No.85114

真・恋姫無双(壊)~崩壊レベル4~

ボスさん

前回もたくさんのコメントありがとうございました。
毎度毎度アホらしい作品ですが見てやってくださいな。

・・・来週からテストなのにずっと構想考えてた俺って・・・orz

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2009-07-18 09:10:44 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5790   閲覧ユーザー数:3817

 

「そういうわけだから北郷、あなたには春蘭と戦ってもらうわ」

 

「I☆YA☆DA☆」

 

魏の将軍大集合の玉座の間にきていきなり言われたのがそんなことだった。

何がそういうわけじゃい、クルクルツイン王め。あれか?遠まわしに俺に氏ねってか?ああん!?

 

「・・・とりあえず、何がそういうわけなのかを話してもらおうか」

 

「あなたの力量次第で臣下にしようと思っているの。率直に言えばあなたが欲しいのよ『天の御使い』」

 

「それは俺じゃなくて俺の肩書きだろう」

 

「それもあるわ、けどそれだけじゃない。警備の指示といい兵の調錬といい、あなたの力は予想以上だった。

天の知識とでも言うのかしらね?それに加え武の才もあれば文句なし。それを私の下で使いなさいとそう言っているのよ」

 

なんなの?ねえさっきから何なのそのスーパー上から目線は。かなりイラッってきましたぞよ。

どういうゆとり教育受けてんだっつーの。親と教師の顔が見たいぜ。

何様なんだよ、ったく・・・あ、覇王様でしたねそーでしたねハイハイサーセン。

しかし、なんというゆとり覇王・・・これはひどい・・・。

 

『私の元で使ってくださいませんか?』だろうが!『使いなさい』って何それ?現代社会なめてんの?

お前永遠に就職できないね!NEET王にでもなって自宅警備でもしてろ!!

 

「・・・で、それがどう夏侯惇と闘う理由になるんだ?俺の意思は無視か?」

 

「グダグダとうるさいぞ貴様はっ!華琳さまが戦えと言えばお前は黙って私と戦えばいいのだ!!」

 

うるせえっつーんだよ!こちとら命かかってんだよ!あんなバカでかい剣振り回す相手に勝てるわけあるか!

その触覚ハサミで切り落とすぞ!?もう今回は序盤からイライラ絶好調ですぞー!

 

・・・え?なんでそんなにイライラしているかって?だって俺ってば『おっぱい教』の教祖なんだぞ!

おっぱいなら蜀とか呉がいいに決まってんだろ?見ろ!奴らのあのおっぱいを!!おっぱいは重要なステータスなんだぞ!

足が遅くて打てなくて守備がザルなイ○ローなんてスターにはなれないだろ?つまりそういうことだ。

 

「・・・いや、もう戦わなければならない理由は訊かん。なら仮に、あくまで仮にだが・・・俺が勝った場合はどうなる?」

 

「勝てたなら報酬をあげるわ。そうねえ・・・それなら春蘭を一晩貸してあげましょう。閨の共にでもすればいいわ」

 

『!?』×5

 

マジで!?その話ガチだろうな!?だったら俺っちがんばっちゃうぞ!!

これなら合理的な理由でヤれちゃうZE☆うおおお!燃えてきたああああ!!

これぞエロゲーの醍醐味!ブラボー!オー、ブラボー!!

 

「か、かかかかかかかかかか華琳さまああ!?」

 

「か、華琳さま!それはいくらなんでも・・・」

 

「何かしら?二人とも。何も問題はないはずよ。ただ負けなければいい、それだけの話なのだから」

 

「いえ、しかし・・・」

 

おい!邪魔すんなおっぱい(妹)!テメーの進言でこの話チャラになったらどーすんだボケ!!!

いやほんと、先っちょだけでもいいから!ね?先っちょだけでもいいから頼むよオイ!

 

「安○先生・・・エッチが、したいです・・・」

 

「? 何か言ったかしら?」

 

「いや、なにも?」

 

くそっ、思わずネタに走っちまった。しかしどうする?何か打開策は・・・!!

