No.734587

咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

ユウヤさん

洛陽入り、そして・・・
今回はかなり走っている内容だと思うけどご容赦を
では本編どうぞ

2014-11-02 17:32:53 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2670   閲覧ユーザー数:1973

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅立ち、洛陽、そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一騎「よーし、準備は良いかお前ら。」

 

 璃々「おー!」

 

 一騎「元気に返事をしたのは璃々ちゃんだけか・・・」

 

 説明しよう、一刀以外皆二日酔い、一刀は一騎のしごきに完全に出る物も出ないくらいしごかれた。結果、璃々ちゃんと一騎以外完全にダウン状態。

 

 一騎「旅立ちの日になんてざまだ・・・」

 

 璃々「皆、なさけな~い。」

 

 一騎「仕方ない。全員荷馬車に乗り込め。ちょっと空間を広げてるから全員入れる。ついでに振動制御してるから乗り心地は快適だぞ。」

 

 その一言に皆荷馬車に乗り込んだ。

 

 一騎「まったく・・・さ、お姫様、隣へどうぞ。」

 

 璃々「うん!ありがとう、おじちゃん。」

 

 こうして、一騎と璃々と飲兵衛達の旅が始まった。

 

 一騎「こんなんで大丈夫だろうか?ま、いいや、出発。」

 

 璃々「しゅっぱ~つ。」

 

 一騎はそのまま馬を走らせる。振動制御の魔法が働いて、ほとんど揺れも無く、快適な旅となった。正直賊にでも何回か遭遇すると思っていたが、そんな懸念もまったくなく、彼等は順調に洛陽までの旅路を完了させるのだった。

 

 

 

 一騎「到着。」

 

 一刀「ここが洛陽か・・・」

 

 一騎「ああ、人は・・・結構いるな。噂じゃ税が高かったって聞くが。そんな気配は無いな。」

 

 門番「あんたら旅の行商かなんかか?」

 

 一騎「いや、旅の武芸者だ。荊州から来たんだが、通っても大丈夫か?」

 

 門番「一応、荷馬車の中を見させてもらうぞ。」

 

 一騎「ああ、構わない。」

 

 門番はそのまま後ろ見回り込み、中を確認した。現在荷馬車内には人しか乗っていないのだが、一騎が登録した人物以外が覗いたり乗り込んだりすると、別の物が見え、別の空間に移され、まったく害の無い積み荷しか存在しなくなるのだ。

 

 門番「これは酒か?うまそうだな。」

 

 一騎「これは個人的に作った酒だ。元々趣味で作ったものだからな、1瓶やるよ。」

 

 門番「いいのか?悪いな。」

 

 一騎「いいさ、その代わりと言っちゃなんだが教えてくれ。董卓様ってのはこの洛陽で相国を任されてるって聞いたんだが、どんなお人なんだ?」

 

 門番「良い方だぜ?高かった税が一気に安くなったし、俺達を苦しめて来た宦官を一気に排斥してくれたお方だ。皇帝陛下も信頼を置いているらしいからな。」

 

 一刀「へえ、これなら期待できそうだな。」

 

 一騎「ああ、ありがとうよ。ほい、約束の酒だ。量を飲む時は気を付けてな、結構強い酒だからさ。」

 

 門番「ああ、感謝する。」

 

 そのまま一騎は荷馬車を洛陽の街中へと進めて、そのまま大きな宿を見つけそこに一旦チェックインすることにした。

 

 荷馬車内から人がぞろぞろと出ると怪しまれるので、置き場所を確保してから少しずつ人が出るようにして、そのまま全員が宿の部屋に入る事になった。それなりの人数故にかなりの大部屋を用意してもらい、全員が部屋の中央に円を描くように座ると、話し合いが始まった。

 

 一騎「さて、無事洛陽入りを果たした。これから董卓の所に行くにあたって作戦・・・というかどうやって接触するか話し合いたいと思う。」

 

 星「ふむ、ただ純粋に仕官では駄目なのですか?」

 

 一騎「この人数だ。するにしても問題は出てくるだろう。」

 

 星「それも然り。では秘密裏に接触を?」

 

 凪「霞さまに接触、記憶を戻し口利きをしてもらう、と言うのは?」

 

 一騎「それも一つの案だが、それにはそれ相応の時間と術式が必要になる。その期間霞が行方不明になったらさすがに問題だ。」

 

