No.786645

寂しがりやな覇王と御使いの兄 拠点

あなたまさん

拠点第一幕

2015-06-29 23:59:46 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:8026   閲覧ユーザー数:5647

拠点(孫家三姉妹)

 

 

思春「蓮華様、包丁の切り方が違います。ここは・・・こうやるのです」

 

孫権「こ...こうかしら?」

 

思春「そうです、その調子です蓮華様」

 

 

雪蓮「月~この後はどうやるの?」

 

月「この後はですね」

 

 

 

 

美羽「のお、雪蓮たちは何を作っておるのじゃ?」

 

冥琳「わからん、しかし急に昼ご飯を作ると聞いた時は驚いた」

 

美羽「自由奔放な雪蓮が妾達のために作りたい・・・じゃからの」

 

冥琳「雪蓮なりに考えて自立しようとしているのかもしれないな・・・もっとも」

 

 

 

 

尚香「ちょっとー!なんで雪蓮お姉ちゃんと蓮華お姉ちゃんにはちゃんとした先生がいるのに、なんでシャオは穏なの!」

 

穏「小蓮様ひどいですよ~私だって料理ぐらい作れますよ」

 

尚香「そんな事言ってもさ~」

 

穏「ほらほら、そんな事言ってる暇がありましたら手を動かしましょう~~!」

 

尚香「も~めんどくさいわね。なんでシャオまでお姉ちゃん達に付き合わないといけないのよ!」

 

 

 

冥琳「雪蓮と蓮華様は順調みたいだが」

 

美羽「シャオだけは嫌々みたいだの」

 

冥琳「ある意味、雪蓮に一番近い性格だからな・・・」

 

美羽「むー何かやる気にさせられないかの」

 

冥琳「それならば・・・」

 

美羽「なるほどの、それはいけそうじゃな。ちょっと厨房に行って来るのじゃ!」

 

 

 

 

 

厨房

 

尚香「もー飽きた~!あとは穏が全部やって!」

 

穏「もう少しで完成なんで頑張りましょうよ~」

 

尚香「や~~だ!逆になんでお姉ちゃん達が楽しそうに作ってるのか理解できないわよ!」

 

美羽「頑張ってるかの、二人共」

 

尚香「あ、美羽じゃない」

 

穏「袁術さん、来ちゃいましたか」

 

美羽「美羽でよいと言ったではないか」

 

穏「あ、そうでした美羽様」

 

美羽「様もいらないのじゃがな~」

 

穏「目上ですからね、さすがにちゃんで呼べませんよ」

 

美羽「無理にとは言わないがの・・・それで、シャオと穏はなんで騒いでおったのじゃ?」

 

穏「聞いてくださいよ~小蓮様がここまで作り上げたのに、もうやりたくないと言うんですよ~」

 

 

穏が指差した先に美羽は目を向けた。

そこには完成間近の青椒肉絲と駄々をこねる尚香の姿があった

 

美羽「もうすぐ完成するではないか、なんで駄々をこねてるのだ?」

 

尚香「だって~作業が地味すぎるんだもん~!それに、お姉ちゃん達に引っ張られて来ただけだし」

 

穏「ここで辞めると食材が無駄になっちゃいますよ~」

 

 

美羽「つまり、シャオをやる気にさせればいいのじゃな?」

 

穏「その通りですが、出来ますか?」

 

美羽「任せるのじゃ!ゴホン....シャオお姉ちゃん!」

 

尚香「!」

 

美羽「妾お腹が空いたのじゃ。シャオお姉ちゃんが作った青椒肉絲を食べたかったのじゃが・・・残念。」

 

尚香「・・・・穏!次のやり方を教えなさい!仕上げるわよ!」

 

穏「あ、小蓮さまー待ってくださいー!」

 

 

尚香が美羽に対して呼ばせようとしていた”お姉ちゃん”の一言で

やる気を取り戻し、物凄い勢いで青椒肉絲の仕上げに取り掛かっていた

 

美羽「シャオお姉ちゃん、期待してるじゃ!」

 

尚香「任せなさい!妹にはおいしい物を作ってあげないとね♪」

 

穏「小蓮さまー!味付けの調味料入れすぎです!それじゃあダメですってば~~~!」

 

 

美羽「・・・それじゃあ穏頑張ってなのじゃ」

 

 

穏「あぁーー美羽ちゃん見捨てないでーーーー!」

 

 

 

 

美羽が去り、穏の叫び声が厨房内に響く。

美羽達三人の話しを聞いていた一人に火が付いた

 

 

雪蓮「頑張れば・・・お姉ちゃんって言ってもらえるのね・・・月!あと改善点はあるかしら!?」

 

 

月「そうですね~それでしたら、具材が少し余ってますので、少量ですが酸辣湯を作ってみましょうか」

 

雪蓮「ご教授お願いするわ、シャオだけに呼ばせたりしないんだから!」

 

 

 

 

 

美羽「戻ったのじゃー!冥琳の策通り、シャオはやる気を取り戻したのじゃぞ」

 

冥琳「小蓮様は末っ子で可愛がられてきたからな。そのせいか、背伸びをしたがり子供扱いを嫌がる」

 

美羽「なるほどの、それで年上として扱えばやる気になると言う事じゃな」

 

 

 

シャオだけに呼ばせたりしないんだからーーーー!