 

「・・・わかりました、華琳さま」

 

「あ、姉者!何を・・・!」

 

「華琳の言うとおりだ。華琳さまは私を信用してくれていてのお考えだ。仰った通り負けなければいいだけの話なのだからな。ならばこの夏侯元譲、その期待に応えるだけだ」

 

「し、春蘭さまー・・・」

 

「何を情けない声を出しておるのだ季衣。私がこんな男に負けるとでも思っているのか?」

 

「そうじゃないですけどぉ・・・そもそも兄ちゃんって戦えるの?」

 

・・・いや、戦えないけどさ。あんなのと戦うとか、スタート直後に北○百裂拳くらうのと同義だろ。

一発即死のデッドエンドですよ。でもここまで来て無理とか言えねーよチクショウ!

 

「・・・そこらの賊に引けをとらない程度の腕は保証しよう」

 

「そう」(この男の事だから、どうせ控え目な自己評価しかしてないでしょうけど)

 

「ううぅん・・・兄ちゃんホントに大丈夫かなー?」

 

大丈夫じゃねーって。よく考えてみると俺武道とかやったことねーよ!

体育の授業で柔道を少しやったくらいだぞ?つーか丸腰で武器持った相手に勝てるわけあるか!

なんだか勝率が恐ろしく低そうなバトルになりそうな気がしてきたぜ。

 

「ああ、あと北郷が負けた場合だけど、その時点で私に忠誠を誓ってもらうからそのつもりで」

 

「マジで!!?」

 

『(まじ・・・?)』×5

 

っざけんな!なにそのハイリスクハイリターン!?勝てばチョメチョメ負ければ犬っすか!?

どんだけだよ!もしかするとカ○ジもこんな気分だったのかもしれねーな。

 

「・・・失礼、天の国の言葉だ。気にしないでくれ」

 

「ま、まあいいわ。兎に角、負ければそれ相応の代価を払う。それは当然のことでしょう?

それとも、あなたは春蘭じゃ満足できないかしら?」

 

「・・・まさか。夏侯惇ほどの美女と一晩を共にできるなんて、嬉しいに決まっているだろう?」

 

「き、きききき貴様!誰が美女だ!私をバカにしているのかあ!?その頸ここで落してくれるっ!」

 

「やめんか姉者・・・馬鹿にはされてはいないだろうに」

 

あ”-マジでこの女めんどくせー。そんなに頸斬るのが好きかオイ。

曹操といい夏侯惇といいホント血の気が多いな。献血車にでも行って1リッターくらい抜いてもらってくればいいんじゃね?

こいつらなら余裕そうだし。

 

「それじゃ、この話は成立ということでいいわね?」

 

「・・・問題ない」

 

いや、ホントは問題だらけだけどね。

9割の確率で死にそうだけど、エッチのためだ。やるしかなかろうて。

 

「結構。詳しい日取りは後で桂花に伝えてもらうからそのつもりで。いいかしら?桂花」

 

「・・・・・・」

 

「・・・桂花?」

 

「・・・え、あ、はい。問題ありません」

 

んん?なんだか荀彧が上の空だな。こいつは毒舌がウリだろうに。

しゃべらないからいないのかと思ったぞ。

・・・なんだか、こっちをチラチラ横目で見てる気がするが気のせいか?。

 

「とにかくだ!北郷、貴様逃げようなどと考えるなよ!逃げたらその頸斬り落とす!」

 

「・・・逃げなければ?」

 

「真正面から戦って斬り落とす!」

 

いやああああああああああ!

もうヤダよこいつ!本気で殺す気だよ!

もうホント逃げたいわ!

 

 

 

~3日後、運命の日~

 

「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」

 

あっという間に3日がたった。今日は兵の成果と触覚女との決闘もどきを行う日である。。

・・・え?途中経過をハショり過ぎだって?しょーがないじゃん、修行とか見てても面白くないでしょ?

スキップ機能だよスキップ機能。

 

「僕は恋姫無双の天の御使い、北郷一刀です!」

 

もうあれから大変でしたよ、ええ。

華佗っちに頼んで氣の放出以外の使い方も教えてもらったりもしたし、剣の振り方も練習しましたとも。

あ、剣は町に行って日本刀っぽく造ってもらったんだ。オーダーメイドっすよ。すごいっしょ??

 

「怖くない怖くない夏侯惇なんて怖くない。・・・むしろマスコット。ス○ィッチだよ、うん。

みんな大好きディ○ニーキャラ。」

 

・・・・。白状しよう、めっちゃテンパってるよ!悪いか!?

素人が三日間刀を素振りしただけでマジで勝てるとでも思ってんの!?もうエッチなしでいいから逃げ出したいってばよ!

