No.820340

九番目の熾天使・外伝 ~改~ クリスマス編part3

竜神丸さん

亡・霊・戦・士

2015-12-23 17:37:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1624   閲覧ユーザー数:760

「なるほどな、こういう事か」

 

「う、ぅ…」

 

ユウナ達から連絡を受けた事で大至急、海鳴市へとやって来た一部の旅団メンバー達。その内、ガルムと朱雀は既に眼魔に操られていた一般人達を解放し終えていた。

 

「眼魔、か……一体ずつ倒していくたびに絵本やら斧やら豆電球やら落として消えてるが、倒す前に奴等がしていた姿と何か関係があるのか…?」

 

「ガルムさん、操られていた人達から話を聞きました。全員、操られてる間の記憶は無いそうです」

 

「まぁ、それは予想通りだな。問題は、眼魔とかいう連中が一体何処から湧いて来たのかという事なんだが…」

 

「おぉ~い、二人共ぉ~……助けてくれぇ~…」

 

「「「アン娘様ぁ~…♪」」」

 

「「…何やってんだ(ですか)アンタ」」

 

そんなガルムと朱雀の前には、同じく眼魔達から一般人を助け出したUnknownの姿があった……のだが、その助け出した一般人が全員女性だった挙句、その女性達に惚れられてしまい抱きつかれてしまっていた。これには二人も呆れる事しか出来ない。

 

「嘘だ、私がこんなにモテる筈が無い!! これは眼魔とかいう連中の仕業だ!! だから二人共、早くこの人達に憑りついた眼魔達を退治してくれ!!」

 

「どの口がそれを言うか」

 

「アンタがモテるのは日常茶飯事でしょうが」

 

「何……だと……」

 

ガルムと朱雀が告げる言葉に、Unknownは「そんな馬鹿な」とでも言いたげな絶望した表情になる。

 

「まぁそういう事だから……アン娘さんや、被害者のアフターケアよろしく~」

 

「僕等は他のメンバーの方に向かうんで。お疲れ様で~す」

 

「お、おい!? 待ってくれ、それじゃ私はどうな―――」

 

「「「アン娘様ぁ~♪」」」

 

「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?」

 

後ろから聞こえて来るUnknownの悲鳴を全面的に無視したまま、ガルムと朱雀は場所を移動。今回の事件を引き起こした元凶(アザゼル)がいるであろうビルへと急ぐ。

 

「とにかく、まずは元凶を叩くのが良さそうですね…!」

 

「だが、たぶん眼魔については俺達よりもokakaや支配人の方が詳しく知ってそうだな。今回はむしろ、アイツ等に全部任せた方が良さげかもな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのokakaはと言うと…

 

 

 

 

 

≪アタックライド・ブラスト!≫

 

「おらよっ!!」

 

「ぐぁ!?」

 

鳴滝に無理やり何処かの森林の中へと転移させられ、そこでベルデやシグルドといった仮面ライダーの襲撃を受ける羽目になってしまっていたokaka。プロトディケイドに変身した彼はライドブッカー・ガンモードを構え、シグルドがソニックアローから放つ射撃を全て撃ち落とし、シグルド本人にも数発の射撃を命中させる。

 

「ッ……痛ってぇなぁ!!」

 

「おっと」

 

シグルドは忌々しげな口調でソニックアローを構え、一本の矢を上方向に発射。すると放った矢が分裂し、雨のようにプロトディケイドに向かって降り注ぎ、プロトディケイドはそれらを回避しながらライドブッカーをガンモードからソードモードに変形させる。

 

≪アタックライド・スラッシュ!≫

 

「俺が気付いてないとでも思ったか……ベルデさんよぉ!!」

 

「何…ぐわっ!?」

 

プロトディケイドはライドブッカーを逆手に持ったまま後ろに突き立て……クリアーベントの能力で透明化していたベルデの胸部を攻撃。まさか透明化が見破られているとは想定していなかったのか、ベルデはたまらず吹き飛ばされて地面を転がり、透明化の効果も切れてしまう。

