ドイツ・レベル製（もとはマッチボックス社の製品）の古いキットを組んでみました。

数十年前のキットとしてはパーツ分割も細かく、嚮導駆逐艦（flotilla Leader　戦隊旗艦用駆逐艦）のケリーと、通常型のキップリングのコンパチになっている等、なかなかいいものです（特に露天艦橋のディティールは今のピットロード製イギリス駆逐艦と同じぐらい細かい！）。

ただ細かいパーツ割が仇になったというべきか、全体にモールドがダルく、金型の痛みなのかバリやヒケもものすごいです。

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またこれも時代でしょうか、砲塔と魚雷発射管の旋回や主砲の仰角等可動部が多いのですが、そのせいで形状が犠牲になっています（特に砲塔）。

主な工作点は上記の理由で形状がおかしい砲塔の修正のほか、ポムポム対空砲や0.5インチ四連装対空機銃の新造、真鍮線によるマスト新造、ファンネルキャップ等各部のディティールアップ、などです。

塗装は特徴的な「マウントバッテン・ピンク」で塗ってみました。これはケリーの艦長だったマウントバッテン卿が、ある日ラベンダー色の客船があっという間に夕闇の中で見えなくなった事にヒントを得て考案した迷彩で、艦船にとって危険な明け方・夕方における視認性の低下を狙ったものだそうです。ケリーを旗艦とする地中海艦隊・第5駆逐戦隊は全艦この色で塗られていたとか。
GSIクレオスのグレーFS36375にキャラクターレッドを少量混ぜて再現しました。（カラーチップを見るともっと赤っぽいようですが）
甲板はレッドブラウン＋タン＋ホワイトでリノリウム色にしました。

ほとんどこの「マウントバッテン・ピンク」を塗ってみたくて作ったようなものですが、なかなか変わった艦が増えて満足です。