・・・い、いや待て。俺は刀を持ってるんだ。だったら刀を持った凄腕の剣士になりきればきっと勝てるはずだ!!

 

「おろろ?拙者は飛天○剣流の『人斬り抜○斎』。あの触覚を斬り落としてやるでござるよ☆」

 

・・・あ、やっぱ本気でダメかも。この抜刀○はニート侍だわ。走馬灯が見えそうでござるよ。

想い出はいつもキレイだけど、それだけじゃお腹がすくわ。

 

「一刀、そろそろ時間だ」

 

そんなスーパーテンパリタイム中にやってきた華佗っち。

余裕そうだね!戦うの俺だしね!

 

「しかし、こんな事になるとは夢にも思わなかったな」

 

ハハハ、とライトに笑うイケメンDr。

これから大舞台に立つのに軽すぎるだろコイツ。

しかし、それもすぐに真剣な表情になった。

 

「一刀、お前は強い。それは近くにいた俺が一番よくわかってる。一刀ほどの氣の使い手はそういない。その証拠に、氣の扱いに関しては既に俺を超えている。もっと自信をもっていい」

 

「・・・そうか」

 

「それと体に『氣』を纏った状態での戦いだが、慣れないうちはやめたほうがいい。

氣の扱いに長けていても所詮は焼き付け刃、3日で物にしたのは驚いたが・・・気をつけるんだぞ」

 

「・・・ああ」

 

「(すごい眼力だ!やはり北郷はとても強い!これなら本当に夏侯惇殿を・・・!)」

 

やめて!なにを期待してるのか知らないけど、そんな熱い視線で俺を見ないで!

華佗っちは買いかぶりすぎなんだってば!

 

「・・・さあ、逝こうか」<鬱状態

 

「ああ!行こう!」

 

 

指定された集合場所に行くと凄いのなんの。

兵の準備は万端だった。きれいに整列していい子で待ってたよ。

 

「よく逃げずに来たな北郷!それだけは誉めてやろう!」

 

そんでもってドーンと後ろに文字が出そうなほど夏侯惇は堂々と兵たちの先頭に立っていた。

つーかあの剣デカッ!そんなの持ってどこに出かけるんすか?モン○ターハンターみたいに狩りにでも出かけるんですか。

 

「ほう、この剣が珍しいか。貴様では一生持ち上げる事も出来んものだ!

貴様はこの剣、どう思う?」

 

「すごく・・・大きいです・・・」

 

「バカにしているのか!そんなもの見ればわかる!!」

 

ですよねー。そりゃわかりますよね。いや、だからその剣を頸からどけて!

マジで頸に食い込んで、ちょ、やめっ、アッーーーーー!

 

「そこまでよ春蘭」

 

「華琳さま!」

 

と、そこに声をかけてきた覇王様。ありがとう!止めてくれてホントありがとう!

もう大好きだよ!A☆I☆SHI☆TE☆RU☆よ!お礼に俺の寵愛をあげよう!

そんなことを思っていると曹操は何か品定めするかのような目で俺をしばらく見つめていた。

オイオイそんな見つめるなよ!興奮して俺のテポドンが暴走しちゃうぞ(はぁと

 

「(流石ね。春蘭に剣を突き付けられて眉ひとつ動かさないなんて。・・・やはりこの男)」

 

「・・・助かったよ。あと少しで頸が落ちるところだった」

 

「・・・どうかしらね。あなたなら簡単にどうにかできたんじゃない?」

 

「・・・いや、俺は非力な男だからな」<真実

 

「ふん・・・」(どうだか。・・・非力かどうか、しっかり見させてもらうわよ。北郷一刀)

 

んもう!恥ずかしがりやなツンちゃんなんだからぁ~。そんな不機嫌そうな顔しちゃってぇ~。

だがそれがいい!!!!

 

「とにかく、あまり私をがっかりさせないようにしてちょうだい。春蘭に一振りで負けるような無様な真似は許さないわ」

 

そう言って腰に手を当てながら睨んでくる曹操。

なんだなんだあ?ずいぶんと不機嫌じゃないか?心当たりがないぞ。

 

・・・あ、そうか!きっと北郷先輩の種馬スキルが発動しているとみた!

なるほどなるほど。曹操はもう既に俺に惚れていて、あれから三日会ってなかったから不機嫌なんですね、わかります!

主人公はみんな鈍感だけど俺は一味違うぜ!しかしホントにカワイイな、くっそ~!口元のニヤケが止まらんぜよ!