 凪「なるほど・・・」

 

 紫苑「ここはやはり小人数で仕官して、残りは周辺で情報を集めたり、裏方に徹するのが上策では?一騎さんの本邸で待機もできますし。璃々はもちろんそちらに預けますわ。妖精メイドさん達もおりますから安心して預けられます。」

 

 一騎「それが一番か。だとしたらだれが行くかだが・・・」

 

 沁「一騎、一刀、桃香の三人は確定だろ。一騎は俺らの大将だし、一刀、桃香は見聞を広める意味でも重要だ。保護者として俺も付く。」

 

 星「私も参加しましょう。月―董卓の性格は一応知っているつもりですので。」

 

 一騎「5人か・・・参謀として柊は参加だな。」

 

 柊「良いけど、賈詡文和ってのが厄介だよ。結構癖があるって聞いた事がある。董卓の情報統制に一番関わっていて、統治してる土地以外の所に董卓の情報がほとんど流れないのもそいつの手腕だって聞いてる。」

 

 一騎「そこは柊の実力で黙らせられるんだろ?」

 

 柊「・・・一騎さんがそう言うなら吝かじゃない///////」

 

 一騎「ああ、照れてる柊も可愛いよ。」

 

 柊「//////////////////」

 

 紫苑「はいはい、イチャ付くのは後にしてください。それでは仕官組は6人でよろしいですか?」

 

 一騎「そうだな・・・後一人ぐらいは欲しいか。」

 

 凪「私が行きます。裏方は正直苦手なので・・・」

 

 一騎「よし、それで行こう。じゃあ改めて役割分担を説明するぞ。」

 

 そうして、一騎は仕官組、裏方組に分かれる事になった。

 

 仕官組

 

 鄧艾

 

 劉三兄弟

 

 趙雲

 

 荀攸

 

 楽進

 

 計7名

 

 

 裏方組

 

 黄忠

 

 璃々

 

 張三姉妹

 

 凸凹三兄弟

 

 サーヴァント夫婦

 

 管理者コンビ

 

 茶々丸

 

 藍

 

 小ちゃん

 

 計15名

 

 こんな形だ。いや、裏方多いな。どんだけだよ。

 

 その日はそのまま宿に泊まり、翌日城に向かう事になった。

 

 

 

 翌日、裏方組は一騎の本邸に待機する事になり、情報は念話で綿密に行う事になった。一騎、一刀、桃香、沁、星、凪、柊の7人はそのまま洛陽の城まで行き、門番に仕官の旨を伝え、なんとか謁見に持って行くことが出来たのだ。

 

 一騎「前の外史でも入ったが、やはりでかいな。」

 

 凪「ですね、さすが皇帝陛下がお膝元、洛陽の城・・・ですか。」

 

 一騎と凪はそんな話をしながら、謁見の間で待機中。一刀、桃香も周囲を見渡しながら口が空いていたりする。沁は慣れた様子で坐していた。柊も同様。後で一騎が聞くと、袁紹もこんぐらい派手ででかかったからね。と言っていたらしい。

 

 ??「あんた達が仕官して来たっていう7人の旅の武芸者?」

 

 一騎「(え?あの子は・・・)・・・そうだ。俺が代表の鄧艾士載、右に控えるのは楽進文謙、後ろの右から趙雲、劉戯、劉備、劉北、荀攸だ。」

 

 ??「私は賈詡文和、董卓軍の軍師をしているわ。」

 

 一騎の目の前に現れたのは洛陽で桃香に預けた二人の侍女の一人だった。

 

 一騎「(この子が賈詡文和だって!?だったら、あの時に桃香に預けた子の片方は・・・そうか、そう言う事だったのか。)お初にお目にかかる。で、董卓様は?」

 

 賈詡「まずは私があんた達を見定めるわ。といっても・・・劉三兄弟に、趙子龍、大梁義勇軍の楽進文謙とはね、噂は聞いてるわ。彼等に関しては問題はなさそう・・・でも。」

 

 一騎「情報のまったくない私は信用できない・・・と?」

 

 賈詡の目を見た一騎は諸々を含め理解する。

 

 賈詡「あら、分かってるじゃない。荀攸は袁紹の所に居た荀彧の妹と聞いてるわ。もちろん今は曹操の所に居るってことも知ってる。」

 

