ぼくはまっすぐに、わき目もふらずにコミックコーナーに向かいます。
そこには様々なコミックで溢れています。隅っこに”ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!”を発見！困ったことに、棚にさされています。
危険信号！
本はおおよその場合”ひらづみ”でないと売れないのです。直立不動で待ち続けます。そうこうするうちにお客さんがやってきます。
そこでいよいよ”販促”の開始です！本をパラパラとめくるお客さんに聞こえるか聞こえないかの声で、小さく呟きます。

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「らぶらぶ」
するとお客さんは、怪訝な顔で僕を見つめます。食いついてきました！そこですかさず、再び呟くのです。
「作戦です！」
僕は棚にさされたガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!を取り出し、お客さんの前に突き出します！
「はい？」
「女の子。可愛い。ゆかり犬。戦車」
そんな素敵ワードをサブリミナルのように呟きながら、ぐっとお客さんの手に”ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!”を握らせます。
「な、なんですか？」
「いいから」
「よくないですよ。なんですかこれ」
「ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!」
「いやタイトル聞いてるわけじゃなくて」
「ニーナちゃん」
「何それ」
「出てくるから」
「だから・・・・・・」
「アリーナちゃん」
「あのね？」

「カ　　チュ　　ー　　シャ　　ち　　ゃ　　ん」

このような地道な努力が実を結び、ガルパンは125万部（？）を突破しました。他の作家さんに真似されたら大変なので、あまり公にはできませんが・・・・・・。