もう心のフィルターに焼き付けるためにがガン見しちゃうもんね!!ウッヒョーーーーーーー!!!!

 

「・・・俺が、負けるとでも思ってるのか?」<ニヤッ

 

「ッ!?」(なんという覇気!?これが・・・この男の本気だとでもいうの!?)

 

「ッ!華琳さま、お下がりください!こやつ・・・っ!!」

 

うおおお!?なんでまた剣を構えるんですか!?せっかく助けてもらったのにまた逆戻りか!

舐めるように視姦してたのが気に食わなかったとか?ならもっとこっそり見とけばよかったぜオイ!

 

「・・・剣を引きなさい春蘭」

 

「し、しかし華琳さま!先ほどのこいつは・・・」

 

「聞こえなかったかしら。私は『剣を引け』と言ったのよ」

 

「は、はい・・・」

 

そう言うと夏侯惇は再び渋々と剣を引いた。

いやーホント危ないな魏って。いや、ホントに危ないのはごく一部だけどさ。

でもここまで人殺しにフリーダムな奴らなんて野盗くらいだろ!

こいつらマジで首輪でもつけて飼育した方がいいって!

・・・ん?フリーダム?おお!そう言えばちょうどいいセリフを思い出したぞ!

フリーダムといえば彼のこのセリフしかないじゃないか!

 

「・・・やめてよね。本気で戦って、夏侯惇が俺に勝てるわけないじゃないか」

 

『!?』×2

 

やったー!言ってやった、言ってやったZE-!

・・・え?中二病全開過ぎだって?何それおいしいの?

とにかく屁のツッパリはいらんのですよ!この一言にすべてをかけたって感じだね!

いやー良い仕事したなー。これからも何かあれば試していこーっと。

 

・・・あ、あれ?なんだか二人とも目が怖いよ?ちょっと、スマイルスマイル!

笑顔は心を豊かにするんだぞ!俺ってばもしかして逆鱗に触れたっぽいのか!?

 

・・・よ、よーし、ここは戦略的撤退だ。か、勘違いしないでよね!決して逃げるわけじゃないんだからねっ!

 

「・・・それじゃ、楽しみにしているよ夏侯惇。お互い悔いの残らないようにやろう」

 

ふっ、と笑顔を浮かべて去っていく俺。ステキー!カッコイイー!抱いてー!

はっはっは!逃げるって理由じゃなきゃもっとカッコイイのになー・・・ぐすん。

いいもんねいいもんね。どーせ俺はへたれだもんね。

 

 

 

「・・・気をつけなさい春蘭。いざとなったら逃げるのよ。あの男ーーー危険だわ。

私の想像以上の化け物よ。もしかすると、あの呂布に並ぶほどの武を持っているかもね」

 

「華琳さま・・・」

 

「念の為に近くに秋蘭と季衣を置いておくわ。最悪の事態が起こらないとも限らない。

・・あなたをここで失うわけにはいかないのだから」

 

「華琳さま!私は華琳さまの剣です。華琳さまが一言男を倒せと言われれば、見事打ち取ってみせましょう!

ですから・・・ですからそんな弱気な事をおっしゃらないでください!」

 

「・・・ふふっ」

 

「か、華琳さま??」

 

「弱気・・・確かにそうね。どうやら北郷の覇気にあてられて、いつになく弱気になっていたわね。

あなたに気づかされるとは思わなかったけれど」

 

「は、はあ・・・」

 

「気にしないでちょうだい、独り言よ。ーーーならば命じるわ、夏侯元譲!北郷に勝利し、その勝利を私に捧げてみなさい!」

 

「はっ!」

 

 

「準備はいいか、野郎ども!とうとうこの日がやってきた!」

 

声を張り上げた目の前には1000人近い新兵たちが列をなして並んでいた。

こいつら俺から見てもコエーよ。なんか目がね、目が逝っちゃってるんだよね。

年齢1桁台の子供だったら漏らしちゃうぞこれ。いやはや、こんなにしてしまった自分の才能が恐ろしいわ。

 

「貴様らはこの1週間、この訓練によく耐えてきた!本日をもって貴様らはウジ虫を卒業する!

貴様らはラガーマンだ!」

 

『サー!イエッサー!』

 

「しかしッ!!今日という日に最大の難関が目の前にある!すべてを手に入れる勝利か、すべてを失う敗北かの瀬戸際だ!