 

 

 

美羽「・・・今度は雪蓮が騒いでるのじゃ」

 

冥琳「やれやれ。あいつも負けず嫌いというかなんというか」

 

美羽「でも楽しそうだし、言う事はないのじゃ」

 

冥琳「雪蓮だけでなく、孫権様も変わられた。孫家再興に捕らわれていたあの頃とは・・・表情の明るさが比べようが無い」

 

美羽「それは冥琳、お主も同じじゃぞ?」

 

冥琳「私もか?私は特に変わったと思うところはないが」

 

美羽「自覚ないのかえ?冥琳の表情も前と比べて柔らかくなり、良く感情が顔に出るようになったと思うのじゃ」

 

 

冥琳は美羽の言葉を聞いて困惑していた。確かに顔に表情を出すことは軍師として致命的、表情を出さないように努力していた。

 

 

冥琳(それよりも、美羽はそのような事を見抜けるほど・・・私の事を見てたというのか?)

 

 

冥琳が驚愕したもう一つの事は、美羽が冥琳自身も気が付かなかった感情の機微を見抜いたと言うところだった

 

 

冥琳「いつからだ」

 

美羽「ん?」

 

冥琳「いつから私の事を見ていたのだ?」

 

美羽「いつからと言われてもの~雪蓮たちを保護してからずっと見ておったぞ?」

 

冥琳「そんな前から見てたのか・・・それは反乱を興してもすぐさま対応できるようにする・・・ためか?」

 

美羽「そんな事は思ってないぞ?」

 

冥琳「では、なんで私達を見ていたのだ?」

 

美羽「あの頃は孫堅を亡くし心が荒んでいたように見えたからの、自暴自棄にならんように見守っていたのじゃ」

 

 

自分達が孫家再興の為に美羽を生贄にしようと考えていた時から・・・美羽は私達の事を考えていた。この事実に冥琳はまたしても驚愕した

 

冥琳「目的の為に他者を蹴落とす、片や利用される事を承知で流軍を受け入れ行く末を見守る・・・か。完敗だな」

 

 

雪蓮「そうよ~冥琳、私達は最初から美羽の器の大きさに負けてたのよ」

 

 

美羽と冥琳の会話に介入したのは雪蓮だった

 

 

美羽「雪蓮いつからおったのじゃ?」

 

雪蓮「冥琳の表情の話しを始めた頃かな?張り切ってたし、月の補佐もあったからすぐ完成しちゃったから様子を見に来たの」

 

冥琳「黙って聞いていたのか」

 

雪蓮「なんか真面目な話しをしてたからね、口を挟むのは辞めておこうと思って」

 

孫権「袁術は私達の事をそんな前から考えてくれてたなんて。。。」

 

尚香「そんな美羽を私達は殺そうとしてたのよね」

 

雪蓮「ねぇ美羽、もし私達が反乱を起こしてたら・・・美羽はどうしてた?」

 

美羽「どうもしなかったのじゃ、南郡を明け渡して退場するつもりだったのじゃ」

 

孫権「抵抗するつもりはなかったの?」

 

美羽「その時は妾の統治が認められなかったと諦めておったな。それに内乱で兵を失うのも馬鹿らしいからの」

 

白思春「いま思えばやらなくて正解でしたね。もし袁術様を手にかけていれば、曹仁様の怒りを買っていました」

 

冥琳「そうなっていれば・・・我らは滅ぼされていたな」

 

雪蓮「美羽の事を分かれた事を思えば、曹操には悪いけど、反連合も悪い事じゃなかったかもしれないわね」

 

孫権「あの・・・袁術、私の真名・蓮華を受け取ってもらえないかしら」

 

美羽「急にどうしたのじゃ?真名を預けれくれるのは嬉しいのじゃが」

 

孫権「私達は今まで自分達の事しか考えていなかったわ。孫家復興が民や私達に必要・・・と。でも実際はそうじゃない、袁術は民のために、民は袁術のためにとお互いを思いやって街は成り立っている。その事に今更気が付いたのよ」

 

 

孫権「そして・・・尊敬できる袁術だからこそ・・・真名を預けたいの」

 

雪蓮「堅物ね~素直に惚れこんだと言えばいいじゃない」

 

孫権「姉さま!私はそういうつもりで言ったのでは!」

 

美羽「なんじゃ、蓮華も”そっち側”なのかえ?」

 

孫権「違います!・・・あれ、いま私の真名を」

 

美羽「うむ、呼ばせてもらったのじゃ!妾の事も真名で呼ぶのじゃ」

 

孫権「ありがと美羽、改めてよろしくね」

 

尚香「むー!お姉ちゃん達ばっかり仲良くしてずるい!シャオもー!」

 

雪蓮「美羽は譲らないわよ~♪」

 

美羽「はぶ、、、三人同時は苦しいのじゃ・・・」

 

 

月「みなさん、料理が冷めてしまいますので、ご飯にしますよ~」

 

美羽「そうじゃな、せっかく雪蓮たちが作ってくれたのじゃ、温かいうちに頂くのじゃ!」

 

雪蓮「初めて作ったから味に自信はないのだけど・・・」

 

美羽「雪蓮が作ったのはどれなのじゃ?」

 

雪蓮「この麻婆豆腐だけど」

 

 

美羽「これかの・・・ぱく」

 

雪蓮「・・・どうかしら」

 

美羽「美味しいのじゃ!雪蓮は料理の才能もあるのじゃ!」

 

雪蓮「本当に!よかった・・・」

 

 

味見をしていも評価が気になっていたのか、”美味しい”の一言が聞けて一安心していた

 

雪蓮「こうして自分が作ったのを食べてもらえるって・・・嬉しいものね」

 

