No.755792

【獣機特警K-9ⅡG】トリッカーズ最大の危機(1)【交流】

古淵工機さん

んまあ、こんだけジャマされてちゃ一泡吹かせたいって思うやつもいるわな。

◇出演
ラピヌ http://www.tinami.com/view/386801
ルプス http://www.tinami.com/view/386804

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2015-02-03 20:08:08 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:700   閲覧ユーザー数:668

…某日深夜、ある雑居ビル。

このビルの一室に住む男に騙し取られたというルビーを取り返すべく、トリッカーズは急いでいた。

 

「…へっ、こんなセキュリティなんかトリッカーズの前じゃ無意味だぜ!」

「急ぎましょルプス!ルビーを取り返して元の持ち主のところへ届けなくっちゃ!」

「おうっ!」

ビルに侵入してルビーを奪い返そうとしているのは、怪盗ルプスとラピヌ。

二人はセキュリティの網をかいくぐり、どうにかルビーの元へとたどり着いた。

そして今まさに、ルビーを手に取ったのである!

 

「こちらディア。目標の付近に到着したわ。ラピヌ、ルプス、作戦はどう?」

いつの間にやら、ディアの乗った気球がビルの近くまで来ていた。

もっとも気球は漆黒の布地でできており、おまけにビルの川沿いには人気がなく、気づかれることはなかった。

「こちらラピヌ。ルビーは確保したわ!すぐそちらに飛び移るから…さ、行くわよルプス」

「おう!」

二人が、ディアの乗る気球に飛び乗った、その次の瞬間だった。

「「「な…!?」」」

突然ビルは炎に包まれ、中から大勢の人々が逃げ始めた。

すぐに消防隊が駆けつけたが間に合わず、やがてビルは炎の中へと崩れていってしまった。

 

「ど、どうなってるのよ!?」

「くそっ!誰かが罠を仕掛けやがったってのか!?」

 

ラピヌとルプスが慌てている一方、小高い丘の上にある小さな倉庫の中でその様子を傍観している影があった。

「作戦、上手くいったみたいだぜスレイ」

「へへ、こんぐらいハデじゃねーとなァ。あのトリッカーズとかいうガキどもには散々ジャマされてこちとら腹が立ってんだ。ちょいとイタい目に遭ってもらうとすっか…クヒャーッハッハッハッハ!!」

この影の正体…ブラッドファミリーは一体、何をたくらんでいるのだろうか!?

…翌日、カフェ・ラ・ヴォルペ。人々の視線は店内のテレビに釘付けだ。

「ご注文お決まりで…」

と、煌月空が男性客のいるテーブルへと近づいたが、その客の様子が明らかにおかしいことに気づいた。

「あの、お客様…」

「やりやがった…!トリッカーズが人を殺しやがった!!」

「え!?」

驚くソラの肩を男は掴み、振り絞るように言い放った。

「ソラちゃん!とにかくテレビを見るんだ!トリッカーズの野郎がどんだけひどい連中かわかるから!!」

 

恐る恐るテレビを見ると、そこにはこんな映像が映っていた。

『昨夜爆破されたMDビル跡地です。今回の一連の爆破現場の付近にはトリッカーズが犯行直後に置いていくカードが落ちており、警察は事件との関連性を…』

 

「そんな…」

「これでわかっただろ。やつらはどう転んだって正義の味方じゃないのさ。今回の爆破だって、証拠隠滅のためにやったに違いない!」

『…この爆発でビルの中にいた12人と、通りを歩いていた1人が死亡、30人が重軽傷を…』

…ラミナ警察署K-9ルーム。

「DAMMIT!見損なったぜトリッカーズ!!」

ジョナサン・ボーイングはそう言うなり、新聞を床に叩きつけた。

「お、落ち着いてジョニー!」

「これが落ち着いてられるかってんだ!!ヤツらは人を殺しやがったんだぞ!!」

筑波未来が必死になだめようとするが、無理もないだろう…『トリッカーズが人を殺した』というニュースは、ジョニーを激怒させるに十分すぎる内容だったからだ。

 

そんなジョニーに、久遠・ココノエが声をかける。

「落ち着けジョニー!まだ犯人がトリッカーズだって決まったわけじゃない!」

「いいや、絶対やつらに決まってまさあ!あいつらも結局はそこらの犯罪者と同じだったんだ!くそったれどもめ!!」

…だが無論、激怒していたのはジョニーだけではなかった…。

…同時刻、カナコ・ホワイトフォーンのマンションに集まったトリッカーズ。

「ちくしょうっ!!」

タカト・ブラックバーンは声を荒げ、部屋の壁を思い切り殴りつけた。

「ちょっとタカト!ここあたしの部屋よ!」

「でもカナコちゃん…タカトが怒るのも無理ないわよ。まさかあんな罠が仕掛けられていたなんて…」

ユキヨ・ムーンドロップはそう言いながら、タカトをなだめるのに必死だった。

 

「こうなりゃ何としても、オレらを騙した奴らをギャフンと言わさなきゃ気がすまねえ!!」

荒ぶるタカトに、セリナ・パートリッジが口を挟む。

「でも、今うかつに動いたら…それこそ奴らの思うつぼになるんじゃ…」

「どういうことだよ!」

「今動いたら人殺し扱いされるのよ。そうなったら…もうトリッカーズは…」

セリナの一言を受け、黙り込んでしまう一同。

「…お邪魔しますよ」

「怪盗ノワール!?」

「だからここ20階だって…」

いきなり現れた怪盗ノワール。あいかわらずおいしい時に出てくる男である。

「その犯人なんですがね…気になることがあったので独自に調べさせていただきました。これがその写真です」

と、ノワールはかぶっていた帽子を取ると、ステッキで2、3回叩いた。

 

すると中から出てきたのは…この事件の真相を物語る、決定的証拠を写した写真だった!

「こ、これはブラッドファミリー!?」

「そうか、もう許さねえ!トリッカーズにケンカを売ったことを後悔させてやるぜ!!」

と、握り拳を作って立ち上がるタカトを、カナコが制止する。

「あんたねえ!セリナがさっき言ってたことちゃんと聞いてた!?」

さらに続けて、ミク・デハヴィランドが諫める。

「そうだよ!もしここで出て行ったらトリッカーズは二度と活動できなくなっちゃうんだよ!?それでもいいの!?」

「ぐ…!」

 

しばらくしてノワールは、再び帽子をかぶると、トリッカーズに一言こう告げたのだった。

「まあ、事件の真相はこちらの手にある…ほかならぬ『同業者』のためです。私が一肌脱ぐとしましょう」

果たしてブラッドファミリーの計画とは!?ノワールの秘策とは?

そしてトリッカーズの運命やいかに!待て次回!!


 
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