どうだ、嬉しいか!?」

 

『サー!イエッサー!』

 

「よろしい。では・・・・」

 

<スゥ・・・・>

 

「ウジ虫ども!お前たちの特技は何だ!?」

 

『殺せ!殺せ!殺せ!』

 

「お前たちのこの戦いの目的はなんだ!?」

 

『殺せ!殺せ!殺せ!』

 

「お前たちは曹孟徳を愛しているか!?民たちを愛しているか!?クソ野郎ども!!」

 

『ガンホー!ガンホー!ガンホー!』

 

「よろしい、ならば戦争だ。我らはこれより修羅に入る!人と会っては人を斬り、神と会っては神を斬る!

総員、戦闘準備だ!銅鑼の合図があり次第、敵を蹂躙しつくせぇえええええええええッ!!」

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

 

SGEEEEEE!何だこの異常なまとまりは!ホントにボキャブラリー少なくて申し訳ないんだけどさ、

スゲエのその一言に尽きるよね!さっきまで逝っちゃってた目がギラギラキュピーン!だよ?あれってゾンビだろ。

気分は丸腰でラ○ーンシティに放り込まれた心境だよ。

 

「すごい士気だな。空気が震えている」

 

華佗っち、あれは士気じゃなくて狂気の間違いだろ。

つーかそうなるように仕掛けたんだけどね!全てはゼー○のシナリオ通り!!

新兵調教計画もほぼ終盤へと迫っているのだよ!!あとは結果を出すのみ!

そしてぇ!その後は夏侯惇との素敵なキリング・フィールドが僕を待っている!

陳留のお城で僕と握手!

 

・・・最悪だ。最悪のシナリオだ。

空気だけじゃなくて膝まで震えてきた。もうマジで逃げ出したいウィッシュ!!!<シャキーン☆

 

・・・お、向こうも準備できたかな?

 

「では、これより模擬戦を開始する!全体、戦闘用意!」<曹操

 

バッ!とお互い向き合う兵士たち。

 

「それでは・・・始め!」<曹操

 

<ドオオオオオオオン!>

 

戦争が、はじまった。

 

 

 

「戦いたくない戦いたくない戦いたくない・・・・」兵士A

 

「痛いのヤダいたいのやだイタイノヤダ・・・・」兵士B

 

「故郷に帰ろうかな・・・」兵士C

 

「ははっ、俺・・・故郷に帰ったら、幼馴染と結婚するんだ・・・・・」兵士D

 

「・・・・・・・・・」<夏侯惇

 

 

結果、余裕で勝ちでした。何このベリーイージーモードの戦いは!楽勝すぎだろ!

 

その前に何このカオス。敗北した敵兵士が鬱状態に入ってるぞ!

 

・・・いや、まあ、あんな負け方したらそうもなりそうだけどさ。

開始早々新兵たちが『死ねえ!』とか『ちっ!生きてやがる!』とか『弱すぎワロタwwwww』とかフルボッコにしながら叫んでたし。

まあ、とりあえず・・・・・・夏侯惇ざまあwwwww

 

「僕が一番、新兵をうまく扱えるんだ!」<キラーン☆

 

サイコーですかー?サーイコーでーす!!!

いいね、いいね。実にグッドだよ。見てくださいよ、あの夏侯惇と姿を!

普段の強気な態度とは一変、しおらしく項垂れるあのギャップ!ナデナデしてー!抱きしめてチュッチュしたいお!はあはあ!

しかし幸先のいいスタートになったね、うんうん。これは僕のテポドンの出番も近いかもしれないね!

僕のテポドンの射程範囲はちょっとすごいぜ?幼女から熟女まで幅広く届く弾道弾だからね!

 

・・・え?下品だって?ハハッ、サーセンwwwwww

 

・・・お、こっちの視線に気づいたのか夏侯惇と視線が合っちゃったぞ?

とりあえずスキスキビームな視線でにっこり笑顔でほほ笑んであげたよ。

好きだよ!愛してるよ!アナタガー、チュキダカラー!

 

・・・って、なんでそこで怯えたように身構えるんですか!?

キモかったか!キモかったのか畜生!くやしいですっ!!!!!

 

 

「ばかな・・・・・」

 

目の前の光景に私は信じられなかった。

私の兵は多くの調錬を積んだ腕の立つ兵たちばかりだ。

それがどうだ。わずかな時間で1000あまりの兵が完膚なきまでに叩きのめされた。

兵数はお互い同じだ。ならば・・・数ではなく、兵の質が劣っていた・・・?