 

孫権「それでね・・・私のも食べてほしいのだけど」

 

美羽「蓮華は雪菜炒飯(高菜チャーハン)か、これも美味しそうだの」

 

尚香「私の青椒肉絲も食べてよね!」

 

美羽「わかった、わかった!順番に食べるのじゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

七乃「よかったですね、お嬢様」

 

一刀「完全に美羽を雪蓮に取られちゃったな」

 

七乃「そうですね・・・ですが、寝取られる心境を味わえただけでも」ハァハァ

 

一刀「俺の前でぐらい美羽が離れていく寂しさを誤魔化す必要ないのに」

 

七乃「・・・そういうのは察しても言わないでください、一刀さんの意地悪」

 

一刀「ごめんごめん」

 

七乃「ですが・・・本当によかったと思ってるんですよ?今のお嬢様には・・・これだけの仲間がいるのですから」

 

一刀「そうだな、美羽はもう俺たちが護ってあげなくても大丈夫だな」

 

幼い時から美羽を見守り続けて来た一刀と七乃。

わがままで自分の事しか考えてなかった時と違い・・・

楽しそうに雪蓮たちと笑う姿を見て、音を立てずにそっと厨房から離れていった

 

 

雪蓮「・・・これからは私達が美羽を護っていくわ」

 

 

 

美羽「雪蓮どうかしたのか?」

 

雪蓮「なんでもないわよ~♪」

 

 

雪蓮は密かに決意し、一刀達がさった後も・・・厨房には美羽達の楽しそうな笑い声が響いていた

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(朱里・雛里)

 

 

雛里「ぼ~~~~」

 

朱里「雛里ちゃん」

 

雛里「ぼ~~~~~~~」

 

朱里「雛里ちゃん!」

 

雛里「ッハ!」

 

朱里「どうしたの雛里ちゃん、ぼ~として」

 

雛里「あのね・・・一刀さんに真名呼んでもらえたのが・・・っぽ」

 

朱里「同年代の男の人に呼んでもらうの初めてだもんね。」

 

雛里「あの時は桃香様の事で気にならなかったけど、今頃になっって・・・その」

 

朱里「照れ始めちゃったんだね」

 

雛里「コク...」

 

朱里「それで八百一本の製作が進んでなかったんだね」

 

雛里「桃香様は部屋で静養中、監視の目が緩いから好機なんだけどね」

 

朱里「ん~筆が進まないなら、気分転換に散歩にいこっか」

 

雛里「でも、いまやらないとまた見つかっちゃうよ?」

 

朱里「そうなんだよね。前鈴々ちゃんの口撃受けてから製作止めてたから新作が滞ってるし」

 

雛里「それに戦続きだったから、落ち着いて創作物も作れなかったもんね」

 

朱里「となると・・・やっぱり今が筆を進めるには最適だよね。でも私も雛里ちゃんと同じで、いまいち筆が進まないんだよね」

 

雛里「題材が思い浮かばないのも原因かな?今まですぐ浮かんできたのに・・・」

 

朱里「違う分野も開拓してみる?」

 

雛里「うーん、どんなのがいいかな」

 

 

朱里と雛里が腐りから抜け出してるのか、そうでないのか判断に困る思考を続けているとき、ドアからノックの音が聞こえた

 

一刀「朱里、雛里いるかい?」

 

 

朱里「あ、一刀様。いま扉を開けま・・・」

 

雛里「待って朱里ちゃん、いま開けたらばれちゃうよ!」

 

朱里「はわわ!すみません一刀様!少々お待ちください!」

 

 

一刀「忙しいようであればまた改めるよ?」

 

朱里「大丈夫でしゅ!すぐにおわりゃませ....終らせます」

 

雛里「カミカミだよ朱里ちゃん」

 

 

朱里「あう。。。」

 

 

一刀「そう?じゃあ少し待ってるよ」

 

 

 

 

朱里「すみません、お待たせしました」

 

雛里「した」

 

一刀「大丈夫だけど、掃除でもしてたの?」

 

雛里「本を書いてたんです」

 

一刀「本を?軍略か?いや、政治物の本か?」

 

朱里「そんな堅苦しいものじゃありませんよ、物語と言えばいいのでしょうか?」

 

一刀「物語ねえ・・・八百一本じゃないよな?」

 

朱里「ギク」

 

一刀「俺と華陀の絡みとかじゃないよね?」

 

雛里「あわわ、ばれてるよ」

 

朱里「雛里ちゃん!ばれてても堂々としてれば誤魔化せるんだよ!」

 

雛里「黒い、黒いよ朱里ちゃん。でも一刀さんの前で言ったら意味ないよ?」

 

朱里「・・・・あ」

 

一刀「策士策に溺れる・・・でいいのかこれ?」

 

朱里「あうーーーー!」

 

 

 

10分後

 

 

朱里「すみません、取り乱しました。。。」

 

一刀「まあ秘密がバレて慌てないほうが珍しいからね」

 

 

というか、まじで俺と華陀の本書いてたのか・・・

この時代の本は気になるが・・・見たら俺の中の何かが変わりそうだから辞めておこう

 

朱里「ピコーン!」

 

 

朱里「一刀さん、遠慮はいりません!見たいのでしたら是非見てください!」

 

一刀「いきなり何を言い出すの!?というか、何を受信したんだ!」

 

朱里「大丈夫です、一度読めば病み付きになりますから」ハァハァ

 

