No.907974

【獣機特警K-9ⅡG】炎上するクルマの謎(事件篇)【交流】

古淵工機さん

全3回予定。書き上げられるのかこれ…

■出演
ミウ:http://www.tinami.com/view/610063
テムナ:http://www.tinami.com/view/610065

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2017-05-30 22:46:48 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1264   閲覧ユーザー数:1250

ラミナ市内商業地区…。

夜の大都会らしく、ネオンサインの輝く街中には人々が闊歩し、

大通りには数々の車が走る。仕事帰りに一杯やる人も多いようだ。

 

「ふわぁ~あ。なにが悲しくてこんな時間にパトロールなんか~」

眠たそうにあくびをしているのは生活警備課のミウ・カワグチ。

「そらしゃあないやん。ウチら警官やで。市民の安全守るんが仕事なんとちゃうの?」

と、ツッコミを入れるのはテムナ・ツルハシ。

 

「そうだけどさぁ…。はぁ、任務じゃなかったらあんなお店やこんなお店で一杯やってもいいんだけどなぁ」

「ま、今日のところはあきらめるこっちゃな。さ、お仕事お仕事っ!」

「うへーい」

少々だるそうにパトロールを続けるミウ。ごくごくありふれた光景。

だが、その次の瞬間であった!

 

「うわっ!?」

「なんだなんだ!?」

「爆発だ!車が爆発した!!」

あたりにとどろく爆発音。そして響く悲鳴。賑やかな繁華街が、突如戦慄に包まれる。

 

「あっちのほうから聞こえた!急ごうテムナ!」

「お、おう!」

先ほどまでの眠気はどこへやら、ミウはテムナを連れ、すぐさま爆発のあった現場へ駆け出して行ったのだった…。

翌朝、ラミナ警察署・会議室。

 

「と、いうわけで知っての通り、昨晩市内の駐車帯に停めてあった乗用車が爆発した事件があった」

モニターパネルの前で説明をしていく署長のエルザ・アインリヒト。

「しかしなんでよりにもよって乗用車が」

「でも、幸いにもあの乗用車には誰も乗ってなかったらしいぜ」

「いや、あれはたまたま乗ってなかっただけって可能性もあるぞ」

次々に憶測が飛び交う。警官たちの声でざわつく会議室。

 

「諸君、静粛に。実は昨晩以外にもファンガルド星各地で似たような事件がこのところ頻発しているんだ…」

「と、いいますと?」

エルザの説明に対して質問を投げかけるナタリア・天神・フタロイミツィ。

 

その時、エルザの傍らに控えていた警察総監のフュア・フランバージュが立ち上がった。

「その件に関しては私の方から説明しよう。ドルフィンベイ市でも一昨日、同種の事件があってな」

「…ひどい!あれ人が乗ってるじゃない!」

「落ち着けミウ君。これはほんの断片だ。それに一週間前にもタイゴンバレー市で同種の事件があったんだよ」

「しかしまた、なんで車ばかり狙われるんでしょうか…」

その時、資料を手に抱えながらジース・ミンスターとミハエル・アインリヒトが入ってきた。

「署長、総監、その件に関して調べを進めておりましたところ、奇妙な共通点が見つかったのです」

「奇妙な共通点?ミンスターさん、それはどういうことです?」

「…爆破された車のメーカーですよ。狙われてるのはベティ社、NMC社、オックス社…いずれも有名どころばかりです」

 

その話を聞いたジョナサン・ボーイングが一言。

「けどミンスター警部、それだけじゃどうも無差別にただ車を爆破してるようにしか見えないんすけどね」

「問題はここからなんですよ。実はあるメーカーの車だけが1台も被害にあっていないんです!」

「なんだって!?」

「…サイファ社…20年ほど前に起こされた自動車メーカーです。そのサイファ社で作られた自動車だけが一台も被害にあっていない」

「…なんか釈然としないな。無差別攻撃ならなぜ、サイファ社の車が狙われないんです」

「ひとつは犯人の過激嗜好からくるものと思われます。この場合犯人はサイファ社の熱狂的ファンで、それ以外のメーカーの車を爆破して楽しんでいるのでしょう」

「なんてワガママなんだ!それでどれだけの人間が…!」

「あるいは偶然サイファ社製の車を撃ち漏らしているだけか…それから…」

 

しかしこの場にいた警官たちは気づいていなかった。

会議室にある観葉植物…それが植えられている鉢の中に盗聴器が仕込まれていたことを…。

ファンガルド星上空、宇宙海賊船キャッツ・ネイル。

「…どう見る?船長」

「あたしも一連の事件はどうも怪しいと思っていたにゅ。特にあのサイファ社とかいうメーカー…」

「ああ、20年前に操業を始めたメーカーですよね」

「そうだにゅ」

「そういえばサイファ社って、最近売れ行きが良くないとか…でも、それと一連の事件にどう関係があるのさ?」

「…事件にサイファ社が噛んでいたとしたら…と考えたことはないかにゅ?」

「じゃあ…船長はそのサイファ社が怪しいと?」

「あたしはそう思うにゅ。とにかく今回盗むお宝は決まったにゅ!ストレィキャッツ海賊団、出航!!」

 

謎の自動車連続爆破事件…その謎を盗み出すため、ストレィキャッツ海賊団が動いた!

果たして事件の真相はいかに!?


 
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