それこそありえんっ!相手の兵は皆七日ばかりしか調錬を積んでいない新兵ばかりだからだ。

だが実際はどうだ?あの士気、気迫は多くの戦場を乗り越えてきたものにしか出せないものだ。

 

そのように調錬を施したあの男・・・天の御使いと呼ばれる北郷一刀。

・・・華琳さまや秋蘭の言ったとおりだった。あの男は危険だ!

その無表情な仮面の下ではいったいどのような事を考えているのか・・・いや、よそう。

華琳さまでさえ計り知れぬ実力を持った輩だ。私が頭を悩ませたところでわかるわけでもなかろう。

 

しかし・・・私は負けてしまった。華琳さまに勝利を捧げるはずが、こんなあっさりとだ。

いったいどのような顔で華琳さまにお会いすればよいのだ・・・。

 

 

・・・い、いや!まだだ!まだ終わってはおらん!この後はあやつとの一騎打ちがあるのだ!

そこで必ずや勝利し、汚名を挽回・・い、いや、名誉を返上、だったか・・・???

 

・・・え、ええいっ!とにかくだ!やつを斬り伏せ叩きのめし、この大剣の錆にしてくれる!

 

「おのれ北郷め、次は必ず・・・む?」

 

気分も新たに、伏せていた顔をあげるとそこには北郷の姿があった。

かなりの距離があるがその姿は間違うことなく確認できた。あのような面妖な衣服だ。間違うわけはない。

 

・・・そして偶然にも、私は北郷と視線が交わった。秋蘭ほどではないが、私の眼は良い方だ。

そしてあやつも眼は良いのだろう。視線が交わるということは互いが互いを目視しているということだ。

 

まったく不愉快なやつだ・・・。そんな不快感に苛まれれていたその時、その苛立ちは恐怖へと変わった。

 

<ニヤリ・・・・>

 

「ッッッ!!??」

 

あやつが・・・北郷が笑ったのだ。

先ほど華琳さまと共にいたときの笑った北郷も、直感で嫌な予感はあった。

だが、今回は違う。あの笑顔は・・・獣だ。獲物を前に舌舐めずりをする獣のそれだったのだ。

いや・・・もしかするとそれも正確には違うかもしれん。

私も多くの戦場を駆けてきている。腐った目をした輩は戦場においては掃いて捨てるほど見てきた。

 

だが、あやつはどうだ?腐った目などでは断じてない。かと言って獲物を狙う獣と呼ぶにはその視線はあまりにも強すぎる。

いうなれば・・・そう、龍だ。猛き龍と遭遇したような感覚だった。人では絶対に敵わぬ存在に恐怖する、それが今の私だ。

 

・・・なに?今、私は何を考えた・・・?恐怖、だと?この曹孟徳さま一番の家臣、夏侯元譲があのような男に恐れをなしたとでもいうのか!?

ありえん!そんなことは断じてありえん!

しかし、この右手の震えは隠せはしなかった。口では何と言おうとも体は確実に恐怖に侵されていた。

 

「くそ!なぜ震えが止まらんのだ!静まれ・・・静まらんかッ!!」

 

喝を入れるが一向に震えが止まる気配はなかった。

 

「なんということだ・・・・」

 

これが華琳さま以外の者に恐怖した、初めての瞬間だった。

 

 

 

「なんだアレ?」

 

何やってるんだい惇ちゃんは?そわそわしちゃって。キャワイイなぁもう!

トイレか?トイレに行きたいのを我慢してソワソワしてるのか!?

 

うはwwwwwスカトロktkrwwwwwwwwwっうえwwwwwwww

 

・・・い、いやいやストップ!いくらなんでも俺にそんな特殊性癖はなかったはずだ!

そう、俺は紳士。超紳士だ。そんな超紳士から逸脱した性癖は生憎持ち合わせてはいないのだ。

 

変態とは違うのだよ!変態とは!

 

「いやーしかし・・・」

 

夏侯惇のお姉さまはホントになにしてるんざましょ?

距離が遠いから聞き取りずらいけど『静まれ・・・静まれ・・・!』って聞こえるね、うん。

しかも右手を押さえながら。

 

・・・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

って、まさかの邪気眼かよ!?

 

 

周りから見たら、夏侯惇は普通に変態だった。

 

 

第四話完!

 

 
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