一刀「ちょ、雛里!この子手遅れすぎるんだけど!」

 

雛里「申し訳ありませんが一度読んであげてくれませんか?そうしないと多分・・・元に戻らないような気がします」

 

一刀「それは困るな....仕方ない読むか」

 

朱里「こちらが私達の最高傑作になります!」

 

 

 

一刀(ほうほうこんな感じか。思ったよりマニアックでもないんだな、普通に男の友情物だし。でもさすが伏龍と鳳雛が書いた書物だけあって読者を引き込ませるのが上手いな、分野があれだけど)

 

 

朱里「どうでしたか」

 

一刀「結構楽しめたよ、これぐらいなら見逃してあげてもいいかな」

 

朱里「ありがとうございます!ちなみにこれが続編になります」

 

一刀「続編も作ってたんだ、せっかくだし読ませてもらうかな」

 

 

 

腐女子が作った一刀×華陀の本

警戒しつつも思ったよりライトな内容で安心してしまっていた

 

 

しかし一刀はこの時失念していた

相手は歴史に名を残す諸葛孔明・龐士元である事を・・・

 

 

一刀は知らず知らずに間にライトからヘビーな内容の本を・・・

自らの意志で楽しみながら読み始めていたを・・・一刀は気が付かなかった

 

 

朱里・雛里(計画通り)ニヤ

 

 

半刻後(1時間後)

 

 

一刀「華陀~ここに居たのか~探してたよ」

 

華陀「街の人たちの治療をしていてな、いま戻ってきたところだ。一刀は何か用だったのか?」

 

 

一刀「なんでもないよ~ただ華陀に会いたくてな」ハァハァ

 

華陀「それは嬉しいのだが・・・なぜ鼻息が荒いんだ?病気か?」

 

一刀「大丈夫、大丈夫気にしないでくれ」ジュルリ

 

華陀「・・・なぜ目が血走ってるんだ!?そしてなぜ俺に近づいてくる!?」

 

一刀「痛いのは最初だから・・・一緒に楽しもう!」

 

華陀「誰かいるか!一刀が正気を失ってる!助けてくれ!」

 

一刀「こんな所に人は来ないさ・・・さあ!さあ!さあああ!」

 

華陀「やめ、服を脱がす・・・あーーーーー!」

 

 

 

霞「自分なにやっとんじゃぼけええええ!」

 

 

一刀「ぐは・・」ドサ

 

華陀「張遼か、すまないいろんな意味で助かった」

 

霞「礼は後や、一刀がまた来るで!」

 

 

霞はそう言うと飛龍偃月刀を構えた。

吹き飛ばされた一刀は、邪魔をした霞を”敵”と認識し、黄龍偃月刀を取り出し、霞に突撃している

 

 

一刀「俺と華陀の甘いひと時を邪魔するな霞!!」

 

 

 

いまや呂奉先と双璧をなす天下無双の武

魏・呉・蜀の三国の人材でもトップクラスの武を持つ霞であっても、今の一刀に一人で挑むのは無謀。

腐龍・腐鳳の策略で洗脳状態の一刀相手では絶望的だった

 

 

一刀「おらおらおら!怪我したくなかったら下がれ霞あああ!」

 

霞「人格まで変わってるで!どないしたらこんな風になるんや!」

 

 

なんとか正気を取り戻させようと奮戦するが、一刀の豪撃を受け続け、とうとう手が痺れ握るのがやっとの状態だった

 

 

霞「ったぁ~~。警備隊隊長だった頃と威力が違いすぎる。でもまあ・・・時間稼ぎ完了や!」

 

 

一刀「ぬう!」

 

死角からの攻撃の気配に慌てて一刀はその場を離れた。攻撃を仕掛けたのは・・・華琳率いるワンコ隊や曹仁軍有数の武将達だった

 

 

華琳「激しい戦闘音がするから来てみれば・・・どうなってるのこれ」

 

華陀「曹操か、詳しい事はわからないのだが、どうも正気じゃないみたいでな。一度大人しくさせて一刀を元に戻したい」

 

雪蓮「一刀の暴走?なんか目が血走ってるけど」

 

冥琳「一刀の視線は・・・華陀に向いているな」

 

雪蓮「一刀ってそっちの趣味だったの?」

 

風「いえいえ~お兄さんは国士無双級の女好きの助平ですよ」

 

華琳「否定できないわね」

 

春蘭「華琳様、あやつを止めればよろしいのですか?」

 

華琳「そういう事よ、春蘭・秋蘭・季衣・沙和・真桜!一刀が穢される前に捕縛するのよ!」

 

元魏将一同「御意!」

 

華陀「穢されかけたの俺なんだけど・・・聞いてないよな・・・ガク」

 

恋「恋達も...にぃに止める」

 

愛紗「一刀様!華陀など襲うのであれば私の事を襲ってください!」

 

凪「愛紗さん、抜け駆けは許しません!」

 

明命「そうです!愛紗さんといえど手加減はしません!」

 

流琉「みなさん!喧嘩の前に兄様を正気に戻しますよ!」

 

雪蓮「一刀と殺るのも黄巾党の時以来ね・・・ぞくぞくしてきた」

 

 

魏武の大剣・夏侯惇 華琳の懐刀・夏侯淵 華琳親衛隊・許褚、典韋 一刀直属の部下三羽烏

 

蜀の軍神・関羽 呉の麒麟児・孫策 呉の暗殺部隊・周泰

 

そして天下の飛将軍・呂布奉先

 

