ねえ、いい加減何がどうなってるのか説明してよ!」

 

華雄「ああ、帝が洛陽を離れるとは、どのような事態が起こっているんだ!?」

 

一刀「この洛陽から病魔が立ち上っているんだ」

 

華佗「ああ、なんらかの疫病が発生しているんだろう」

 

梨晏「え、疫病!!?」

 

華雄「それはいかん、今すぐに開門するのだ!!」

 

楼杏「だ、誰ですか?」

 

華雄「我の顔を忘れたのであるか!!?我が名は華雄、漢の栄誉を賜りし者である!!」

 

楼杏「そんな人、居たっけ・・・・・」

 

華雄「なっ!!!??それでも漢の将軍か!!!?」

 

華佗「そんな事はどうでもいい!!!」

 

一刀「そうだ!!!全ての責任は俺が取ります、だから早く開けてください!!!」

 

華雄「どうでもよくないだろう!!!??」

 

一刀「楼杏さんにはどのような責も負わせないように傾様に進言します、だから早くここを開けてください!!!」

 

楼杏「・・・・・分かりました、どうなっても知りませんよ」

 

一刀「ここから先は、俺達だけで行く、俺達が入ったら門を閉めてくれ・・・・・二人はここに残ってくれ」

 

梨晏「うん、分かったよ」

 

華雄「どうでもよくない、どうでもよくない・・・・・」

 

塞ぎ気味に小言を愚痴る華雄を尻目に一刀と華佗は開けられた城門から洛陽に踏み込んだ

 

華佗「こ、これは・・・・・」

 

一刀「ああ、酷いもんだ・・・・・」

 

そこには、夥しい数の病人がいた

 

かつての冀州での黒山賊程ではないにせよ、それでもその半分は居るように思えてくる

 

どうやら楼杏達は、感染拡大を防ぐ為にこの洛陽そのものを隔離部屋として使ったのであろう

 

病人達は呻き声を上げながら、地面を這いつくばっている

 

傍から見たら、まるでゾンビ映画である

 

一刀「どうする?華佗」

 

華佗「どうするも何も、片っ端から治療していくしかないだろう・・・・・」

 

一刀「だな、さっそく行くぞ・・・・・はああああああああ!」

 

華佗「はあああああああ!」

 

五斗米道の透視で病魔を見切り、的確なツボを探し出す

 

華佗「見えた!!元気になあれええええええええ!!」

 

ピシャーーーーン!!!

 

氣を込めた鍼をそのツボに打ち込み、一人目の治療は完了した

 

華佗「よし、次だ!・・・・・っておい、どうした、一刀!?」

 

一刀「むぅ・・・・・ぐ、うう・・・・・」

 

まだ透視の体勢にある一刀、どうやら的確なツボを見つけられずにいるようだ

 

一刀「くっ・・・・・まだ、華佗のようにはいかないか・・・・・」

 

これが一日の長というものであろう、一刀もこれまで五斗米道の研鑚を積んできているが、元祖伝承者の華佗と比べれば圧倒的に経験不足である

 

冀州での黒山賊に使った裏技があるが、あれはあくまでどのような病魔なのかを理解した上でこそ出来るのである

 

黒山賊の本陣に到着するまでに観察する時間が充分にあったから出来たのであって、いきなりやれと言われても今の一刀の技量では無茶が過ぎるのだ

 

華佗「無理をするな一刀、誤って他のツボを突いてしまえば、病魔をより強力にしてしまう可能性もある・・・・・」

 

一刀「・・・・・悔しいが、その通りだ・・・・・俺は補佐に回る、俺が華佗に氣を送るから好きなだけ使ってくれ!」

 

華佗「よし、行くぞ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華佗「はぁ、はぁ・・・・・何とかなったな・・・・・」

 

一刀「ああ、はぁ、はぁ・・・・・かなりきつかったぜ・・・・・」

 

そして二刻後、二人は町全体を覆っていた病魔を全て滅却する事に成功した

 

疲れ切った二人は、大通りの真ん中で仰向けの大の字に寝転がっていた

 

華佗「助かったぜ、一刀・・・・・俺一人じゃ、どう考えてももたなかった・・・・・」

 

一刀「俺だって同じだ・・・・・華佗が居なかったらと思うとぞっとする・・・・・」

 