 柊「すごい諜報能力だね。でも・・・私達を纏めてる人を信用できないとは目が曇ってるんじゃない?」

 

 柊はさすがに見過ごせないと思い、賈詡に対して噛みついて行く。

 

 賈詡「なんですって?」

 

 柊「あんたの目、私知ってるわ。胡散臭い、信用できない、思い通りにさせてやるもんですかって目。上に立つ者としてはちょっと足りないんじゃない?」

 

 賈詡「な!?」

 

 柊「教えてあげる。あんたが足りない理由。一つ、あんたが評価してる人間が付いて行く人間を過小評価してる時点であんたは自分の評価を自分で下げてるって事。一つ、言葉に発しなくてもあからさまな敵意、害意は相手に察知されてはならない、例え軍師だとしても。それは敵だろうと味方だろうと要らぬしこりを作る事になる。敵を作ってしまう。そんな事が判らないようじゃ・・・ねえ一騎さん。董卓軍終わったよ。これは早い段階で滅ぶこと決定だね。」

 

 一騎「柊、言い過ぎ。でも・・・確かにな。賈詡殿、貴方は我ら7人の気分を損ね、敵に回すのをお望みか?俺はともかく、この6人を敵に回し、他の勢力に行くことを望むなら俺はそうするが?」

 

 賈詡「う・・・」

 

 柊と一騎の指摘に賈詡は圧され気味になってしまう。

 

 一騎「まあ、俺の実力が見えないっていうのが大きな理由なのだろうから、見せることも吝かじゃない。俺は武官志望だ。そうだな・・・その裏に控えてる2人、扉の前に居る奴1人、計3人。同時に相手をしてやろう。」

 

 賈詡「はぁ!?あんたそれ本気で・・・って、何で分かるの!?」

 

 一騎「武人たるもの、気配は察知できなければ意味が無い。」

 

 賈詡「・・・恋、霞、華雄。出てきていいわ。」

 

 ??「・・・ん。」

 

 ??「まさかすぐばれるなんて思わなかったわ。」

 

 ??「気配を断つのは得意では無いにしろ・・・それなりと言う事か。」

 

 賈詡の指示で玉座の裏から2人、正面扉から1人出て来て、賈詡の隣に控えるように移動した。

 

 一騎「一人は華雄と言うは分かった。残りは?」

 

 ??「・・・呂布、奉先。」

 

 ??「ウチは張遼や。字を文遠っちゅうんや。・・・・・・・・・よろしゅうな、鄧艾。」

 

 ??「残る私が華雄と言う訳だ。」

 

 一騎「(霞?なんか睨まれたけど・・・)鄧艾士載、改めてお見知りおきを。さて、3人同時に相手をすれば実力は認めてもらえると思うが?」

 

 賈詡「あんた馬鹿?こっちには呂布が居るのよ??」

 

 一騎「そんな小娘に負けるほど弱くは無い。ひよっこ3人、俺が稽古付けてやるからさっさとしろって言ってんだ。それとも自慢の武官3人がコテンパンにされるのが嫌なのか?そうなのか。それは大層な臆病者だな。」

 

 一騎はそのまま挑発の態度を崩さず、4人をあざ笑うかのように鼻で笑ってやる。

 

 賈詡「・・・あんた、死ぬわよ?」

 

 一騎「おあいにく・・・今はさらさら死ぬ気は無いんでね。で?やるの?やらないの?」

 

 華雄「こやつ・・・本気で言ってるのか?」

 

 張遼「・・・あったま来た。ウチはええで?」

 

 呂布「・・・やる。」

 

 賈詡「いいわ。すぐに鍛錬場を使いましょう。」

 

 賈詡の了承を得て、そのまま鍛錬場に行こうとしたが、一騎がそれを止める。

 

 一騎「まった。鍛錬場は狭すぎる。城を壊しかねん。外でやるぞ。」

 

 賈詡「は?城を壊す??あんた馬鹿じゃ・・・」

 

 呂布「詠・・・言う通りに・・・する。」

 

 賈詡「恋!?」

 

 賈詡は呂布の言葉に驚愕し、しぶしぶ外でやる事を決定した。

 

 そして数十分後・・・

 

 

 

 

 一騎「さて、いっちょ揉んでやるとやりますか。」

 

 呂布「・・・(チャキ)」

 

 華雄「(呂布が無言で構えただと!?)・・・では。(チャキ)」

 

 張遼「・・・(カチャ)」

 

 賈詡「それじゃあ・・・良いのね?」

 

 一騎「応。」

 

 賈詡「鄧艾対呂布、華雄、張遼の模擬戦・・・始め!」

 

 一騎「じゃ、まずは小手調べから。」

 

 そう言って一騎は拳をそのままアッパーの要領で振り抜くと。

 

 ギュオオオオオオオオオオオオオオオオ!

