No.812975

北郷一刀と新たな英雄が紡ぐ外史 5話

あなたまさん

新たな加入者で及川天国、一刀が瀕死!?

2015-11-10 23:09:17 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5115   閲覧ユーザー数:4016

華侖「一刀っち達が執務室に篭り始めてから2日経つっすね~」

 

蒼「書類と食事は部屋前に置いておけって置手紙あったもんね、入って確かめられればいいんだけどねぇ」

 

明命「面会謝絶の札立ててますから、入るのもためらっちゃいますよ」

 

 

一刀率いる書類処理の三人が仕事を始めてから2日経過した

翠や華侖達は仕事の進捗や、街の視察状況を報告し合うために顔を合わせていたが、書類組みは主要の将達の前に姿を現していなかった。

城に仕える侍女達が心配で部屋の中を窺おうとしたが、鍵をかけられてる為入る事が出来ず、ドアをドンドンと叩いて呼び出そうともしたが、”煩いから静かにしろ””この札を部屋の前にかけかけろ”と荒々しい字で書かれた竹簡が隙間から外に居る侍女に渡された。

 

当初侍女からその報告を受けた翠は、食事の時間になったら出てくるだろうと甘く見ていたが、三人は全く出てくる気配がない。

もちろん用を足す為に出てるだろうが、その部屋から出る時間がかなり短いため、それに出会う人もいなかった

 

1日目、2日目と時間が経つと、流石に心配になった主要面子は執務室に押し寄せ、強行突入するかどうかを検討し始めていた

 

 

及川「なぁ馬超ちゃん、どんだけ書類溜め込んでたんや?」

 

香風「お兄ちゃんに仕事を教えつつ、解決が難しい案件があると考えて・・・半月ぐらいと推測する」

 

明命「やってたのが鶸さん一人だけだっていいますからね、効率を考えると私も半月ぐだいと思います」

 

 

香風と明命は半月ほどの仕事を溜め込んでいたかを予測したが、翠は黙ったまま汗をダラダラ流していた。

その姿を見た及川は仕事はもっと溜まっている事と、中に居る親友の惨事を理解した

 

 

蒼「香風と明命は甘いね、お姉ちゃんが溜め込んだ量はね~なんと二ヶ月分なんだよ!」

 

華侖「蒼は冗談が上手いっすね~!流石に盟主となった翠が二ヶ月分も放置するはずない・・・すよね・・・?」

 

翠「・・・・・」

 

 

華侖「ま、まじっすか・・・」

 

明命「本当みたいですね・・・」

 

香風「お兄ちゃん達生きてるかな、佑はどうなってるかわかる?」

 

及川「核心はないけど、ワイが思うには瀕死状態だとおもうで。かずぴーの性格上、意地でも全部片付けへんと部屋から出てこんと思うし」

 

 

明命「じゃあ私たちも手伝いに入った方が」

 

及川「それは辞めた方がええと思うで、一度集中を始めたかずぴーの邪魔をしたら・・・地獄が待っとる」

 

 

出来心で一刀の邪魔をした時の状況を、話した時に思い出したのか、及川の顔は恐怖に歪み、体が震えまくっていた。

翠はドアを破壊して部屋に入る態勢を取っていたが、お調子者の及川がここまで恐れてる姿を見て、そっと銀閃を閉まっていたのは言うまでもなかった。

 

いまは出てくるのを待つしかないと判断したメンバーは各自の持ち場に戻ろうとしたまさにその時・・・

ギィ~~とドアを開ける鈍い音と共に、目の焦点が合ってない一刀が体を左右に揺らしながら及川達の前に姿を現した。

 

いつものシャキとした姿勢、キリっとした表情をした一刀では無く、生気を失ったゾンビの様な姿を見て、翠達女の子はッヒ!怯えて柱の影に逃げ込み、そ~と柱から顔を出して様子を窺う

 

 

一刀「おい・・・か・・・わ・・・おわらせ・・・た・・・ぞ」

 

及川「わかっとる、後はわいに任せて、いまはゆっくりやすみ」

 

一刀「すまん・・・たの・・・ん・・・だ」

 

 

 

華侖「一刀っち!」

 

明命「一刀さん!」

 

香風「お兄ちゃん!」

 

 

