No.810098

真・恋姫無双〜Re:道〜

ツナまんさん

最近Fate/GOと白猫にハマってますが、そんなこんなで今回は集合編です
『Re:道』と書いて『リロード』という事で

注:オリキャラが出ます。

2015-10-25 23:45:47 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1775   閲覧ユーザー数:1646

第四章-肆話 『 それぞれの経緯 』

「貴女達と顔をあわせるのは連合の時以来かしら?」

「そうね。そもそも、私以外は連合以前に面識があったなんて初耳よ」

「別に言うべき事でも無いと判断したまでよ」

「我等の方は、話そうにも情報が少な過ぎたのです」

 

橘温泉郷のスパで和輝が袁紹戦の為に引き込んだ(巻き込んだ)面々が思い思いに過ごしていた。

 

「それより、貴女は自国の事はいいの?孫策」

「まあねぇ…正直、良いように焚き付けられただけな様な気もしてるのよねぇ」

「あら?そうなの?」

「そうよ〜」

『 勧誘〜孫策の場合〜 』

 

和輝が曹操の所へ出向いていた頃、建業にて。

 

「使者?一体誰から?」

「それが、御遣いの一人、橘からだ」

「…いいわ、会いましょう。冥琳全員集めて頂戴」

 

橘 和輝、天の御遣いの一人…その行方は反董卓連合の後、明命に調べさせていたが、最近温泉郷を造り上げたという所迄は分かったがそれ以前に何をしていたのか、此れから何をしようとしているのかは全く掴めなかった。

そんな事を考えながら玉座で待っていると、その場に通された使者に驚いた。

 

「貴女を使者に寄越すなんて、人選を間違ってるんじゃない?」

「私もそう思うのだがな」

 

そう切り返して来たのは使者として来訪して来た華雄と、その後ろには呂布も控えている。しかし、華雄を使者として派遣するとは…まさか孫家との確執を御遣いが知らぬはずではないとは思うのだが。

 

「それで、要件は?」

「私も詳しく説明されていないのだが、取り敢えずこれを渡す様に言われている」

 

と言って華雄が取り出したのは一枚の文。それを孫策に渡すと早速それを読む孫策だったが、読み終えた時には呆れたという風に溜息を漏らしていた。

 

「貴女、この手紙の内容は聴いてるの?」

「いや。何も聞いてはいないな。唯、危害を加える素振りがあれば存分に暴れていいとは言われたがな」

 

やはり、華雄の事は知っていての人選だったらしい。おまけに呂布も一緒にとなると下手に手も出せない。

 

「華雄、貴女も読んでみなさいよ」

 

先程渡された手紙を華雄に返すと、華雄と呂布は二人でその内容に目を通す。そこにはおおよそ次のような内容が書かれていた。

 

『孫呉の領地奪還おめでとう。まあ、こんなに早くできたのも偶然とはいえ、先の大戦で袁術がいなくなったのが大きいだろうな。でだ、此れから俺達は袁紹と一戦交える。もし、孫呉の王が、俺達に多少の恩を感じているならこの戦、手を貸してくれると嬉しいんだが、無理にとは言わねえ、その時には黙って静観しててもらいてぇ。色良い返事を期待している。

橘 和輝』

 

「ははっ、和輝らしいな」

「…ん。いつもどおり」

「一国の王を平気で脅すなんて正気とは思えないけどね。しかも相手は帝を庇護する袁紹。いくら御遣いとはいえそんな事をすれば帝への反逆よ?」

 

しかし、上手く嵌められてしまったものだ。もし断れば、孫呉の王はその程度の器しか持たないと思われることだろう。

 

「あ〜あ、何処迄計算尽くなんだか…。いいわ、返事は後日直接伝えに行くわ。そう伝えて貰える?」

「分かった、しかと伝えておこう」

 

「で、結局戦に参加する事にしたわけね?静観しているだけでいいにも関わらず」

「ええ。その方が面白そうだし。何より感ね。橘に着いた方が孫呉にとって得になるって直感で感じたのよ」

「貴女のそういう所嫌いではないわ。だけど…和輝、貴方何処まで計算していたの?」

 

丁度注文していた焼きそばを運んできた和輝に曹操が問いかける。

 

「別に、袁術の事は本当に偶然だったしな。だが、使えるモンは何でも使うのが俺のやり方だ。特に今回は、な」

「それより、私は劉備達までいるのが気になってるんだけど」

 

そう言う孫策の後ろでは、完全にのぼせた劉備が関羽に介抱されていた。

というか、温水プール程度の温度でどうやったらのぼせられるんだ?