 

 その地点に大きな竜巻が発生し、3人を襲う。

 

 華雄「んな!?」

 

 呂布「!?」

 

 張遼「な!?」

 

 3人は驚きを隠せず、それを3方向に飛び退き回避する。

 

 一騎「お、頭はそれなりに働くか。じゃ・・・まずは華雄から。」

 

 華雄「何!?」

 

 一騎はいつの間にか華雄の目の前に肉薄し、その拳を腹めがけて放っていた。

 

 ボッ!

 

 華雄「ちぃ!?」

 

 一騎「お、良く避けた。ならこれは?」

 

 ブォ!ゴォ!ドォン!!

 

 華雄「く、は、がぁ!?」

 

 一騎の掌底、ハイキック、踵落としの連撃に完全に回避しきれず、華雄は地面に叩きつけられてしまう。

 

 張遼「華雄!きっさまぁ!!」

 

 張遼は華雄がやられたと見るや否や、一騎に突っ込んでいった。

 

 一騎「君はちょっと頭に血が上りすぎてはいないか?」

 

 張遼「だまりぃ!そらそらそら!!」

 

 ヒュヒュヒュン!!

 

 張遼の偃月刀の連撃が一騎を襲うが、一騎はそれをまるで人ごみで人を避けるように回避する。

 

 一騎「(なんだ?霞らしくない・・・)どうした?ハエが止まってしまうぐらい遅いぞ?」

 

 張遼「ちぃ!ああああああああああああ!!」

 

 ギュォオン!!

 

 一騎「遅いって。」

 

 一騎は大振りの一撃を回避するとそのまま拳を武器に当て、偃月刀を叩き折ってやる。

 

 バギィン!!

 

 一騎「とどめ。」

 

 ドォン!!

 

 張遼「くは・・・」

 

 そのまま一騎はボディに強烈な一撃を加えると、張遼はそのまま地面に倒れ込んでしまう。

 

 一騎「何だか拍子抜けだな。もうちょっとやると思ったんだけど・・・!?」

 

 ヒュン!

 

 一騎「さすが・・・呂布だな。」

 

 一騎はその一撃を回避するも、頬から一筋の血が流れ出す。

 

 一騎「(自分の血なんて、久しぶりだなぁ。)・・・だが、まだひよっこだな。むしろ危なっかしい。」

 

 呂布「・・・お前、すごく強い。・・・何で本気出さない?」

 

 一騎「おや?出していいのかい?それこそ“稽古”にならないことぐらい、君は分かると思うけど。」

 

 呂布「・・・たしかに。」

 

 一騎はそのまま拳を構える。

 

 一騎「ま、君には多少本気を出してもいいかもしれないね。じゃ、往くよ?ふぅぅぅ・・・」

 

 そのまま一騎は氣を練り込みそのまま放出させる。

 

 一騎「はぁ!『白雷功』!!」

 

 ジジジジジ

 

 一騎は凪の技の一つ、白雷功を再現する。だがそれは凪のそれとは比較にならないほどの密度の雷を放っていた。

 

 呂布「・・・鋼気功?」

 

 一騎「その亜種だね。達人はこう言う事が出来るんだよ。」

 

 呂布「・・・・・・・・・・・・・ふぅぅぅ・・・・・・ふっ!!」

 

 轟!!!

 

 一騎「・・・おいおい、見ただけで再現しやがったよこの子。」

 

 目の前には彼女の旗印と同じ真紅の炎を両腕に纏った呂布の姿があった。一騎も自分の事を棚に上げているが・・・

 

 呂布「・・・でき・・・た。」

 

 一騎「だが・・・まだ粗い。」

 

 呂布「・・・!?」

 

 バチィ!