 

「馬鹿な、俺の姿が見えるのか…!?」

 

「鷹の目を甘くみて貰っちゃ困るぜ?」

 

「チッ……嘗めるな若造が!!」

 

「おっと、コピーはさせねぇよ」

 

「な…!?」

 

「それから…」

 

≪アタックライド・インビジブル!≫

 

「!? 何っ…!!」

 

苛立ったベルデはベルトのカードデッキからカードを抜き取るも、プロトディケイドの振り上げたライドブッカーでカードを真っ二つに斬り裂かれる。そこからプロトディケイドはドライバーに別のカードを装填。プロトディケイドの姿が消えると同時に数発の矢が通り過ぎて行き、後ろから狙い撃とうとしていたシグルドは驚いて周囲を見渡す。

 

「くそ、何処に行った…!?」

 

「こっちだノロマ!!」

 

≪アタックライド・イリュージョン!≫

 

「んな……うごわぁっ!?」

 

(くそ、こうなれば…!!)

 

≪FINAL VENT≫

 

そんなシグルドの背中を、五、六人の分身達と共に現れたプロトディケイドが次々と斬りつけ、分身の一人がシグルドを蹴り飛ばす。その間にベルデは一枚のカードを左太腿に装備された召喚機バイオバイザーにセット。ベルデの近くに現れたカメレオン型ミラーモンスター“バイオグリーザ”が舌を伸ばし、ベルデの両足に舌を巻きつけて振り子のようにプロトディケイドに迫る。

 

「大人しく餌になれぇ!!」

 

「お前がな」

 

≪ファイナルアタックライド……ディ・ディ・ディ・ディケイド!≫

 

「!? ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

プロトディケイドの分身が一人、慌てずライドブッカー・ガンモードを構えて強力なエネルギー弾を発射。エネルギー弾が命中した事でベルデは撃墜させられる。一方、シグルドの方にも別の分身が必殺技を繰り出そうとしていた。

 

「く……くっそがぁ!!」

 

≪ロック・オン……チェリーエナジー!≫

 

「当たるかよっ!!」

 

≪ファイナルアタックライド……ディ・ディ・ディ・ディケイド!≫

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

ライドブッカー・ソードモードから放たれた斬撃が地面を走り、シグルドの放ったソニックボレーを撃ち破りながらシグルドに命中。シグルドもベルデが倒れている場所まで吹き飛ばされ、そこにプロトディケイドの本体が立ち塞がる。

 

「お前等みたいな三下じゃ役不足だ……出直して来いっ!!!」

 

≪ファイナルアタックライド……ディ・ディ・ディ・ディケイド!≫

 

「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」」

 

最後に、プロトディケイドの繰り出した強力なディメンションキックがベルデとシグルドに命中。二人は纏めて吹き飛ばされ、出現した銀色のオーロラの中へと飲み込まれ呆気なく消えていった。

 

「ッ……私は諦めんぞ、プロトディケイド…!!」

 

一部始終を見ていた鳴滝は歯軋りしながら、オーロラに入って消えていく。それと共にプロトディケイドも同じくオーロラの中へと飲み込まれ、森林の中から海鳴市へと帰還させられる事になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く、あのオッサンめ。俺も士も、世界の破壊なんぞに興味は無ぇっつうの」

 

『あぁ、全くもって心外だ。破壊者を超えて守護者になる事こそが、私の目標なのだからな。つまり…』

 

『「二度と出て来んな、すっこんでろ」』

 

海鳴市に戻った後、okakaとPDは二人揃って鳴滝に対する愚痴を言ってのけた。実際、鳴滝は門矢士―――ディケイドに対しても散々面倒な事ばかりしている為、こんな事を言われても仕方の無い事だろう。

 

『ところで一城、さっきの眼魔を追わなくて良いのかね?』

 

「…あ、そうだった!? くそ、あのオッサンの所為で無駄に時間をロスしちまった…!!」

 

