~鞘華視点~
紫苑を仲間に加えられた事で長沙の件は円満に解決した
だが、私の考えで紫苑に襄陽に来てもらえないか打診してみた
紫苑の返事は
「私の武、知、いかようにもお使いください」
と、了解を得た
代わりの城主は紫苑の補佐をしていた人物に任せた
これで、本当に長沙の件が解決した
そして、今私達が何をしているかと言うと宴会の真っ最中だったりする
私との話し合いが終わった直後に紫苑が
「それでは、祝宴も兼ねて宴会をしましょう」
と言い出した
「それは良い
酒もメンマもあるのだろうな」
「恋もご飯食べたい」
この二人の言葉に静里までもが
「鞘華様、諦めましょう」
結論 諦めました
宴会となると当然、お酒が出てくる
私は当然飲んだことは無い
しかし、杯にお酒が注がれて
「乾杯~」
となって、宴会が始まった
宴会が始まって私も仕方なくお酒を飲む
私が杯を空けると誰かが注いでくる
で、また私が杯を空けると誰かが・・そんな事が何回か繰り返されている
恋を見ると、モキュモキュとひたすら食べている
あの小動物的な可愛さは反則だよね~
給仕の人達も忙しく食事を運びながらも、恋を見て癒された顔をしている
星は酒を飲みながらもメンマが無い事に文句を言っていた
「メンマが無いからヤケ酒ですぞ」
嘘つけ メンマがあったら
「メンマがあるから酒が進んでしょうがないですぞ」
とか言って今同様、飲んでいるだろう
静里は・・あれ、どこ?
ふと、横を見るとそこにいた
大の徳利を持って、ほんのり赤い顔をした静里が
私にお酒を注ぎまくっていたのは、あんたか~
「どんどん飲んでください
足りなくなったら持ってきてもらいますから」
アンタも酔ってるわね
この辺りまでは記憶がはっきりしている
だが、いつの間にやら記憶がはっきりしなくなった
この後何があったんだろう?
~紫苑視点~
さて私も鞘華様の御相手をしないと
静里ちゃんばかりに相手をしてもらっていては主催者として恥ずかしいですわ
私が行くと静里ちゃんも酔っていたのか、それなりの量を鞘華様は飲んでいた
顔が赤いし目が座りかけている
「ね~、紫苑~
どうしたらそんな色気が出るの~」
これは完全に酔ってますね
おまけに絡み酒
更には、聞きながらも飲む手は止めないし、注ぎ手がいるから杯には酒が補充される
「色気と言っても鞘華様も無いわけではないですし
それに年齢を重ねれば自然と出るものですわ」
ちょっと自分が言ったこととはいえ納得いきません
「じゃ~、どうしたらそんなに胸が大きくなるの~
私だって剣術をやっていなければ・・うう」
後半は置いてくとしても、前半の答えは知りません
しかし、そう言っても納得しないでしょうね 酔っぱらいは
「まあ、子供が出来れば大きくなりますよ」
「そうか~、じゃ子供つくろかな」
酔っぱらいの戯言ですね
「ほう、つまり主には子供の父親になる相手がいるのですな」
星ちゃんが話に絡んできた
「そのお相手とは誰ですかな?
一刀殿かな」
もう一人の〈天の御遣い〉の事ね
「一君?
違うよ~、従弟だけど弟みたいなもんだよ~」
星ちゃんは続けて
「では疾風殿かな?」
「ん~、疾風さん?」
考えながら杯を傾けたら糸が切れたように眠ってしまった
主賓が眠ってしまったから宴会はお開きね
~鞘華視点~
朝、目が覚めた
少し頭が痛いが我慢できる程度ね
厨房に着くと紫苑が朝食を作っていた
「おはようございます
皆さんの朝食は今日は私が作ろうと思いまして」
「あ、私も手伝うわ」
2人で朝食を作る
(なんか、母さんと作ってるみたい)
と思っていたら
「鞘華様、いま失礼なことを考えていませんでしたか?」
目が笑っていない笑顔の紫苑に詰問された
首を大きく横に振る
怖かった~
朝食が出来上がる頃にみんながやって来た
「おはようございます、主よ
昨夜は良い話を聞かせてもらいましたぞ
いや~まさか主が・・・とは思いませんでした」
なに、何のこと、私がなんだって、わざとそこ小声で言ったでしょう、私は何をしたの?
皆の方を向くと
「私の口からは・・」
「申し訳ありません、鞘華様」
「恋、食べるのに夢中だった」
誰か教えてよ~~~~~~
~回想~
鞘華が酔いつぶれた後
「紫苑、静里、明日この件で少し主をからかわないか?」
「乗ったわ、星ちゃん」
「少しだけですよ」
~回想終~
私の疑問に誰も答えてくれず朝食は終わった
そして私達は紫苑を加えて江夏へ向かった
~あとがき~
ちょっと拠点ぽい話になりました
鞘華が未成年なのに飲酒しているのは古代中国で、しかも外史なので問題ない、という事にして下さい
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
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紫苑が仲間になったその後
ちょっと拠点ぽいです