及川「心配はいれへん、寝とるだけや」

 

及川にもたれるように倒れ掛かった一刀を見て急いで駆け寄るが、及川の言う通り寝てるだけなのを確認して、ホッと息を吐いた

 

 

及川「かずぴーはわいに任せて、馬超ちゃんと蒼ちゃんは中の子等を頼むで、多分かずぴー同様廃人になっとるはずや」

 

 

及川の言葉を聞いて、翠達は急いで部屋に駆け込む。

そしてその言葉通り蒲公英と鶸は、目にくまを付け、頬をげっそりさせながらも、達成感に満ちた表情をして気絶するように眠いっていた

 

 

明命「どれだけ過酷な戦いだったのでしょうか」

 

香風「シャン達には想像付かない」

 

華侖「蒲公英と鶸は翠達が運ぶみたいだし、わたし達はちらばってる書簡を纏めたほうがよさそうっすね。これで踏みつけたりしたら・・・後が怖いっす」

 

 

明命と香風は、華侖の言葉を聞き、先ほどの状態の一刀に言い寄られるのを想像し・・・無言のまま頷き、机や地べたに散乱している書簡を纏め、崩れないように慎重に積み上げ、その途中で眠った一刀を部屋に送り届け、戻ってきた及川の提案で、一刀が起きるまでこの部屋に近寄らないことが決定された。

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「ここは・・・俺に当てられた部屋か?」

 

徹夜での激務からの疲れで深い眠りについていた一刀が目を覚まし、そのタイミングを見計らっていたように、相棒の及川が一刀の部屋に入ってきた

 

及川「お~かずぴーおきとったか」

 

一刀「いまちょうどな、及川が運んでくれたのか?」

 

及川「せやで~力尽きたかずぴーを廊下で寝かせとるわけにはいかんからな。それよりも、体は大丈夫か?」

 

 

寝ていた寝床から起き、ラジオ体操のそうに簡単に体を動かしてる限りだけど、どこか痛むとかそういうのは無いな。

ずっと机に座ってたから、体が少し固まってるぐらいか?この程度なら柔軟すれば平気か

 

 

一刀「ん~体が少し重いぐらいかな、後は問題なさそうだ」

 

及川「そか、かずぴーはホンマにタフやな~普通ならもっと寝込んでてもおかしくは無いはずや」

 

一刀「昔から祖父ちゃんに色々無茶な特訓に付き合ってたから鍛えられたのかもな、俺はどれぐらい寝てたんだ?」

 

及川「丸1日やな、ちなみに蒲公英ちゃんと鶸ちゃんはまだぐっすりで起きる気配はないそうや」

 

 

まぁ、あんだけの実務をやって1日だけで回復するかずぴーが異常なだけやな...と呟く及川。俺を含め三人今回は溜め込まれてたのをまとめて処理したから倒れただけだし、毎日ちゃんと処理してれば溜まることは無いが・・・

 

戦が始まれば俺や及川も戦場に行くことになるだろう、そうなれば当然実務は滞る・・・戦が起きるたびに書簡が溜まって徹夜は無理があるし、やっぱり文官を入れないとそのうち破綻するか

 

 

一刀「そういえば、俺の部屋に居るが何か用件でもあるのか?」

 

及川「かずぴーの介護が目的や、起きたら伝えてくれって伝言あずかっとるがな」

 

一刀「何か不備でもあったかな?」

 

及川「書類仕事とは別件や、この城に仕官したいと将が来とるんやけど、謁見の場にかずぴーも同席して欲しいそうや」

 

一刀「あ~そういえば・・・人事権も俺が握ってるんだっけ」

 

及川「わいが言うのもあれやけど、初見の男の片割れには軍師職と人事権を与え、もう片方は鶸ちゃん達と同格の将軍として用いるって、流石に無用心やな~」

 

一刀「お前の翠さんに喰らいついた武と、裏表が無い性格なのが伝わったんじゃないか?この城に着く前からあまり警戒されてなかったし」

 

 

こいつはお調子者で変態だが、本当に人が嫌がる事はしないし、空気を読むことも出来るし、学校ではなんだかんだ男女問わず友人が多かったもんな。

それに反して、俺はなぜか男子生徒から敵視されてたな~イジメとかじゃなく、テストや体育とかで”お前には負けねえ!”とか”お前に勝ってあの子にいいところを見せ付けるんだ!”とかだったけど・・・お陰で慢心せずに自分を高め続けることが出来たけどね