かつて三国に分かれてしのぎを削り合った猛将達。

これだけのメンバーを同時に相手にする、敵対する者からすれば悪夢でしかないが・・・

錯乱状態の一刀は一歩も退かずに激闘を繰り広げている。

 

これには一刀の君主・華琳も思わず苦笑いしてしまっている

 

 

華琳「これだけの豪傑を相手にして互角以上に戦う・・・か」

 

稟「一刀殿が強くなられて喜ぶところなのか、捕まえられないこの状況を嘆くべきなのか」

 

風「非常に判断に困る場面ですねえ~」

 

華琳「一刀の成長を妹として間近で見てきたつもりだったけど・・・これは凄いわね」

 

 

しばらく戦いは続いたが、元魏将・ワンコ隊・雪蓮が相手ではやはり勝つことは難しく、ついに一刀の体力が切れて捕縛される事となった

 

 

一刀「くそーーはなせえええーーー!」ジタバタ

 

霞「やれやれ、これだけの将が束にならんと止められないんか」

 

 

一刀と戦った将全員が同じ意見だった。

どの将もへとへとで地面に座り込んでしまっている

 

華陀「おかしいな、体は健康そのものだ。となると・・・心からきている病かもしれない」

 

 

桂花「華琳様、劉備が諸葛孔明、龐士元の2名を連れて参りました」

 

華琳「この状況で劉備が二人を?何かあるわね・・・呼んで頂戴」

 

桂花「御意」

 

 

 

桃香「みなさん、この度はご迷惑おかけしました!」

 

 

桂花に連れてこられた桃香は開口一番謝罪を始めた。

桃香が朱里と雛里を連れている事で華琳や風などの数名は大体の事を察した

 

 

風「風にはすべて解けたのです。つまり・・・お兄さんは伏龍・鳳雛の策略で八百一本の虜になってしまったのです!」

 

稟「流石にそれはありえな」

 

桃香「その通りなんです、ごめんなさい!」

 

風「v(。・ω・。)ィェィ♪」

 

稟「馬鹿な・・・あの助平の一刀殿が・・・」

 

華琳「でも一刀は八百一本の存在を知ってたはずよね?どうしてこうなったのかしら」

 

桃香「それが・・・最初は普通の友情本だったらしいのですが、少しずつ内容を変えていた事に気が付かなかったみたいで・・・」

 

桂花「汚い、流石孔明の罠ね。華琳様どうしましょうか」

 

華琳「どうするもなにも、まずは一刀を正気に戻さないといけないわね」

 

風「華琳様~風にお任せください。華陀さん~すみませんが、後ろを向いててもらえますか~?」

 

華陀「なんだかよくわからんが、身の危険を感じるから俺は部屋に戻らせてもらうぞ。何かあったら呼んでくれ」

 

風「華陀さんも勘がいいですねぇ」

 

華琳「それで風、どうするの?」

 

風「華琳様はお兄さんの前に立ってもらえますかー?」

 

華琳「ここでいいのかしら」

 

風「それと恋ちゃんは華琳様を抑えててほしいのです」

 

恋「わかった」

 

華琳「風?本当に何をするつもりなの?」

 

 

流石の華琳も恋に押さえつけられ不安を感じている

 

風「いきますよ~えい」バサ

 

 

一刀「黒!」

 

華琳「え・・・きゃああ!」

 

 

風は華琳のスカートをばさっとめくりあげ、華琳の下半身が露出状態になってる

華琳は必死にスカートを戻そうとするが、恋に身動きを封じられ直せない

その結果、同じく動きを封じられてる一刀は華琳の下着を見続けている

 

風「これでお兄さんも・・・クフフ」

 

一刀「黒・・・黒・・・・華琳の下着・・・ぷひゃーーーー!」ガク

 

稟「一刀殿!?私の鼻血を取らないでください!個性が無くなってしまいます!」ポン

 

ハム「ようこそ♪こちらの”無個性”な世界へ!さあ行くぞ♪今日から郭奉孝も住人だーーーい!」ガシ

 

稟「それだけは勘弁をーーーー」ズルズル

 

 

華琳「いつまで見てるのよ!」ガシガシ

 

一刀「ありがとうございます!ありがとうございます!」

 

華琳「なんで蹴られて喜んでるのよ・・・」

 

霞「いまは眠っとき!」バキ

 

一刀「ぐは・・・」

 

風「恋ちゃんも、もう大丈夫ですよ」

 

恋「ん」

 

華琳「ようやく話しが進められるわね。それで、どうして一刀がこうなったのかしら?」

 

朱里・雛里「ビク」

 

桃香「黙ってたらわからないよ~フタリトモ?」

 

朱里「あの・・・本の題材に困ってまして・・・一刀さんが八百一本好きになれば、現実で一刀さん×華陀さんが見れると思いまして」

 

華琳「それで一刀を洗脳したのね?」

 

雛里「コクコク」

 

華琳「そう・・・劉備、この二人の罰は私が与えたいんだけどいいかしら」

 

桃香「私は異論ありませんが、よろしいんですか?」

 

華琳「えぇ、少し懲らしめないと」

 

桃香「わかりました、お願いします」

 

 

華琳「春蘭!秋蘭!二人を閨に連れてきなさい!貴方達にも手伝ってもらうわよ!」

 

春蘭・秋蘭「はっ!」

 

華琳「さあ・・・女同士の喜びを植えつけてあげるわよ。フフフフジュルリ」

 

 

朱里「はわわわわわ」

 

雛里「あわわわわわ」

 