疲労を隠せないが、それでも二人は笑い合う、お互いの拳を合わせ今回の健闘を讃え合うのだった

 

華佗「ところで一刀、お前はどうしてこんな所に居るんだ?」

 

一刀「ああ、俺は・・・・・」

 

「ありがとうございます、お二方♪」

 

「おかげでこんなに元気になりました♪」

 

二人の周りを、治療した民衆が取り囲んで、やんややんやと大喜びしていた

 

一刀「わ、ちょっ!!?」

 

華佗「お、おい!!」

 

そして、二人は民衆に担ぎ上げられ、神輿の如くもみくちゃにされた

 

楼杏「退いてください!!退くのです!!」

 

梨晏「一刀、一刀!!大丈夫なの!!?」

 

華雄「北郷、華佗!!何処に居るのだ!!?」

 

その時、お祭り騒ぎの民衆を掻き分け三人が駆け寄って来た

 

一刀「おーーーい、ここだ!!」

 

梨晏「一刀、やったんだね♪」

 

華雄「大したものだな、お主らは」

 

楼杏「信じられません、さっきまで地獄絵図そのものだったのに・・・・・」

 

一刀「それはいいですから、帝を呼び戻して下さい、もう病魔は居ませんから」

 

楼杏「分かりました♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一刀達四人は禁城へと招かれた

 

 

 

空丹「一刀よ、此度の働きまことに大義であった♪」

 

白湯「のじゃ、一刀が居なかったら、この洛陽は終わっていたであろう♪」

 

一刀「いいえ、自分だけの力ではありません、この華佗が居なかったら、自分一人では対処しきれませんでした」

 

空丹「華佗?お主は何者なの?」

 

華佗「はっ、五斗米道の継承者であります」

 

空丹「ご、ごとべいどう?」

 

風鈴「空丹様、ゴットヴェイドーでございます」

 

空丹「ごっ・・・と・・・・・言いにくいの・・・・・」

 

白湯「なんとも珍妙な名だけど、それはなんなのじゃ?」

 

風鈴「ゴットヴェイドーとは、かつての神農大帝が開発したと言われる究極医療です、まさかまだ受け継がれていたなんて・・・・・」

 

傾「ほほう、それは面白い、此度の流行り病、この洛陽一の医師も対処したのだが、その医師も掛かりよったからな」

 

瑞姫「全く情けない話ですわ、洛陽一の医師を名乗るからにはどのような病も治して然るべきでありますのに・・・・・その医師は解雇ですわね、それに代わりこの華佗を新たに迎え入れるべきですわ」

 

空丹「それはいいの、これでこの洛陽は病に怯えずに済むの♪」

 

五斗米道という規格外の医療を手に入れる事が出来たと、勝手に大はしゃぎする空丹だったが、華佗は難しい顔をしていた

 

華佗「・・・・・申し訳ありませんが、私は五斗米道の教えに則り一つの所に留まる事は出来かねます」

 

傾「貴様!!帝御自らの招きを無下にするなど、何事か!!?」

 

一刀「大将軍、自分に免じてそれだけはお許しください、この華佗はあくまで流れの医師です、各地を渡り歩き多くの病人を救う方がその力を如何なく発揮できます・・・・・その代わりに、その一翼は自分が担います、自分もこの華佗程ではありませんが、五斗米道を扱えますので」

 

傾「むぅ・・・・・一刀の申し出となると断る訳にはいかんか・・・・・」

 

これは一刀の願いでもある、五斗米道はその規格外過ぎる治癒能力故に確実に邪な事に利用されてしまう

 

この華佗が五斗米道が歪んだ権力に利用されるなど、一刀からすれば耐えられない事である

 

元々五斗米道には一ヶ所になるべく留まってはならないという教えがある、それは権力に利用されないようにするという予防策でもあるのだ

 

瑞姫「それはそうと一刀さん、貴方はどうしてここに居らっしゃるのですか?」

 

白湯「そう言えばそうなのじゃ・・・・・もしや、幽州の後任が見つかってここに来る事にしたのであるか!?」

 

一刀「いいえ、自分は各諸侯を渡り歩き和平合意の締結を推し進めています、後任はまだ育てている最中です」

 

傾「和平合意だと?そのようなもの必要なかろう?」

 

瑞鶴「ええ、大陸は至って平穏ではありませんか」

 