 

 

及川「やれやれ、無自覚はこれやから・・・わいは馬超ちゃんにかずぴーが起きた事と、謁見の準備を進めるように進言してくる、30分ぐらいしたら謁見の間に来てや~」

 

 

そう言い残すと及川は部屋から出て行き、俺は支度を整えるために座ってた寝床から再度立ち上がる、及川に言った通り体は問題ないが、勉強疲れみたいな倦怠感が残ってる、この倦怠感も慣れていかないと・・・

 

 

謁見まであと10分後ぐらいか、及川は30分後で良いと言ってたが、支度が思ったより早く終わったしもう向かうか、仕官に来たって人はどんな人だろ?内政が得意な文官・・・なんて贅沢は言わないから、武官でもいいから書類仕事がある程度出来る人なら・・・・!

 

 

 

 

 

 

翠「北郷か、起きて早々に呼び出して悪いな、体調は大丈夫か?」

 

一刀「これも俺の仕事なので気にしないでください、体調も問題なしです」

 

翠「そっか・・・ならよかったよ。流石に初日で過労死させたなんてなったら笑えないし、及川達にも申し訳ないからな」

 

 

翠さんと軽く言葉を交わして俺は指定された位置に就く、どうやら俺が最後だったみたいで、まだ目を覚まさない鶸と蒲公英を除いた面子が集まっていた、上座には盟主である翠さん、その両脇を俺と一族の蒼が固め、及川・華侖・明命・香風が万が一の有事に備える。

 

予定されていた時刻となり、仕官者を翠さんの面前まで踏み入れる、みなどのような人物が来たのかを観察している。そんな様子見の視線などどこ吹く風と言わんばかりに、自己紹介を始める

 

 

孫尚香「今日はシャオに会ってくれてありがと!孫伯符・孫仲謀の妹、孫尚香だよ~!お姉さま達から逃げてきたの、今日からよろしくね!」

 

 

いま孫尚香って言ったよね?孫策、孫権の妹って言ったよね?

孫尚香は史実でも女だったからいいんだけど、お姉さまって言ってたしやっぱり孫策とかも女なのか・・・どうなってるんだこの世界?

 

って、いまはそんな事どうでもいいか、問題はなんで江東を治めてるはずの孫家の一人がこんな中原から離れてる辺鄙な土地に居るかだよな・・・

予想もしなかった人物が現れてみな呆気に取られて言葉を発せてないし!

まぁ、いつのも如く、及川だけは”う~む、これは天真爛漫・小悪魔タイプの妹ロリっ子か。もしかしたら合法ロリって線もあるな”とぶっとんだ方向に真面目に考察をしていた。新しい子に出会うたびにこれやるんだろうか・・・でもこいつの人物評的確だから聞きたいんだよね。

 

 

孫尚香「あれ、シャオに挨拶聞こえなかったかな?結構大声で言ったのに。わかった!シャオの可愛さに見とれて声が出ないんだ!」

 

 

翠「そんなわけあるかーー!」

 

孫尚香「なんだ、喋れるんじゃいの。早く反応してよね!」

 

蒼「そうだよお姉ちゃん、せっかく来てくれたのに反応しないのは失礼だよ!」

 

翠「やかましい!孫家三姉妹の一人が涼州に単独きて、仕官してくるなんて誰が予測出来るか!それと蒼!なんでお前はそっち側に回って私を責めてるんだよ!」

 

 

蒼「それは」

 

孫尚香「ねぇ」

 

 

蒼・孫尚香「「そうした方が面白いからに決まってるじゃん!」」

 

 

翠さん早速弄られてるな~既にぐったりとしてるし、事前に打ち合わせしてたかのように息ぴったりだなあの二人。

及川の評価通り小悪魔タイプとなると、蒼だけじゃなく蒲公英とも息が合いそうだ。となると、現状仕官を断る理由が無いから孫尚香を抱えるとして・・・悪戯好きの小悪魔が三人か~三人が遊んで、翠さんと鶸が追いかけまわす光景が目に浮かぶな