≪カメンライド・マシンプロトディケイダー!≫

 

okakaは召喚したプロトディケイダーに飛び乗り、アクセル全開でその場から移動開始。逃げた眼魔を追跡するべく行動を再開する。

 

『逃げた先は分かるのかね?』

 

「気配なら鷹の目で問題なく追える、後は眼魔が何処から湧いて来たのかも調べないと―――」

 

≪岡島一城、聞こえるかい?≫

 

その時、okakaの脳内にスノーズからのテレパシーが届いた。

 

「! このテレパシー、スノーズか…?」

 

≪ルイちゃんが妙な奴に憑依された!! 今はハルトが追っているけど、彼女に憑依した奴は普通じゃない! 捜索を手伝って欲しい!≫

 

「!? おいおいマジかよ…!!」

 

『一城、どうする気だ…!?』

 

「面倒な事になっちまったな…!! 居場所は特定出来ても、眼魔を追い出す方法が無い……まぁそこは、支配人と合流してから考えるさ!!」

 

眼魔の逃げた場所を鷹の目で特定した後、okakaは一度プロトディケイダーを乗り捨て、開錠したダンデライナーに飛び移ってから上空へと飛来。そのまま眼魔達がいるビルの屋上まで移動し、ビルの屋上に降り立ったokakaが見たのは…

 

「! アレは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁて、これからどうしちゃおっかなぁ~…?」

 

謎の亡霊戦士―――仮面ライダーレイスだった。レイスは両手の指を交差させながら、目の前で対峙しているアザゼルや眼魔達を見据える。

 

『どウシヨうか、だと……嘗メ腐リおってェッ!!!』

 

「おっと! 荒れてるねぇ。もっと気楽に行こうよ、俺みたいにさぁ?」

 

『黙れ、同ジ亡霊の分際でェッ!!!』

 

『に、兄ちゃん、どうする?』

 

『えぇい、仕方ない! 俺達も加勢するぞ!!』

 

『あいよ、兄ちゃん!!』

 

「ん? うぉっと、眼魔もセットとはねぇ!」

 

そんなレイスの態度を見て馬鹿にされたと思ったのか、アザゼルはドスの利いた声を上げながらレイスに向かって斬りかかる。そこへ更に刀眼魔や槍眼魔も同じように襲い掛かって来たが、レイスは落ち着いた様子で彼等の攻撃を軽々とかわし、一太刀も攻撃を受ける事なく捌いていく。

 

「支配人、ハルト! ルイちゃんは…」

 

「問題ない、ルイちゃんは無事だ。それよりokaka、あのライダーの事は…」

 

「…すまん、俺もよく知らないライダーだ。ただ、一つ言える事があるとすれば…」

 

okakaはライドブッカーから一枚のカードを取り出す。そのカードには『GHOST』とだけ描かれていた。

 

「似たようなライダーなら、もうじき出会えそうだって事くらいかな…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よいしょお!」

 

『『あいたぁ!?』』

 

『えェイ、使えん奴等メ……ヌグォッ!?』

 

一方で、レイスに全くダメージを与えられないでいたアザゼルと眼魔達。レイスは蹴り飛ばした槍眼魔を刀眼魔にぶつけた後、腰に装着しているベルト―――ゴーストドライバーの目玉部分から召喚した一本の長剣型武器“ガンガンカリバー・カリバーモード”を右手に持ち、アザゼルの装甲に強烈な斬撃を浴びせる。

 

「ほいじゃ、もっと楽しもうよ…っと!」

 

≪アーイ!≫

 

アザゼルを怯ませた後、レイスはゴーストドライバーに装填していたレイスゴースト眼魂を外す。するとレイスは纏っていたパーカーゴーストが消え、のっぺらぼう状態の“トランジェント体”という姿になり、レイスゴースト眼魂の代わりに藍色のゴースト眼魂を起動して装填。するとゴーストドライバーの目玉部分から、フード部分に三角帽子の付いた藍色のパーカーゴーストが出現する。

