No.719670

咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

ユウヤさん

続きです。
本編どうぞ。

2014-09-20 13:21:58 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2505   閲覧ユーザー数:1983

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人の劉備と二人の御使い~咎を受けし御使いの最後の旅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王佐の才

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 此処は荀彧邸・・・と言うのも憚れる平屋の一軒家。中には特徴的な頭巾が二つ揺れている。黄色い猫耳頭巾をかぶった荀彧。そして史実では年上の甥であり、この外史にとっては彼女の無二の妹、荀攸である。ちなみに彼女は左右が白と黒に分かれた猫耳頭巾だ。

 

 

For荀彧side

 

 

 むかつく・・・

 

 むかつく、むかつく・・・

 

 むかつく、むかつく、むかつく・・・

 

 荀彧「あ~むかつく!」

 

 荀攸「お姉、うるさい。」

 

 荀彧「う・・・悪かったわよ、(ひいらぎ)。」

 

 つい愚痴を言ってしまった。

 

 荀攸「お城で何があったかは知らないけど、少しは落ち着いたら?お姉は何時もそう・・・男の事となると汚いとか、汚らわしいとか、臭いとか、きちゃないとか、きちゃないとか・・・」

 

 後半は知らないわよ!?

 

 荀彧「後半はともかく・・・男なんて汚らわしいでしょ?あんただって男嫌いじゃない。」

 

 私は妹に対して反論するが、正直言って妹に口喧嘩で勝ったためしは無い。

 

 荀攸「いや、苦手なだけだし。別にお姉ほど嫌ってないし。お眼鏡にかなう男が居ないだけだし。ああ、何処かに良いおじ様居ないあかなぁ・・・」

 

 しかもオヤジ趣味。

 

 荀攸「ま、可愛い少年でもいい。」

 

 訂正だ・・・守備範囲が広い。そして理想が高い。そして変態だ。

 

 荀攸「お姉?何か失礼なこと考えた??」

 

 荀彧「考えてないわ。それよりも聞いてよ柊。」

 

 荀攸「はいはい、今度はどこの兵士に触られたの?」

 

 荀彧「違うのよ!今度は曹操様の所の御使いだかって奴に話しかけられたのよ!!」

 

 荀攸「御使い??ああ・・・あの噂の?」

 

 そう、曹操様が何処からか拾って来たっていう天の御使い。一目見て寒気が走った。一言声を掛けられて気が遠くなった。すぐにでも離れたかった。すぐあいつの背中に隠れたかった。・・・あいつ?誰??

 

 荀攸「で、何で話しかけられたの?」

 

 荀彧「兵站の報告書は何処かって聞かれた。」

 

 荀攸「仕事の話じゃない!?」

 

 仕事でも話しかけられたくないわよ!

 

 荀彧「まあ、そのおかげで曹操様にお目通りかなったんだけどね・・・」

 

 荀攸「なら感謝しなくちゃ・・・」

 

 荀彧「いや、別にあいつが話しかけなくても報告書は必ず曹操様が見たわよ。だからあいつのおかげなんかじゃ絶対ない。」

 

 そう、ちょっと報告が遅れただけよ。報告書を出していたって勘違いをしていた訳じゃ断じてない!

 

 荀攸「・・・はあ。どうせ提出したって勘違いしていたんでしょう?お姉らしい・・・」

 

 荀彧「な、そ、そ、そんな事無いわよ!!」

 

 この妹は毎回姉をなんだと思っているの!?

 

 荀攸「ドジだと思っている。」

 

 心読まれた!?

 

 荀彧「と、とにかく。あんな奴居なくても曹操様には私が居ればいいのよ!」

 

 荀攸「でもそれって・・・明日の行軍に付いて行って問題が無かったら仕官出来るって話だよね?」

 

 荀彧「ええ、そこは問題無いわ。あの兵糧の数でも十分だもの。」

 

 荀攸「ふぅん・・・まあ、聞いた話じゃ確かに問題なさそうだけど・・・予想外の事態ぐらい想定したら?」

 

 荀彧「したわよ。して、あれなの。」

 

 荀攸「・・・ん、まあ、確かに・・・私でもそれぐらいかなぁ。」

 

 荀彧「でしょ?」

 

 さすが我が妹よ!