 

 

翠「すまん北郷・・・後任せていいか」

 

やっぱり俺に回ってきますよね、こういう子は案外及川の方が向いてそうな気もするが

 

 

一刀「孫尚香ちゃんはなんで孫策さん、孫権さんから逃げてきたの?お姉さん達から苛められてるとか?」

 

孫尚香「苛め?全然ないよ、シャオが言うのもなんだけど、姉妹の仲はどこにも負けない自信があるよ!」

 

 

姉妹仲は良好か、ますますなんで逃げてきたのかわからないな。いまは話を聞きだすしかないか

 

 

一刀「じゃあなんで逃げ出してきたの?姉妹仲が良いなら一緒に居てもいいはずだよね?」

 

孫尚香「逃げ出したと言っても、大した理由はないよ?孫策お姉ちゃんは孫家を率いる立場、孫権お姉ちゃんは次期孫家の棟梁、シャオはそういった役割無いし身軽だったんだよね~それに自国以外の所に行ってみたかったから出奔しちゃった♪」

 

一刀「出奔しちゃったって・・・気楽すぎるでしょ。お姉さん達心配してるんじゃ」

 

孫尚香「あ、それは大丈夫!孫策お姉ちゃんからは許可もらってるもん♪あ、お姉ちゃんから手紙預かってるよ、えーとそこのお兄さん宛だって」

 

一刀「俺宛か?孫策さんと面識ないんだが・・・馬超さんじゃなくて、本当に俺宛なのか?」

 

孫尚香「お姉ちゃん曰く、シャオの仕官しそうな場所はわかるから、そこの軍師の人に渡してくれって」

 

一刀「尚香ちゃんの行きそうな場所がわかるって、孫策さんって何者なんだ・・・」

 

孫尚香「お姉ちゃんが言うには”勘”でわかるんだって!今回はその勘がかなり強く働いたって言ったけど」

 

 

孫策さんは超能力者なのか?全然人物像が掴めないんだが・・・

とりあえずいまは送られた手紙を読むか

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

やっほ~!孫尚香の姉の孫伯符よ

 

昼間なのに白い光が涼州方面で目撃して、シャオは面白がってそっちに行くと思うから、面倒よろしくね!

 

私に似て、天真爛漫な女の子だから止めても無駄だな~と思ったから行かせちゃった♪

ちなみに妹の蓮華(孫権)にばれたら連れ戻されるから手引きもしちゃった!妹や重臣に気が付かれずに逃がすのは苦労したよ~

 

 

近いうちに会えると思うから、その時に私の手腕を褒めて欲しいのと、頑張りを労ってほしいな~それじゃあ会えるのを楽しみにしてるわね!頑張れ、軍師の男の子!

 

 

あ、もう一人の男の子にもよろしく伝えておいてね!

 

 

豫州・兗州の領主・孫伯符

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

孫策さん~行かせちゃったじゃないでしょ~普通止めるでしょ姉ならば・・・孫権さんの苦労がなんとなく伝わってくるよ。

蒲公英・蒼の立ち位置が孫策さんと尚香ちゃんで、翠と鶸の立ち位置に孫権さんなんだろうな~

 

それはそうと・・・これは・・・

 

 

俺が手紙を読み始めて表情が硬くなった事を気にしてか、及川が話しかけてきてくれた。あんまり聞かれたくないから少し及川を連れて持ち場を移動してから手紙を渡した

 

及川「かずぴーどうしたんや?手紙に何が書いてあったんや?」

 

一刀「下に書かれてる文を読んでみてくれ、恐ろしい事が書かれてる」

 

及川「・・・なるほどな、これはまた・・・厄介そうな人物やな~。会ってもないかずぴーを軍師と見抜き、わいの事も知っとるなんてな。それと治めてる領地も知っとる知識とちゃうな」

 

一刀「あぁ、俺達がこの大陸に降り立った日に孫尚香が旅立ったとしても、俺達の事を二人組みの男と、いずれ軍師になると”勘”で見抜いているんだ。歴史だと、中原に攻め入る前に死去した孫策だが、既に中原の大都市・陳留と許昌を支配している。」

 

及川「陳留辺りは交通の要所やしな~本来孫家が治めるはずの揚州一帯が誰の領地なのかと、兗州に居るはずの曹操が何処に居るか・・・調べる必要がありそうやな」

 