 

≪バッチリミテー! バッチリミテー!≫

 

『な……グァッ!?』

 

出現したそのパーカーゴーストはアザゼルに体当たりで攻撃した後、レイスの後方まで移動。そしてレイスはゴーストドライバーのレバーを一回引き、もう一度押し込んだ。

 

≪カイガン・ドレーク! 駆ける大洋! 落とすは太陽!≫

 

「ほっと」

 

その出現した藍色のパーカーゴースト―――ドレークゴーストが、レイスの上半身に纏われる。のっぺらぼう状態だったレイスの顔には、二本の骨が×字に交差した模様が描かれた仮面も装着され、仮面ライダーレイス・ドレーク(だましい)へのゴーストチェンジが完了された。

 

「うし、いっちょやりますか…!」

 

レイスはガンガンカリバーの柄部分を斜めに折り曲げる。するとガンガンカリバーの刃先から銃口が突出し、ガンガンカリバー・マスケットモードへの変形も完了。レイスはそのガンガンカリバー・マスケットモードの砲身部分で右肩をトントン叩きながら、アザゼル達に向かって一歩ずつ接近していく。

 

『あぁーっ!? アイツ、英雄の眼魂を持ってやがるー!?』

 

『フン、狼狽エるな……所詮ハコけおどしダッ!!』

 

「こけおどし……ん~、それはどうでしょうねっとぉ!」

 

『チィ…!?』

 

レイスは飛びかかって来たアザゼルを前転してかわし、自身の背中にガンガンカリバーを置く事でアザゼルの長剣を防御。そのまま長剣を弾き上げる形でガンガンカリバーを振り上げ、アザゼルの顔面を砲身部分で思いきり殴りつけ、そのままアザゼルの胸部に銃口を突きつける。

 

「あらよっと!」

 

『グハァアッ!?』

 

『ヤ、ヤベぇよ兄ちゃん、アイツ強過ぎるって…!!』

 

『お、落ち着け弟よ!! 何とか隙を突いて攻撃を―――』

 

「させると思うかい?」

 

『『ほがぁ!?』』

 

アザゼルが押されているのを見て怖気づく眼魔達にも、容赦なく銃撃を浴びせるレイス。そこへアザゼルが複数の長剣を飛来させるも、レイスは慌てる事なくガンガンカリバーで一本ずつ確実に撃ち落としていく。

 

『オのれェ…!!』

 

「さぁて、どんどん行くよ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのレイスの戦闘を、okaka達は離れた位置から眺めていた。

 

「ドレーク…? それに落とすは太陽ってぇ事は…」

 

『恐らく、フランシス・ドレークの事だろうね。かつてスペインの船を相手に略奪を行い、次第にエリザベス女王にも認められる事になった、イギリスにおける偉人の一人だ』

 

「偉人……じゃあアイツ、偉人の力を借りて戦っているって事か!?」

 

「なるほど、歴史に名を遺した偉人の力を借りるライダーか……面白いライダーがいるもんだな」

 

「…う、ぅぅん」

 

その時、アザゼルから解放されたルイの意識が戻り、彼女の瞼がゆっくり開いた。

 

「お、ルイちゃん! 目が覚めたか」

 

「ん……あれ、ハルトさん? それに、私は一体何を…」

 

「大丈夫だ。君に乗り移っていた奴は今、あそこの幽霊ライダーが倒してくれそうだ」

 

okakaが指差した方向では…

 

『グファッ!?』

 

『『ヌァァァァァァァァッ!?』』

 

レイス・ドレーク魂の攻撃で、アザゼルや眼魔達が追い詰められていた。レイスは構えているガンガンカリバーをゴーストドライバーの手前に持っていき、ガンガンカリバーに描かれている目玉模様をスキャンさせる。

 

≪ダイカイガン!≫

 

「んじゃ、そろそろ終わりにしよっか……そこの皆さーん、爆風にご注意下さーい!」

 

