No.787823

恋姫外史医伝・華陀と一刀 五斗米道の光と影 第3と1/2話

アキナスさん

一刀、一人の有難さに気がつく・・・・・・

2015-07-06 01:43:59 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3966   閲覧ユーザー数:3185

三人と共に旅に出た一刀。

 

一人の時では出来ない経験ができるのではないかと、一刀は期待していた。

 

しかし、期待も空しくただ過酷な旅となっただけであった。

 

いったい一刀はどんな目に会ったというのか?

 

一つずつ記していく事にしよう・・・・・・

 

 

 

 

 

桃香の場合

 

 

 

「恐ろしい女だ・・・・・・」

 

一刀の桃香への評価であった(真名は旅立ちの前に三人から受け取った)

 

戦う力も無く、そこまで頭がいい訳でもないが、彼女には周りの人間を惹きつけるものがある。

 

・・・といえば聞き覚えは良いが、彼女の本質はそんな生やさしいものではなかった。

 

何かと親しくなろうと纏わりついてくる。

 

一緒にいるのが自然な事だと錯覚させてくるのだ。

 

そして自分の思想に同調させようとしてくるのだ。

 

桃香教という宗教の教祖になれるかもしれない。

 

もっとも桃香が故意にやっている訳ではない。

 

しかし、天然でそう仕向けてくるから性質が悪いのだ。

 

一刀は口にこそ出さなかったが、かなり迷惑していた。

 

一刀が旅をして探し求めているものを見つけるためには多様な価値観が求められる。

 

桃香の思想が悪いとは言わないが、それだけを自分の価値観にされては困るのだ。

 

なので、一刀は桃香とは一定の距離を保つように付き合う事にしていた。

 

 

 

 

だが、しっかり意識していないと桃香に取り込まれてしまいそうになるので気が抜けず、一刀は精神的に疲労していくのであった・・・・・・

 

 

 

 

愛紗の場合

 

 

 

真面目でしっかり者・・・しかし直情型で不器用。

 

一刀の愛紗への評価だった。

 

一刀は村や街に着くと天幕を借りて、簡易診療所を開いて路銀を稼いでいた。

 

愛紗たちは主にその手伝いをしている。

 

医者の世話になろうとするものはそれこそ千差万別。

 

それらに適応するのも医療に従事するもののつとめなのだが、三姉妹の中で一番適応できなかったのが愛紗だった。

 

「無礼者!」

 

などと言って尻を触ってきたスケベ親父に問答無用で鉄拳を加えたり、

 

「割り込み厳禁だ!」

 

先に治療しろと割り込んできたあらくれものをボコボコにしてしまったり、

 

「あっちの患者の方が重傷ではないのか?」

 

挙句の果てに急患が二人運ばれてきた時には、一刀の判断を疑ってもう一方への患者への治療を訴えたりしていた(一刀が先に治療していた患者は腸を損傷、後回しにされている患者は頭を切って派手に血が流れているように見えるだけ)

 

桃香と鈴々がいるから手伝わなくてもいいと言うと、

 

「私だけ働かないでいられる訳がないだろう!」

 

と嫌な真面目さで断ってきた。

 

 

 

 

こうして愛紗の働き(?)により、一刀の診療所は良識のある患者たちが通う診療所となった

 

 

 

 

しかし、それによって一刀の収入は確実に減っていたのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

鈴々の場合

 

 

 

子供。

 

一刀の鈴々に対する印象はその一言に尽きた。

 

そんな彼女に対しての一刀の不満はただ一つ。

 

「もう少し食事の量を減らせないか?」

 

「それじゃあいざという時、力が出せないのだ!」

 

何人分喰うのかという程の、食費による家計の圧迫であった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

一刀は思った

 

 

 

 

三人の目的地に着き次第、絶対に別れよう・・・・・・と

 

 

 

 

 

 

アキナスです。

 

一刀くんを真面目系にすると巻き込まれ型になるんですねえ。

 

書いてみて良く分かりました。

 

では、また次回・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 


 
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