一刀「いいえ、このままでは近い内にこの大陸全体を巻き込む大戦乱が始まってしまいます」

 

空丹「なんと、それは本当なの!?」

 

一刀「はい、今のうちに手を打たなければ、ここ10年以内には・・・・・」

 

具体的に何処の諸侯がとは言えなかった、そのような事を言ってしまえば空丹は勅令やらなんやらを使って討伐しにかかるだろう

 

そんな事をされてしまえば、これまでやって来た事が水の泡になってしまうのだから

 

なるべく穏便にこの大陸に平穏を齎す、これが理想的なやり方である

 

一刀「ですから、ここは自分にお任せください、自分が必ずこの大陸の平和を磐石なものにしてみせます」

 

空丹「・・・・・分かったの、一刀に任せるの」

 

一刀「ありがとうございます」

 

黄「では、一刀様と華佗さんには此度の褒章を与えなければなりませんね♪」

 

傾「であるな、此度の洛陽に蔓延した疫病の撲滅、これに見合う褒章であるか・・・・・」

 

瑞姫「なかなかに難題ですわね・・・・・」

 

一刀「自分は何もいりません、その代わりに、この華佗にこの大陸全ての関所を無償で通ることが出来る手形を与えてはいただけませんか?」

 

傾「なぬ!!?それはいくらなんでも横暴が過ぎるぞ!!」

 

瑞姫「ええ、そのような万能手形など、漢の上級貴族でさえ与えられることはまず無いのに・・・・・」

 

華佗「一刀、俺としてはこれ以上なく嬉しいが、いくらなんでも身の丈に合わないというか・・・・・」

 

一刀「そんな事ないさ、華佗はこれまで数えきれない多くの患者を診て来たし、これからもそうしたいんだろう・・・・・空丹様、全ての責は自分が負います、華佗に手形を与えて下さい」

 

空丹「・・・・・それが此度の恩賞の望みであるなら叶えてあげるの・・・・・黄、用意するの」

 

黄「承りました」

 

華佗「一刀、お前って奴は・・・・・」

 

やはり持つべきは親友であると、この縁に華佗は心から感謝した

 

瑞姫「では、一刀さんも華佗さんもお疲れでしょうし、今日の所はお休みくださいまし」

 

傾「そうであるな、明日の朝にゆっくり談話と洒落込もうではないか」

 

白湯「また一刀の面白いお話が聞けるもん♪」

 

風鈴「また明日、お話ししましょうね、一刀君♪」

 

空丹「それでは楼杏、案内してあげてなの」

 

楼杏「畏まりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「それにしても楼杏さん、なんであんな有様になるまでほっといたんですか?」

 

華佗「そうだ、あれはこの洛陽全市民が病魔にやられたと言っていい、一体何をしていたんだ?」

 

楼杏「面目次第もありません、最初はごく一部の者しか病に掛かっていなかったのですが、それがまるで燃え盛る焔の如く広がり、あっという間にあのような事に・・・・・帝と劉協様の安全を最優先にしたので伝達が遅れてしまったんです」

 

梨晏「そっか、だから虎牢関と汜水関の兵は何も知らなかったんだね・・・・・」

 

華雄「どうりで、簡単に通してくれたわけだ」

 

華佗「どちらにしても結果的に良かったと思う事にしよう」

 

一刀「ああ、俺もすぐに駆けつけることが出来たし、もし洛陽から病魔が湧いて出ていたら、もっと酷い事になっていたからな」

 

実を言うと、人類の歴史上、人が死亡する要因第一位は、人と人との不毛な戦争によるものではないのだ

 

その大半が感染症などによる病である

 

天然痘、黒死病(ペスト)、ハンセン病、麻疹(はしか)、コレラ、チフス、結核、ポリオ、エボラ出血熱、エイズ、マラリア、スペイン風邪

 

歴史上、常に猛威を振るってきた伝染病の数々、これによって発生した犠牲者の数は戦争の数万倍、数十万倍、下手をしたら数千万倍に達するかもしれないのだ

 

だから一刀は、冀州にて黒山賊の伝染病を全て滅却したのだ

 

放っておけば、最悪それは大陸中に広がり、未曾有の大流行を引き起こしかねないからだ

 

梨晏「それにしても、前から気になっていたんだけどさ、その五斗米道ってどういう仕組みなわけ?」

 

華雄「そうだな、ただツボを突くだけで病が治るなど、胡散臭い話だ」

 