一刀「武将が女の子になってる事といい、あまり正史・演技の知識が役にたたないかもな」

 

及川「それを念頭に置いて行動せなあかんな。それはそうと、孫尚香はどないするん?」

 

一刀「孫家とパイプを持っていた方が後々よさそうだ、兗州・豫州に居るならば、涼州とも関わりが増えていくと思うからな」

 

及川「洛陽を抜ければ長安のある擁州やもんな、そうなるとわいらは・・・」

 

一刀「孫家と繋がりを持つなら長安・・・せめて天水までは領地にしないとな」

 

及川「出来れば長安は確保しておきたいところやけどな。せやけど、いまは動く時では無いな」

 

一刀「あぁ、動くのは・・・黄巾の乱、反連合が終わり、群雄割拠に突入してからだ」

 

及川「その間に出来る限りの準備を進めんとな。さて、そろそろ馬超ちゃん達が気になる頃やし、戻るとするか」

 

 

 

思ったより長く話しこんだせいか、孫尚香を含む全員が俺達の戻りを待っていた。手紙の内容に関しては、孫尚香をよろしくね~しか書いてなかったと誤魔化した、幸いそれを信じてくれたようで、追求してくる人はいなかった。

 

 

翠「それで北郷、孫尚香の仕官はどうするんだ?私は別に構わないと思うんだが、弓腰姫と呼ばれてるぐらいだし実力は問題ないだろ」

 

一刀「俺も反対はありませんよ、将は何人いても困ることはありませんから」

 

翠「決まりだな、孫尚香の仕官を認める!これからは私たちに力を貸してくれ」

 

孫尚香「やったー!馬超さんありがとー!」

 

蒼「やったね~これからよろしく!蒼は馬鉄だよ~蒼って呼んでいいよ」

 

孫尚香「じゃあ蒼って呼ばね!シャオは小蓮だよ!シャオって呼んで!」

 

 

仕官が認められた瞬間、孫尚香改めシャオはすぐさまその場に居る将と名前・真名交換を行い始めた。人懐っこい子だからこういうのは得意みたいだな

 

 

シャオ「お兄さん達も教えてー」

 

一刀「俺は北郷一刀だ、よろしくな」

 

及川「わいの名前は及川佑や、気軽に佑ちゃんって呼んでな!」

 

 

華侖「うわ~佑っち調子にのってるっすね~」

 

香風「佑ちゃん・・・気持ち悪い」

 

明命「香風ばっさり切りましたね」

 

及川「将来有望の可愛い女の子に呼んでもらって何が悪いんや!」

 

華侖「本当に自分に正直っすね~」

 

 

シャオ「ふ~ん、そんなにシャオに”佑ちゃん”って呼んでほしいんだ」

 

及川「もちろんや!美少女に呼んでもらいたいのは男の夢なんや!」

 

シャオ「そんなに呼んで欲しいなら~シャオの言う事聞いて欲しいな~」

 

及川「なんでも言って!ご飯奢ったり、買い物の荷物持ち、夜のお世話となんでもするで!」

 

 

 

あ~翠さんにお熱で最近落ち着いてたのに、また悪い病気が再発し始めたな...英雄色を好むって言うし、この時代だと本妻の他に愛人が居るのも普通みたいだし、学校みたく止めなくてもいいか

 

 

蒼(ねぇねぇ一刀さん、お姉ちゃんの方見てみて)

 

 

翠さんの方?

特に何も変わった様子は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

こわ!凄い怒ってるし!後ろに般若と怒りの炎が見えてくるんだけど!

 

 

一刀(いつからこんなに怒り始めたの?さっきまで普通に談笑してたよね!?)

 

蒼(佑さんがシャオと話し始めた時ぐらいですよ~ここまで言えば一刀さんならわかるよね!)

 

一刀(シャオと話してるのは別にいいんだろうけど、佑ちゃんって呼んでの件と何でもするってのが気に入らない・・・から怒ってるでいいのかな)

 

蒼(せいか~い!お姉ちゃんも素直じゃないからね、出会ってからずっとべったりだったのに、シャオに取られたみたいで嫉妬してるんだよ)

 

一刀(なんというか・・・翠さんも素直じゃないなぁ)

 

蒼(こういうところ面倒臭いよね~でもそんな所も可愛いんだけどね!)