 

「それでしたら、私からお話しします」

 

のぼせた劉備の代わりに来たのは、諸葛亮だった。正直ぱっと見じゃ軍師と気付かなかったが。

 

「そうね、気になる所だしお願いするわ。それと和輝『あめりかんどっく』とやらと飲み物を」

「あいよ」

「曹操、貴女親しくない?」

「そうでもないわ。店に対して注文しているだけよ」

「そりゃそうだ。金払ってくれるんなら、相手が誰だろうと客だからな」

 

この辺は割と現金主義なドライな感じである。

 

『 勧誘〜劉備の場合〜 』

 

「うぅ、緊張してきた」

「そんなに緊張してたら上手くいくものも上手くいかなくなりますよ」

 

和輝に劉備への謁見を任され使者として来ていた柊は、先程から落ち着かずずっとそわそわしていた。それを護衛としてついてきている山吹が心配しながら声をかけていた。

今回の謁見は袁紹との戦に関わるものだ。最終的には判断は劉備達に任せるものだが、上手く誘導できればそれだけ戦での勝率は上がる。その為にも下手はできない。

 

「お二方、謁見の準備が整いました。どうぞ此方へ」

「分かりました」

 

出迎えの兵士に続いて、劉備の待つ玉座の間の前まで進み、その扉の前で大きく深呼吸をする。

 

(「大丈夫、きっと上手くいく。今の私は唯の文官じゃない。立花組の軍師見習いなんだから」)

 

扉が開き、中へ入る。中央には劉備、武器を手にしているのは関羽と張飛で、場違いにも思えるほど幼い子が二人居るが、侍女という事は無いだろうから恐らくは劉備軍の軍師といった所だろう。こういった目利きは和輝や立花組のおかげで大分身に付いた。だからなのだろうか…

 

「ようこそ、お越し下さいました」

 

笑顔で出迎えてくれる劉備。だが、一瞬…ほんの僅かだが何か違和感の様な…。それが何かは解らないしなんと言えばいいのかも分からないが、何処か歪な、それでいて不自然な…。

 

「どうかしましたか?」

「あっ…いえ、何でもありません。この度は突然の訪問にも関わらず謁見の場を用意していただき有難う御座います」

「いえいえ。それで、どの様な御用件ですか?あっ!皇甫嵩さんがいらっしゃるという事はもしかして劉協様からですか?」

「いいえ。この度こうして伺ったのは立花組の使者としてです。劉協様は関係ありません」

 

黄巾党との戦で面識があった為か山吹の姿を見て勘違いを起こしている劉備達に用件を伝える為、『立花組』の名前を出した途端に劉備達の顔が強張る。当然といえば当然だが、先の戦での事を考えればそう簡単にどうこうできる事でも無いのだろう。

 

「橘は董卓に組みしていた筈。ならば何故その使者と共に禁軍を率いていた皇甫嵩が居るのだ!」

「山吹は私の親友です。今回の事を話した際に彼女が自ら私の護衛を申し出てくれただけです」

 

山吹の真名を呼んだ事で、嘘では無いと分かったのか関羽もそれ以上突っかかってくる事はなかったが、同時に軍師の二人は何やら考え込んでいる。

 

「話を戻しましょう。私が此処へ来たのは、近く、袁紹との戦の為です。その際に劉備軍にはその戦を静観していただきたいのです」

「それだけですか?」

 

用件を伝えると、その内容に疑問を抱いたのか先程迄思考に耽っていた諸葛亮が聞き返してきた。

 

「はい。ただ、あくまでも判断は貴女方に任せるものですので我々は強制するつもりもありません」

 

 

「とは言っていたが朱里はどう思う?」

「言葉の通りだと思います。恐らくは袁紹さんの要請に応じた場合は容赦しないという無言の警告でもあり同時に我々諸共、袁紹軍に勝るという自信がある事の表れではないかと思います」

 

柊と山吹が去った後、劉備達は先程の和輝からの用件についてすぐさま会議を開いていた。そこですぐさま関羽が諸葛亮に意見を求めていた。

 

「なら、言われた通りにしといたほうがいいのかなぁ?」

「しかし、相手は自ら悪と名乗る奴です。そんなに奴の言いなりになるというのは…。大体、あんな奴が御遣いというのがおかしいのです!」

「…では、こういうのはどうでしょうか?」

 

「で、俺達の側に着く事にしたのか。よく関羽が納得したなっと、アメリカンドッグと飲み物お待ち」

「いえ、その…納得したというよりは、今の私達には学ぶべきことが多すぎるので、それに、私自身がどうしても確かめておきたい事もありましたから」

「ん〜、そうか。まあ、力を貸してくれるんなら多少はあてにさせて貰うか」

 

となれば、後は星と詠達次第。それまでに此方も万全に準備を進めておく必要がある。

曹操、孫策、劉備、董卓…、頭数は揃った。時期は恐らく早くて一月、公孫瓉との戦の直後が勝負だな。

 

あとがき

 

ツナ「更新が遅くて申し訳ないです」

狐燐「もう、慣れたけどね。それより世間はお祭りムードだよねー」

ツナ「ハロウィンですね。まあハロウィンとクリスマスはリリカルの方でやって、年末年始はRe:道でやるつもりですけど…ハロウィン間に合うかなぁ(汗)」

狐燐「まあ、頑張ってよ」

ツナ「うん…」

 

ツナ・狐燐「取り敢えず、また次回!」


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
5
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択