華佗「俺は普段ツボと言う言い方をしているが、正式な名は気功秘孔といってな、誰しもが持っている人体急所で、そこに鍼で氣を集中的に流し込む事によって患者の治癒能力を高めるんだ、病魔によって突く秘孔は違ってくるから見極めが難しいんだがな」

 

一刀「俺は華佗と比べてそこが弱いんだけど、今後の探求がものを言うな」

 

華佗「大丈夫さ、一刀だったら数年のうちに完璧に見切れるようになるさ♪」

 

一刀「華佗に言ってもらえると、自信が付くぜ♪」

 

「・・・・・・・・・・」

 

お互いに歯を見せて笑い合う二人を見て、三人は羨ましい気持ちになる

 

傍から見ても、この二人は本当に仲が良いんだなと分かる

 

これが本物の親友同士なんだなと見せ付けられた

 

その時

 

黄「あの、一刀様・・・・・」

 

突然廊下の柱の影から声を掛けられた

 

一刀「あれ、黄さん、どうしたんですか?」

 

黄「その・・・・・一刀様に会いたいと仰る方が・・・・・」

 

一刀「誰ですか?」

 

黄「・・・・・張譲、様」

 

一刀「!!?・・・・・分かりました・・・・・三人とも、すまないけど後でな」

 

華佗「あ、ああ・・・・・」

 

梨晏「分かったよ・・・・・」

 

華雄「うむ・・・・・」

 

楼杏「ええ・・・・・」

 

かなり神妙な表情をしながら、一刀は黄に招かれていった

 

華佗「なぁ、一刀は誰に会いに行ったんだ?」

 

楼杏「十常侍です」

 

華佗「何っ!!?十常侍って言ったら帝直属の宦官か!!?」

 

華雄「その通りだ、張譲はその筆頭だ」

 

華佗「ということは、一刀はこの国を腐敗させた張本人達に会いに行くと言う事か・・・・・」

 

楼杏「全てが彼らのせいではありませんが、そう言っても過言ではありませんね・・・・・」

 

梨晏「まさに魑魅魍魎そのものだねぇ、人が住むところじゃないよ、ここは・・・・・」

 

華佗「・・・・・・・・・・」

 

柱などの建築物を形作る全ての物体が作り出す影が、魔物が住む魔境へ通じる洞窟の様相に見えてきた

 

今まさに、その冥府魔道に赴く一刀の後ろ姿を華佗は物凄く心配そうに見つめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄「こちらです・・・・・」

 

如何にも豪華な扉を開けると、そこには

 

張譲「久しいのう、御遣いよ」

 

最初に声をかけて来たのが、あの張譲だった

 

一刀「・・・・・お久しぶりですね、張譲さん」

 

備え付けのテーブルと二つの椅子があり、その一つに張譲は座っていた

 

「ようこそ、御使い様♪」

 

「ささ、こちらへどうぞ♪」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

そこには、きちんとした宦官の服装を纏っているが、張譲と同じくドス黒く濁った眼をした、黄と張譲を含めれば12人、合計10人の男達が居た

 

思いっ切り媚び諂う、ねっとりと絡み付くような視線を向けてくる

 

中には、一刀が来ていると言うのに堂々と鼻歌交じりに銭勘定をしている者さえいた

 

12人いてなんで十常侍なんだと思うが、概数をもって十常侍と呼ばれたのだという

 

傍に居るだけでも気持ちが悪くなってくるが、そうも言っていられないので一刀は嫌々ながら事前に用意された椅子に腰掛けた

 

「お茶をどうぞ♪」

 

一刀「いいえ結構、お構いなく」

 

淹れられたお茶を、一刀は丁重に断った

 

確実に何かの毒が盛られている、一刀の目にはお茶からそびえ立つ邪なオーラが見えていた

 

五斗米道の透視様様である

 

「(ちっ!!)」

 

顔は笑顔だが、心の中で盛大な舌打ちをし、お茶を淹れた十常侍は下がった

 

張譲「さて御遣いよ、此度の疫病の件、感謝しよう」

 

「さよう、我らも肝を冷やしたわ」

 

「人民が病に掛かるのは一向に構わぬが、我らまでとばっちりを喰らうのは御免被りであるからな」

 

一刀「いいえ、自分は出来る事をしただけです・・・・・」

 