 

 

なんだかんだ言って、姉好きだよな。

それにしても、翠さんどうするかな~下手に言っても意地を張るだけだし・・・自分で動いてくれれば楽なんだが

 

 

翠「おい、及川!いつまでそいつと喋ってるんだよ!こっちに来い!」

 

 

お?ついに痺れ切らして呼び戻したか!?

でもなんか嫌な予感が・・・

 

 

シャオ「ちょっと!シャオと佑ちゃんが喋ってるんだから邪魔しないでよ!」

 

翠「こいつは”私の”配下の将だ、主君である私が呼び出して何が悪い!」

 

シャオ「とかなんとか言って、シャオと佑ちゃんが話してるのが気に入らないだけなんでしょ!」

 

翠「なんでそういう話になるんだよ!そんな事言ってないだろう!」

 

シャオ「この流れだとどう考えてもそうとしか考えられないでしょ!」

 

 

 

あ~始まっちゃったよ。

夫婦喧嘩と痴話喧嘩は犬も食わないと言うけどさ、仕官してきて初日で雇い主と痴話喧嘩って前代未聞じゃないか?

これがうちみたいに緩い環境だからまだいいけど、厳格なところなら処罰されたり、下手したら処刑されるんじゃないか・・・

 

 

 

華侖「一刀っち~止めなくていいんすか?あの二人かなり白熱してるっすけど」

 

香風「口喧嘩ではシャオの方が強い・・・かも」

 

明命「そのせいでしょうか?いまにも取っ組み合いになりそうな雰囲気ですね」

 

華侖「あ、佑っちが行ったみたいっすね」

 

 

 

及川が行けば、あの二人も落ち着ついて・・・

 

 

及川「辞めて!わいの為に争わないで!」

 

シャオ・翠「佑ちゃん(及川)は黙ってて(ろ)!」

 

及川「グホ!天下を・・・取れるパンチや・・・ガク」

 

 

香風「二人とも切れがあっていい殴り込みだった」

 

 

シャオのパンチは及川の鳩尾に、翠のパンチはアッパーで及川の顎を的確に捉え、膝から崩れ落ちて動かなくなる及川。

なんかデジャヴだな・・・翠さんと最初もめた時もパンチ食らってダウンしてなかったっけか・・・

 

 

明命「及川さんが気絶しても二人とも止まらないですね」

 

華侖「むしろ更に激しくなってるっすね~両者武器構えてるっす!」

 

 

 

翠は銀閃、シャオは月下美人を取り出し一触即発状態が続く。

そして扉を開く音をきっかけに、両者の戦いが始まった

 

 

蒲公英「お姉さま~!一刀さん~起きたよ・・・って!なにこの状況!?なんでお姉さまと誰かわからないけど戦ってるの!?」

 

鶸「一刀さん何があったんですか?」

 

 

一刀「そこで気絶してる及川の取り合い。ピンク色の髪の子は孫家三姉妹の末っ子・孫尚香だよ」

 

蒲公英「えぇ!?孫家って豫州・兗州の孫策とかだよね!なんで妹がこんな所にいるのさ!」

 

鶸「それよりも、姉さんと孫尚香さんを止めないと!一刀さんも止めてくださいよ!」

 

一刀「なんかもう・・・痴話喧嘩なんだから、気が済むまでやらせておこうかなって」

 

鶸「そんな!このままじゃ孫家と敵対関係になっちゃいますよ!」

 

一刀「もう止め様が無いと思うな・・・あれ見てみ」

 

 

香風「二人とも戦ってずるい、シャンも混ざる」

 

華侖「面白そうっすね!わたしも久々に戦いたいんで混ざるっす!行くっすよ香風!」

 

 

 

 

なんで香風と華侖も乱入してくるんだよ!

 

ちょっと!これはシャオと馬超の問題なの!関係ないのはすっこんでなさい!

 

そう言わずに~混ぜてほしいっすよ~!

 

シャンも本気で行く!