 

 荀攸「・・・でも、嫌な予感がするからもうちょっと持ってく。」

 

 荀彧「嫌な予感って・・・それで兵糧を決めてたらキリ無いじゃない!」

 

 荀攸「まあ、ね。ま、頑張ってよ。私は私で旅支度が残ってるから。」

 

 荀彧「やっぱ・・・行くの?」

 

 私は正直妹も曹操様に仕えてほしかった。だけど妹はそれを拒んだのだ。理由は多々あるけど、どうやら曹操様の趣向が合わないそうだ。いいじゃない・・・虐められるの最高じゃない。

 

 荀攸「いや、お姉と一緒にしないで。変態。」

 

 荀彧「だから心読まないでよ!あんただって好きな人なら虐められるのは良いって呟いてるじゃない!!」

 

 荀攸「・・・それはお姉の変態が染った。どうしてくれるの?」

 

 荀彧「私の所為じゃないわよね!?まったく・・・気を付けて行きなさいよ。帰ってくる頃には出発してるでしょうし。」

 

 荀攸「ん・・・お姉には世話になった。」

 

 荀彧「はあ、あんたの朝食が食べられないのはちょっと億劫だわ。」

 

 荀攸「お姉は料理できるようになった方がいい。男・・・じゃなくて曹操様にも呆れられるよ?」

 

 荀彧「ぐ・・・そ、その分この頭脳で貢献するから良いの!!」

 

 そう、それが私の曹操様にして差し上げられる事なのよ!!

 

 荀攸「そか。さ、今日ももう遅いし、寝よう。お休み、お姉。」

 

 荀彧「おやすみ、柊。」

 

 その日は妹に愚痴ったおかげでぐっすり眠る事が出来た。翌日、私は曹操様に連れられて賊の討伐へと出発した。

 

 結論から言おう。柊大正解。さすがね。私今すごくお腹が減って死にそうよ。その前に曹操様に首を斬られて死んでしまうかもしれないわ。妹不幸者を許してちょうだい。

 

 そんな事を考えていたが、どうやら死なずに済みそうだった。真名も許され、しかも今夜閨に来いだなんて・・・あぁ、華琳様・・・華琳様ぁぁぁぁぁ/////////////////

 

 

 

 

 華琳「ふぅ、終わった。」

 

 華琳はそう言うと筆を置き、午前中の上がって来た嘆願書を処理済みの山のてっぺんへと置くと、これでもかと言うほど背伸びをした。

 

 華琳「さて、桂花は今頃及川を蹴り飛ばしてる頃かしら?」

 

 そのまま視線を窓の外に向ける華琳。この前の行軍の兵糧不足の罰として、及川と街の視察に出ているのだ。

 

 華琳「春蘭は季衣に華侖と兵の調練で一日中居ないし・・・秋蘭は秋蘭で他の街の防衛任務。燈は喜雨と近くの農村に視察、栄華は美少女を追っかけて行方知れず、柳琳は華侖姉さんが心配だからと言って調練を覗き見、香風は完全に行方知れず、今は城に私一人・・・さて、どうしようかしら?」

 

 正確に言えば一人では無いのだが、彼女からしたら将に取り立てていないものは居ないも当然の扱いなのだろうか?否、彼女は彼等も信頼はしている。だが、親しい訳ではないので一人、という表現をしたまでである。

 

 そんな事より、行方知れずが二人ほどいるのに動じていませんが?え?日常茶飯事??あぁ、慣れてしまったわけですね。分かりました。

 

 華琳「そう言えば・・・司馬懿は・・・あぁ、及川の追っかけだったわね。」

 

 司馬懿忠達。魏の軍師にして、魏を終わらせた人物。彼女は華琳が及川を拾ってきたその日に及川に一目惚れし、華琳に仕えさせて下さいと来た一人。はっきり言って優秀なのだがどうにも及川の事しか眼中にないらしく、華琳自身を下に見る傾向があった。

 

 華琳「・・・よくよく考えたら変態が多いわね私の陣営。」

 

 自身を含め、相当の変態率である。変態=頭がおかしいとなればもうほとんどである。

 

 華琳「・・・・・・・・・ちょっとまともな人材を探そうかしら?」

 

 そんな事を本気で思っている華琳。ふと罰を与えたとはいえ桂花が心配になった華琳は街に出てみる事にした。

 

 華琳「よくよく考えたら及川一派に囲まれてるって事よね。様子でも見てきた方がいいわね。」

 

 そう自分に言い訳をしながら珍しく暇な一日の暇つぶしに出発する華琳であった。

 

 

 

 

 

 華琳「さて・・・何処に居るのかしら?」

 

 及川『なんやと!もう一遍言うてみぃ!!』

 

 華琳「さっそく・・・か。」

 

 荀彧『何遍でも言ってやるわ!華琳様はあの慎ましいお胸がいいのよ!!』

 

 ・・・・・・はい?