朱里・雛里「きゃううううううう!」

 

 

 

その後二人の書物の題材はBL物から百合物に移っていった

あの日・・・華琳の閨で何が行われていたのか・・・

華琳の下着によって正気を取り戻した一刀にあの後なにがあったのか・・・口を開くものはいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(流琉・季衣)

 

 

季衣「でえええええい!」

 

流琉「やああああああ!」

 

 

中庭から二人の雄たけびと金属音が鳴り響く

小さな体からは想像出来ないほどの力を秘めた二人の戦いで庭がどんどん破壊されていく

 

一刀「はい、そこまで!」

 

これ以上破壊されると修復も困難になるので、二人の攻撃を受け止め訓練を終了させた

 

季衣「あ、兄ちゃん」

 

流琉「もぉ、いくら強くなったと言っても危ないことは辞めてください」

 

一刀「すまんすまん。だが周りをみてみ?」

 

季衣「周り?」

 

流琉「・・・気が付きませんでした」

 

一刀「熱中するのもいいけど、訓練するなら周りになにもない場所にしようね」

 

季衣「は~~い」

 

流琉「兄様はどうしてこちらに?」

 

一刀「執務室から二人の姿が見えてな、仕事が一段落ついたから流琉達とお昼にしようかなと」

 

季衣「ほんとに!?やったあ~兄ちゃんとお昼だー!」

 

流琉「でしたら何か作りましょうか?」

 

一刀「俺が二人の含めて弁当作ってきたから場所を変えて食べようか」

 

季衣「兄ちゃんが作ったの!?」

 

一刀「あ、俺には作れないと思ってたな?」

 

季衣「だってボク、兄ちゃんが料理してるところ見た事ないもん」

 

一刀「あれ・・・みんなの前で作ったことないっけ?」

 

流琉「私も・・・多分見てないと思います」

 

季衣「大丈夫なの兄ちゃん、食べたら死なない?」

 

一刀「俺はどんな毒を生み出すと思ってるんだよ。大丈夫だよ、味見もしっかりしたから」

 

季衣「じゃあ大丈夫だね!ボクもうお腹すいたー」

 

一刀「意見翻すの早いな!?」

 

季衣「えー春蘭様みたいな毒物じゃなきゃボク食べられるもん」

 

 

季衣はえっへんと胸(ペタンコ)を張っているが・・・

何気にひどいこと言ってるな季衣よ

 

季衣「なんか言った?兄ちゃん」

 

一刀「いや、何もいってないよ」

 

流琉「それで兄様、何を作ってきたのですか?」

 

一刀「オムライスだよ」

 

季衣「おむらいす?」

 

流琉「どんな料理なのですか?」

 

一刀「ご飯と細かく刻んだ野菜を一緒に炒めるんだ、そこに特製のタレを絡めて味を調えて、最後にその炒めたご飯をタマゴで包むんだ。天の国で一般的な料理の一つだよ」

 

季衣「兄ちゃん!はやく開けて!ボクもう我慢できないよ!」

 

一刀「はいはい、季衣の分はこれだよ」

 

季衣「ありがと!いっただきまーす!」バクバクバク

 

一刀「急いで食べて喉に詰まらせるなよ」

 

流琉「もぉ~季衣ったら。でも天の国の料理だから気持ちはわかるけどね」

 

一刀「流琉も食べてみて」

 

流琉「はい、頂きます・・・・おいしいです兄様!」

 

一刀「よかったー口にあうか少し不安だったんだよね」

 

流琉「初めて食べる味です、この卵に乗ってるタレはなんですか?」

 

一刀「これはデミグラスソースと言って、小麦粉やバターや牛の肉や骨と野菜などで作ったんだ。聞き覚えがない材料も多いと思うから、今度華琳を含め3人いる時に詳しく説明するよ」

 

流琉「天の国の調理方法は凄いんですね、私も勉強しないといけませんね」

 

一刀「作り方覚えてる物はどんどん教えてあげるからね」

 

流琉「よろしくお願いします!」

 

 

 

季衣「ごちそうさまでした!」

 

一刀「流石季衣だな、もう食べちゃったか」

 

季衣「だって美味しかったんだもん。流琉~作り方覚えたら作って~」

 

流琉「はいはい、覚えたら作ったあげるわよ」

 

季衣「約束だよ!よ~しお腹もいっぱいになったし、午後の訓練も頑張ろうかな。兄ちゃんは午後どうするの?」

 

一刀「俺もこの後は予定ないし、二人の訓練に混ざっていこうかな」

 

季衣「本当に!じゃあ兄ちゃん対ボクと流琉でやろうよ!」

 

流琉「私達二人が組んで兄様と戦うの?」

 

季衣「そうだよーいまの兄ちゃんなら余裕なんでしょ?」

 

一刀「そんな言うほど余裕ではないんだけどな~」

 

流琉「そんな事いって勝たせてくれないではありませんかー!」ブォーン

 

一刀「おっと、いきなりか!」

 

季衣「流琉ばかり見てていいの?ボクもいくよー!でええええい!」

 

ガキーン

 

一刀「っ~変わらず攻撃が重いな、俺からも行くぞー!」

 

季衣「こい兄ちゃん!」

 

流琉「遠慮はいりません兄様!」

 

一刀「行くぞ!季衣!流琉!」

 

 

 

 

 

 

魏で三羽烏に次いで一刀を慕っていた季衣と流琉

長らく離れ離れとなっており、ようやくあるべき場所に納まった魏の兄と妹

 

