No.772011

【真・恋姫†無双if】~死を与えることなかれ~26話

南無さんさん

こちらは真・恋姫†無双の二次創作でございます。
まだまだ続く外史の真相。壮年一刀は何を知ったのか。
稚拙な文章、展開、口調がおかしい所があるかもしれません。
それでも、暇な時間に読んで頂けたら嬉しいです。
よろしくお願いします。

2015-04-18 16:46:21 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4894   閲覧ユーザー数:4047

『この天の御使いと言う役割が、数多の外史に繋ぎ止め、並行外史に自分の存在が

 確立されている。そして、もう一つ貴女が演者ではないと思った理由がございます。

 …激シブ。あの様な言葉、この外史の住人ならば知りませんから』

 

『あら、やだ。私は一手目からドジを踏んでいた訳ねん。恥ずかしいわ』

 

『とは言うものの、隠す気は更々…』

 

『なかったわねん。…じゃあ私の真の役割も薄々感付いているんじゃない?』

 

『薄々と申しますか、確証は御座いませんし、的外れで世迷言を吐くかも

 知れませんが、それ、相応の答えを示す自信は若干御座います』

 

『聞きたいわ、その答えが』

 

『…貴女の真の役割、それは見守り手。演劇には演者だけでは成り立たない。

 下地を創る脚本家が必須。貴女は脚本家、もしくは、脚本家の補助の役割を

 与えられている。私はその様に思っております』

 

『もう一つ質問。演劇に例えといて、脚本家より先に監督を口にしないのは

 何故かしらん」

 

『それは…監督の役割を与えられてい人物は、天の御使いである私、

 言わば主役兼監督』

 

『その考えに至った経緯は?』

 

『自由を与えられているのでしょう?

 自分で選択し物語を紡ぐ自由を』

 

『待って頂戴、貴方はさっき、こう表現したわ、脚本家と。

 なら、貴方の行動は外史により運命に縛られていると考えるのが道理じゃない』

 

『…私も、その可能性を考慮致しました。しかし、役割を与えられても、

 演者としてではなく人としての細部の行動まで縛られるのでしょうか。

 私は、そうは思わない。そもそも、私は外部からの存在、恐らく創生した

 枠組みの中の存在ならいざ知らず、私自身、自我を保ちつつの行動に、

 外史は介入出来ないのではないかと。もし、事細かに脚本通りの展開で進行したいのなら、

 何らかの方法で私に自我を捨てさせ、魂無き傀儡と化して物語を進めさせれば

 済むでしょう。ですが、その様な事は出来ない、何故なら感情なき物語に

 全くの価値を見出せない。そう、外史自身が思っている故に』

 

『その考えだと、そんな名ばかりの脚本家なんて脚本家の役割を果たしていないんじゃない?』

 

『いえ、あくまで脚本家は下地、所謂フローチャートしか作らなかったのでは

 ないのでしょうか。私がこの地に来訪した時に初めて会う人物はこの人、

 核となる山場のイベントを用意しようなど、中身の解決は私に委ね、

 大まかな枠組みのみ作成した。如何ですか?』

 

『………』

 

『…もしかして、禁断の問いを投げてしまいましたか、それならば…』

 

『いいえ。驚いただけよ。よくぞ誰からの助言なく一人で辿り着いたものだと。

 貴方の思慮分別には脱帽するわ』

 

『では、やはり…』

 

『ええ。数多の外史が存在するのも。私が管理者で唯一無二なのも、貴方の言う通り。

 本当に見事なものだわ。思わず感嘆を漏らしちゃう。

 もしかしたら、今日と言う日に私達が邂逅したのは、神にも約束された必然なのかも

 知れないわ。でも、良く私を見つけられたわねん』

 

『それこそが、最大の難関でした。私の仮説が正しければ、貴方に出会う確立は限りなく低い世界。

 しかも、それに追い討ちを駆けるかの様に緊急次回が発生した。

 それは、五胡の軍勢が侵攻を開始し、探索を中止せねばならなくなった。

 更に、長期化の様相を予期し、物資に税を割り当てる方針を固め、その為

 探索に国税を使う訳にはいかなくなった。元々税を使うのに後ろめたさを感じていたので、

 私は、この方針に異を唱える事などせず、五胡との戦、終焉後、そこから貯蓄を始め、

 私財を増やす事に専念致しました。そして、十年の月日が経過し私は充分に貯めた私財を

 惜しげもなく使い、貴女の探索を再開した』

 

『十年待たなくても孫権ちゃんに事情を話せば、何とかなったんじゃない?』

 

『いえ、それは出来ませんでした。いくら私が確信を得ていても、確たる証拠がなければ

 所詮は絵空事、妄想に過ぎない。それに、これ以上蓮華達におんぶに抱っこ

 と言う訳にはいかなかった。探索を画策した当初、何も追及せず私のわがままで予算編成に

 探索の費用を加えて頂き、それだけで私は感謝しており、後は私で遂行、完遂しようと

 決意しました。因みにあの時貴女は何処に御出でになられていたのですか』

 

『他の外史に居たわね。寂しがり屋の女の子の下に、とある男の子を届けに、ねん』

 

『…左様でございましたか』

 

『それで、探索を再開した続きは』

 

『再開した私は子供が成人を迎えた事により、自らの足で貴女の探索に向かいました。

 しかし、これまでと同じく貴女の影を捉えることは出来なかった。

 幾度となく各地を隅々まで回り更に五年が経過し、私は度重なる疲労により遂には

 倒れてしまいました。幸い命に別状はない病でしたか、それでも床にいる時間を

 増やさなければならなくなった』

 

『常人なら諦めるかも知れないわね。探索を開始してから計十五年、何も掴めていないのだから。

 でも、それでも貴方は諦めなかった』

 

『その選択肢は、いえ、諦めると言う想いは只一度も浮かび上がって来ませんでした。

 覚悟を決め探索当初に宿した、心の内なる希望の灯火は、消える事など露知らず、

 猛々しく燃えたまま。だから私は一日も早い完治を目指し、闘病に当たった』

 

『流石ね。その不屈の意志こそ、私が知っている北郷一刀だわん』

 

『…そんな折、この十五年の行動に突然報いるかの様に、奇跡が舞い込んできた。

 それは、私の下に神医、華佗が訪れた来た事と、そして、華佗の隣には貴女と似たような人、

 卑弥呼と言う漢女が現れた事だった。私は卑弥呼を一目見て確信した。

 貴女と同質な者であると。そこから私は焦る気持ちを鎮め、貴女と会う機会をと懇願しました。

 卑弥呼は私のこれまでの経緯を求め、私は包み隠さず全てを伝えますと快諾を頂き、

 一月経った今日、雪蓮が死んでから丁度二十年と言う今日の日に貴女に会うことが叶いました』

 

『…やっぱり、この邂逅は偶然ではなく必然ね。もしかしたら孫策ちゃんや周瑜ちゃんの

 加護も力添えしたのかもね』

 

『…私も、そう思います』

 

『それで、邂逅を果たした私に貴方は何を望むのかしら』

 

『その前に、一つ質問があるのですがよろしいでしょうか』

 

『構わないわよ』

 

『ありがとうございます。

 …外史は私の記憶に鍵を掛けましたか?私が知っている正史での

 孫策、周瑜の死期…死因に鍵を……』

 

 

 

 

 

 


 
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