 

 

 

鶸「うぅ・・・これじゃあ止められないよ」

 

明命「あの・・・一刀さん・・・私も」

 

 

華侖と香風が乱入し、鶸とどうしようもないと嘆いていたら、明命も体をウズウズさせながら長刀・魂切に手を添えながら俺たちに近寄ってきた。自分も行きたいけど、一刀達を気にして一応自重してるみたいだった。それでも行かせて下さい!と顔で訴えてくるし・・・あえて言おう!明命、お前もか!

 

 

 

一刀「もういいよ、明命も行っておいで」

 

明命「ありがとうございます!では行って参ります!」

 

 

蒲公英「一刀さん・・・大丈夫?」

 

一刀「また胃がきりきりする・・・ちょっと別室で横になりながら今日の書簡処理をしたいから、蒲公英と鶸は付いてきてくれ」

 

蒲公英「そだね~これ以上ここに居たら・・・一刀さんの体が心配かも。書簡仕事してるほうがまだ体に良さそうだよ」

 

鶸「この場はどうするんですか?私たちまで離れたら静止役が居ませんよ」

 

一刀「蒼は残ってあの大きい子供たちを見ててくれるか?止め様としなくていいから、じゃれ合いから悪化しそうになったら呼んでくれ」

 

蒼「りょうか~い!一刀さんもゆっくり休んでね~」

 

一刀「すまん、頼むよ・・・行くよ蒲公英、鶸」

 

蒲公英・鶸「は~い(はい)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀と蒲公英・鶸は一刀の胃と精神を心配して、暴走する面子の監視を蒼に任せ謁見の間から退室する。

その後半刻(1時間)は執務室でのんびり茶を飲みつつ書簡処理を行う事が出来たが、監視役の蒼から呼び出しがかかる・・・

憂鬱な気分のまま謁見の間に行ってみれば・・・完全に出来上がってる酔っ払いが五人と、空いた樽がゴロゴロ散らばってた

 

 

一刀「なんでさっきまで斬りあいしてたのに、酒盛りやってるの・・・」

 

蒲公英「うーわ、すっごい酒臭いよ!」

 

鶸「これって、目出度い日とかお客さんが来た時用に取っておいた酒だよ!」

 

蒼「一刀さん達が出て行った後もずっと戦ってたんですけど、流石に力尽きたみたいで・・・今度は酒の飲みあいで勝負だ!って話しになってこの状態です」

 

鶸「どれだけ勢い良く飲んだんだろ・・・時間はそんなに経ってないはずなのに」

 

 

一刀・鶸・蒲公英が現れても関係無しに飲み比べる続ける一同。

もちろん一刀達の存在は認知しているが、翠とシャオは今更引くに引けないという意地、華侖達はいつの間にか自分達がこの場を楽しみたい為に盛り上がっていた。

 

 

これを見て一刀は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「お前ら・・・・いい加減にしろーーーーーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

堪忍袋の緒が切れたのは言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで加入はシャオでした!

殴って退場さんお見事です!

希望キャラが居ましたら、ショートメールかコメ等で教えてください

 

 

自由奔放なキャラはコメにもありました雪蓮を含め候補は居たのですが、最初にお伝えした通り配下と土地はシャッフルしますが、姉妹や断金など特別な関係のキャラは固定するので、候補から除外してました。。。

 

シャオも姉妹の一角ですが、シャオの孫家での立ち位置は雪蓮・蓮華に比べてそんなに重要な感じも無く、雪蓮ならシャオを万が一に備え、安全な場所に逃がす為にあえて旅立ちをさせるとも思えたのでシャオにしてみました。

太史慈(梨曼)も気に入ったのですが、英雄譚・呉編で雪蓮第一の冥琳と三人組だったので、これも制約に引っかかるので出せませんでした・・・

 

 

まだ鶸・蒼のキャラが固まってないのですが、鶸が可愛いとコメいただけて大変嬉しかったです!

鶸だけじゃなく、蒼・華侖・香風など新キャラも可愛く表現出来るように頑張ります!

メインヒロインはまだ決まってないですが。。。

 

今回判明した雪蓮が兗州(濮陽・陳留)豫州(許昌・汝南)を領地としており、他の領地は後々公表!

最後に、恋姫化されていない史実武将を勢力の底上げに入れる場合があり、その時は能力を乗せていくのでよろしくお願いします

 

 


 
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