≪ガンガンミテー! ガンガンミテー!≫

 

「うわ、ヤッベ!!」

 

「ルイちゃん、こっちだ!!」

 

独特の待機音が鳴り響く中、ガンガンカリバーの銃口に莫大なエネルギーが充填されていく。それとレイスから受けた警告でヤバいと判断したokaka達は、目覚めたばかりのルイを連れてレイス達から離れていく。

 

『アリ得ない…ッ…コノ私が、こんナ……フザけた亡霊なんぞニィィィィィッ!!!』

 

『だ、旦那、そんな事言ってる場合じゃねぇぜ!!』

 

『ヤバいぜ、どうしよう兄ちゃん!?』

 

≪ガンガンミテー! ガンガンミテー!≫

 

自分がこんな一方的に追い詰められている事が認められず、完全に冷静さを失ったアザゼルはレイスに向かって闇雲に突っ込んで行こうとする。後ろにいる眼魔達がそれを見て慌てている中、レイスの構えたガンガンカリバーはエネルギーの充填を完了し…

 

≪オメガブレイズ!≫

 

「そぉいっ!!」

 

『ヌ、グゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…!!!』

 

レイスがトリガーを引き、ガンガンカリバーの銃口から巨大な帆船状の火炎弾が発射された。火炎弾はそのままアザゼル達目掛けて突っ込んで行き、アザゼルはそれを大剣で防ぎ切ろうとする……が、アザゼルのボディは少しずつ火炎弾に押され始め、大剣もどんどん罅割れていき…

 

『バ、馬鹿な…ッ…この私ガ、またしテモ…負、ケ……ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!??』

 

『だ、旦那…ミギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?』

 

『に、兄ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?』

 

結果、押し負けたアザゼルは後ろにいた眼魔達ごと火炎弾に飲み込まれ、大爆発を引き起こした。事前に距離を離していたokaka達は巻き込まれないよう、プロトディケイドライバーにカードを装填して発動したバリアで爆風を凌ぐ。そして爆風が収まった後、眼魔達が取り込んでいたそれぞれの武器が落ち、彼等の本体である眼魔眼魂も砕け散って消滅した。

 

『ガ、ァ…ア……馬鹿ナ……馬鹿ナ…』

 

「ありゃ、しぶといねぇ~……んじゃコレでどうよ?」

 

それでも、アザゼルの意志が込められた怨霊はフワフワと漂っていた。それを見たレイスは人差し指で空間に何かを描くような動きを取る。するとアザゼルの怨霊の前に目玉のような赤い紋章が浮かび上がり、そこに小さな空間の穴が出現した。

 

『ナ、何ダ、コレハ!? 引キ寄セラレ……ヌワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?』

 

「…はい、封印完了っと」

 

アザゼルの怨霊が吸い込まれていった後、レイスが右手を翳すと空間の穴はすぐに閉ざされ、あっという間にアザゼルの再封印が完了された。その一部始終を見ていた支配人やハルトは驚きを隠せない。

 

「アザゼルの怨霊を、封印した…!?」

 

「マジかよ……俺達が封印にあんだけ苦労したアザゼルを、あんなアッサリ…」

 

「…さて」

 

レイスは一息ついた後、okaka達の方へと振り返る。

 

「ここには眼魂も無いみたいだし……それじゃ、バイバーイ♪」

 

「あ、おい!?」

 

支配人が呼び止める前にレイスは全身が透けていき、あっという間にその姿を消してしまった。okakaは鷹の目で周囲を見渡すが、何処にもレイスの姿は見つけられなかった。

 

「(早い!? もうここから移動したのか!)…支配人。アイツ、何か名乗らなかったか?」

 

「あぁ……仮面ライダーレイス、それがアイツの名前らしい」

 

「…仮面ライダーレイス、か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅団メンバー達の前に現れた謎の亡霊戦士、仮面ライダーレイス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼とはいずれまた出会う事になるのだが、それはまだまだ先の話である…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued…

 


 
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