ある日の夕暮れ時のことでした。その日は、それはそれは大変大きな二人の赤子の声が大きなお屋敷の中から辺り一面に響き渡っていました。

それは一つのサインであり、シグナルでした。

神の元へと尊い二人の赤子の魂が羽ばたいていった感動的な瞬間を意味していました。

暗い湿っぽい地下室でそのとても重大な聖なる新天地へ向かう儀式は静粛に尚且つ厳かに行われたのでした。

辛く暗く悲しい時間はあっという間に通り過ぎて行きました。

神聖なる儀式の一部始終を終え、二人の赤子の魂は見事、無事に天へと召されたのでした。

天国へ向かう途中、道筋を見失うと遠くに大きな幻影のように浮かび上がる眩いほどの光を全身から放たれている優しく微笑まれたマリア様のお姿の見える方向に向かって、二人の赤子の魂は、どこまでも果てしなく続くお空の航海を続けて行きました。

天国の階段に辿り着くと、間もなく道案内のお役目の天使のお迎えがあり、あどけない二人の赤子の魂は、すぐにマリア様や天界の神々の下へ導かれ、大天使様の任務をお授かりになりました。

その日のことを私は旅立ちの日と呼ばせて頂きます。