張譲「謙遜などせんでもよい・・・・・それとも謙遜せねばならない事でもあるのか?」

 

一刀「どういう意味ですか?」

 

張譲「此度の件を利用し、さらに帝に取り入るつもりであろう」

 

一刀「は?」

 

張譲「我らを亡き者にする為に、此度の疫病の件を利用するつもりであろう」

 

一刀「なにを馬鹿な事を、疫病なんて何時何処で発生するか分からないんですよ!」

 

張譲「分かるかもしれぬであろう、お主は天から来たと言うではないか、であれば此度の疫病も意図的に起こすことも出来たと言う事も考えられなくもないこと」

 

一刀「そんな事は不可能です!天だろうなんだろうと、それを意図的に起こせる者なんて居ない!」

 

これは妬みと嫉妬、特に私怨が大半を占めている

 

長年仕えてきた自分でさえ、未だに真名を呼ぶことも許されていない

 

十常侍の中で、帝の真名を預けられているのは黄一人だけなのである

 

今回の疫病の件でさえ、自分達の都合の良い様に利用する

 

これが今の朝廷に巣食う悪性腫瘍である

 

張譲「ふむ、まあいい、お主のおかげで我らも助かった事には違いないからな」

 

「しかし惜しいものよ、此度の疫病、帝と皇后と劉協、あの目障りな河進も掛かってくれれば良かったものを」

 

一刀「何だと!!?」

 

とても帝直属の傍仕えとは思えない言葉に度肝を抜かされた

 

「最近の帝は、色々と妙な知恵を付けて来た様での、我らの傀儡とする事が難しくなってきおった」

 

「さよう、あの劉協も度々政に首を突っ込んできおる、煩わしいわ」

 

一刀「お前達は、自分が何を言っているのか解っているのか!!?それでも天主様に仕える官か!!?」

 

「天主などただの仕組み、代わりなど幾らでもおるわ」

 

一刀「居る訳がないだろう、天主様の血を引く者がそう何人もいてたまるか!!」

 

「ほほ♪血など飾り、建前も良い所である」

 

「その通り、そのような偽善を並べ立てた所で、得られるものなど塵一つない」

 

一刀「天主様を慕う人々はどうなるっていうんだ!!?」

 

「御遣いよ、主は道を歩くとき蟻や草を踏まない様に気をつけて歩くか?尻を拭いた棒は捨てるであろう?それと同じ事よ」

 

一刀「民を蔑ろにして、何が政だ!!?」

 

「驚きだな、天の御遣いとはこうも傲慢で押しつけがましい理想主義者だったとは・・・・・民草など、それこそ無尽蔵に湧いてくるわ、虫のようにな、ほっほっほ♪」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

この十常侍達の言動に、一刀は背筋が一気に凍り付いた

 

無意識の内に拳が握られ、手の平から血が滲み出ていた

 

張譲「・・・・・ふんっ♪」

 

正に見せ付けてやったと言わんばかりに、張譲はほくそ笑んでいた

 

「ではでは、疫病を消して下さった礼を、お受け取りくださいませ」

 

一人の十常侍が山となった銭束を差し出してきた

 

一刀「そんな汚い金なんて要らない!!失礼する!!」

 

差し出された銭束を突き返した

 

まずはこの息が詰まる空間から脱出する、これしか思いつかなかった

 

扉を盛大に叩き付け、一刀はこの薄汚い部屋から退出していった

 

「まったく、金に綺麗も汚いもないであろうに」

 

「青臭いものよ、天の御遣いなどこの程度か」

 

「なんでも戦場でも前線に立ちながら、一人も敵兵を殺したことが無いときくではないか」

 

「なんとまぁ、愚かな事よ、下手に殺戮に飢えた者よりよほどたちが悪い、虫唾が走るわ」

 

「であれば、まず我らの脅威にはならぬな」

 

「さよう、そのような自身の手を汚す覚悟も無い輩など、恐くもなんともないわ、ほっほっほ♪」

 

黄「・・・・・・・・・・」

 

この光景を見て、黄は遣る瀬無い気持ちでいた

 

張譲「あれは世慣れしていない只の餓鬼よ・・・・・厠に行ってくる、いつも通りに頼むぞ」

 

そして、張譲は用を足す為に部屋を退出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

張譲「ふん、この程度の駆け引きで体裁を欠くなど、ワシに掛かれば天の御遣いなど赤子同然よ♪」

 