 

 呂布「く・・・は!?」

 

 一騎「よく気が付いた。だが・・・終わりだ。」

 

 呂布は不意に上空を見上げた。一騎は白雷功を発現させると同時に実は上空に跳んでいたのだ。

 

 一騎「『タケミカズチ』」

 

 ズドォォォォォォン!!!!

 

 落雷、その一言がしっくりくる、上空からの落下を利用した蹴りが呂布の体を撃ち抜いた。(ように見えただけ)

 

 呂布「・・・く・・・負け・・・た。」

 

 一騎「いやいや、これを喰らって立っているのは本当に予想外、その硬氣功もまだ解けてないなら、すごい上出来だ。」

 

 呂布「・・・合格?」

 

 一騎「ああ・・・君は合格だ。」

 

 何が合格なのだろうか?だが、二人は何か通ずる物があったのかもしれない。こうして模擬戦は一騎の圧勝で終わるかと思われた。その時。

 

 張遼「うあああああああああああああああ!!!!!」

 

 その雄叫びと同時に張遼が一騎に向かって突っ込んできたのだ。

 

 一騎「うお!?」

 

 張遼「はぁ、はぁ。」

 

 一騎「もう終わりだぞ?何をしている。」

 

 張遼「分からん・・・分からんのや・・・」

 

 一騎「え?」

 

 張遼の言葉に一騎は疑問符を浮かべる事しかできなかった。

 

 張遼「何でかウチはお前を殴らなあかん気がするんや!!」

 

 一騎「・・・」

 

 張遼の叫びに一騎は思い当たる事があった。

 

 張遼「せやから、黙って殴られよやああああああ!!!」

 

 一騎「いや、それは出来ないな。理由が不明瞭なら殴られるいわれは無い。」

 

 ブォン、ブォン、ブォン!!

 

 一騎は張遼のあたる事は決してないであろう、大振りの拳を避け続ける。

 

 張遼「何でや・・・何でお前を見るとこう・・・むかむかするねん!」

 

 グォン!(ビシ)

 

 一騎「・・・」

 

 張遼「一目見た瞬間懐かしいって思ってん・・・」

 

 グォン!(ビシビシ)

 

 一騎「・・・」

 

 張遼「それと同時に頭に来てん!」

 

 グォン!(ビシビシィ)

 

 一騎「・・・」

 

 張遼「なんで・・・なんで・・・(パリィィン!)」

 

 霞「何でウチ等の前から消えたんや、かずとーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 ドォン!!!

 

 一騎「・・・・・・・・・一発で、満足か?“霞”」

 

 霞「あ、あああ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 

 ドガ、バキ、ゴス、バコ!!

 

 霞はそのまま一騎を殴り続けた。一騎の顔は徐々に血にまみれて行ったが、彼はそれでも立ち続ける。呂布も、華雄も、それを止めることが出来ず、ただ唖然と眺める事しかできなかった。

 

 霞「なんでや!なんでや!なんでやあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 一騎「・・・」

 

 その勢いは徐々に和らぎ、霞は一騎の胸の中に納まっていく。

 

 一騎「・・・霞。」

 

 霞「どうして・・・居なくなってしもたん?ウチ等の事・・・嫌いになったん?」

 

 一騎「違う・・・避けられなかったんだ。だけど・・・それでも帰って来たよ。皆にまた会う為に・・・」

 

 霞「・・・ウチ・・・もう・・・一刀から離れん・・・絶対に・・・」

 

 一騎「・・・ああ、俺もだ。」

 

 そのまま一騎は霞を抱きしめた。

 

 一騎「ただいま・・・霞。」

 

 霞「おかえり・・・一刀・・・ぐす・・・うわあああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」

 

 その鳴き声は遠く蒼い空に響き、溶けて行った。

 

 

 

 

 あとがき

 

 

 

 よくよく考えれば一番大きな約束をしていたのが霞だと思います。

 

 それをかなえられず、離れ離れになる二人は真の主人公とヒロインでは無いでしょうか・・・

 

 ・・・どう言う事でしょう。俺は今首筋に寒気を感じるのです。

 

 きっと何事もないと思うけど・・・次回についてお話しましょう。

 

 次回は霊帝がお亡くなりになります。唐突だな!?って思うかもですが・・・その理由はひとまず次回って事で。

 

 では生きてたら次回お会いしましょう。

 

 ・・・気配としては絶と南海覇王と青龍偃月刀は絶対有ったと思うんだよな・・・

 

 

 


 
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