3人の訓練風景は兄にじゃれつき遊んでもらっている妹のように見えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(ヒゲ・デク・チビ)

 

 

城壁

 

チビ(波才)「兄貴、こんなところで黄昏てどうしやした?」

 

デク(鄧茂)「元気だすんだなー」

 

ヒゲ(程遠志)「デクとチビか。俺達もこんな所まで来たのかと思ってな」

 

チビ「そうですな、あっしらが・・・まさか旦那の将として天下統一に向けて戦うなんて思ってもいませんでした」

 

デク「旦那は優しいんだな、黄巾党だったおいら達を雇ってくれたんだな」

 

ヒゲ「あれだけ民に被害を出した黄巾党の一員を将に取り立てるなんて、旦那以外にはいてくれそうにないな」

 

チビ「あの時は黄巾党の中でもあっしらは異端扱いでしたからね、あのまま居たらきっと死んでやしたね」

 

ヒゲ「そうだな・・・あの時旦那と会えたのは天命だったのかもしれないな」

 

デク「おら達を救ってくれた優しい旦那の下に張三姉妹を助けて恩返しするんだな」

 

ヒゲ「お前たちは黄巾党を抜けて、旦那の軍に付いたことを後悔してないか?」

 

チビ「後悔なんてするはずないじゃありやせんか、そりゃ訓練はつらいでさ。それでも・・・いま充実してると実感できやす」

 

デク「おら達だいぶ強くなった、強くなった力でお世話になってる人達を護れる。誇りが生まれてきたんだな」

 

ヒゲ「そうか、そこまで言うなら関羽将軍に厳しくしてもらうじゃねえか」

 

チビ「兄貴!?関羽将軍は勘弁してほしいっす!」

 

デク「もっと優しい将軍がいいんだな」

 

ヒゲ「ほう、優しい将軍って誰がいいんだ」

 

デク「典韋将軍がいいんだなー」

 

ヒゲ「デク・・・お前小さい子が好きなだけだろ」

 

チビ「おらは周泰将軍ですね」

 

ヒゲ「お前ら・・・どうして旦那直属の精鋭部隊・ワンコ隊の将軍を選ぶんだ」

 

チビ「そういう兄貴は誰がいいんでさ」

 

ヒゲ「俺か?俺はそうだな・・・・馬岱将軍だな」

 

チビ「兄貴・・・兄貴も趣味丸出しじゃねえすか」

 

ヒゲ「馬鹿野郎!馬岱将軍の元気な姿、あの笑顔を見るだけで頑張れるだろうが!」

 

チビ「やっぱり兄貴の好み・欲望丸出しじぇねえですかい!」

 

ヒゲ「趣味丸出しで悪いか!可愛いは正義だ!」

 

チビ「旦那の台詞じゃないですかい。」

 

ヒゲ「まあ真面目に応えるとだ、訓練相手はやはり旦那にしてもらいてえ」

 

デク「兄貴」

 

ヒゲ「旦那は実力差のある俺に対しても真っ向から全力でぶつかってきれくれる。それが嬉しいんだ、他の将軍方だとなかなか全力で戦ってくれねえからな」

 

チビ「兄貴・・・兄貴って実はまぞってやつですかい?」

 

デク「兄貴はまぞなんだな~」

 

ヒゲ「ちょっと待て、どうしてそうなる!そしてなんでお前たちがそんな言葉を知ってるんだ!」

 

チビ・デク「旦那に教えてもらいやした(もらったんだな)」

 

ヒゲ「旦那・・・こいつらに変な事教えないでくださいよ。それと俺はまぞじゃねえ!」

 

チビ「だって旦那は兄貴の言うとおり手加減ありませんぜ?痛めつけられるのが嬉しいんですよね?」

 

ヒゲ「だからちげえっての!そりゃ最初はボコボコにされて嫌になってたさ。だがな、少しずつでも旦那に食らい付いていけるようになってくるとな・・・自分が成長してるんだって思えてくるんだよ」

 

チビ「それはそうかもしれやせんが」

 

ヒゲ「俺が強くなるのは旦那の力になるためだ、いまはまだ一線級の武将達に及ばねえが・・・いつか追いついてやるぜ」

 

デク「兄貴カッコイイんだな」

 

ヒゲ「ってことでチビ・ヒゲ!今から旦那の元にいって訓練をつけてもらうぞ!拒否権はねえからな!」

 

チビ「しょうがないですね、付き合いますよ兄貴!」

 

デク「おらも頑張るんだな!」

 

 

ヒゲ「旦那の為に頑張るぞ!」

 

チビ・デク「へい!(んだなー!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点(霞)

 

陳留付近の林

 

 

霞「一刀~ここおるんか~?」

 

一刀「おー霞こっちこっち」

 

霞「どうしたん一刀、こんな所に呼び出して」

 

一刀「霞が記憶取り戻してからゆっくりと話す機会がなかったからね、だからこの林でゆっくり話そうと思ってね」

 

霞「この林って・・・」

 

一刀「あの時の『約束』と同じ演出にしてみたんだけど・・・どうかな」

 

 

霞「どないしよ・・・うちめっちゃ嬉しく一刀の顔見れへん」

 

 

嬉しくてにやけている顔を見せたくないのか、霞は俺と違う方向に顔を背けている

 

 

一刀「霞のために作ったから・・・こっち向いてほしいな」

 

霞「う~~一刀はどこまでうちを惚れさせれば気が済むんや」

 

