No.712681

八雲堂の新規事業

リクエストがありましたのであっぱれ!天下御免!よりキャラ別で佐東はじめを書いてみました~。


他のキャラ別を書くか、長編を書くかはまだ未定ですが、リクエストがあればそちらを優先していこうと思っています。

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2014-08-31 22:11:34 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1100   閲覧ユーザー数:1018

「なんだってぇ~~~!!!!!」

 

 

はじめから衝撃の事実を聞かされた八雲は驚きのあまり絶叫して、それが八雲の店の八雲堂内にこだましていた。

 

 

「うん…ごめん…ついね…」

 

 

「いやいや…ついでそんなことされると俺が困るんだけど…もしかして山吹さんのアドバイスかなんか?」

 

 

無言で首を縦に振って応えるはじめ。

 

 

「はぁ~~~だからって、俺を巻き込まなくても…」

 

 

「僕もそこは反省してる…と思う。でも、大丈夫…」

 

 

正直なところはじめは最初から八雲を巻き込むつもりでいたためにあまり反省はしてなかった。

 

 

そして、八雲の悩みの種となっている書類がはじめから手渡された。

 

改めて、書類に書かれた事を要約すると…

 

 

1つ:八雲の店を担保にはじめに大金を貸し出す事

 

 

2つ:はじめはその資金を使ったうえで八雲の店の後ろに自分の賭場を作る事

 

 

3つ:土地の持ち主を八雲としたうえで賭場が潰れて担保でも足りない時は2人で協力して返済する事

などなど…

 

 

早い話…はじめが賭場を開くために八雲の店だけでなく、八雲自身を担保にして大金を山吹から借りたのであった。

 

 

これは八雲を専属給仕として傍に置こうと言う山吹の考えでもあった。

 

 

「全くあの2人は…こうなったら仕方無いのか~~~」

 

 

がっくりと肩を落としながらも店の開店準備を始めるのであった。

そして、店の営業中に店を訪れた客が八雲に話しかけてきた。

 

 

「おう、兄ちゃん!この店の裏に賭場を作るってのは本当かい?」

 

 

(俺でもさっき聞いた話をなんで知ってるんだ…)

 

 

「え、ええ…そうみたいなんです。なんでそっちの方にも今度は気を配らないと…」

 

 

八雲の答えを聞いた客の中には大喜びをする男性客やそれを通りで聞いた人が多かったのだが、八雲目当てに来店している女性客にとっては逢う機会が減る事を恐れて落胆している人もいた。

 

そんなこんなで夕暮れ時になり店の閉店作業をしている時に朱金とシオンが店に来た。

 

 

「聞いたぜ~!賭場を作るんだってな!お前もあたしと似たような事考えてたなんてよ~」

 

 

「とうとう女の客では飽き足りず、金儲けまで考えるようになったか」

 

 

「違うって!これははじめと山吹さんが始めたことで…」

 

 

「僕のせいにされても困る…だって、八雲も乗り気だったし…」

 

 

「おうおう、言ってくれりゃああたしだって力になったのによ~なぁ、八雲…儲けの1割くらいは…ダメなら、あたしを賭場で…」

 

 

「使わないぞ!」

 

 

真留がいない分自分がしっかりせねばという気持ちで朱金の言葉を遮って先手を打つ。

朱金から「ちっ」という声が聞こえたのを誰も意に介さずにシオンが続けて言う。

 

 

「店に来る前に見たが、賭場の建築は既に始まってたぞ?見る限りは立派なものになるだろうな」

 

 

「当然、僕と八雲で計画して作るんだから…手抜きは許さない」

 

 

嫌な予感がした八雲は店の裏側に回ってみると既に賭場の建設が始まっており、看板が地面に置かれていた。

 

 

「賭場…東雲…?これが名前?」

 

 

呟く八雲の隣にはじめが現れ…

「うん。僕の佐東の東に八雲の雲。読み方は何でもいいけど、僕と八雲の名前があるのが重要。八雲が店主で僕が女将っぽい感じ…」

 

 

(おいおい、勝手に話を進めないでくれ…俺の知らないところで計画を進めてるじゃないかよ~)

 

 