勝ち誇った笑みを浮かべ、廊下を悠々と歩いていく張譲

 

その時

 

黄「お待ちください、張譲様!!」

 

張譲「・・・・・趙忠よ、これで分かったであろう、天の御遣いなど荒唐無稽な存在よ」

 

黄「私は、そうは思いません・・・・・」

 

張譲「ほほう、何故そう思う?」

 

黄「あのようなお人こそが、何かを変えてくれる、そう思うんです」

 

張譲「変えるだと?お主は今の生活に満足していないと申すか?」

 

黄「いいえ、空丹様にお仕えするのは、私の喜びです・・・・・」

 

張譲「ならば余計な事はしない事だ、今の自分の生活を奪われたくなければな」

 

黄「しかし、今の皆さんの行動は余りに目に余ります、これが露見すれば私達は只では済まないのですよ!」

 

張譲「お主こそ綺麗事を言うでないわ、露見したとしても賄を渡せばよし、拒むようであれば蹴落とす、これまでそうしてきた、これからも同じよ」

 

黄「そのようなやり方が、これからも通用するとはとても思えません!」

 

張譲「お主、あの小童に誑かされおったか?ワシが望んでおるのはそのような甘言ではないわ」

 

黄「では、張譲様は何をお望みなのですか!?これ以上の賄をお望みなのですか!?」

 

張譲「何を言うておるか、この天と地の間に有るもの全てを欲する、それが人の業というものよ・・・・・はっはっはっはっは♪」

 

黄「・・・・・・・・・・」

 

高笑いをしながら去っていく張譲の背中を見ながら、黄は戦慄していた

 

この時、黄ははっきりと理解したのだ

 

今、目の前に居るのは自分の上司でも何でもない、只の強欲の権化、人身御供そのものであると

 

自分も十常侍の地位や権力を利用して、ある程度の利権を貪って来た自覚はある

 

しかし、この男はそんな自分から見ても常軌を逸している

 

このまま放っておけば、帝を亡き者にし、その地位を強奪するのではないか

 

そんな最悪な未来絵図が黄の頭の中で思い描かれてしまうほどに、この男は狂気じみていた

 

自分の望みは、あくまで帝に仕える事であるが、それすらもこのままでは立ち行かなくなりそうである

 

しかし、事実上十常侍の全権はあの男が握っているも同然なので、自分は何も出来ないのが現実である

 

黄「(このままではいけません、何か策を考えなければ・・・・・一刀様、どうかお力添えを!)」

 

この男に対抗できる人間を、黄はたった一人しか思い浮かばなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「(くそっ!どうしてあんな奴が十常侍の頂点に居座り続けられるんだ!?)」

 

これも怠惰に怠惰を重ねた国の体質なのかと、一刀は憤りを禁じ得なかった

 

自分の想像を超えた所にまで、腐敗が浸透してしまっている

 

調べてみると、あの傾や瑞姫もその腐敗浸透に一役買っているらしいのだ

 

一刀「(国と言うのは、領土でも体制でもない、人なんだぞ!・・・・・こんな事をしていたから、これまでの王朝は滅びたって言うのに!)」

 

この国の人間は歴史に学ぶと言う言葉を知らないのかと、憤りを隠せない

 

だが、今のやり取りを空丹に話したところで、本人達がそれを否定すればそれでよしである

 

むしろ奴らは、それすらも利用するであろう、かえって空丹達の身に危険が及ぶだけに終わる

 

正に手も足も出ない、前門の虎、後門の狼的な状況、そんな進退窮まった所に声を掛けられた

 

華佗「一刀・・・・・」

 

一刀「っ!?・・・・・なんだ、華佗か」

 

頭に血が上って辺りに意識が向いていなかったようだ

 

すぐ隣の曲がり角の影に華佗は立っていた

 

華佗「すまない、話を聞いてしまった・・・・・」

 

一刀「・・・・・そうか」

 

華佗「一刀・・・・・医者としてあるまじきことだが、俺はこれほどまでに人をぶっ殺してやりたいという気持ちに駆られた事はない、あいつらはこの国の人々を何だと思っていやがるんだ?」

 

一刀「華佗、情けない事を言うな、それは文字通り医者にあるまじき言動だぞ」

 