一刀「霞にはずっと俺のそばに居て欲しいからね。その為の努力は怠らないよ」

 

霞「なにいうとんねん、うちは・・・もうずーーーと一刀の魅力にメロメロなんよ!一刀のそばから離れるなんて絶対あらへん!」

 

俺から離れる事はない、それを証明するかのように、ぎゅっと抱きついてくる

 

霞「これでも・・・まだ信用でけへん?」

 

一刀「そんな事ないよ・・・霞の気持ちは十分伝わってるよ。そろそろ座ろうか」

 

霞「あの時みたいに・・・後ろから抱きしめてくれる?」

 

一刀「お安い御用だよ」

 

座り込んだ俺にそっと体を預けてくる霞をあの時と同じ・・・いや、あの時以上に優しく、そっと抱きしめた

 

 

霞「改めてされるってのも・・・恥ずかしいもんやな。でも・・・凄く安心できる」

 

一刀「俺もだよ・・・霞の体凄く温かい」

 

 

 

霞「どないしたん?そないに強く抱きおって」

 

一刀「ちょっとね・・・もう少しこのままでもいいかな」

 

霞「一刀はいろいろ抱えすぎやからな~うちなんかでいいなら・・・甘えてくれてええんよ」

 

一刀「ありがと霞」

 

霞「うちかて一刀に抱きしめてもろてるんやもん~他の子には悪いけど役得や♪」

 

 

一刀を狙う子は魏の時よりも多い、そんな一刀と二人っきりで過ごせ、一刀が甘えてきてくれる。その事が霞には嬉しくにゃはは、と幸せそうに笑っている

 

 

霞「そんでぇ、どないしたん一刀?」

 

一刀「あの時はもう一つの”約束”を守る事が出来なかったからな・・・今度こそ守れるように誓いを立てようと思ってね」

 

霞「もう一つの約束って・・・ひょっとして羅馬のこと?」

 

 

大陸の情勢が治まったら共に羅馬まで旅に出よう・・・

一刀と霞が交わし、果たされることは無かったたもう一つの約束。

 

一刀「あぁ・・・俺から話しを持ち出したのに・・・俺は約束を守ることが出来なかったから」

 

 

呉蜀連合を下し、約束を果たす前に消えてしまった一刀。

一刀は寂しがりやの女の子を一人にしてしまった後悔と同様に、霞との約束を果たせなかった事をずっと悔やんでいた

 

霞「あんな一刀、うちは別に怒ってへんよ」

 

一刀「え?」

 

霞「確かに一刀が消えた時は悲しかったし、もしかしたら一刀が居るかもしれへんと大陸中を探し回った。その時激しい喪失感に苛まれた・・・うちはやっぱり”一刀と一緒に平凡な日々を過ごす”これが一番の幸せなんやって気が付いたんよ」

 

霞「せやから・・・一刀と羅馬に行けなかった事よりも、一刀と一緒に日々を過ごせなかった事の方が堪えたんよ。」

 

 

一刀「霞・・・ごめんな」

 

霞「謝らんでぇええよ。一刀は天の国に帰る事も出来たのにこうして戻ってきてくれた、うち達を護れる強さを身につけて戻ってきてくれた・・・それがうちは嬉しいんや」

 

 

一刀「もう天の国に帰る事は無い・・・ずっとこの世界で霞や華琳達とずっといるよ」

 

霞「約束やで!今度また黙って消えたりしたら天の国まで追いかけるから覚悟しとき!」

 

一刀「あぁ・・・約束だ」

 

霞「じゃあこの話はこれで終りやな~酒飲むでーー!」

 

一刀「切り替え早いな」

 

霞「こんないい夜空の下で好きな人と一緒に居る、これで飲まないなんて選択肢うちには無い!」

 

一刀「霞らしいよ。それじゃあ乾杯しよっか」

 

霞「えーと前なんてゆうてたっけ?」

 

一刀「うぐ、あの台詞をもう一度言うのか」

 

霞「お!覚えてるん!?はよ言うてな~」

 

一刀「わかったよ・・・宙天に輝く銀月の美しさに・・・」

 

霞・一刀「かんぱーい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点第一弾

 

孫家三姉妹

 

朱里・雛里

 

季衣・流琉

 

ヒゲ・チビ・デク

 

 

 

上記5組の拠点になりました

 

あと12組残ってるので、6組・2回に分けて投稿させていただいきます

 

自分でやっておいてなんですが・・・拠点数多い!時間が足りない!と完全自業自得ですはい。

霞と一刀の乾杯の台詞うろ覚えなんですが・・・あってたっけ?間違ってたら指摘お願いします。。

 

次回は拠点第二弾として下記6組を予定しております(順番適当)

 

拠点(ワンコ隊)

 

拠点(三軍師)

 

拠点(夏侯姉妹)

 

拠点(恋)

 

拠点(月・詠)      

 

拠点(七乃)

 

 

 

孫家拠点の一刀と七乃完全に親目線ですが、夫(一刀)妻(七乃) 娘(美羽) 

こちらは関係ないですが夫(一刀)妻(恋)娘(ねね) 

この二組は自分の中でイメージ固まりすぎてこの状態になっちゃいましたw

 

七乃は拠点第三弾にしようかと思ったのですが、七乃拠点待ってる方多い(多分)と思うので次回やります!

 

 

 

最終話に挿絵も入れようと思ったのですが・・・絵が上達しないので諦めモード。。。

 

ではまた次回お会いしましょうー

 

 

 

 

 

 


 
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