 

 及川『いいや、わかってへん。お胸は大きいからこそお胸なんや!!』

 

 荀彧『はっ!語るに落ちたわね。巨乳なんてただの脂肪の塊じゃない!!華琳様のような掌が余るくらい慎ましい方が良いに決まってるじゃない!!!』

 

 華琳「あの二人は・・・何の話をしているのよ・・・」

 

 司馬懿「それは胸の大と小の頂上舌戦です。」

 

 華琳「司馬懿・・・」

 

 司馬懿「私は大きいですので・・・祐様の好みド直球!!揉まれる準備は万端ですわ!!」

 

 華琳「そうね、大きいものね。で?何でそんな事になったの?」

 

 司馬懿「貴女には関係の無い事です。」

 

 こいつ・・・その胸、絶で撫で切りにしてやろうかしら##

 

 華琳「まあいいわ。どのみち私の胸を馬鹿にした及川には罰を与えなければね。」

 

 司馬懿「あら、そんな事はさせませんわ。祐様を影ながらお守りする私に勝てるとでも??」

 

 ちゃき・・・

 

 華琳「勝てるわよ?」

 

 司馬懿「・・・・・・・・・・何処から出しましたの?その武器。」

 

 華琳「で?どうするんだったかしら??私、今、すんごく、機嫌悪いの。」

 

 司馬懿「・・・・・・・・・・・・・・・死なない程度の罰でお願いしますわ。さすがに胸の事で極刑など、貴女の風評に傷が付きますわ。」

 

 華琳「分かってるわよ。さてと・・・」

 

 そう言って二人の方を向く華琳だが、次の二人の一言で彼女の眠れる怒りを・・・いや、もうほとんど怒ってるんだが、それ以上の怒りを買う事になった。

 

 及川『巨乳やない曹操なんて一切の魅力も感じんわ!!曹洪、曹純の方がよっぽど魅力的やわ!!!』

 

 荀彧『巨乳の華琳様なんて華琳様じゃないわ!!そんな華琳様だったら私が胸を削ぎ落して本物の華琳様にしてやるんだから!!』

 

 華琳「(ぶち)」

 

 司馬懿「・・・祐様・・・さすがに私もそれは無いと思いますわ。どうして私を引き合いに出してくれませんの??」

 

 司馬懿はともかく華琳は完全におこ状態なので、二人の罰はもっと重くなったとさ。

 

 

 

 

 あとがき

 

 

 はわわとあわわのあとがきこ~な~!!ドンドンパフパフ~!!

 

 朱里「はわわ!?」

 

 雛里「あわわ!?」

 

 さて、今回はお胸の話でしたが・・・どうでしょうかお二人さん?

 

 朱里「巨乳死すべし!」

 

 雛里「巨乳萎んじゃえ!!」

 

 わお・・・ノーマルから貧乳までが俺の許容範囲なので被害が来ないのが救いです。

 

 朱里「と言う事でお便りです。」

 

 何の脈絡もない!?

 

 雛里「そう言う場だと思いましゅ。」

 

 だねぇ・・・

 

 朱里「え~っと。『最近胸が重くて肩がこっちゃう強かなお姉さん』から・・・死んじゃえ!」

 

 いや、仮にも自分の主君でしょう?

 

 雛里「私のご主人様は一刀様だけでしゅ!!なので・・・巨乳爆発しろ!!」

 

 そ、そうですか。で?内容は?

 

 朱里「あ、失礼しました。え~、こほん。最近肩こるんだけどどうしたらいいかなぁ、って知るかぁああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 雛里「胸を削ぎ落せばいいと思いましゅ。」

 

 そうだねぇ・・・痩せれば?

 

 二人「「それだ!」」

 

 朱里「桃k・・・巨乳、痩せたほうがいいです。最近太ってきてます。ご主人様が『最近の桃香・・・上に乗られると苦しいんだよなぁ・・・』って言ってました!!」

 

 雛里「桃k・・・脂肪、ダイエットしてください。最近鈴々ちゃんが『お姉ちゃん最近鈴々くらい食べるのだ』って言ってました!!」

 

 この子等・・・主君を呼び捨てにしだしたよ。いやこの場合渾名だからいいのか?

 

 二人「「だからしばらく部屋から出てくるなこの無駄脂肪!!」」

 

 わお・・・それではみなさんまた次回お会いしましょう。次のゲストは・・・老人ズです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ???「あら?何処かで私を馬鹿にした声が・・・」

 

 ???「ふむ・・・死にたがりが居るようだの。」

 

 ???「そのようじゃの。」

 

 ???「あんたらね・・・まあ、私も大概若いとは言えないけどねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 朱里「ユウヤしゃん、生きてくだしゃい。」

 

 雛里「ユウヤしゃん、ご愁傷様でしゅ。」

 


 
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