華佗「だが一刀、あんな奴らを野放しにしていたら、この国は未来永劫変わる事は無いんだぞ」

 

一刀「それは分かっている、だが俺は一滴の血も流す事なく、この王朝を内部から変えたいんだ、一人でも不法に殺してしまえば、その情報は否が応でも伝わり後の世でも結局同じ事の繰り返しになってしまう・・・・・」

 

華佗「一刀の気持ちは痛いほどよく分かる・・・・・だがあいつらに一刀の誠実さが伝わるとは到底思えない、いっそのこと俺の手であいつらの記憶を消し去り真人間にしてやろうか?」

 

一刀「華佗、それはあくまで最終手段にしたい、仮にそれが成功したとしても、それにより新たな歪みが出て来てしまえば何も意味が無い、それこそ華佗の身に危険が及ぶことになる」

 

華佗「一刀、何を水臭い事を、俺と一刀の仲じゃないか・・・・・」

 

一刀「!?・・・・・誰か来た、これ以上は拙い、別の場所で話そう」

 

人の気配を感じ、この場から離れようとする二人だったが

 

黄「お待ちください、一刀様!」

 

一刀「あ、黄さん・・・・・」

 

華佗「・・・・・帝の傍に居たみたいだが、この人は?」

 

一刀「ああ、十常侍の一人の趙忠と言って・・・・・」

 

華佗「な!?十常侍だって!?」

 

黄「お待ち下さい、私は一刀様のお味方です、私の真名に懸けて誓います!」

 

華佗「・・・・・一刀」

 

一刀「大丈夫、この人は信用出来る」

 

華佗「そうか、俺は・・・・・」

 

黄「聞いています、一刀様の大親友の華佗様ですね・・・・・一刀様、私はもう張譲様に付いて行ける自信がありません、あのような人を野放しにしていたら、近い将来、必ず天主様に危害が及びます」

 

一刀「・・・・・分かりました、とりあえず場所を変えましょう」

 

こんな話を聞かれれば、文字通り何もかもが御破算になってしまう為、三人はひとまず禁城から去っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、3人が訪れたのは、洛陽を訪れていた屋台だった

 

そこで酒と肴を注文し、3人は話の続きをしていた

 

一刀「・・・・・その為に、俺はこれまで旅をして来たんだ」

 

華佗「そうか・・・・・お前はそれほどまでに、この大陸の事を思って・・・・・」

 

黄「苦労なさって来たんですね・・・・・」

 

ここに来た理由とその経緯を、一刀は華佗と黄に説明していた

 

同盟締結の目的、各諸侯の反応、そして自分が目指すものを

 

一刀「なぁ、華佗、黄さん・・・・・俺は間違っているか?俺のやっている事は、傲慢で押しつけがましいことか?」

 

華佗「馬鹿な!一刀のやっている事が間違っていてたまるか!このままいけば、必ず国中で血みどろの戦いが起きてしまう!それはいずれ大陸全体に広がり、それを起こしや奴らにも手の付けられない状況になってしまうんだ!全く情けないぜ、この大陸の奴らはどいつもこいつもこんな簡単な未来予想すらも出来ない奴らばっかりなのか!?」

 

黄「その通りです、一刀様が傲慢で押しつけがましいなら、張譲様は一体何で形容すればいいというのですか!?」

 

一刀「・・・・・そうだよな、間違ってないよな」

 

そう、間違っているはずがないのだ

 

でなければ、かつてのジョン・レノンが推し進めた平和活動も、キング牧師が行った人種差別撤廃運動も、チャールズ・チャップリンが映画を通して伝えようとしたことも、現代の太平洋戦争の戦争体験者による公演も、教育の重要性を訴えノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイの行いも、PKOによる平和維持活動も、青年海外協力隊の活動も、全ては身勝手で、傲慢で、独善的で、偽善ぶった、押しつけがましいエゴイズムでしかない言う事になる

 

そのようなこと、断じて認める訳にはいかない

 

少数とはいえ、こうして自分がしようとしている事を理解してくれる人が王朝の内と外に居てくれる

 

それだけでもまだ希望がある、それが分かっただけでも、ここを訪れた甲斐があるというものだった

 

華佗「一刀、今日は飲もう、いくらでも付き合うぜ」

 

黄「私も、お供させて下さいませ」

 

そして、三人は深夜近くまで飲み耽ったのだった

 

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