困り果てている八雲をよそに朱金とシオンが何か良からぬ事を考えている表情をしていたのは言うまでもないが、それを気にする余裕が八雲には無かった。

 

 

そして、3か月もたたないうちに賭場は完成し…とうとう開店の日を迎えた。

 

 

「す、すごすぎる…はじめと山吹さんは何を考えてるんだ…」

 

 

広さは八雲堂の約3倍あるかないかくらいだが恐るべきはその高さ…この時代には珍しい4階建てである。

 

 

「3階は僕と八雲の住居にしたよ。お風呂と寝室も一緒だから…良いでしょ?あと、賭場は2階と1階で用心棒はシオンだから…あとは~~」

 

 

はじめが色々と説明しているにもかかわらず、いまだに建物に圧巻されている八雲は話を全く聞いていなかった。

 

 

「こ、こんな立派なのを作って奉行所の逢岡さんとか子住さん達から何も言われなかったのか?」

 

 

「子住の方はこれで客も増えるって喜んでたし、奉行所には賭場をやってるときは八雲が茶屋の方に居るから1人占めできるかもって言ったら、すぐに快諾してくれた。」

 

 

「そうですか…(ちょっとは迷ってくれないかな~あの人達も…)」

 

「それで4階なんだけど、人に貸して家賃収入を得ようと思ってるんだ。それでまずは遠山に貸そうと思ってるんだけど…」

 

 

「ダメ!それだけは絶対ダメ!!!」

 

 

後で真留に何を言われるかと思っていた八雲はそれだけは断固拒否したうえで、使い道を考えるように悩み始めた。

 

 

「分かった。それより早く3階に引っ越しておいてよ。僕の荷物はもうあるから」

 

話を聞いていなかった八雲は不思議そうな表情ではじめを見ると…

 

 

「3階は僕と八雲の家なんだから、当たり前」

 

 

「!!!!! はぁ~~~~!!!」

 

 

はじめが強引に八雲を賭場の3階へと連れて行くと部屋の中にはある程度の生活用品が揃えられているだけでなく、はじめの荷物もすでに荷ほどきを終えて部屋に置かれていた。

そして、空いてる空間にまるで八雲の荷物を置けと言わんばかりの様に綺麗に整えられていた。

 

 

「た、確か3階からは人に貸し出すって南町奉行所には言ってなかったっけ?」

 

 

「そうだけど…外から見れば分からないと思うから多分大丈夫だよ。じゃあ、4階は山吹に貸すことにするけどいいよね?」

 

 

「ま、まぁ…それで良いんじゃないかな…(俺が何言っても無駄な気がする…)」

 

 

すると、突然はじめが八雲の腕に抱きつき…

 

 

「ここが僕と八雲の場所。やっと手に入れた…他のみんなは八雲と2人で居れる場所があるのに僕だけなかったから…」

 

 

その言葉を聞いた八雲ははじめの頭の上に手を置いてなでるように動かしてから語りかけるように話す。

 

 

「とりあえずは山吹さんに借りたお金を頑張って返して、後はまぁそれなりに楽しくやって行こうよ。2人でさ。」

 

 

はじめの表情にはだれから見ても分かるくらいの喜んでいる様子が浮かんでおり、そのままギュっと八雲の腕を抱きしめながら、手を強く握っていた。

 

 

「がんばろ~~~」

 

 

はじめがそう言うと2人は部屋を出て下の階へと並んで歩いて行った。

 

あとがき

 

 

せっかくリクエストをいただいたのになんだか中途半端な感じで終わってしまい、本当に申し訳ないです。

緊急事態発生のため、こんな感じでグダグダになってしまいました…泣

 

 

ちなみに俺はゲームの方は未プレイです。やってみたいんですけど、俺みたいな長期ニートにはそんな良い物を買うお金なんて無くて…

 

 

ホントに長い目で見て頂けると嬉しいです。

別キャラを書く予定は今のところありませんが、リクエストなどがあれば書くかもしれませんし、また別作品になるかもしれません(書く予定はないと言っても、もしかしたら書く可能性大です)

 

 

それと現在、書いてる恋姫の長編の次話はもうすぐ掲載予定です。

それでは次は恋姫の方でお会いしましょう!


 
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