No.803677

機動戦士ガンダム外伝 アンダーサイドストーリーズ 「ティターンズの亡霊」

kaennさん

長編書く事が不可能そうなので題名付けて説明書風にしてみました。
出来ればこのシリーズは続けて行ければなぁ、と思います。

2015-09-22 20:36:04 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:764   閲覧ユーザー数:748

機動戦士ガンダム外伝

アンダーサイドストーリーズ

「ティターンズの亡霊」

 

UC0088.09.05

地球付近某宙域

 

「……しかし連邦の連中も哀れだよな、ティターンズの残党に裏切られて後の味方はエゥーゴのみだぞ、まともな戦いになるのかね?」

 

「ですが隊長、エゥーゴのガンダムタイプが集まった部隊に我が軍が敗戦を続けているのも事実ですが…」

 

地球と月の間に位置する宙域で、哨戒任務にあたって居るネオ・ジオン軍MS隊隊長の言葉に副官の女性がたしなめる様に言う。

 

「考えても見ろ、そのガンダムタイプの連中はたった一部で後の連中はこのカザDやガ・ゾウムの敵にもならん有象無象ばかりだぞ?先日の連邦の部隊なぞ艦艇2隻にMS12機も搭載しておきながら我々8機に手も足も出ないで撤退して行ったでは無いか。」

 

確かに3日前に遭遇した部隊には此方に被害はほぼ無く、彼方は艦艇1隻轟沈にMS6機大破6機中破の大損害を与え生きていた艦も小破位はしていたなぁ、と考えながら聞いていた、すると

 

ーバーンーと、いう轟音と共に哨戒部隊の最後方に居たMSが2機爆散した。

隊長と副官の女性は戦闘モードに切り替えてレーダーやカメラを使い周囲を確認する。

 

すると、遥か遠くの月付近でマズルフラッシュが瞬いた気がした。

 

「ブロンクス1から各機!ランダム回避!敵は月方面だ!回避後変形して距離を詰めるぞ!」

カザDを駆る隊長がカザC部隊に命令を送る。

 

「ブロンクス2了解です。」

「ブロンクス3了解!」

「ブロンクス5了解しました。」

「ブロンクス6了解っす!」

「ブロンクス8回避後突撃了解。」

 

撃ち落とされた4と7以外の部下は直ぐに行動に移る。

 

全機が敵の射撃を回避すると再び隊長がレーダーに映った敵機を確認する。

「何⁇1機だと?此方の射程外から殲滅する気だったというのか、舐めるな!オールブロンクス!フォーメーションΔⅡ行くぞ!」

隊長は6機に減ったMS隊を3機づつの2班に分けて謎のMSに突撃する。

 

「ブロンクス5、6、先ずは俺達だ!ナックルバスター構え……撃てぇー!!」

隊長は部下2機とアンノウンに対して強襲をかける。

 

「続けて行きます、ブロンクス3、8、ナックルバスター構え…発射!」

更に後方から副官と残りの2機が僅かな時間差で攻撃を続ける。

 

ブロンクス6はこの攻撃にたった1機のMSが耐えられるわけがない、と考えてカザCをMS形態に変形させてアンノウンのいた場所に接近する。

 

「ブロンクス6!まだ終わったか分からんぞ!」

 

「ブロンクス6、煙が晴れるまでは離れて待機がセオリーです!其処から離れて!」

 

爆煙が立ち込める其処に不用意に近づくブロンクス6に隊長と副官の女性が注意する。

 

「大丈夫すっよ、アンノウンって言ってもたった1機っすよ?アレだけの波状攻撃に耐えられるわけが無いじゃ無いっすか、まぁ了解っす。」

 

お気楽なブロンクス6はその場をゆっくりと離れようとすると、

 

ーガシャー

「へ?」

爆煙からMSの手が出てきてブロンクス6が乗るカザCの頭部を鷲掴みにすると、

ーガン、ガン、ガン!ー

大型拳銃の様な武器でブロンクス6のカザCを行動不能にした。

 

「くっ!各機散解!距離を取って再度攻撃を仕掛ける!」

その光景を見た部隊の動きは早かった、隊長の指示を聴くと各機は距離を取るためMS形態に戻ること無くスラスターを吹かした。

 

………然し、隊長も気が動転して居たのだろう、最初の攻撃は遠距離からの狙撃によるものだったことをすっかり失念して居た。

………1時間後

ネオ・ジオン軍ムサイ級ライナス

病室

 

「…………………………うっ……うう、私…生きてる?…っ!此処は、何処!」

副官の女性は意識を取り戻して目を開けると其処は病室の様な場所だった。

 

すると直ぐに部屋の扉が開き見慣れた中年男性が入って来た。

 

「よー、お前さんもやっぱ生きてたか、因みに俺とブロンクス3.5.6.8は何とか生きてるぞ、まぁ機体は大破しちまったがな。」

 

自部隊の隊長が全身に包帯巻いて松葉杖を付きながら私が居るベッドまで歩いて来て近くの椅子に腰掛ける。

 

「あの2人は可哀想なことをした、俺がもっとも警戒していれば死ななかったかもしれん。」

などと言いながらあの後の事を話してくれた。

なんでも、直ぐ私は3発程狙撃を受け行動不能になり応答もなかったそうだ…恐らくは気絶して居たのだろう、次にブロンクス5がビームサーベルで攻撃を仕掛けたがシールドで躱され腕のナイフの様なもので四肢を切り飛ばされ戦闘不能に、後は隊長が残りの2機と交戦したが全く歯が立たなかったそうだ。

 

「俺の機体のレコーダーだけは何とか回収できてな、戻って来て照会したら何とこいつがな。」

 

隊長はそう言いながら1枚の写真を取り出し私に見せて来た。

其処には、公式に存在しないはずの4号機のマーキングを施された”ティターンズのガンダム”の姿が映されていた。

 

私はその写真を見て思わず

「……ティターンズの亡霊…」

と呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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